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不妊カウンセリング:足し算発想の不妊治療から、本当に必要なことを求めて 0208

足し算発想の不妊治療から、本当に必要なことを求めて 0208

赤ちゃんが欲しいという気持ち、とっても暖かく、そしてなかなか授からないという切なさに、いつも『どうにかしよう!どうしたらいいのか一緒に考えよう』と思っています。

同じ目標に向かうパートナーがいる幸せ

『私達二人の子供が欲しい』という目標があるということは、ご自身と一緒に同じ目標に向かっているパートナーがいるということです。これは素晴らしく、貴重なことです。人生の大きな課題を一緒に歩くパートナーがいる、その幸せが、『不妊』という言葉の前に飛んで行ってしまわないように、いまある幸せをしっかりと握りしめてねっていつも思っています。

不妊治療は、”何をすればいいのか?” ”どうしたらいいのか?”と足し算発想になりがちです。

それはいまの不妊という状況を、なんとか妊娠、出産につなげたいという切なる思いからです。

この思いに寄り添い、ご自身に本当に必要なことはなにか、どうしたら前に進めるのか。そんなことを考えるのが、当院での不妊カウンセリング、不妊治療だと思っています。

この症例の方は、二人目不妊でいらっしゃりました。

ただ、第一子の経過を伺うと、もう奇跡のように、様々なリスクを綱渡りしての出産。いま妊娠ができていないのは、なにかが『まだだよ、もう少し身体に余裕をつけて安全にいこうよ』と声をかけているのではないかと感じました。

長らくかかった不妊治療となりましたが、無事に、無事にご出産となったこと、本当にうれしく思います。

患者さんによりそい、

生まれてくる命によりそい、

少しでもお力になれるよう、がんばっていきたいと思っています。

症例はこちら→二人目不妊、不育症を乗り越えて巡り会った赤ちゃん

ご相談:なかなか第二子が授からず、悩んでいます。

34才で結婚後、すぐに妊娠し、35才で第一子を出産しました。

第一子は、妊娠中毒症を発症し血圧があがり少し早め小さめでしたが無事に出産出来ました。

37才から第二子を希望していますが、なかなか妊娠出来ません。

産後から体調が悪く、冷え性がつらいです。

冷えに弱く、冷えたとき、疲れたときに背中からお腹が痛みます。

この冷え性はどんどん悪くなっている感じがします。

少しのイベントや、季節の変化に身体がついていけない感じがします。

食事はおいしく、空腹感もあり胸焼けがすることはありません。便通の状態もよいです。

トイレは近く、産後から夜トイレにおきます。寝付き寝起きはよいのですが、疲れがのこります。

早く第二子が授かりたいと言う思いと、体調の悪さで、今後どうしたら良いのか悩んでいます。

不妊カウンセリング:ビッグママからのお返事

第二子がなかなか授からないというお悩みですね。

第一子の出産も、いろいろなトラブルはあったようですが、お子さんが無事に生まれ、生まれは小さかったものの、いまでは充分に頼もしく成長しているようで本当によかったですね。

お身体を拝見すると、問診では胃腸の問題がないようでしたが、食物から滋養を受け取り全身に頒布する力をしめす脾胃のツボ(公孫、大都、三陰交、脾兪など)の弱りが明瞭です。そのうえ、冷えの入り込み風邪が身体のなかに停滞している(風邪の内陥)があり、この停滞が非常に強い身体への負担となっています。

