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迷うあなたへ。「今」という扉を大切にする妊活のすすめ

 

月日の流れとともに

月日がたつのは、本当に早いものですね。

「子どもがほしい」と願う方々のお手伝いを始めてから、もう20年以上が過ぎようとしています。
あの頃小さかったお子さんたちが成人し、大学へ進学したというお話を伺うたびに、時の流れをしみじみと感じます。

かつて妊活に励む方々と同世代だった私も、今ではおばあちゃん、あるいはお姑さん世代。
うふふ、年月とは不思議なものですね。


「子どもがほしい」という自然な願い

世間では、「親がうるさい」「姑にあれこれ言われる」といった悩みをよく耳にします。
けれども、血のつながった小さな命に出会いたいという願いは、とても自然で当たり前のもの。
今の私は、そんな思いにもそっと寄り添えるようになりました。


思い悩む日々も、妊活の一部

とはいえ、思えば思うほどうまくいかない。
悩めば悩むほど、前に進めない――そんな声を聞くことも少なくありません。

先日、もうすぐ40歳を迎える方から「早生まれは避けたいので、今の時期は見送ろうと思う」とご相談を受けました。
そのお気持ちもよくわかります。けれども、同時に「チャンスを逃してしまうのは、もったいないなあ」と、私は思わず“おばあちゃん目線”で感じてしまいました。

妊活は、スムーズにいくときは驚くほどあっさりとうまくいくものです。
でも、ときには山あり谷あり、思うように進まないこともあります。


今、この瞬間を大切に

だからこそ、しっかりと優先順位を考え、やるべきことをひとつずつ進めてみてください。
限られた大切な「今」という時間を意識することが、未来へとつながる一歩になるはずです。

あなたの子どもに巡り会う旅――
その道のりの中で、少しでもお力になれたら嬉しいです。


【あとがき】あなたの願いに寄り添いながら

妊活は、頑張りすぎず、あきらめすぎず、日々の中で「ちょうどいい距離感」を見つける旅でもあります。
今のあなたの迷いも、不安も、すべてがこの旅の一部です。

どうぞ、無理のないペースで。
あなたの「今」を大切にしながら、一歩ずつ歩んでくださいね。

つわりの鍼灸治療 (妊娠中の鍼灸治療)

いま、治療院では複数の妊婦さんが鍼灸治療をうけていらっしゃいます。

皆さん、妊娠前からの患者さんで、もう出産が目の前だという臨月の方もいらっしゃいますし、

20週前後で、一番妊婦らしく、かつ動き回れる時期の方。

妊娠初期の不安定な状態の方までさまざまです。2-3回、15週以降は週に1回程度の頻度で、
鍼灸にての妊婦さんのケアはおこなっています。

妊娠中のケア:つわりについて

 

当院では、妊婦さんの身体のケアとして、鍼灸治療を長年おこなってきました。
その経験からアドバイスできることを、少しお話ししますね。
今回は、特につわりについてです。

つわりはつらいですね。

妊婦さんは、身体の中心にある胎児をしっかりと保持するために、身体のベクトルの状態がいつもと少しかわります。

身体の下から上に向かうベクトルが強くなり、しっかりと赤ちゃんを支えようとするのです。

便秘もこの上向きベクトルが強くなったことでおこりやすくなりますし、上逆の症状として、つわりも辛い症状としておこります。

体の中の下から上に向かうベクトルが強くなり、しっかりと赤ちゃんを保持しようとする身体のありようであるとも言えるかなって思っています。

ですので、つわりが辛いからといって、つわりそのものの原因である上向きベクトルを弱めることは推奨しません。最優先課題は赤ちゃんをしっかりと守ることですからね。

食べつわりが起こる理由

「食べる下向きベクトル < つわりの上向きベクトル」

胃腸は上から食物が入り、下に向かって消化吸収がおこなわれます。

なにかを食べるとつわり が一旦治まるのは、食べ物が上から下へという下向きベクトルが出る
からです。

また、つわりの上向きベクトルが過剰な場合は、吐き気につながっていきますね。

 

時に過剰なつわり(上向きベクトル)が出現する理由

・上向きベクトルが強い阻滞
  (もともとの肝鬱タイプはきつくなりやすい)
・「身体が疲弊していること」
・「身体が弱っ ていること」

こんな条件がそろっていると、「きついつわり」となりやすいようです。
つわりは、身体の休めのサインと思って頂いて良いのではないかと思います。

そんな赤ちゃんを守ろうとするベクトルから生じるつわりです。
つわりは治そうとするよりも、つわりの主因である強い気逆がおこらない身体作りをしてあげましょう。

対策:

・「休む・寝る」 上向きベクトルは自然、闘わないこと

・気負いをひとまずおろす。つわりは世間にも認められやすい。気楽に

・「病院へ受診もあり」 点滴や入院など安静は効きます。

 

