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子宮内膜症 不妊 鍼灸、食事改善で自然妊娠出産 32才 0212

子宮内膜症、重い生理痛、冷え、血流 自然妊娠が嬉しい。

子宮内膜症 不妊 鍼灸、食事改善で自然妊娠出産 32才

生理痛が重く子宮内膜症の指摘があるかたです。
この子宮内膜症がきつければ、キャッチup障害などとつながり自然妊娠がむずかしくなります。
病院で、早めのステップアップをといわれるのも納得です。

今回は、子宮内膜症3期の指摘がありながらも、早く妊娠したいと思い、どうしたらいいのかと迷っている方への不妊カウンセリングと鍼灸治療です。

食事改善、生活改善、鍼灸治療を取り入れ、思いがけぬ自然妊娠、出産へとつながりました。

 

☆子宮内膜症と言われています、早く妊娠したいです

生理痛が昔からあり重めでした。子宮内膜症との指摘があり、早く妊娠しなければと思っています。ホットヨガなどを試してみていますが、どうも逆効果ではないかと思っています。

田七人参を飲み始め、朝ご飯の量を多く取るようにしたところ、だいぶ生理痛は改善したように思います。早く妊娠したいと思っています、今後どうしたらいいでしょうか?

受けた検査
・ホルモン検査、フーなー検査は異常なし。
・卵巣に卵巣嚢腫 子宮内膜症3期

気になること:手足の冷え、身体の冷え、血流の悪さ

 

☆不妊カウンセリング、不妊治療アドバイス 東洋医学的診立て

☆自然妊娠を考えて半年程度はタイミングを

子宮内膜症と以前にいわれて、早く妊娠したいと意識なさっているのですね。
とてもよいことだと思います。30代前半は決して遅くはないですから、あせりすぎないで
やっていきましょう。

子宮内膜症は確かに自然妊娠を妨げる大きな要因にはなりますが、
・1)年齢要因が若いこと
・2)お身体に艶があり、ホルモンの状態がよいこと
・3)緊張感が強いタイプであること

上記の1,2、3を考えると、もう少し自然妊娠を考えながらタイミングを取ることはよいと思います。
確かに子宮内膜症が3期ということでキャッチアップ障害や卵管の動きの悪さはあるかもしれませんが、3)のタイプの方は鍼灸で身体がリラックスすると案外自然妊娠するケースがあります。

自然妊娠を考えながら、体調をより整え、半年程度を目安に妊娠しなければステップアップしていくのもよいかなと思います。

☆血流のこと、ヨガや運動の注意点

血流を良くしようと思うと、運動をしたり、ヨガをしたりなさる方が多いです。確かに全身の血行の改善にはなり、大きな意味では健康増進です。ここは間違いないです。

しかしながら、妊娠を考えるときに欲しいのは子宮血流です。

血流は通常、
 『使っているところに血流が集まる』ります。
たとえば、食事をすると胃袋に血流が集まります、すると眠くなったりしますよね。
食物を取ると胃が運動します。それによって胃袋周辺に血流が集まるので、
頭などの他の部位にわたる血流が少し減り、眠くなってしうまうのです。

とりわけ、全体の血流不足、生命力不足の場合は、
余力が少ないので、どこかを使うとそこに集中し、あとが手薄になるということの
落差がはげしいです。

ヨガや運動で手足に血流がいけば、体幹にある子宮の血流は減ります。
この辺りの兼ね合いを考えながら、運動を取り入れましょう。

☆食事のことーエストロゲン依存性疾患と大豆

子宮内膜症と大豆の関係は明白ではありません。諸説ありますので断定は出来ないと思います。ただし、過去にひどい子宮内膜症の方に、大豆製品をがっつり1,2ヶ月抜いていただくと、嚢腫が小さくなったり、内膜症の症状が軽減する方はおおくいらっしゃりました。とりあえず1,2ヶ月大豆断ちをしてその結果で大豆摂取を考えてみてはいかがでしょうか?。健康を意識する方は大豆製品の取り過ぎになっている場合もあります。少し様子をみてみましょう。

