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暖め養う温灸の力、灸ペットへの思い

灸ペットへの思い。

当院では、辰巳製作所さんの灸ペットという温灸器を使わせて頂いています。
暖め養う温灸の力はとても頼りになります。
治療院でも使っていますし、またおうちのセルフケアとしてもお勧めしています。

その辰巳製作所さんが、社長の志田さんが亡くなり7月いっぱいで終了と言うことになりました。

灸ペットの制作者である志田さんとは長年お付き合いをさせていただき、

灸ペット通じてお世話になりました。本当にありがとうございました。

昨日、会社を納めているご親戚の方と電話でおはなしし、

私は途中から涙ボロボロになっちゃいました。

志田さんの灸ペットに対する思いはとても強くて、

それは私も長年の会話の端々から伝わってくるところでした。

灸ペットは温灸器としては非常に、非常に安価です。
私は、『安すぎますよ、ちゃんとした価格の方がよいですよ〜』と
なんども申し上げたのですが、『多くの人に届けたい』という強い思いから
この安い、安すぎる値段設定に拘わっていらっしゃりました。

その話しになったときに、ご親戚の方も、

『経理を整理していて、この値段じゃ本当に赤字すれすれ』と

仰っていて、納得。
それほど、利益なんか吹っ飛ばしても、灸ペットで多くの方へ
健康を届けたかったんだなあと思います。
それはご親戚の方もよくわかっていられて、志田さんの
熱い思いに二人で胸が一杯になりました。

私自身は、臨床で長年灸ペットを取り入れています。

灸ペットは私の臨床にかかせません。
今回、かなりの量をストックさせて頂いたので、
これからも、私は灸ペットと共にやっていこうと思います。

9月に宇治のお寺さんに納骨されるそうです。
コロナが落ちついたら私もお墓参りに行かせて頂くことにしました。

ありがとうございました。
暖め養う温灸の力、多くの人に届きましたね。
これからも私は自分自身の手で、志田さんの思いを届けられるように
日々精進していきたいと思います。
合掌

灸ペットの使い方 ←動画はこちら

 

食べない方が調子がいい! ・・・でもそれジリ貧ですよ。

しっかり食べると言うことは、体力作りにとても大切なことです。

ですので、胃腸のキャパが小さい人は、身体作りが難しいです。
食べて食物から滋養を受け取る能力が小さいというわけですからね。

暑いんです〜、
生理が来て〜、
ストレスで〜。
出産で〜。

いろんなことが体重減少につながってしまいます。
そして体重が落ちることでより体力を失い、食べられなくなります。

☆食べられない人が陥る、食べない食養生

体調が悪化し困っている人や、食べられなくて体重が減ってしまい困っている人がときにやってしまうのが、

『食べない食養生』や、『肉や魚などを食べない食養生』です。

マクロビをやってみたんですという方も多いですね。

そして、みなさん、”とても体調が良くなった感じがして、動けるんです”と仰います。でも、そのあと

     ドドドォー!!!っと体調悪化。

まわりからも『どうしたの?』と言われるほどに頬がこけてげっそりしてしまったりしています。

☆げっそりなのに、『元気なんです!』と仰る理由

げっそりしているということは、土台である土台の力(腎気)が小さくなっています。

この土台の力(腎気)が小さく虚損していくと、気が立ちやすくなります。

土台 どっしり ふらふら

東洋医学で言うところの腎虚肝鬱。
どっしりと座る椅子がなく不安定だからこそ、

小さくなった土台をカバーするように背伸びして、必死に声をあげます。

気を立てて、生命としての勢いをカバーしようとしています。

つまり、気が立ちやすくなっているので、

 

ご本人としては、『元気なんです!』となるのです。
いや、それカラ元気ですよ。

短期間ならば、それでOKでしょう。土台の力がなくても、から元気がでるのは、人間がなにか危機的な状況を切り抜けるためです。そんな短期決戦のための身体の使い方を、長期間にわたってしてしまう危険性は大きくてあぶない。
また、から元気でいつも気を立てていることそのものが土台の力(腎気)の消耗とつながるのです。
ああ、悪循環。

