妊娠を考えるときに、女性の身体の仕組みを理解しておくことはとても大切なことです。
女性にとって妊娠にとっても大きな比重をもつのは卵子です。
卵胞の発育はとても不思議です。
よく、女性は生まれたときから卵子をお腹の中にもっていて、ご自身の年齢と卵子の年齢は一緒などと言われます。
しかしながら、排卵するのは、毎月1つの卵子。
その一つが選ばれるシステムを私達女性はもっているのですねえ。
卵胞の発育について
原始卵胞を私達は卵巣にかかえています。
これは休眠状態の卵胞のことです。この原始卵胞が、活性化して、発育卵胞(一次卵胞、二次卵胞)へと変化します。
原始卵胞から120日(ゴナドトロピン感受性ナシ)で前胞状卵胞まで
前胞状卵胞から75日(ゴナドトロピン感受性低い)で胞状卵胞へ
胞状卵胞から14-20日で(ゴナドトロピン感受性高い)で成熟卵胞へ
書物によって多少の差があるのは、やはりいろんな日数のケースがあり、幅があるということなのかなと理解しています。
だいたい、6ヶ月かけて卵胞は成長し生理三日目を迎えるようですね。
長い旅ですねえ。
皆さんのお悩みを候っていると、生理周期にまつわるものが多いですよね。
生理前にお腹が張って便秘で辛いとか
生理痛がひどくて、腰も頭も痛いとか。
また、排卵痛、高温期の辛さなどさまざま。
通常は月経周期にまつわるトラブルが多いので、こんなに長い期間かけて卵胞が成長し生理3日目を迎えているとは気がつきません。
生理三日目の数値が不妊治療で大切なわけ。
生理三日目が大切なのは、この時点で胞状卵胞の数が非常に重要だからです。
つまり、排卵に向けて最終的な淘汰のプロセスを踏める卵胞の数がどれぐらいあるかということです。
エントリーしてくれる卵胞の数が多ければ、結果につながる卵子と巡り会う確率も高くなるということです。
このお話はなかなか興味深かったです↓
また、排卵してくる卵はあるのだけど、採卵し受精卵を作る段階で卵子の状態が悪いというお悩みは良く候います。このように長い周期で成長してくるのだと言うことを理解して体調を整えたいですね。
卵子の質にいどんだ症例
当院での症例です、東洋医学的なお体の手入れでの卵の質改善に取り組みました
卵の質はよくなるのでしょうか
この症例では、なんども体外受精を繰り返すものの、「卵子の質が悪い」「胚移植出来る受精卵が出来ない」というお悩みから出発して、妊娠、出産までたどりついている症例です。ご参考まで。
30代ではよい卵が作れず、40才から2年かかって身体作り43才47才出産
長い不妊治療、40歳からの身体作り43歳、47歳出産)
こちらの症例も、30代の後半から始めた体外受精、よいグレードの卵ができず、妊娠に至らないという状況から2年かけての「よい卵作り」43才の時に第一子、そして残った凍結胚で47才での出産となりました。ご参考まで。
体外受精で卵の質が悪いと言うときには、まず不妊カウンセリングを!
まとめです。体外受精をしているかたで、「卵の質が悪い」という方は、何度も採卵を繰り返したり、病院を変えてみたりと多くの工夫をなさりながら高額の治療を継続しているケースを多くお見かけします。
確かに、採卵の方法を変えたり、病院を変えたりすることで課題が解決することもあります。しかしながら、どうにもならず金銭的な限界が来てしまうケースも多々あります。
是非、金銭的に行き詰まってしまうまえに、不妊カウンセリングを受けて頂けたらと私はいつも思っています。