また、肉や乳製品も様々な理由で避ける方がいらっしゃります。
まあ、それはそれでいいのですが(^_^;)、食事バランスガイドに従って
食事を見直した方が、体調アップや、卵子の質の向上につながり、
自然妊娠につながった、卵子の質がよくなり不妊治療が成功したケースを多々経験しています。
まあ、ゆるゆるといきましょうね。

食事バランスガイド

☆病院選びのこと

ステップアップも考え、いろいろと悩んでいらっしゃりますね。私は基本的に今の病院でよいのかとは思います。年齢要因、いままでの状況、婦人科疾患の状況などを勘案して、この病院での継続が不妊治療を押し進めるにはよいかと判断出来ます。
まあ、もし気になる病院があれば、タイミング中のいま、調べてみるのはよいと思いますよ。

☆東洋医学的な診立て、治療方針

・弁証 気虚肝鬱瘀血(腎虚中心)
・論治 益気補腎 疏肝解欝

・治療方針
1)下肢から子宮の血流をあげるために、衝脈中心に腎、少陰、陽明から女子胞を意識した流れを作る。
2)強い肝鬱の処理は一義的には腎気をあげることで対応する。腎気上げだけで難しければ、状況に応じて手を入れる
3)腎気を増し、全身の余力をつける

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☆治療経過、4ヶ月で無事に自然妊娠

初診:週に1−2回の鍼灸治療
右の神門、左の三里、三陰交
肺兪、左の三焦兪、脾兪 次髎(BL32)
パイオネックス 右の中渚(TE3)、右の臨泣
自宅施灸指示 中注(KI15) 関元(CV4) 三陰交 右の臨泣

大豆製品の摂取をやめてみる。
→二回ほど生理を経過した後、病院にて嚢腫が小さくなっているとの指摘がある。

4ヶ月後:自然妊娠ー無事のご出産となりました。

 

真面目な性格のDさん、鍼灸の通院頻度、自宅での施灸、食事の改善などを着実に守っていただき、卵巣嚢腫の縮小をみ、食中毒にあったりなどの事件はありましたが、無事に4ヶ月後自然妊娠をされました。

 

☆アンケート、ご記入いただきありがとうございます。

☆鍼灸治療を始めてみようと思ったのは?

御母様からのご紹介でしたね(^^)、ありがとうございます。こうやって皆様に信頼していただくこと何よりの喜びです。

子宮内膜症や重い生理痛が、妊娠できないことにつながっていないのかという疑問をもたれ、早めに病院やご自身で出来る対策をとられることは、なによりの妊娠への近道です。

☆あなたの妊娠にビッグママ治療室での治療はどのように役立ちましたか?

生理や婦人科の状態の変化
漢方薬や鉄の摂取は大切ですね。漢方はとくに胃腸をあたため気血の巡りを力強くサポートしてくれます。とてもあう漢方薬を選び服用されていたかなと思いました。

☆体調の変化
気楽に過ごせるようになったというのは、身体がリラックス出来るようになったと言うことだと思います。
力が入り、緊張状態はあたかも大きな壁をおしているようなものです。壁はどんなに力を込めて押しても動かず、ご自身の体力を消耗させるだけです。身体の緊張をとりさり、ご自身のためにご自身の力を使うようになれたかなと思います。

☆アドバイスについて
一人で考え込んでしまうと、答えの出ないことが多いと思います。選択肢はたくさんあります。その中で現時点のご自身にぴったり合う選択肢を取られることが妊活の近道だと思います。沢山相談して下さり嬉しかったです。

☆もっとこんなサービスを!
ビッグママに来て本当によかったです!と言うお言葉、スタッフ一同しっかりと受け止めさせていただき、皆様に少しでもお役に立てるように頑張っていきたいと思います。

不妊鍼灸セミナー:体表観察のポイントは? 鍼灸治療頻度は?その①

不妊鍼灸セミナー:体表観察のポイントは? 鍼灸治療頻度は?

私は鍼灸師さん向けに講義などをおこなっています。

皆さんからいただいた質問にお答えするコーナーです(^^)

動画はこちら→

ご質問:米山先生はどのように体表観察をおこなっていらっしゃるのでしょうか?

