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空にミミズが飛んでいる のどが詰まる感じがする

空にミミズが飛んでいる のどが詰まる感じがする

空にミミズが飛んでいる状態を、ある漢方ドクターが「硝子体混濁」と教えてくださりました。

水晶体のゴミ(^^ゞだそうで、濁りに焦点が合って、虫が飛んでいるように見えるということ。子供のころに、空を見上げるとミミズが動いているように見えていたとか、疲れるとこの症状がでるという方は案外多いかと思います。

疲れるとピントが合わせにくくなるからです。

疲れるってのは東洋医学の世界でいうと、腎気の低下、腎虚です。

ある症例からお話ししますね。

40代始めの女性、腎虚を中心とする肝鬱という症立てで、腎気を建てることを中心にして治療している患者さん。

本日は、いつもある飛蚊症がとくに辛いと。今までも、強い光などをみると時々なっていたが、なんとなく解消していた。今回は、なかなか解消できず、加えてとてもイライラする感じも強い。眼科に行ったけど様子をみましょうと言われた。とにかく気になって辛いと。

さてさて、どうしようかなと考え、いつもの腎気を建てる治療ののち、お身体を拝見しながらみつけた冷えた陽陵泉と、動きの悪い絶骨にパイオネックスを張り、どちらもミニ灸をいれて、それなりに動きをつけ終了。

1週間後、飛蚊症どうでした?と伺うと、前回治療直後から、なにかが飛んでいる感じはあるものの『気になる感じ』がすっきり消失。気にならなくなったのであとは忘れていたら飛んでいたものもなくなったと。

腎虚肝鬱の流れから気逆がきつくて上焦に熱をもち生じていた飛蚊症が、下腿少陽の冷えのある部分を補って気逆が引かれ、気になる感じ消失ってことでしょうかねえ。陽蹻脉かと。

年齢を重ねるといろんなものが出てきますが(腎虚)、その症状そのものに加えて、気逆熱で『気になる感じ倍増』。その気になる感じをコントロールできると共存できるってことですかね。

身体の上部は、耳、鼻、目、そして喉。気があつまってあれこれの役目を果たしてくれます。そして全身にとっては環ることが大切。環らなくなると停滞して困ったことになります。喉の詰まった感じも良くある感じですね。

『問題なし』『病気ではない』といわれたのに、気になる。これは「集まっていること」が問題ではなく、身体の力が落ちて、巡りが悪くなり、下は冷え、上は固まって熱感をもつのが問題です。力を回復させ、巡りをつけ、あるべきところに導くということがポイントかなと思います。

 

仙人草の民間療法 喉の痛いの治ると良いな

仙人草は、古くからの民間療法で使われる薬草です。
まあ、薬草といっても煎じて飲んだり、お茶にしてというのではなく、葉っぱをカラダに貼り付けて、
水ぶくれを起こさせて炎症を利用して体調を整えるというやり方。

昔、おばあさんの背中などに大きな火傷のあとがあるのを見たことがある方もいらっしゃると思います。まあ、いまでも50台ぐらいの方の背中でみかけることがあります。そんな火傷の傷が治ることを利用した反転療法というかんじでしょうかねえ。

これが仙人草。うちの庭でも育てています。

方法は、よく揉みこんだ仙人草の葉っぱを、内関(ツボの名前、手首の内側にあります)部分に貼り付け、 30分-2時間ほどおき、水泡をつくります。 このプロセスが昔のお灸である打膿灸の要領と非常に良く似ているのではないかと思わせるところです。

この内関以外にも、扁桃炎によく効くといわれ、実際私が目にしているのは、 あごの下辺りの部分の大きめの直接灸と、曲池(肘の外側)付近の直接灸です。

また仙人草は、健康法として使われることもあります。 この場合、張る部位の指定はなく、太ももなどの目立たないところに張って、水ぶくれを作ってそのあと自然に経過させるということに なっています。

扁桃炎の熱は、喉の強い脹れを伴う発熱ということだと思います。
喉の痛みと発熱は、正常範囲であれば、生体を守る反応ですが、扁桃炎で熱を繰 り返すケースは、扁桃の肥大によるもの、過剰な反応により、強い発熱を伴うと いうことだと思われます。

扁桃の肥大は、部位的に、腎気の養いの問題が一つあげあれます。
腎気の不足により、熱の納まりがわるく、必要以上に発熱するということですの で、この必要以上に発熱してしまうことを、熱の流れをつけることで、末端に導いてやるのではないでしょうか?

曲池が良く用いられるのも、陽明の熱の出所であり、喉を直接的にまとう経穴で あるからでしょう。また、あごの下は、直接的に、喉の熱を抜くというイメージ 的な選穴かとも思われます。内関も、上焦の熱を取る場所として、選ばれている 可能性が高いのではないでしょうか?