胃腸の力不足、風邪の内陥がおこってしまうのは、生命力の底力である腎の力が不足しているためです。

この腎の力は女子胞(子宮)の力を支えますし、全身の生命力を支えます。

早く第二子をというあせる気持ちはよくわかります。

ただ、ご自身もお気づきのように、このままの体調で妊娠されても、非常にきつい状況であるのは明瞭ですね。

もう少し体調をよくすることと、下記しました不育症の検査をお勧めします。体調を改善して、前に進みましょう。

☆不育症の検査をお勧めします。

出産した病院にて不育症の問題はないとのことでしたが、

・手足のきついひえ(実際に冷たい)
・妊娠初期の黄体機能不全
・赤ちゃんが小さめ
・妊娠高血圧

上記既往がありますから、1度不育症の専門クリニックを受診されてはいかがでしょうか?私はお身体を拝見して、不育症と診断される可能性が高いと思います。第二子の妊娠を無事に安心して経過するためにも検査をしておいた方が良いかなと思います。

・弁証 脾腎陽虚 肝鬱 風邪の内陥
・論治 温養補脾補腎 疎風散寒
・治療方針 先ず第一に風邪の内陥をとる。このために脾腎の陽気をたて、全身状態をよくしていく。

ビッグママ治療室初診から出産までの経過

(漢方は専門の漢方クリニックでの処方です)

鍼灸:大巨(ST27)、関元(CV4) 右外関ー右臨泣 足三里、三陰交 肺兪、大椎、脾兪、腎兪(BL23)、三焦兪、次髎(BL32) など。公孫、大都(SP2)、拇指丘

漢方薬:苓桂朮甘湯で水滞はコントロールできるものの、脾陽虚のために軽く疏肝しながら補うことのできる桂枝人参湯を服用。

不育症クリニック不育症と着床障害と診断される。生理の出血が終わった時点でアスピリンを服用。妊娠した場合35週まで飲むようにと指示を受ける。

体調の変化が大きく、とくに8月は辛いと言うことが明瞭なので、9月妊娠、5月出産を目指してみてはとアドバイス。

採卵して、それなりの良好胚はとれるものの、なかなかスムーズな妊娠にはつながらず、不妊治療のクリニックを途中で変更し、複数回の採卵、胚移植ののち、10月胚移植で妊娠。妊娠高血圧にもならずに無事に経過。無事に6月正規産にて3000㌘オーバの元気な赤ちゃんを出産。

 

無事ご出産の報告と不妊治療を振り返って

第一子の妊娠は奇跡のような感じだったなあと思いますとご本人が何度もいわれるように、本当に長い第一子、第二子と二人のお子さんと出会うための旅でしたね。

なかなか妊娠しないと言うことで、高度生殖医療にステップアップされましたが、それですんなり治療が進むわけではなく、ご自身の体調との兼ね合いが非常に難しい状況は続きました。

しかしながら、

・上のお子さんとの生活を上手に楽しむ
・ご自身の体調と良く付き合う
・色々な事があっても、少しずつでも前に進む

そんなことが結局、妊娠につながり、不安だった妊娠生活も無事に過ごすことができ、出産へとつながったと思います。

妊娠中も、不育症のケアを東洋医学と西洋医学の両面から行い、しっかりと大きな胎盤を作ることを目指し、養生ケアをおこないました。3000㌘近い十分な大きさの赤ちゃんが生まれたとの出産報告を伺ったときは本当にうれしかったです。

二人のお子さんに巡り会われたとこ、私も奇跡のようだと感じました。
不妊治療は、なにか私達にはわからないなにかに、導かれているような気がすることがあります。そんな導きの手を感じさせる症例でした。

多くの人に支えられ、導かれての妊娠。無事なご出産、心からお喜びもうしあげます。

不妊カウンセリング:着床はするけど胎膿までは見えません①。 0179

着床はするけど、胎膿までみえたことがない

不妊治療のご相談をしていて、かなり多いのが『少しだけ妊娠反応がでたのですが、継続しません』という状態です。

初期の妊娠であれば

日本産科婦人科学会より

早期に起こった流産の原因で最も多いのが赤ちゃん自体の染色体等の異常です。つまり、受精の瞬間に「流産の運命」が決まることがほとんどです。この場合、お母さんの妊娠初期の仕事や運動などが原因で流産することは、ほとんどないと言って良いでしょう。

