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15−2 働き過ぎも、病気の原因。

15−2 不内外因:働き過ぎ 労逸失調

14で病因(内因、外因、不内外因)
15で、そのなかの不内外因を考えています

さて、働き過ぎについて

過労は、元気を損います。働き過ぎは身体によくないよってことですねえ。
昨今のニュースでも、「過労死」などと取り上げられていますが、東洋医学の世界では
昔から病因の一つとしてこの働き過ぎをあげています。

また、単なる過労だけではなく、精神的な過労も病因としています。

過度な精神負担は、心を病みます。心血を損します
過度な重い悩みは脾を損します。脾の運化機能に影響がでて、食欲不振やお腹の張った感じ、下痢がおこります。

過度な思慮も働き過ぎになるんですね、そして気血の流れが停滞し、脾胃に影響し、胃腸の運化機能を停滞させます。

 

長時間労働削減にむけた取り組みってのが厚生労働省のサイトにあります。

太古の昔から、働き過ぎは問題で、いまもなお同じ課題はありますね。

まあ、生きている時間を何に使うか、

働く時間っていうのはなんなのか、

考えてみなくてはいけませんね。

厚生労働省働き過ぎガイドライン

15: 不内外因の面白さっていったらなんだけど、面白い

15では、病機の原因となる3つの要素を考えていきます。

病因を東洋医学では3つ考えていきます。
内因、外因、不内外因です。

内因、外因は
14-1
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1)自身の内側からの問題(内因)、2)外から身体を劫かす問題(外因)と考えられています。そしてもう一つ、内因でも外因でもない3)不内外因があげられています。

この不内外因には、飲食の問題、働き過ぎ、痰飲、瘀血とあります。つまり食の偏りや働き過ぎといった課題は自分の弱さでも、外からの問題でもなく、人としての行動が身体に及ぼす課題であるということですね。

そしてもう二つ「痰飲や瘀血」は内因や外因が長く身体に負担になり続け形成され身体に影響している湿気の塊(痰飲)や血の塊(瘀血)そのものをさします。つまり、新たな病理産物が形成され、その病理産物によって身体が劫かされているという状況なのです。

この不内外因という概念が私には面白いなあと感じられます。

これらは、飲食の問題や働き過ぎはご自身の生活の摂生によって変化させることができるんですよね。
また湿痰や瘀血といった病理産物は、生活の摂生によって排出を促すという事も可能ですし、西洋医学的に病理産物を取り除くといった治療が功を奏することもあります。

対応に代して非常に幅広いし、人の生き方にせまるような気がします。まあ内因を七情内傷というメンタルからだけいくってどのように対応していくかということは、千差万別なのですね。

では、個別に考えていきましょう。