つわりは一時的、もうすぐ治まりますよ。

辛いつわりも、時期が来れば治まります。

ご自身の身体を信じて待ちましょう。
妊娠15週をすぎ、帯祝いが終わってもつわりが辛い場合は、しっかりと胃腸などのケアをしていくことも対策となります。

薬の飲めない妊婦さんの場合、鍼灸は力強いサポーターとなり得ます。
よかったらとりいれてみてくださいね。

ドットをつなぐ・子どもを持つ持たない問題

子どもを持つ持たない問題

スティーブンジョブスの有名なスピーチ

 

この中に、コネクティングドットというのがあります。

何かを考えるときに、未来なんてわからない。

いま、自分が好きなこと、やりたいことをして、点を精一杯生きる

そしていつか振り返ると、その点がつながって、面白い未来になっていたと。

ジョブスは、大学を中退したあと、自由になって学んだフォントがのちのちのアップルコンピューターで花開いたという話しをしています。カリグラフィーフォントを学んでいたそのときは、ただただ興味深いものだった。将来にそれが役立つなんて思わなかったけど、後から振り返り、大学を中退したこと、カリグラフィーを学んだことはとってもよかったと振り返っているという話しです。

 

子どもを持つ持たない問題

子どもを持つ持たない問題を聞いていると、そんなところが重なります。

ときどき、ご夫婦の間で子どもを持つ持たない問題が一致しない方がいらっしゃります。

それはそれぞれの時間軸、価値を生きていれば当然生じてくることは理解出来ます。

子どもを持つ持たないのを、決めるのは荷が重すぎる

 

その上で、

夫婦としての今に、子どもをのぞむのか否か。

この問題は本来、「個人が決める」には大きすぎる問題です。

できれば、人生の流れの中で自然に訪れて、受け入れて、一緒に歩んでいけたらいいのかなと思います。

 

時間・年齢要因が女性にとってはとても厳しい

それでも決めなければならないとしたら、

子どもに関して女性には時間的な制約が多いという点は考慮したいですね。

一昔前は30才までに産み終えてなどという言葉がありました。

chatgpt先生に伺うと、最良の年代は20代前半、でも20代のウチは20%以上に妊娠率がアリ良好だと説明してくれています。

chatgpt先生のグラフから

 

 

 

 

30代をすぎるとガクッと妊娠率が落ちますね。

とにかく、年齢年齢・・・・・

だから、もし女性が子どもをのぞんでいるカップルの場合は

出来れば女性の意向を中心に考えてほしいなあって私は思ってしまいます。

 

人生の中の大きなドット

人生の中での大きな点。

そしてそのあとでは得ることの出来ない点

自分の子どもを得るというドットは、計り知れない大きさをもちます。もし、あなたのパートナーである女性がのぞんでいたとしたら、出来れば協力してあげてほしいなあなんて思います。

冷え対策:冷えは動きをつけろ!

冷えについては、本当に世の中にいろいろな対策が溢れていますね。

私は長年にわたり、患者さんの『冷え』という訴えに対応してきました。

そして、タイプ別に3つあり、このことを踏まえて冷え対策をしていただきたいなと思っています。

 

 

人間には、ざくっとわけて3つのタイプがいらっしゃります。

それぞれにタイプが違います。

冷えにはおおきくわけて、三つの課題があります。 冷え

 

生命力の弱さの冷え

 

動きのにぶさの冷え :めぐり、うごく力が足りない、

温め、養う力があっても、巡らなければ、末端まで届きません。手足が冷たいのは緊張や、血流の動きの面での悪さが原因なのかも。

 

外因:外が寒い、地面が詰めたいなどの影響による冷え

 

冷え対策!

冷え対策その1 生命力の弱さ

生命力の弱さをおぎなうには、サプリや漢方なども有効でしょう。ただし、胃袋の力不足の場合は、経口摂取するモノの追加はで逆に生命力が落ちてしまうこともあります。この場合は、お灸のセルフケアです。

 

 

 


胃袋が弱いタイプには、この胃の六つ灸がききます。                             膈兪(BL17)、肝兪(BL18)、脾兪(BL20)。当院ではこのほかにその方の一番弱りを示している経穴へのセルフケアをお勧めしています。

 

冷え対策その2 動きの悪さ

 

 

 

 

 

動きの悪さです

動きが悪いということは、温める力があったとしても、なかったとしても、末端に届き、全体を巡ることができません。

巡らせるための努力が必要です。

緊張や、運動不足、瘀血、などさまざまな原因がありますが、イメージとしては昔のお風呂です。

交代温冷浴 末梢循環改善のために
1)40-42度ぐらいのお湯に膝下まで1-3分ほどつかります。
2)浴槽を出て、冷水を手や足に10秒ぐらいかけます。
3)1と2を3-4回ほど繰り返します。
4)暖かさを閉じ込めたい場合は、最後に冷水で終わりにします。

☆全身浴を行いながら、冷浴をおこなってもよいです。
☆半身浴、あるいは手足の末端のみをバケツなどのお湯と水につける交代温冷浴にしてもかまいません
☆水とお湯の温度差は30度ぐらいがよいとされていますが、冷水浴はあまり無理せずに徐々に身体をならしていきましょう。

 

冷え対策その3外因

 

