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22 気血津液は、場の設定を意識するのがまず第一

22:気、血、津液の病機

東洋医学では、気虚、とか、血虚。そして肝血虚とか、腎気虚などなど、言葉が案外複雑に絡み合わせてつかわれています。この何気ない言葉の乱用が話しを難しくするのですが、大前提は場の設定です。

この場の設定を意識し、その言葉がどんな場の設定によって使われているのかを考えると、見ててくるものが違ってきます。

ということで、気血津液の病機。

これは、まず気血津液とそれぞれの場で、まるごと一つの身体を3つの場にわけて考えることがスタートです。
そして、この3つと臓腑がいろいろに絡むのでわかりにくくなりますが、どの場を前提として考えているのかということを踏まえて考察していくことが大切だと思います。そうしないと、大きな場と小さな場。違う側面から考えている場を混乱して用いてしまい、目の前の人をしっかりと見ることが出来にくくなります。

さて、3つわけていきますね。レッツスタートです。

22−1 気の病機
22−2 血の病機
22−3 津液の病機

6.気血津液の相互関係

6.気血津液の相互関係

気血津液は相互関係が考えられています。
ただし、気、血、津液はどれも水穀の精微(食べ物)から出来ていると考えれば、さほど難しく考える必要もないかとは思います。

このあたり、東洋医学独特の言葉遣いに慣れるんだ程度の把握でよいかなとも思います。

気は陽に属し推動温煦作用がある
血は陰に属し、栄養、滋養作用がある。(津液は血液を組成する成分という考え方から津液も含めて考える。血液の脈管買いにしみ出すモノが津液)

気は血を巡らせる。
血の循行:心気の推動作用、肺気の散布作用、肝気の疏泄作用
気は血を摂す:固節作用

5:津液  体内における清浄な水液の総称

5;津液

津液の概念は、鍼灸の場合はさほど使っていきません。
気血の運行のなかで考えれば充分という感じですねえ。
つまり津液そのものの問題と考えるよりも、五臓に戻って臓腑の問題として
考えていく方がアプローチしやすいからです。

ただし、漢方では大事な観点になりますね。
これは何が正しいか、間違っているかと言う問題ではなく、どこまで
観点を広げて考えるのかということだと私は思っています。
つまり人間をみるときのくくりの違いかなと。
(それがアプローチの違いにもなりますが)
とにかく、押さえておきましょう。

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津液:体内における清浄な水液の総称。涙、汗、涎、涕、唾
涙→目に流れ込む、目は肝の竅:肝液
汗→津液が化成したもの。血は心が主っている。心液
涎→口は脾の竅 脾液
涕→鼻は肺の竅 肺液
唾→唾は腎液とされる

津液には滋潤、滋養作用がある
 津→澄んでさらさらしているもの。気血の中にあり、涙、唾液、汗
 液→骨折、筋膜、頭蓋腔にあり濁ってねっとりしているモノ。
津液は血液の重要な組織成分である。

臓腑は脾(運化作用)肺(宣散粛降作用による通調水道)腎が大切
肝の疏泄作用も津液の輸布を助けている。