女性の30代
先日、妊娠の初期をすごし、なんとか『帯祝い』まで到達された方が
『だいぶ決心は必要だったのですが、仕事を辞めてよかったと思っています』と
お話しなさっていました。
☆女性の30代、仕事の継続は基本的に賛成です
私は不妊治療、妊活をなさる方のお仕事は基本的に賛成です。
ご自身の日常に無理なく、それなりにやっていけているのならば
お仕事を辞めてしまう必要まではないケースが多いと思います。
YouTubeで、ひろゆきが、妊活と仕事の優先についてあっさりと、『子どもを持つことを優先で』と語っていました。
私も実は賛成なのです。
☆女性の30代の時間は貴重
女性の人生にとって30代はとても貴重です。
とくに妊活の場合は、時間こそ最優先ということもあり、
休みがとれない、断れないと、仕事優先にしていると、ご自身の人生の課題である
『家族をもつ』ということが、タイムアウトする可能性もあります。
人生はさまざまな選択肢があります。
もちろん、結婚をするしない、子どもを持つ持たないはあくまでも、選択肢です。
毎日ご飯を食べないという選択肢はありませんが、
子どもを持たないという選択肢はありなのです。
そしてこの『子どもをもつ』という選択肢は先送りできない選択肢なのです。
私は、多くの妊娠のご希望のある方とお付き合いさせて頂いて、
世の中にはどうしても、仕事と妊活が両立しないケースもあるというのを
認識せざる終えないなと感じるようになっています。
☆仕事をやめることを考えてもいいケース
1)体力的にいっぱいいっぱい
2)仕事での気遣いが多く、仕事優先になることが多いケース
3)治療のための時間がどうしても取れないケース
ときどき、お仕事で消耗しきっている方がいらっしゃります。
とにかく1日のタスクをこなすだけで精一杯。
こうやってくると、妊活との両立は難しいですね。
経済的な要因など難しいことは重々分かりますが、
腹を括ってやめる決断も時にありだと思います。
☆仕事をやめずに、腹をくくって前に進むコツ
1)自分の中の優先順位をはっきりさせる
2)仕事は自分の人生の中心ではないと割り切る
3)出来ないことは出来ないと断る勇気を持つ
ある方が、週に2回、きちんと鍼灸治療にいらっしゃっていました。
かなりの困難事例で、採卵しても移植出来る卵にたどり着かないという
この状況は、ご自身の体力を上げ、血流をあげ、その上で生命の余力である
子宮卵巣に力をもっていくということが必要で、難しさを感じずには
おれない症例の方でした。
その方は、絶対に予約をキャンセルしたり変更したりせずに、
きっちりと来院されていました。
ふと、
『お仕事は大丈夫なのですか?』と伺うと、
にっこりとなさりながら『妊活に支障がでるようでしたら、やめますから』と。
はっきりと自分のことを優先させ、まわりにも伝えてあるとのことで、
こうやって腹が括れているので、仕事のトラブルもなく、
前に進んでいけるのだなと納得しました。
傍目にはもしかしたら、『ワガママな人だ』とか『自分勝手だ』と
言われているのかも知れません。
でも、彼女ははっきりと腹をくくり、自分の人生。子どもと、家族と歩む人生を選択なさり、
優先させていました。
困難事例ではありましたが、よい卵が採卵出来、妊娠、出産。残った凍結胚でふたりめも出産なさりました。
☆よいひと、社会的な常識人ほど、自分の人生を犠牲にする
社会で生きていると、個人の事情はさておきですよね。
それはよくわかります。
でも、社会の都合ばかりを優先すると、
あなたの個人の人生を犠牲にしてしまっていることもあります。
30代、女性にとっては腹のくくりどころです。
もし、『子どもが欲しい』というお気持ちがあるのでしたら、
はっきりと優先順位をつけたほうがよい時期かも知れません。