☆気が立つ日々の果てにあるもの・・・

そして、周りの人がみて『大丈夫なの?』と思ってしまうほど

げっそりしていても、ご本人は『ダイジョーブデス!』と
ご自身の状況がわからなくなり、大丈夫、大丈夫、調子良いのと動き回ります。

そしてあるときに、ぽっきりと気が折れ、
どうしようもなくなってしまいます。
東洋医学的には肝気の中折れ

どんなにがんばっても、気が立たなくなってしまった状態。

ここまでいかなくても、生命力の土台の力(腎気)が弱っていますので、

・体力そのものがぐっと弱った状態で、免疫力が弱くなる。
・不妊
・強い疲労感
・気力がわかない
・食欲の低下
・腰痛
・生理周期がのびる
・生理の出血がダラダラとまらない

などの状態になってしまいます。
こういったときに、外邪が入り込むと、喘息やリウマチなどなどの虚損病のはじまりともなってしまいます。

☆マクロビや肉を食べない食養生は????

胃腸のキャパが小さい人は、タンパク質などの血や肉になる栄養素を受け止める力が小さいので、食べないと胃が楽と仰います。

ここが、マクロビや肉を食べない養生にはまる第一歩だと思います。

確かに、『胃腸のキャパをオーバーした食べ物を短期間控える』のであれば、大きな問題はないと思います。しかしながら、それを長期間継続すると、滋養、栄養そのものが不足となり、土台の力(腎気)が小さくなるっていくパターンを多くお見かけします。マジメな人ほど陥りやすいですね。で、土台の力(腎気)が小さくなると、気が立ちやすくなって、テンションがあがりやすくなり、

     『調子がいいんです〜』につながります。

マクロビや肉を食べない養生そのものに、私は何ら意見はありません。人それぞれ、食は思想信条につながります。ご自身が食べたいもの、やりたい養生を選ばれるのは自由であると思います。

そのうえで、ご自身の状況が土台の力が小さくなり、気が立ちやすくなっている状況でお困りであれば、肉や魚のタンパク質はとても力強い滋養をしてくれますし、貴重な栄養です。そしてこの力強い栄養を受け止める胃腸のキャパをあげることがとても大切です。

肉や魚からしっかり滋養を受け取れると、私が観察している限り、体調アップの速度がぐっと早まります。ハンバーグは豆腐じゃなくて肉で作ってねと思っちゃうわけです。

☆肉や魚のタンパク質をしっかりと受け止める胃腸のキャパを作ろう

胃腸のキャパがない人は、肉や魚のタンパク質が胃に重いと感じる方が多いように思います。

この状態の人が、口から入るモノで体力をあげようとするのは大変です。

・サプリを飲んでも、
・漢方薬を飲んでも、

胃に重くて受け付けられないということになります。

こういったときに、鍼灸治療は力になります。
口からではない養生として力を発揮します。
また日々のお灸養生もとても効果的です。

☆お灸でのセルフケアを!

お灸でのセルフケアもとても効果的です。

鍼灸院で印をつけてもらって、ミニ治療をご自宅でなさるのがベストです。

また、こんなツボもいいと思いますよ。

こちらは背中のツボ

お灸 脾兪 三焦兪(BL22) 大腸兪(BL25) 次髎(BL32)

脾兪、三焦兪(BL22) 大腸兪(BL25) 次髎(BL32)

ゆっくりお灸して下さい。背中のツボは弱っているツボを見つけてお灸するのがコツです。

 

 

 

 

 

こちらは足三里(ST36)、陰陵泉(SP9)、三陰交です。使ってみて下さいね。きっとあなたの力になります。

足三里(ST36) 陰陵泉(SP9) 三陰交

19−1 脾のお困り事。命綱の胃腸の力

19 脾は胃腸の力、この力が滋養を生み全身を潤い養います。生きていくポイントですね

脾気についてはこちら
脾胃の力https://wp.me/p88CT4-qX
食べ物を実にする力:脾胃は後天の本https://wp.me/p88CT4-r1
栄養は一端あげてから散布 :脾は昇清を主るhttps://wp.me/p88CT4-r4

以上についてまとめてあります。
まあ、ようするに、脾というのは、東洋医学で言うところの胃腸の力。そして胃で受け止め脾でこなす。脾はいったん滋養を上に上げそれから散布するっていうところが東洋医学の特徴的なところでしょうか。

さて、病機を考えていきましょう。
脾気の運化、昇清、統血の作用が損なわれていくところから考えてきます。