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体外受精で妊娠出来ず、体調アップで自然妊娠(20代女性)0021ー②

体外受精で妊娠出来ず、体調アップで自然妊娠(20代女性)0021ー② 続きとなります。

→その①はこちら

☆東洋医学的な見立てからのお体の建て直し

東洋医学的には、生命の土台の力である腎気が不足し、全体を支える力が弱いこと。そしてバックアップが少ないので、胃腸の力が十分に発揮出来ず、お体全体を余裕ある状態にできていません。

背中のツボをみるととくに胃腸のツボである、脾兪、胃兪の弱りも明瞭です。
間食や水の摂取の仕方に気をつけながら、胃腸を養い、余力をつけていきましょう。

弁証:腎虚、脾気の弱りによる任衝脈の虚弱
論治:益気補腎、益気補脾、養胞宮

治療方針、鍼灸治療では、脾胃の負担があれば補いながらも、腎気をあげることを中心に治療をしていく。子宮胞脉の健やかな養いのため、脾胃の負担を日ごろの食生活を正すことしていただく。

☆不妊治療についてのアドバイス!体外受精を繰り返すのはやめましょう

生理がしっかりと整い、翌日に疲れが残らないと言う状況が半年ほど続いても妊娠できないときには、もう一度体外受精をしてみるのもよいかと思います。しかしながら、今の状態で体外受精を繰り返しても、結果は同じです。
 体外受精を今の状態のまま繰り返すのはやめた方がよいと私は考えます。

焦る気持ちはよくわかります。
しかしながら、年齢もまだ28才とお若いですから、
今やるべきことをやるのが大切だと思います。

そして、その上で妊娠しないときにはステップアップをしてみましょう。
再挑戦の時には今と違う結果になるのかなと思います。

 

☆治療経過 体調が整い思わぬ自然妊娠へ

週に1度の鍼灸治療をスタート
自宅での養生のお灸、セルフケアも実施

初診
1)右後谿+ミニ灸、臍温石+ミニ灸 、中注(7)、関元ミニ灸
足三里灸頭鍼+ミニ灸、復溜灸頭鍼+ミニ灸、左臨泣ミニ灸
2)(右三焦兪、腎兪)温石+ミニ灸 中膂兪+ミニ灸
施灸指示 右後谿、右外関、大巨、関元、復溜、三焦兪、腎兪、中膂兪

半年ほどして:
体調が整ってきたという実感が生まれる。ご本人の希望で、不妊治療をすぐに再開はせず、このままもう少し様子をみることにする。

11ヶ月ほど経過して:自然妊娠。
無事に3000㌘オーバーの男児を出産。おめでとうございます(^^)

☆治療を振り返って

・年齢要因について

不妊治療では確かに年齢が大きなポイントとなることが多いです。
年齢要因に注目すれば、若い人ならば成功しやすいと考えるのもよくわかります。
しかしながら、年齢が若い場合でも、なかなか妊娠できないケースは多く経験しています。
年齢要因の問題ではなく、体の状態そのものの問題である場合です。

・体外受精をお休みすることについて

このケースでは、20代で体外受精するものの、変性卵、分割途中で止まる、排卵済みということが続き、移植まで一度も進めていません。ドクターも4回に渡り工夫し、治療を進めていらっしゃり、体外受精の問題とばかりは言えない状況だと思います。

こういったときに、西洋医学は、力強く、排卵を促したり、受精卵を作ったり、子宮に移植してくれたり、ホルモンを調整してくれたりします。この治療が効果的に働き妊娠ー出産なさる方も大勢いらっしゃいます。

しかしながら、ときに問題の根を深くしてしまい、悪循環がおこっているために、妊娠に結びつかないこともあります。

年齢要因や、その他の条件にもよりますが、「意識的に不妊治療をお休みする」選択はありだと思います。しかしながら、このときに何もせずにただ漫然と時間だけを経過させてしまえば、かえって年齢要因があがり、「不妊治療の困難さを増す」だけになります。

・不妊カウンセリングの勧め

不妊カウンセリング

不妊カウンセリング

ご自身に何が必要かということの整理のために、不妊カウンセリングをお勧めします。

課題を整理し、ご自身にとって何を優先するべきなのかを考えてみる時間をとってみてはいかがでしょうか?

足し算ではなく、何かをするという前提ではなく、まず情報を整理し、考えてみる。

そのために不妊カウンセリングはあります。

・体外受精で結果がでなくても、自然妊娠にたどりつく場合もある。

治療結果 0021

治療結果
0021

このケースでは、1年ほどで体調がよくなり、体外受精では妊娠できなかったのに
無事に妊娠ー出産までこぎつけています。
よかったですねえ、おめでとうございます。

妊娠出来ない、不妊の状態というと、すぐに『体外受精や顕微授精などの高度生殖医療』が頭に浮かびます。でも、それによって救われないとき、案外、あたりまえの妊娠へ向けたカラダ作りがコウノトリを連れてきてくれることもあるんですよね。

赤ちゃん

赤ちゃん

 

 

20代卵巣機能不全、子宮が小さい、
4回IVFTでも採卵から進めず。自然妊娠出産弁証論

 

不妊カウンセリング学会

体外受精で妊娠出来ず、体調アップで自然妊娠(20代女性)その①0021

体外受精で妊娠できないときに、考えるべきこと。

その②はこちら→体外受精で妊娠せず体調アップで自然妊娠

 

