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22−2 血の病機

22−2 血の病機

大前提(繰り返しになります、しつこいぞー)

「気血津液をそれぞれ分けて語ろうとしているのですが、んーー違和感がでかいです。それはやはり、分けて語ることのあやうさでしょうか?各々の言葉は説得力がありますが、所詮まるごと一つの身体をよく見ようとしたときのことば。とりあえず、言葉をしっかりと押さえたうえで、全部捨て去り、その上でうかびあがるものだけをとりあげていきましょう。」

 

血の問題は大きく分けて4つ。血虚、血熱、血溢、オ血です。

血が足りない、熱がある、あふれる(出血)、血管外に出ていく。

気の問題に比べ症状が急性であることが多いですね。ただ、気血は分けて考えられるわけではなく、場を設定してなにをみているのかをいつも頭にいれるということがポイント。生きているをみているわけですからねえ。

 

 

1)血虚

・精血不足ーー脾胃の虚弱から

・過労(精神、肉体)ーー消費による

・失血ー脾の統血作用

ー肝の蔵血作用

症状ーめまい、顔面蒼白、萎黄、つやがあい、視力の低下、目が乾く、動悸、健忘、不眠、手足のしびれ、生理の量ダウン、月経困難

2)血熱

・温熱が血分へ

・偏食辛味による内熱が血を損す

・七情内傷による内火が血を消費

邪熱抗盛ー発熱、高熱、口渇、顔赤い、便秘、口舌、舌苔黄色

邪熱動血ー鼻出血、歯根出血、喀血、吐血、血尿、皮下出血

邪熱傷陰ー潮熱、咽が渇く、盗汗、舌紅

3)血溢(出血)

肝脾蔵血失調

熱邪ー肝ー劇しい急性出血

脾気虚弱ー脾ー慢性出血

肝の疏泄

人の精神活動、気の升降出入、脾胃の消化吸収

肝気鬱結

暴走

強い急性出血

4)血瘀

(オ血は病因であり、不内外因の一つ)、血瘀は、血管から外に出てオ血を作る課程です

原因

気虚ー推動作用の低下、血行↓

気滞ー停滞ー血行↓

血寒ー凝滞

血熱 津液の消費

外傷

症状 刺痛、固定制、夜間↑(精神関係なし)局所の腫塊、唇舌が紫暗または瘀斑

22 気血津液は、場の設定を意識するのがまず第一

22:気、血、津液の病機

東洋医学では、気虚、とか、血虚。そして肝血虚とか、腎気虚などなど、言葉が案外複雑に絡み合わせてつかわれています。この何気ない言葉の乱用が話しを難しくするのですが、大前提は場の設定です。

この場の設定を意識し、その言葉がどんな場の設定によって使われているのかを考えると、見ててくるものが違ってきます。

ということで、気血津液の病機。

これは、まず気血津液とそれぞれの場で、まるごと一つの身体を3つの場にわけて考えることがスタートです。
そして、この3つと臓腑がいろいろに絡むのでわかりにくくなりますが、どの場を前提として考えているのかということを踏まえて考察していくことが大切だと思います。そうしないと、大きな場と小さな場。違う側面から考えている場を混乱して用いてしまい、目の前の人をしっかりと見ることが出来にくくなります。

さて、3つわけていきますね。レッツスタートです。

22−1 気の病機
22−2 血の病機
22−3 津液の病機

12−2 肝は蔵血を主る

肝は蔵血を主る

この肝は蔵血を主るというのは、東洋医学の特徴的なことかと思います。
つまり、血を作るのは脾ですが、その血量の調整は肝がしているのです。

血流の調整は疏泄と造血のバランスによってなりたちます。

肝の五行属性もここで触れておきますね。

怒、涙、目、爪、筋

肝がかかわってきます。