これは事実です。しっかりと基礎体温などをつけていなければ、気がつかないほど早くリセットがおこなわれ、流産とは思えないような状態も多いかと思います。これは自然なことです。超早期の妊娠検査薬の使い方でも注意が必要と言われるゆえんですね。

ただし、不妊治療をしていて、この状態を繰り返す人がいます。もう少し週数が進んでの流産ならば、不育症などの懸念と言うことにもなりますが、初期の段階ではそういった解釈よりも、上記の日本産科婦人科学会での発表道理の解釈がされ、ドクターからは『卵の問題』『あなたには問題がありません』とされるかと思います。

 

こういった状態の方のご相談を非常に多く受けます。
そしてやはりあたりまえの”淘汰”のプロセスであることも多いのは事実です。

しかしながら、ではご自身の課題はないのかといえば、その方のお身体の状態によっては、卵を受け止める子宮の力をしっかりと底上げしてあげることは出来ると思います。その手入れの上で、自然の淘汰であれば淘汰されるかと思いますし、この手入れは次の卵を十分に成長させ、次の受精卵のお迎え環境を作ります。つまり女性自身の卵受け入れ環境を整えるということです。

この症例では、妊娠判定日に、

『先生、やっぱりいつものようにhcgが低くて14でした。ドクターからは、

   『妊娠が継続することはほとんどないと思いますよ。
        あなたのせいではなくて卵の問題でしょう』

と言われました。いつもこんな感じです、なにか出来ることはないのでしょうか?』

という電話を、クリニックからの帰り道の患者さんからいただきました。

私は、『次の再判定の日までとりあえず出来ることは全部しようよ!』と提案し、帰り道に治療院に寄って頂き、ここからは毎日、再判定日からは週に3回の頻度で鍼灸治療をいれ、無事に元気なお子さんをご出産されました。

その後も、この方法で、『卵の質って言われました』という方が何例も判定日の低い数字から、継続、無事に出産までこぎつけています。一番低い数字の判定日の方は、凍結胚盤胞移植で判定日hcg3.5という方が一番低い数字でした。そして無事に元気なお子さんを出産されました。
ただし基本的な概念としては日本産科婦人科学会の言うとおりだとは思います。

でも、出来ること、やれる挑戦はあります。応援したいです。
判定日hcg14 ガッツでフォロー!妊娠継続

それでは、もう少し症例でご紹介いたしますね。

ご相談:体外受精胚移植を4回していますが化学流産、陰性ばかりです
着床するけれど胎嚢までは見えません-②

 

不妊:相談 二人目不妊です、あせるばかりで何をしたら良いでしょうか0090?

ふたりめ不妊の成功ポイントは急がば回れです。

どうしても、なんで妊娠しないの??と悩み、不妊クリニックに受診すれば、『大きな問題はないが、妊娠しない期間がある程度あるので、体外受精をしてみましょう』という提案になると思います。

しかしながら、ふたりめ不妊(二人目不妊)の課題は、高度生殖医療が得意とする、キャッチアップ障害や受精障害が中心ではなく、一人目のお子さんを出産後の体力低下や年齢要因が課題である場合が多いのです。

二人目不妊の解決は、ほぼ大多数の方が、一人目と同じです。つまり、

・一人目が自然妊娠であれば自然妊娠。
・一人目が人工授精であれば人工授精。
・一人目が体外受精、顕微授精であれば体外受精顕微授精

となるケースが多いです。

まれに、一人目が体外受精であっても、その経過がスムーズで全身の体調がよくなったことで自然妊娠がおこることもあります。

二人目不妊はこの逆なのです。

一人目は順調に妊娠し、出産したのに、何らかの課題によって体力を低下させてしまったり、女子胞力という子宮の力を落としてしまったために、二人目不妊となてしまっているわけです。

この場合は、高度生殖医療が必須ではなく、まずご自身の『体力回復』『女子胞力回復』が必要なことです。

それでは、具体的なご相談にいきましょう

ご相談:

第一子の出産後から体力が落ちてしまった感じがします。生理前のイライラや気持ちの悪さ、胃がムカムカする感じが出現しています。

腰痛もひどく朝が一番辛く夕方からもひどくなってきて動くのがつらいです。すぐにでも第二子をと願っていますが、妊娠を希望してから、もうすでに1年以上たってしまい、私は32歳になってしまいました。どうしたらいいでしょうか?

