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20−2 肝気鬱結から肝風内動まで

20−2 肝気鬱結から肝風内動まで

肝の病機、大きな流れはこちら

では、もう少し細かく押さえていきます。

肝の病変は、肝気鬱結から始まります。つまり何かがぎゅーーーっとなっていると。その原因はストレスだったり、湿痰オケツ。なかなか手強い奴らです。

1)肝気鬱結
始まりはこの肝気鬱結からです。
原因
 七情内傷による肝失疏泄
 痰湿オケツが肝血に停留

病態としては、気滞が中心。つまり、気滞の特徴である・脹痛・郵送性、情志活動で変化します。

肝経に阻害
 梅核気、胸脇脹痛、睾丸脹痛、腫塊、生理痛、小腹

肝木乗土
 肝気犯胃ー脘腹脹通、悪心嘔吐
 肝気犯脾ー腹痛、下痢、下痢してすっきり、脘服より下

2)肝火上炎(実)
肝気鬱結(気滞)の状態が長く続くことで化火しこの病態となります。

原因
 肝気鬱結が長く続くことで化火
 激怒→肝気の昇発太過→肝火
 五志太過→内火や肝火上炎

症状
 頭顔面部ー劇しい頭痛、頭脹、めまい、目赤、突発性難聴、
 肺、胃血脉を損するー急性出血(喀血、鼻血)
 全身の熱症状ー口渇、口苦、怒りやすい、イライラ、便秘、不眠

3)肝陰不足
1の肝気鬱結が長期間続き、肝火上炎の状態になると、陰液、津液の消費がおこります。それによって肝陰不足の状況となります。

肝陰の不足は下虚(腰膝がだるい、無力、遺精、滑精)の状態

 肝血不足ー筋脉失養、関節屈伸不利、しびれ、
 眼睛失栄ーめがかすむ、乾く、視力低下
 血虚生風ー皮膚が痒い、痙攣

4)肝陽上亢
最後陰が陽を制約できないという状況になり、肝陽上亢、そして一番怖い状態である、肝風内動へと病態が進みます。上盛(めまい、耳鳴り、顔面潮紅、情志不安定、脈弦細数)の症状となります。

肝陽上亢
 ↓
 ↓陽の昇動太過
 ↓
肝風内動(脳卒中)
 軽い:筋肉ピクピク、手足の新鮮、顔面筋、項部痙攣
 重い:劇しい頭痛、手足痙攣、人事不省、混迷」

『Chill out 落ち着こう!』 春のイライラとの付き合い方

春なのか、もともとなのか、イライラや気持ちの高ぶりをコントロール
出来なくて、困っている方多いですね。

まあ、誰でも、気持ちの浮き沈みはありますから、
どうやって自分という困ったちゃんと突き合うのかということだとは思います。

私自身も、自分をだましだまし、楽しくやってます。
患者さんでも、やはりこういった『自分と上手に付き合う』ということが
最大のテーマになっている方が多いです。
ま、楽しく、気持ちよく、明るい気分で日々を過ごしていけたら
いいですよねえ。

最近、YouTubeの動画で鍼灸の知見をひろげてみたり、
海外の先生方のテキストを、すこしーみています
英語がネックでそんなには広げられないけど、
動画には字幕があることを知り、がんばるぞっていう気持ちが
わいてきました(^^ゞ。

Chill out と言う言葉をみつけて、どういう意味かなと調べてみると、『落ち着かせること』と。
なんか、イメージわきますね。このChill はいろんな使われ方がするようです。
Chill doun も同じ感じ。そして Chill out 落ち着かせるですが、遊びに行くという
意味もあるようですねえ。同じなのにねえ。

Chill そのものには、寒気とか、ぶるぶるっとする悪寒という意味。これが
その落ち着きのなさをイメージするのでしょうか。

さて、この『落ち着かせる』のためにはどうするか。

上に蓄ってしまったイライラ、もじょもじょをまず動かします。
耳つぼや頭のツボ、首のツボなど、詰まりをちょっと調整。
そしてお腹か、腰を温めながら、下のツボにアプローチ。

スタンダードなところでは、足三里。また三陰交や足の甲、足の内側ライン。
他に、太もものツボのが上げられます。ツボの名前でいうと風市やその周り。

上の詰まりを緩めて全身に巡りやすくして、下に引くっていう発想。
Chill out 落ち着いて春を楽しめますように。

参考までにツボで書いときますね。
耳の神門
耳の肝、胃
頭、百会、神庭
足:風市、足三里、三陰交、公孫、太衝、臨泣、築賓などなど。

耳のツボはダイエットで有名ですが(^^ゞ、本来、もっと幅広いものです。
身体の上部にあるという場所の特性から、上の問題を動かすときに使いやすいという
特徴があります。

身体の一部を全体と見立てて使う場合は、本当にどこまで相似になっているのか、
その場の特性はどうなっているのかあたりを理解した上で、
その方自身に反応が現れているのかということが大事なポイントですよー。

アイキャッチ画像は、イライラとは無縁の柴犬カービイの写真にしました。
カービイはお空でも暢気にしてるかな(^^)