東洋医学の世界では、患者さんを見立てるときに、基本を四診においています。

四診について

東洋医学では患者情報を知る方法として四診が提示されています。と望聞問切という4つの方向性からの情報収集であり、今回とくに重要視するのは、切診という体表観察のアプローチです。

切診は人の身体を直接触れて行う観察方法です。
私は皮膚を直接触れることで知り得る質感の状態が不妊治療において非常に重要となることを多く経験しています。すなわち、皮膚の質感の好転が妊娠へと繋がることや、体外受精などの治療においての採卵された卵の質の向上に貢献しているからです。

体表観察とは??

体表観察というのは、「お身体を拝見して、情報を取る」ということです。

 

病院でしたら、血液検査やその他のいろいろな検査があり、数字で表示されますが、東洋医学の場合は「観察者の視点」からの情報取得になります。それだけに経験値がものをいってしまう(^_^;)世界ではあるのですが、しっかりと見るという気持ちをいつももっていたいと米山は思っています。

体表観察のポイントです。
1)・舌、脈、腹、経穴(体幹、手足、背部、骨盤)をしっかりと見る
2)分からないものはそのままおいて、無理に評価しない
3)使う使わないはこの時点では問題にしない

→治療点を見つけ出すという視点から一歩引いて四診から全体を眺める気持ちで

見る、観察するときに一番大切なのは、思い込みや邪念(^_^;)を捨てるということです。
ただ、無心にありのままをみる。
鍼灸師さんが時にやってしまいがちなのが、「鍼灸する場処探しの体表観察」
これは本末転倒です。こういった思い込みをもって「診る」と見誤ります。

体表観察していると、沢山の矛盾につきあたります。
あれ?このツボは風邪の反応があるように出ているけれど、脈はそんな感じじゃないな?どうしてと考えながら、背中のツボをみると、肺兪が発汗していない。ということは・・・と考えていくわけです。

私は実は、この「観察」が大好きなのです(^_^;)。人をしっかり診るというのは私のテーマでもあります。

再診のとき、いつも観察させていただいている患者さんだと、弁証論治をベースにし、今日の状態を拝見していきます。そして「現時点での課題」「その方の人生での課題」を距離感をもって観察しながら施術していきます。

結構長くなってしまいました(^_^;)、質問2の鍼灸治療頻度については、別立てにしまする〜。

不妊鍼灸セミナー:体表観察のポイントは? 鍼灸治療頻度は?その②

不妊鍼灸セミナー:体表観察のポイントは? 鍼灸治療頻度は?

その①を書いていたら長文になってしまいました。いつものことですが(^_^;)。
ということで。続きをその2にします。

私は鍼灸師さん向けに講義などをおこなっています。

皆さんからいただいた質問にお答えするコーナーです(^^)

動画はこちら→https://youtu.be/m0P7iwH3s0A

ご質問:鍼灸治療の頻度は?

週に1度以上をお勧めしています。治療頻度をあげることは、不妊治療の効果をぐっとあげることを実感しています。患者さんと話し合ってきめていきます。とくに、妊娠反応は出るが妊娠が継続しないというケースには治療頻度をあげ、初期を切り抜けることをお勧めしています。

症例0179のケースが非常にわかりやすいかなと思います。
4回の胚移植、着床はするけど、胎嚢まではみえません

この方の妊娠時の治療頻度です。妊娠判定の陽性をもらってから胎嚢確認までは毎日!

そして12週までは週に3回おこなっていきました。

その結果、何度も移植しても抜けられなかった妊娠初期の壁をこえ、無事にご出産へと。

このときの基礎体温表

不妊治療、いろいろなケースがあります。

いろいろな壁があります。
ときに、どのように壁を突破するかが一番のカナメとなるわけです。

患者さんと長い日々一緒に考えた経験から、こんな風にしたら・・・という提案ができることが喜びであり、少しでもお役に立てればという願いで日々をすごしております。

不妊鍼灸セミナー:生理痛とピル、不妊。

生理痛とピルと不妊、妊娠についてご質問を頂きました。

私は鍼灸師さん向けに講義などをおこなっています。
不妊治療や女性の鍼灸治療は、西洋医学的な不妊治療の知識が必須です。
その上で、私は鍼灸師のみなさんに、
『東洋医学的な知識と患者さんのお身体をしっかりと観察する目』
もっていただき、目の前の患者さんにとって、必要なことを一緒に考えられるような鍼灸師で
あって欲しいと思っていますし、私自身もそう願い研究研鑽を重ねています。

さて、講義を終えてからの質問をいただきました。

質問:

月経不順やPMSの軽減などを目的とした10代~30代の低容量ピルによる月経のコ ントロールは、その後に妊娠や婦人科系疾患に影響を与えていると言う実感があったりし ますか?