状況:
二人目不妊 もともと疲れやすく肩こりが辛く生理の時に塊も多い。
第一子出産後から体調悪化、胃のムカムカや腰痛が出現、悪化。

私からのお返事:急がば回れ

早く二人目が欲しいというお気持ち、とてもよくわかります。第三子まで考えていらっしゃると言うことで第一子二子は早く産み終えたいというあせる気持ちがつのりますね。

 

二人目不妊の解決には、第一子を妊娠なさったときの体調を思い出していただくことが一番のポイントです。

産後からの体調悪化や、胃のムカつき、腰痛などが解決するころに、きっと自然な訪れがあるのではないかと思います。

また、現在32才でいらっしゃるのである程度の期間(半年以から1年程度)は自然妊娠への挑戦でよいと思います。しかしながら、『あせる気持ちが抑えられない、早くしたい』というお気持ちが強ければ、半年程度の期間をおき、体力の回復をしっかりとなさったうえでのステップアップもよいかと思います。

体力の回復をしないままにステップアップをし、体外受精などの高度生殖医療を取り入れてもなかなか結果に繋がらない方々を多く見てきました。それは、体外受精が救ってくれるキャッチアップ障害や受精障害などが二人目不妊の主たる要因ではない場合が多いからです。ですので、これらの挑戦においても、体力回復をしてから挑戦するということが大切であると思います。

アドバイスのポイント

1)第一子の出産前の状態まで体力の回復をはかる。
2)胃腸をしっかりさせ全身の生命力をアップさせる。
3)あるていど生命力がアップしたら生命の土台の力(腎気)に力をいれ腰痛の変化を目安に体調の改善をはかる。

腰痛の状態と、子宮の女子胞力はリンクしています。ご自身の状態の目安としてくださいね。

経過:
32歳 初診 週に1度程度の鍼灸と 週に2〜3回の自宅でお灸
33歳 1年後 第一子妊娠前の状態まで体力が回復。腰痛もよくなり、体重も第一子妊娠時の50キ   ロとなる。一人目出産後の産後不調であるイライラ、胃のムカつきも減少
33歳 初診から1年4ヶ月後に自然妊娠 無事に3000グラムオーバーの女児を出産。

結果:1年4ヶ月後に無事に自然妊娠、出産。

あとがき:
二人目不妊の治療ポイントは第一子の妊娠時の状態に体力などを戻すことです。今回のケースでは産後に悪化している腰痛と落ちてしまった体重に注目し体重の回復と、腰痛の改善がみられたころより、基礎体温表も非常にしっかりとした高温期を示し、1年4ヶ月で無事に妊娠の成立、ご出産となりました。

少し長くかかりましたが、よかったよかったと患者さんと二人小躍りしました。どの当たりでステップアップに踏ん切るかは難しいところですが、今回のケースでは、体力が回復し、体調がupされていくことをご自身が納得実感されたために西洋医学的な不妊治療はせずにの自然妊娠となりました。

実際のケースでは年齢要因と不妊の原因と思われることを考慮の上、考えるとよいかと思います。なにがなんでも自然妊娠がよいとは思いませんが、お膳立てをする(体力回復をする)ことなしに、ステップアップをしてもお金だけが消えていくということになりがちです。

ビッグママ治療室

ビッグママ治療室

不妊カウンセリング学会

ご相談にお答えして:生殖医療の選択の仕方。排卵障害、子宮内膜症 0020

赤ちゃんが欲しいといいうときに、生殖医療はいまとても力強い助っ人です。
しかしながら、生殖というのは、『なるべく自然な状態を大切にする』という
あたりまえの側面ももっています。

