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不妊:相談 『卵の質をあげるにはどうしたらいいのでしょうか?』②0032

不妊:相談 『卵の質をあげるにはどうしたらいいのでしょうか?』①

さて、実際の治療が始まってからの経過をお話ししていきましょう。

 

ご相談:
30才の時に卵管狭窄と言うことで手術を受けました。その後妊娠をしないのでステップアップし、体外受精や顕微授精などの高度生殖医療を繰り返していますが、妊娠できません。


採卵は10回以上していますが、空砲や変性卵ばかりで卵が採れたのは4回だけ。前回の採卵も3つ卵胞がでてきましたが、1つは変性卵で2つは空砲でした。そして採卵できた4回の卵もすべて、『卵子の質が悪い』ということです。

病院の先生からは、夫の精子は問題がない。卵胞はあり、数も出るが、卵の質が悪いために妊娠につながらないと言われています。年齢が若い(32才)のに卵の質が悪いと何度も言われました。そして『卵子の質は薬では改善できない』とも言われ、絶望的な気持ちです。

卵子の質はよくなるのでしょうか?

私からのお返事
年齢が若いのに体外受精をしてもなかなか妊娠できないというお悩みですね。

西洋医学的な大きな問題はないのかと思います。また問診上はさしたる問題がなく、ご自身では体調不良と感じることはないということですね。

東洋医学的な方法を使い、脈や舌、お腹や身体にある経穴をみることを総合しながらお身体を拝見していきますと、身体の充実度が不足しているために、生命の土台の力(腎)が弱く、全身をしっかりと温め、養うことができていないことが明瞭です。

また、全体に皮膚が薄い感じがあります。この状態は、体外受精をしてなかなかよい卵子ができないという方によく診られる状態です。つまり、身体の余力がないために、全体に薄っぺらくなってしまっているのです。これがさしたる問題は感じないのに、体外受精を行うと、『卵子の質が悪い』という言葉につながってくる所見です。

課題を整理しましょう

食べ物をしっかり消化吸収し栄養滋養を受け取り、身体に配分できるような力をupしていきましょう。そして皮膚や身体の隅々までまでしっかりと養えるような身体に余力をつけるようにしていくことができると、『卵子の質』もあがります。地道な道にはなりますが、卵胞が出来ていると言うことは、生殖の力はあると言うことだと思います。採卵を繰り返すよりも、いまはご自身の生命力をupさせることに集中しましょう。

東洋医学的な見たて
・弁証 腎虚を中心とした気陰両虚 肝鬱化火 風邪の内陥
・論治 益気補腎 疏肝理気 疎風散寒
・治療方針 第一に風邪の内陥を取り去り肺気への負担をとる。
また肺気そのものをたてることと、腎の陽気を温養することで脾胃を助け、結果的に肺気への充分な養いが届くようにする。五臓の充実により、任衝脉の充実となるようにしていく。

治療の提案 治療頻度 治療方針

治療の提案
1)週に2回の治療院での施術
2)毎日の自宅でのお灸
3)散歩などの運動、
4)お肌が綺麗になると言われている時間である10時から2時の睡眠
5)食事バランスガイドに従った、食事の改善

などをお勧めします。
気負わず、力を抜いてはじめましょう。

治療経過

治療経過

初めてよい卵ができるまでの、治療経過

週に2回の鍼灸治療開始
自宅施灸は毎日
不妊クリニックの受診はお休みする。

5ヶ月後 不妊クリニック受診
卵巣の数字悪く調整周期となる。

6ヶ月後(30診後) 採卵、多精子受精、未熟など移植できず。
2周期あける。
8ヶ月後(50診)採卵、グレード1,3の胚盤胞になる
(初めて、グレードの良い卵と言われる)

64診後 移植
67診後 妊娠 hcg50以上あると
妊娠中も鍼灸治療継続。出産にて終了。
無事に3000グラムオーバーのべびちゃんを出産、おめでとうございます。

長らくの「卵の質」を克服するための旅、ベビちゃんとめぐりあって終わりました。

でも、実は嬉しい続きがあります(^^)
続きはこちら↓

卵の質をあげるには③

卵の質をあげるには①

 

ビッグママ治療室

日本産科婦人科学会 登録データ集

不妊:相談 『卵の質をあげるにはどうしたらいいのでしょうか?』①0032

不妊:相談 『卵の質をあげるにはどうしたらいいのでしょうか?』①

赤ちゃんが欲しいと不妊治療をされている方がおおくいらっしゃりますね。
始めはタイミングや人工授精など、自然妊娠を考えての挑戦が多いと思いますが、
高度生殖医療も一般的になってきており、体外受精をなさる方も多いのが現状です。

以前には『なるべく自然に』ということで、自然妊娠への努力の時間も多く
さかれましたが、最近では『いきなり体外』ということも多く見かけます。

しかしながら、体外受精は、非常に高額の治療費がかかります。
そして採卵当たりの生産率(出産までたどり着く確率)はほんの数%です。



内閣府(ここからARTデータブック(不妊治療による出生率等のデータ)(外部遷移ページ)へ飛ぶ)

