15: 不内外因の面白さっていったらなんだけど、面白い

15では、病機の原因となる3つの要素を考えていきます。

病因を東洋医学では3つ考えていきます。
内因、外因、不内外因です。

内因、外因は
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1)自身の内側からの問題(内因)、2)外から身体を劫かす問題(外因)と考えられています。そしてもう一つ、内因でも外因でもない3)不内外因があげられています。

この不内外因には、飲食の問題、働き過ぎ、痰飲、瘀血とあります。つまり食の偏りや働き過ぎといった課題は自分の弱さでも、外からの問題でもなく、人としての行動が身体に及ぼす課題であるということですね。

そしてもう二つ「痰飲や瘀血」は内因や外因が長く身体に負担になり続け形成され身体に影響している湿気の塊(痰飲)や血の塊(瘀血)そのものをさします。つまり、新たな病理産物が形成され、その病理産物によって身体が劫かされているという状況なのです。

この不内外因という概念が私には面白いなあと感じられます。

これらは、飲食の問題や働き過ぎはご自身の生活の摂生によって変化させることができるんですよね。
また湿痰や瘀血といった病理産物は、生活の摂生によって排出を促すという事も可能ですし、西洋医学的に病理産物を取り除くといった治療が功を奏することもあります。

対応に代して非常に幅広いし、人の生き方にせまるような気がします。まあ内因を七情内傷というメンタルからだけいくってどのように対応していくかということは、千差万別なのですね。

では、個別に考えていきましょう。