さて、考察

仙人草を下腿に添付し、打膿灸のようにし、健康法とするということは、どういうことなのでしょうか?

下腿には、特に熱を持ちやすい経絡として、胆経があります。この少陽の熱は、 表裏の関係の肝経の熱、つまり、肝陽の上亢、肝風の内動などといういわゆる中風といわれるものの、熱の逃げ場所として、機能しているのではないかと思われます。胆経が硬く突っ張りようを示してくると、腎気のあらわれである踵の部位 にも痛みを生じてきます。腎気の虧損と、肝胆の熱のありよう。命としてては、 腎気が衰えたために、肝経の熱が昇っているのを胆経が腎経を支え、熱の出所と して安全装置になっているのではないかと私は考えています。中風よけの治療穴として、胆経上の 風市が選ばれているのも納得の出来るところです。

仙人草の打膿灸により、胆経が硬く筋張り、その機能をレベルダウンさせている ときに、刺激をあたえ、熱の逃げ所としての部位をしめすことにより、中風(肝経の内風)を予防し、健康づくりをしようという発想ではないかと思われます。

仙人草をはって4日目です。生足写真をみたい方は「ここ」をクリック。
充分に葉っぱを揉みこんで2時間ほど貼り付けました。
張った当日は、赤くなった程度
2日目は全体が膨らみ
3日目から本格的に水疱になってきました。
触わると非常に痛いです(;^^
どうなるのか、楽しみです。

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仙人草の民間療法をトライされる方へ

仙人草の民間療法を試したみたいと仰る方には、自己責任でということで、 仙人草の葉っぱをお分けしています(方法は、ご住所をお書きになり、返信用の 切手を貼った封筒を送ってください。その中に葉っぱを入れて返送いたします)

我が家の仙人草は、ネット上に出ているものよりも、作用が穏やかなようです。 ネット上では、5分から30分以内で水泡ができるようですが、我が家のものは、 しっかり揉みこみ、充分汁がでたはっぱを、べたっとはって2時間以上は置いた ほうがよいみたいです。私は3時間ほどで、でっかい水泡ができました。

私の患者さんの家族の方で、これが大好きな人がいらっしゃいます。 この方は、扁桃炎のためではなく、健康法として、身体の任意の場所に 貼って楽しんでいらっしゃいます(=^_^;=)

こないだなど、一晩中貼ってしまい、傷がひどくなって、白い筋が見えたほどだ と言っていました(家族の方が)。一晩中はるとひどい目にあうようですね。 でも、ご本人はご満悦だそうです。どうも身体がすっきりするから好きという ことらしいです。

私と仙人草の出会いは、私のWEBで紹介しています。

張る場所は、 扁桃炎のためだったら、やはりネット上の話題同理にやるほうがいいのではな いかと思います。

健康法としては、太ももの胆経上、”風市”という経穴。私はここで試してみました。これは中風よけの経穴で、私自身ここに反応の出やすいタイプの身体だからです。応 用編としていろいろとやってみると面白いと思います。

生理、子宮、喉や耳につながるツボ:照海(足の少陰腎経)

どこのツボにお灸したら良いですか?はよくある質問(^0^;)。
私はいままで、『身体を触ってみなければわからない』という大原則でいましたが、ブログで紹介するのに、触って診なけりゃ分からないというのもないので、少しづつ勉強を兼ねながらツボの紹介や雑談をしていこうと思います。

さて、紹介をってことで今日は照海。

私の大好きなツボのひとつです。これは足の少陰腎経の中にあります。女性のトラブルである生理痛や不妊不育症にも効くツボです。

照海(KI6:しょうかい)。

をご紹介

この照海は、足の少陰腎経という経絡の6番目のツボ。この経絡は生殖、泌尿器系の症状および慢性腰痛や咽喉部痛、歯痛、不眠、めまい、みみなり、視力の減退などに聞くとされています。

ここで、交わる経穴として、女性のツボとして有名な三陰交、長強、前回お伝えした中極、関元、膻中などがあります(順番に紹介しますね(^^))

さて、ツボを研究してみます。
照という字は光で照らすことです、ありがたい光明で照らされるということですね。海は深い陥凹の部分をさします。またこのツボは眼疾患をなおし、視力を向上させるので照海と名付けられたともいいます。

図で紹介していますが、照海は内くるぶしの下側にあります。さすっていてくぼんでいて、奥から冷えが上がってくるようなところにツボをとります。しっかりと暖めるために、温灸やせんねん灸などのミニ灸を使うのもよいでしょう。ただし、表面を暖めても仕方がなくて、じっくりしっかりと奥まで暖めて下さいね。またツボの左右差が出やすいところです。触って左右差がなくなるまで温め養うことが肝腎です。