生命力の弱さや、気血の巡りの悪さによって、温め養われていない部分となりやすいところである、皮膚表面や、手足などの末端は外側の影響を受けやすいですね。この場合は、その末端を外因から守る必要があります。

いわゆる、手袋をするとか、服を着るということですね。カイロなどの温度がでるものも、外因がキツいときはよいかと思います。ただし、温め養うのは、基本的にご自身の生命力でおこなうものです。あくまでも外因がきついときの防御として考えてください。

 

まとめ

 

冷えと、つめたさばかり考えがちですが、食べたものを滋養とし、全身に頒布することが究極の冷え対策です。

温め、養い気血はめぐります。
血流を意識した健やかな身体作りをしていきましょう(*^_^*)

 

 

3)不妊・不育・着床障害・妊活、着床から妊娠12週までを乗り切るコツ

今日もいいお天気です。
さきほど、たのまれごとの原稿を送付できて、ほっとしながらも、ご機嫌です。
みなさん、元気にやっていますか(^^)。
さて、今日は、不育、不妊のお話の続きをさせていただこうと思います。

 

☆不妊不育着床障害妊活、着床から妊娠12週までを乗り切るコツ

着床の時期から、妊娠初期の12週までは『血流活性化の必須ゾーン』
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《女子胞の図》

イラスト

子宮のことを東洋医学では女子胞といいます。
この女子胞は、東洋医学で考えるところの五臓(肝心脾肺腎)と深く関係をもっています。

女子胞は、生命の土台の力である腎気に強く支えられ、気血をめぐらせるコントロールをする肝によって周期性を持ちます。まず肝と腎との関係が一番大切なのです。

肝ーのびやかな心身をつくります。人間がストレスや気の鬱滞によって非常に大きく
左右されやすいと言うことがよくわかりますね。鍼灸が得意とするところです。

腎ー生命の土台
生命を支える土台としての腎は、卵子をはぐくみ、受精卵を受け止め成長を促し
出産までしっかりと胎児を滋養していきます。
鍼灸、ご自宅でのお灸、温灸などがとくに力を発揮します。
生命の土台の力ですから、簡単には充実させることができませんが、
この充実こそが、血流活性化が必要な妊娠初期から12週までの時期を支えます。
12週の時期をこえ、女子胞が胎とお母さんの身体をしっかりと結びつけてくれてからは脾胃(胃腸の力)に問題がシフトしていきます。お身体を拝見していますと、背部腧穴(背中の経穴)の変化がこのとおりです。脾胃に負担がきつくなり大きく陥凹して手入れの必要を感じさせる場合が多いです。

 

イラスト

 

 

☆しっかりと充実した赤ちゃんのために(3000㌘50㎝を目指して)
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以前に助産師さんとお話しさせていただいていて、3000グラム50㎝というのが一つの目安になるんですよとおっしゃっていました。

確かに確かに。でも、いまは全体に赤ちゃん小さいですね。

これは平成12年までの統計ですが、さくっと右肩下がりですね。

出生時体重の変化

 

妊娠の初期(~12週まで)は腎気の充実、下焦の血流確保

しっかりと赤ちゃんの体重を増やすには、妊娠初期に血流をあげ、胎盤が大きく充実していることがポイントです。

不育症のサイトをみていただくとわかるのですが、妊娠初期の血流をしっかりと確保し、胎盤が形成させていく時期を助けることで、血流がよくなること、大きな胎盤が作られることが期待されるようです。

この胎盤の大きさは妊娠の初期、15週までできまります。
その後は、胎児と一緒に大きくなり、胎盤と胎児の体重は比例します。
つまり、胎盤が小さければ胎児は小さくなり、大きければ大きくなります。

大きな胎盤はしっかりとした赤ちゃんを育んでくれます。当院で出産なさった方は3000㌘を充たしてのご出産報告をよくいただきます。そして『胎盤が大きいわねえ~』と助産師さんに言われたという私にとって密かに嬉しい報告も多いです。3000㌘50㎝を目指して頑張りましょう。

一昔であれば、3000グラム50㎝のお子さんの胎盤は普通だったのだと思いますが、
出生体重の減少の中みる胎盤は小さめで、3000グラムのお子さんの胎盤は大きく見えるのかななんて思います。

 

赤ちゃんへのプレゼント、胎盤を充実させる、妊娠初期を大事にすごしてくださいね。
コツは子宮血流です。

 

子宮血流をあげるコツ4選

1)安静にして手足への血流を抑える。
→血流は、必要とするところ、動かしているところにあつまる。
→運動→手足へ→子宮血流↓
→考えすぎる、頭を使いすぎる→頭へ→子宮血流↓

 

2)動きをつける
→交代温冷浴、足腰の血流連動
→軽い運動→臍下丹田に納める

3)女子胞(子宮)の温養補腎
→臍の棒灸、関元(CV4)、大巨(ST27)の棒灸

 

4)体幹を中心とした生命力up
→胃の六つ灸 脾兪(BL20)、胃兪(BL21)、三焦兪(BL22)、腎兪(BL23)、次髎(BL32)のお灸

 

 

参考文献:不育症学級 杉俊隆著P47より