不妊治療では年齢ばかりが注目されがちですが、そうでない要素で立ち止まってしまうこともよくあります。

高度生殖医療、体外受精、顕微授精などをしていても、治療が前に進まない、そんなときに
かなり深刻な診断を受けることがあり、不妊治療そのものの難しさに立ち止まってしまっている方も多いのではないかと思います。

こんなときには、まず、あなたの不妊の課題はどこにあるのかを、考えてみることが大切です。

 

卵巣機能不全、子宮(女子胞)が小さいという診断

今日は体外受精を繰り返しているけど、妊娠にたどりつかないという
Sさんの症例から考えていきましょう。

25才という若い年齢からのスタートではありますが、体外受精をしても移植出来る卵そのものがなかなかできないというお悩みです。

ご相談:

25歳から妊娠希望で病院に通い妊活しています。
卵管造影をおこない卵管の問題はないと言われ、
タイミング、人工授精を何度もしましたが妊娠出来ませんでした。

28歳から体外受精をおこなっています。
変性卵や分割途中で止まってしまう卵しかとれず、
採卵しても移植までたどりつけません。
卵巣機能不全の診断を受けました。

また、子宮そのものも小さいといわれています。

体外受精は年齢が若ければ妊娠率が高く、早く妊娠、出産出来ると思っていました。
こんな状況でどうしたらいいのでしょうか?

ビッグママからのお返事

体外受精を何度もしてがんばっていらっしゃりますね。
これだけ努力を重ねても妊娠出来ないということ、とても辛いですね。

少し情報を整理してみましょう。

 

状況:

年齢28才

25才から病院受診、クロミッドhmg,hcgなどによりタイミング、人工授精をするも妊娠しない。

卵管の問題、男性側の問題はない。
子宮が小さめという診断を受けた。

28才から体外受精にステップアップ。
体外受精では有名なクリニックにて高度生殖医療をするも、
採卵しても変性卵だったり、分割途中でとまってしまうなどで、移植までたどりつけていない。
1回目ー採卵できず
2回目ー分割途中で止まる
3回目ー排卵済みになってしまいAIH
4回目ー採卵ー受精ー翌日変性卵になってしまう。

など移植までたどりつけない。

☆現在のお体の状態

冷え性や肩こりが気になる。
便通はよい、小便は一日4回
寝つきはよい、夢はみない、翌日に疲れが残ることがよくある。

生理について
10才にて初経、もともと26日型の5日間だが、最近は不安定。

☆お体を拝見して、東洋医学的な診立て

お体については、疲れが残りやすい、冷えが気になるというものの、さほど大きな問題はないということですね。

お体そのものを拝見すると、確かに日ごろの激務、ストレスフルの生活の割によい状態を保たれています。

しかしながら、生理が不規則になったり、翌日に疲れが残るなど妊娠に大事な腎気(生命の土台の力)が不足している状況です。

この腎気(生命の土台の力)は、全ての生命活動を支えているものです。余裕があると全体が上手く行くって事ですね。

いまは、その生命の余裕である腎気の力が弱いため、
1:胃腸の力に余力がなく、余裕をもって身体を養うことが出来ない
2:身体に余裕がないので、子宮や卵巣といった、生命の余裕で養われ育つことができず、生殖活動はご自身の身体の中で後回しになっている。

☆あなたの妊活を前に進めにくい2つの大きな課題

Sさんの妊活課題は2つだと思います。

1:日々の生活優先タイプであること
2:胃腸の力が子宮(女子胞)への養いになりにくい。

上記の2点です。この1については、少しイメージしにくいと思いますので、解説していきますね。

☆妊活で理解が必要な女性の2つのタイプ。

女性には二つのタイプがあります。
1:生殖機能優先タイプ
2:日々の生活優先タイプ

です。Sさんは、日々の生活優先タイプだと思います。
これは、ご自身が意識してもしなくても、ご自身が生きていくときの生命力の配分です。体力に余裕がないとどうしても、日々の生活に優先的に力が配分されてしまい、子宮や卵巣などの生殖機能は後回しになります。

女性の二つのタイプ

女性の二つのタイプ

以下も参考にしてください。

女性の二つのタイプを知って治療を前に進めよう!

動画はこちら

 

少し日々の活動をゆっくりさせ、余裕のある生活をし、その生まれた余裕を”貯める”意識をもちましょう。体調がよくなり、仕事をバリバリしていると、せっかくの余力が日々の生活のパワーにまわってしまい、どうしても子宮(女子胞)の力へ体力貯金がまわらないのです。

 

☆胃腸の力が子宮(女子胞)への養いになりにくいということ

”妊娠”ということに、注目して婦人科を受診され、タイミング療法、高度生殖医療と治療を続けていらっしゃりましたが、一度、妊娠と言うことから離れて、お身体そのものの手入れをしくことを提案させて頂きます。

いまの状態を繰り返していては、結果につながらないと思われるからです。
年齢もお若く、少し”待つ”ことが出来る状況だと判断ができます。

この”待つ”は不妊治療において、ときに大ヒットを飛ばしてくれます。

 

仕事が忙しく、責任も重い仕事をこなしていくなかで、生理が不規則になったり、翌日に疲れが残っていたりしていますよね。

ここは、まずご自身の体調を戻し、もう一歩前に進めることを考えましょう。

☆東洋医学的な見立てからのお体の建て直し →続きはこちら。

長くなってしまいましたので、続きはその②に移動しますね。