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質問:鍼灸の適応についての判断を教えてください

鍼灸師さん向けのzoomセミナーでの質疑応答

鍼灸適応についての判断についてのご質問をいただきました。
米山としてのお返事をいたしました(^^)

鍼灸治療の一般的な適応は、WHOが定めています。
一般的な鍼灸適応についてはこちらが参考になると思います。

セイリン社鍼灸適応について

鍼灸の適応疾患とされるもの

 神経系疾患
神経痛、神経麻痺、痙攣、脳卒中後遺症、自律神経失調症、頭痛、めまい、不眠、神経症、ノイローゼ、ヒステリー

運動器系疾患
関節炎、リウマチ、系頚腕症候群、外傷の後遺症、腱鞘炎、五十肩、腰痛、骨折、打撲、むちうち、捻挫。

循環器系疾患
心臓神経症、動脈硬化症、高血圧低血圧症、動悸、息切れ

呼吸器系疾患
気管支炎、喘息、風邪および予防

消化器系疾患
胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)、痔、胃十二指腸潰瘍、肝炎、肝機能障害、胆嚢炎。

代謝内分泌系疾患
バセドウ氏病、糖尿病、痛風、脚気、貧血

生殖、泌尿器系疾患
膀胱炎、尿道炎、性機能障害、尿閉、腎炎、前立腺肥大、陰萎

婦人科系疾患
更年期障害、乳腺炎、おりもの、生理痛、生理不順、冷え性、血の道症、不妊

耳鼻咽喉科系疾患
中耳炎、耳鳴、難聴、メニエル氏病、鼻出血、鼻炎、ちくのう、咽喉頭炎、へんとう炎

眼科系疾患
眼精疲労、仮性近視、結膜炎、疲れ目、かすみ目、ものもらい

小児科疾患
小児神経症、夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠、小児喘息、アレルギー性湿疹、耳下腺炎、夜尿症、虚弱体質の改善

いやいや、久しぶりに見直して、驚き(^^ゞ

こんなに適応疾患があるんですねえ。

さてさて。

実際に患者さんにとっては、「早く問題解決がしたい」ということです。より安全に素早く経済的にメリットがある方法を選択出来るのがベストだと思います。

このために、鍼灸師はある程度の西洋医学的な知識が必須だと思います。

そしてその上で、ある程度の臨床経験も必要ですねえ、鍼灸をするとどの程度よくなったり患者さんにメリットがあるかを掴んでおかねば。

つまり、実際の臨床においては、治療者が何が出来るのか?、それは目の前の患者さんにとってどの様な貢献になるのかということが、その鍼灸院での鍼灸適応のポイントとなると考えます。

たとえば、帯状泡疹

私は体表観察をしていてよく帯状泡疹を見つけます。帯状泡疹について鍼灸治療の話題はよく出ますね。こんな風に鍼をしたとか、こんな風にお灸をしたなどの治療法も話題になりますね。

私は、帯状泡疹について一番大切なのは、一刻も早く内科か皮膚科を受診していた だき、帯状泡疹の薬を服用することだと思っております。

帯状泡疹

早めに対処 帯状疱疹(ほうしん)の症状チェック・治療のポイント

とにかく、早く病院受診することが患者さんにとって大きな、大きなメリットとなると私は考えます。

鍼灸をするって、あちこちの皮膚を拝見します。

ご自身では見ることが出来ない腰や背中の「あやしい感じ、帯状泡疹かも???」を見つけてあげることが私の鍼灸臨床ではとても大事かなって思っています。

鍼灸業界で話題になる帯状泡疹の治療は、帯状泡疹後神経痛の治療が多いのかなと思います。つまり、もうすでにあれこれと時間経過をしてしまっていて、局所の痛みが残っている場合です。こういう場合は、鍼灸治療もよいですね。

また、私の臨床では、その帯状泡疹がおこったきっかけとなった体力の低下、ストレスなどの対処は西洋医学的な治療よりも鍼灸が力を発揮出来ると思っています。

また、私はガンの患者さんの治療は積極的におこないます。ガンそのものをというよりも、その方の生きる力、生命力を 上げることが、全身状態をあげ、生活の質をあげることが多く、ときに非常に大きなメリットをもたらすこともあります。

 ご自身の鍼灸が何が出来るのか、よく理解し、患者さんのニーズにどのように応えられるのかを、患者さんと一緒に考えていくのがよいのかなと私は考えています。

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