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22 気血津液は、場の設定を意識するのがまず第一

22:気、血、津液の病機

東洋医学では、気虚、とか、血虚。そして肝血虚とか、腎気虚などなど、言葉が案外複雑に絡み合わせてつかわれています。この何気ない言葉の乱用が話しを難しくするのですが、大前提は場の設定です。

この場の設定を意識し、その言葉がどんな場の設定によって使われているのかを考えると、見ててくるものが違ってきます。

ということで、気血津液の病機。

これは、まず気血津液とそれぞれの場で、まるごと一つの身体を3つの場にわけて考えることがスタートです。
そして、この3つと臓腑がいろいろに絡むのでわかりにくくなりますが、どの場を前提として考えているのかということを踏まえて考察していくことが大切だと思います。そうしないと、大きな場と小さな場。違う側面から考えている場を混乱して用いてしまい、目の前の人をしっかりと見ることが出来にくくなります。

さて、3つわけていきますね。レッツスタートです。

22−1 気の病機
22−2 血の病機
22−3 津液の病機

関衝(SI1)と目の痛み

ときどき、お子さんの治療相談を受けます。

まあ、私はあまり子供の治療はしていません。基本は大人の治療が専門です。

それでも、案外頼まれてますねえ。

少し面白い症例があったので紹介しますね。

あるとしの、年末での出来事。

小学校1年生女児。主訴、目が痛いと本人がおっしゃります。おんなのこで

沢山お話ししてくれました。

視力が右0.8,左0.7 鼻も鼻淵が続くことがある。

(少し鼻声?)

皮膚がかさかさして全体に、産毛が濃い

とくに、上背部に太めの細絡が多い。

 

足三里、気海に鍉鍼。身柱ー命門に温灸。

目の奥が痛いというのは、この子のお母さんが当院来院時によくおっしゃっている愁訴。

おこさんご本人の目の奥が痛いというのが何をさしているのかは今ひとつ判然としません。

自宅での身柱、命門の温灸を指示。ふと関衝のバイオネックスを試してもらう。

子供だったので、1日おきぐらいに適当にと指示。

年明けに再度来院。

温灸はほとんどできなかったが、手のバイオネックスは子供自身がリクエスト

するので、適当にはっていた。目の奥の痛みを訴えなくなった。本人に聞いても

『目が痛くないの』と。体表観察状は変わらず産毛が多い。

上背部の細絡は減っている。鼻の調子もよいとのこと。

鍼灸同じく気海足三里に鍉鍼、身柱、命門は奥に冷えありなので同じく温灸。

強い訴えがなくなったということで、

また訴えが出たら来院するようにと指示にて終了。

素直な生き物は鍼の効きもよいですねえ(*^_^*)