10−1 脾胃の力

やっと、脾胃までやってきました。
このシリーズ長いな(^^ゞ。

ここでは、食べ物を受け取り、全身に頒布したり、いらないものを下に送っていく脾胃の力をとりあげます。
脾胃はセットで胃腸の力、東洋医学でいうと胃気、全身の生命力というイメージです。

胃:食べ物を受け取り、納め、下へ通降していく
脾:食べ物の栄養を昇らせ、全身に頒布していく

この二つがセットで胃腸の力となっていきます。

さて。全体のまとめ。

脾は運化、昇清、統血を主る

脾気というのは、東洋医学では大きなポイントとなります。
西洋医学でも脾臓というのがあります。

”脾臓の主な働きは、老化した赤血球を破壊し、除去することです。健康な赤血球は脾臓内の網目構造をすり抜けますが、老化あるいは変形した異常赤血球は脾臓内に引っ掛かり、破壊されます。また、脾臓は血小板の貯蔵庫としての働きもあります。通常、脾臓は全血小板数の約3分の1を貯蔵しており、必要に応じてこれを放出します。また、脾臓内にはリンパ球が沢山あり、体内で最大のリンパ器官とも考えられています。このため、免疫機能とも深い関があります。” 東京慈恵会医科大学外科学講座より

つまり古くなった血液を除去してくれるきかんなんですね。またリンパ球がたくさんあって免疫機能とも深い関係があるというのは興味深いところです。

東洋医学では、直接的に食べ物を消化し吸収、そして運搬することを脾の役目と考えていきます。また血液が泄れ出ないようにしっかりと固める作用も脾の作用です。少し違うようで似ている。それが西洋医学と東洋医学の脾の違いかな。