ご自身が思ったより治療がスムーズに進まず、
悩んでしまうことも多いと思います。

あれこれ悩みます

 

今日は、不妊カウンセリングの視点からお返事させていただきます。

ご相談:卵の質が悪く体外受精の治療が前に進みません

0032

卵の質が悪く、体外受精や顕微授精などの高度生殖医療の治療が前に進みません

35才です。
不妊治療をはじめて3年になります。
タイミング、人工授精とステップアップし
1年ほど前からは体外受精も組み合わせておりますが
妊娠にいたりません。

低温期が不安定で、月経前に不正出血があります。
過去に一度妊娠しましたが、繋留流産となり手術をおこないました。
不妊治療は、もう3年もやっています。

生理が来る度にがっかりして、落ち込んでしまいます。

不妊クリニックでは、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣膿腫、子宮ポリープ、卵管癒着などがあるといわれました。ただし、大きな問題はないので、妊娠こそが治療というクリニックのドクターからの説明で、とにかく体外受精を進め、妊娠したいです。

私が特に改善したいことは、
1)生理の時の頭痛
2)卵子の質をあげること

上記の2点です。
頭痛はいつも痛くて、なにかするのがいやになっちゃいます。

卵子の質は、低刺激法や完全自然周期ですでに5回採卵しました。

しかしながら、採卵しても未成熟卵や空胞が多く、
やっと成熟卵がとれ受精しても桑実胚でストップばかりで胚移殖まで到達できたのは1回のみでした。

もう少し、体外受精ー胚移植のチャレンジをしてみたいと思っていますが、
質のよい卵子を得るにはどうしたらよいでしょうか。

子宮筋腫は2.5センチ程度で、手術はしなくてよいと言われています。
ただ、このまま着床が難しいという状況が続くのならば、手術も視野に入れた方がいいとも
言われています。

私はどうしたらいいでしょうか?

私からのお返事:卵の質を改善し、不妊治療の決着をつけるために

せっかく体外受精をなさっているのに、治療がなかなか進まずおつらいですね。

課題を整理しましょう

不妊治療をしていると、具体的な形で『卵の質が悪い』ということに突き当たり、
つい『卵』のために何をしたらいいのかと考え込んでしまいますよね。

私はこの『卵の質』という問題は、卵だけの問題ではなく、その方そのものの体力、余力が反映されるものだという経験を多くしています。

つまり、体力があがり、生命力に余力がでると、自然に卵の質もあがるということです。

 

人間の身体はパーツで出来てるのではなく、ひとくくりのまとまりをもった生命の中にパーツがあるのです。パーツの状況ではなく、ご自身の生命力そのものの状態を考えることが大切であり、ここが東洋医学でお手伝いできるポイントです。そして、生命力を少し底上げして力強くすることで、西洋医学的な不妊治療もスムーズに進むことができたり、思わぬ自然妊娠につながることもよくるのです。

五臟六腑 肝木

一本の木

 

不妊相談 卵の質をあげるには②

ビッグママ治療室
日本産科婦人科学会 登録データ集

0181)43才妊娠出産 子宮筋腫 甲状腺 粉ものレシピ 卵の質を乗り越えて。

初診から3年あまり経過して、43歳で無事にご出産になりました。

少し時間がかかってしまいましたが、途中で問診や体表観察だけではあぶり出せなかった食事の問題に気がつくことができ本当によかったと思います。

鍼灸治療をはじめるうちに、弱いタイプでのお灸でも火傷が出来ることが判明しました。この『非常に火傷ができやすい』という状況は、『卵の質が悪い』という状況につながります。食事には気をつけているとのことでしたので、さほど問題が出ないのではないかと思いましたが、実際に食事記録を提出していただき、二人三脚しながら身体作りをしていきました。
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食事は、やはり粉モノや節約レシピが身体作りに影響を与えていたようです。
タンパク質をしっかり、そして乳製品、果物を手のひら2つ分ずつの摂取をめざしていただきました。

食事の改善で、まずご主人の健康状態が改善しましたね。ご本人の『夫は今まで風邪を引いてばかりで、よわっぴーなあと思っていたんですが、自分が作る食事の性だったんですね!!』とおっしゃっていたのが印象的でした。節約レシピでも文句をいわず食べてくれるご主人。そして健康メニューになれば素直に体調がよくなるご主人。奥様の本当によいパートナーなんだなあと思いました。

食事を改善して半年後、ホルモン値が非常によくなり胚盤胞を凍結。ここで今までよりも妊娠反応は良かったのですが、やはり妊娠継続できず。その後、身体作りを継続しつつ子宮筋腫、甲状腺とチェックをし、もう一回採卵。この採卵が今までで一番グレイードのよい卵が採れることとなりました。年齢要因的に考えれば30代で採卵した卵の方が良いと考えられますが、実際には身体作りした後の卵がよくなるということは、ご本人にとっては、年齢要因以上に体調の問題があったのかと思われます。

その後、無事に出産。おめでとうございます。

食事の変更、節約レシピ、不育症、甲状腺機能低下
軽自動車のボディーから2000ccへ
43才妊娠出産 40才から2年かかって身体作り