病院での診断が”体外受精しか選択肢がない” というときに、
どのように考えるのかは、人それぞれの道があります。

今日は、そんなSさんの、お子さんが二人無事に授かるまでの物語です。

相談:子供が欲しいととても強く願っています。
病院では、黄体機能不全、排卵障害、高プロラクチン血症、子宮内膜症の4期であるという診断を受けています。

超音波の専門家でもあるドクターから、この子宮内膜症の4期であることから自然妊娠は難しいと言われ、体外受精を進められています。

しかしながら、私達夫婦は、できるだけ自然の妊娠をとのぞんでいますという相談をしたところ、
ドクターから、『腹腔鏡で状態をよくしてから自然妊娠に挑戦してみるのもよいかもしれませんね』
という提案を受けました。

基礎体温表も排卵障害のためガタガタしていて二相性にはなりません。

私としては、出来れば自然妊娠をしたいです。
ただ、今の私は全体に体調も悪く、特に肩こりがとても強い状態なのが気になります。
妊娠しても、そのあと無事に出産までたどりつける気がしないのです。

どうしたらいいでしょうか?

状況:
排卵誘発剤などの薬を使わないと無排卵の月経周期になっている。
基礎体温表では高温期も短めで途中でぐっと下がり安定感がない。

ご相談にお答えして。

早く妊娠したいものの、黄体機能不全や排卵障害があるうえ、子宮内膜症の状態が悪いということですね。診断して下さったドクターは超音波の名手とも言われる方です。
その方がおっしゃるこの診断は確かに厳しい状況をはっきりと示していますね。
やはり、体外受精が適応であると言うことだと思います。

ただし、生殖に関しては、いろいろな観点から考えることも必要です。
お子さんと長い人生を一緒に歩んでいくわけですから、
医療介入をどのように考えるのかは、
結局、ご夫婦のお考えをしっかりと整理して、決断していくのがよいかなと
私も思います。そして不妊治療には『年齢要因』という大きな課題もあります。
現時点で32才であるので、選択の幅はあると思いますが、
35才が見えてきたところで妊娠が成立していなかったら、
体外受精に踏み切る覚悟もしておいた方が良いかと思います。

東洋医学的な観点からお身体を拝見していきますと、
首や骨盤部の血管の浮き(細絡)舌周辺の瘀斑と呼ばれる状態、
舌裏の怒脹、三陰交から復溜という下肢の部位に詰まった感じがあるということからも、
オケツと呼ばれる、気血の巡りが悪く古血がたまったような状態が継続しているのがわかります。
子宮内膜症が重度と言われるのも納得の出来るところです。

病院で指摘される子宮内膜症は骨盤内臓器の部分だけですが、東洋医学的にみていくと
巡りの悪さは全身の問題との関連が考えられます。

また、体の冷えの入り込み(風邪の内陥)や生命の土台の力(腎気)の不足も感じられます。

体外受精を視野に入れながらも、まずカラダ作りをして素体の底上げをおこないながら自然妊娠の可能性を伺い、
ある程度のところで体外受精に舵を切り替えていきましょう

全身の生命力不足のある中、身体の中に要らない気血の滞り(東洋医学ではオケツと言います)があるために子宮内膜症はひどくなり、肩こりや頭痛となっていると思われる。

方針:

気血の滞り(オケツ)の状況がひどいので、西洋医学的な不妊治療と並行し、妊娠に向けてとりくんでいきましょう。具体的には、全身の生命力の底上げ(気虚への対応)、冷えの入り込みの取り去り(風邪の内陥)、気血の滞り(オケツ)を取り除き疏通させる。

 

治療経過:

初診後8ヶ月、基礎体温表がきれいな二層制なってきた。
10ヶ月、高温期が安定し肩こりがなくなってきた。
34才 腹腔鏡の手術ー半年間の人工授精
35才 体外受精をはじめるー妊娠
36才 出産
38歳 第二子への挑戦のため体調を整え始める
39歳 第二子出産

結果:第一子、第二子と無事に出産。

無事にご出産となりました。また、2年半後に再度鍼灸治療開始。
半年後、残してあった凍結胚を移植しすぐに妊娠。無事に第二子のご出産となりました。

 

不妊治療を振り返ってみて

ご本人の希望が自然妊娠をということ。年齢が32歳とわかかったことで、腹腔鏡手術をし自然妊娠への挑戦をしましたが、今振り返ると、初診後10ヶ月ぐらいで基礎体温の状況がよくなり体調がよくなった時点で体外受精を一度挑戦してもよかったかなと思いました。

ただ、生殖医療はどのような選択をするのかということはご夫婦の課題です。お二人の考えと、そのときの状況で、納得できる選択をなさるのがベストだと私は思います。この症例の方は、年齢が若かったので、”選択する時間”もあったのかなと思います。もしこの方がスタート時点で38歳であったのならば、腹腔鏡の選択よりも体外受精を先にするべきだと思います。なかなか難しい選択ではありますが。

 

体外受精では複数の卵がとれ、凍結胚が残る場合があります。
この方には、残った凍結胚を移植したければ半年ぐらい前から体調を整えに
来てねとお願いしてありました。キチンと守っていただき、無事に1度の移植で
妊娠。無事な第二子への出産につながりました。第一子までが時間がかかりましたが
第二子へはとてもスムーズにすすみました。

ご主人と一緒に二人のお子さんをつれ、治療室にご挨拶にいらしてくださいました。
実はご主人の方がお子さんが欲しいと強く願っていたとのこと。
仲良し夫婦の二人三脚でしたねえ。ちょっと長くなってしまった不妊治療でしたが
がんばられたなあと思いました。

体外受精について

子宮内膜症4期、黄体機能不全、排卵障害を越えて(36歳出産)

ビッグママ治療室

不妊:卵巣嚢腫、生理が不規則、なかなか妊娠しないー不妊カウンセリング、鍼灸で妊娠0203

あっけないほど簡単に解消することもある不妊

不妊治療は、あっけないほど簡単に解決することがあります。
とくに、鍼灸治療は、ストレスタイプの不妊には効果てきめん。

今回は、1年余り自分たちでタイミングをとり、病院にも通うものの、なかなか妊娠しないという症例です。症例0203

卵巣嚢腫が左右ともあり、生理周期も不規則、どうしたらいいのか迷っていますという症例です。

ご相談:なかなか妊娠できません、どうしたらいいでしょうか?

結婚して、すぐに子供が欲しいと思ってタイミングをとっていますが、1年ほど妊娠しなかったので
病院にいきました。

フーナーテスト、通水、ホルモン検査などはOKだったのですが、
卵巣嚢腫が左右ともあるとわかりました。

生理周期も長めで、ここ最近は38日、36日、37日、33日、46日といった感じです。

引っ越して神奈川県にきて、誰も知り合いがいないし、病院もここでいいのかと悩みます。
なんだかどうしていいのかもわかりません。

結婚したぐらいから足や肩が痛みます。病院にいったら、首はヘルニアのなりかけのような
状態だと言われました。

私はどうしたらいいのでしょうか?

不妊カウンセリング:ご相談にお答えして

お子さんがなかなか授からずに悩んでいらっしゃるのですね。
お知り合いがいなこの土地で、ご主人は忙しく、とても寂しいですね。

病院にいって、あれこれ検査しても大きな不妊の問題はないと言われているのに
卵巣嚢腫は左右ともに2−3㎝の大きさであるということも、とても気になるのですね。

さて、妊娠に関する課題ですが、
病院にて
・左右の卵巣の卵巣嚢腫
・フーナーテストOK
・通水検査OK
・一般不妊検査、大きな問題なし

上記の点を踏まえると、年齢が若いこともありますし、西洋医学的な治療をあまり
あせっても仕方がないと思います。

病院のドクターが仰るとおり、もう少しお二人でタイミングをとることを
中心として、体調をあげるようにしてみてはいかがでしょうか?