質問の理由:
このサイトをみて、生理痛の軽減にピルの服用は有効であると考えていました。
しかしながら、無月経を放置してはいけないというお話しを聞き、ピルの服用はいいのかしら?と
疑問に思うようになりました。

鍼灸で楽になるならばそれが一番ですが、どう考えたらいいでしょうか?

参考サイト:

 

質問にお答えして:

私がお話しした、月経が2年以上ないことが問題というのは、無月経の放置を2年以上しているという意味です。ピルのコントロール下にある場合ではありません。ピルのコントロール下で あれば長期服用でもピルをやめたあとは排卵が起こり妊娠は可能ですね。これは参考サイトの中の、

5回目 低用量ピルを使っても妊娠はできる? 太る?などの”都市伝説”に回答
こちらが答えになるのかなと思います(^^)

現代女性に月経の数が多いのは、ライフスタイルの変化からです。昔の女性は10代の後半から妊娠して月経が止まり、授乳して月経が止まり、またまた次のお子さんを妊娠して・・・と繰り返していますね。
その間、排卵が抑制され、月経が止まっているわけです。

現代の女性は、妊娠の数が非常に少ないわけですから、月経が多く、そのため、子宮内膜症や卵巣嚢腫など排卵にまつわるエストロゲン依存性疾患のリスクが高まるわけです。

”妊娠を望んでいない”女性がピルで月経のコントロール”をするというのは、メリットのあることだと思います。

さて、では、不妊の女性についてはどの様に考えたら良いのでしょうか?

不妊とピルと生理痛

ピルを服用していると、ご自身の身体の変化に気がつかない

ピルを使っていると、ご自身にもともとの排卵障害があったり、妊娠しにくい状態であるのか妊娠しやすい状態であるのかはなかなかわかりません。気がつかずに年齢が高くなると、不妊のリスクは高くなります。

つまり、ピルを飲んでいるから不妊になるではなく、年齢が高くなる、不妊の原因になり得る状態に気がつかないということがあります。

これはピルの問題ではなく、不妊のあたりまえの課題です。

生理痛がひどくてピルが手放せません

子宮内膜症や子宮腺筋症などで生理痛がひどく、ピルが手放せないという方がいらっしゃります。
妊娠はしたいのだけど、ピルをやめると生理痛がひどすぎて生活に支障が出るということです。

私はこういうときには、一気に不妊治療を進めることを提案しています
通常であれば、半年から1年程度は自然な形での妊娠、つまりタイミングや人工授精などを
提案しますが、体外受精や顕微授精などの高度生殖医療受精を行い、1度の月経周期で多めに
卵胞を育て、受精卵を作り凍結します。そして月経そのものはピルでコントロールしながら、
移植周期を調整し、不妊治療を進めていくのです。

排卵があるから、生理痛がある。だから排卵を止める、だから妊娠できないというループから
高度生殖医療を使って、一気に進めます。凍結という技術も使ってみる価値があるのかなと思います。

子宮内膜症、排卵痛35才出産の弁証論治

この方も非常に重い生理痛がありました。妊娠したいという希望が明確であったので、
鍼灸治療で体調をあげたのちに、一気に不妊治療を進めました。

卵子の状態が悪く、採卵は複数回になりましたが、無事に妊娠出産につなげることができ、
よかったなあと思っています。

まとめ:

現代女性は排卵回数が多すぎるために病気になってしまっている側面もあります。
妊娠を望んでいないのならばピルにてコントロールするのは非常に良いと思います。

ただし、妊娠の希望がある場合は、ご自身の状態を良く把握し、前に進むことも必要ではないかと思います。