確かに卵巣嚢腫は気になりますが、いまのところ、生理周期も長めではありますが自力で
周期的に来ています。妊娠には問題がないというドクターの判断を信頼すべきだと思います。

東洋医学的なお身体の問題としては、
・舌に瘀斑があること
・首(大椎付近)に細絡があること、
・少腹急結があること
・卵巣嚢腫があること
・BMI18.4

以上のことから、血の道の滞りである瘀血(オケツ)という状態であるとは思います。
しかしながら、瘀血の問題よりも

・体重がBMI19.5以下(現在18.4)
・食事の内容がタンパク質不足
・舌に歯根がある(全身の生命力不足)
・皮膚が薄い(全身の生命力不足、表面、末端にまで気血が行き届いていない)
・臍の引き(全身の生命力不足、くくりの力が弱い)
・神門硬結(ストレス状態)

上記のように、身体全身のパワーが足りず、そのためにストレスも起こしやすい状態です。
生命力が足りないので、何かが滞ると、それが長時間停滞しがちになり、瘀血という状態になっていると考えられます。

つまり、瘀血(オケツ)の課題である血の道を整えたり、卵巣嚢腫などを大きな問題と
考えるよりも、まず、全身の生命力をあげることを主眼として、その結果、オケツが解消すると
思いますし、妊娠も期待できると思います。

30才、若いです。
あせる気持ちはよくわかりますが、
小田原の山、海を眺めて、少し深呼吸しましょう。
お魚、肉、野菜、ご飯も食べて、いまの時間を楽しんでいただければと思います。

東洋医学的な治療方針

・弁証 論治
気血両虚 肝鬱瘀血

・治療方針
脾気をあげることを中心とし、全身の生命力に余力をつける。
瘀血や気滞の解消は、中心の課題とはしない。
体重がBMI19.5を越えても妊娠が成立しない、あるいは半年たっても妊娠しなければ
Step upも検討する。

治療経過

初診:
右外関ー右臨泣 大巨(ST27)、関元(CV4)、三陰交
肺兪、胃兪、腎兪(BL23)、次髎(BL32)

2ヶ月後、生理がなかなかこないので病院へ妊娠。
30wにて里帰り出産のために帰省

まとめ

妊娠できないというときに、あれこれ検査をして、引っかかるとそれがとても気になってしまうことはよくわかります。

この症例の方も、卵巣嚢腫があることをとても気になさっていましたが、結果的に大きな問題とならず、体調をあげることでストレス状態の解消ができ、スムーズに妊娠されました。

頭で考えていると、混迷してしまいますが、案外、ご自身の体調をあげることが
解決につながることも多いです。

そして体調をあげながら、しっかりと不妊治療の道筋を考えておくことが、迷い、混乱、時間の無駄遣いを防ぐコツです。

この症例では
・年齢が30才と若いこと
・フーナーテスト、通水などの問題がないこと
・ドクターから卵巣嚢腫は経過観察でよいこと
・男性側の問題はないこと

などがあげられていますので、
半年ほど、体調をあげながらタイミング

軽く排卵誘発などを行いながらのタイミング

男性側の問題はないので、ジャンプupの体外受精や顕微授精などの高度生殖医療受精。

こんな大まかな道筋を考えておけばOKだと思います。

そしてジャンプupで大きな挑戦をするまでに、体調を整え、採卵に際して複数個の成熟卵が取れるようにすること、妊娠、出産に備えることが、女性の人生の波を順調に乗り越えるコツだと思います。

楽しんで日々を過ごしてくださいね。