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ご相談にお答えして。体外受精をやり続けていくしかないのでしょうか?ステップアップとステップダウン

妊娠したいというご相談で、このところ立て続けに同じご相談をいただいています。

 

質問:
1度は自然妊娠しているのに、体外受精などしても着床すらしません。どうしたらいいでしょうか?

自然妊娠をした経験があります。
残念ながら流産になってしまいました。

その後、いろいろなことに挑戦していますが、なにをやっても、妊娠できません。
まったく妊娠の反応がでません。

病院では、体外受精や顕微授精などの高度生殖医療を進められ、すでに何度も挑戦していますが、
受精卵はできるものの、移植しても全く着床反応すらなく、妊娠がものすごく遠くなってしまった
ような気がします。

私は、1度はなにも医療の手を借りずに妊娠しています。
それなのに、いっぱい努力して、体外受精などをしても、着床すらせず、
妊娠などまったく出来ていない状態です。
どうしてでしょうか?
私はどうしたらいいのでしょうか?

 

不妊治療をしていると、どうやって解決したらいいんだろうと思い、ドクターに質問しますよね。すると『妊娠できない理由』をいろいろと説明されることになると思います。

その説明は、確かに『そうだ』と頷けるものではあるのですが、では、その課題を解決すれば、妊娠出来るのか? という疑問がわきます。

私は、20年以上不妊治療に携わっていますが、最近の傾向で、

患者さんも、病院も『待てない』と感じます。

以前は、何ら原因がなくても、流産になってしまったこと、なかなか妊娠しないことを、『仕方がないね少し待ちましょうか』という感じのお返事があったような印象があります。

これは、無責任なようですし、患者さんにとっては、一刻も早く妊娠したいのにという思いに答えてくれているお返事ではないので不満が残ると思います。

ただ、やみくもに医療を積み重ねることが時に解決への道を遠ざけてしまっていると思わざる終えないことを感じたりもするのです。

 

☆流産してしまった理由探し・・・

せっかくした妊娠が流産。
それは本当に悲しくて辛いですね。
納得出来る理由を探すというお気持ちもよくわかります。

流産の中には、かなり初期の流産から、心拍確認後の流産まで含まれますね。
また不育症でとらえると、流産と言われる時期のあとにおきた出来事も、出産にたどり着かなかったケースはすべて不育症の範疇で考えていくことも理解出来ます。
初期の流産だけが妊娠における課題ではないということです。

 

☆理由として考えたい、自然な淘汰、血流、必要な安静

流産の理由の大きい物は、自然の流れ、淘汰と言うことが大きいです。
何らかの理由で、ちょっとご縁がなかった、ということもあるのかもしれません。

また、流産なさった方に言及されることはありませんが、母体側の血流など卵を受け止める力の課題もあるのかなと思います。季節要因は否定されていますが、妊娠が継続出来にくいタイプの方だと、ある季節が妊娠の初期を乗り越えやすいなと感じます。

また、昨今、胚移植などをしたあとに『普通にしていて良い』と言われるかなと思います。
この普通が本当に人によって違うなと感じます。もともと活動的な人の普通と、おとなしめの人の普通。違いますね。

 

☆昔のドクターの経験から

15年ぐらい前、あるクリニックでは、妊娠成立と共に全員安静入院。
また他のクリニックではお勤めをしている人に診断書を出して仕事を休みやすくしていました。
これらを候っていて、あー安静が必要な人がいるのをご存じなドクターがいらっしゃるなと
感じました。

これらが、全員に必要とは思いませんが、2の課題などを持っている方、状況的に仕事や家庭での生活が忙しい人には強制的な安静となり、ホッと出来たのかなと思います。
そして一生のうちのほんの少しの時間が、ある一定の方々には妊娠の継続にとってどうしても必要であり、人生をかえるチャンスになっているという事実があるんだなと思います。

☆緊急事態宣言がもたらしてくれた妊娠、出産

実は、コロナの初期。日本中、いや世界中が動くことがなくなりました。電車通勤や人と集まること。引きこもって安静、安静。ちょうどお二人ほどその時期に妊娠初期を迎えられている方がおられました。このお二人は、数回の体外受精でなかなか妊娠初期が切り抜けられなかった方です。

そして、このお二人には、『いまこそ、あなたの妊娠継続のために、しっかりと引きこもり安静生活をしてください』とお願いしました。ジタバタするのではなく、神様がくれたラッキーな時間です。

無事におふたりとも、妊娠を継続され、出産までたどりつきました。
それまで何度も繰り返していた、着床から妊娠5,6週までは到達するものの、流産という経過を乗り越えられました。

安静で妊娠初期を切り抜ける。『あなたの妊娠が成立するため』に誰もが必要であるとはいいません。ただ、いろいろな要因はあったと思いますが、ときに妊娠初期の安静は『効く』と私は感じました。

 

☆ステップアップとステップダウン

・人工授精をしてみた
→妊娠出来ない

・年齢要因があるのでステップアップ
→妊娠出来ない

人工授精、タイミングなどでは妊娠出来ないので、ステップアップして体外受精しましょう
→妊娠出来ない

さらに体外受精を続けましょう
→妊娠出来ない

着床障害の検査をしましょう
→妊娠出来ない

妊娠出来ない→→→∞の繰り返し。

 

確かにそうだとは思います、この流れでひとつの正解ではあるのでしょう。
ただ、過去のご本人の状況、今の状況などを勘案すると、ステップアップが必要ではなく、
他の要因へのアプローチが必要であり、その上で時間、年齢要因を考えながら治療を選択していくことがとても大切だなと思います。

ときに、ステップダウンも選択肢になると思うのです。

 

☆妊娠出来ない理由、探し方のコツ

ただ、漫然と『妊娠できない理由』から、不妊治療をステップアップしながら継続しているだけでは無限ループに陥るが如く混迷してしまうことがあります。
時間とお金がかかる不妊治療だからこそ、
しっかりとご自身の『妊娠につながるための努力』をして欲しいと思うのです。

解決策を探そう原因ではなく、解決策を探しましょう!そして前に進みましょう。

 

血行の改善ー王道は軽い運動、その上での下腹に納める安静の勧め 

血行の改善ー王道は軽い運動、その上での下腹に納める安静の勧め 

血行というのは、人間の滋養強壮のもとの血液が行くということです。

とーーーっても大切ですね。

血行をどうやってよくすればいいの?という質問をよくいただきます。

これってなかなか難しいですね。

☆運動をすれば血行がよくなる?。

運動すれば血行がよくなる。

これは一義的には正解だと思います。

軽いジョギングやウオーキングなどの全身運動をすれば、おおきな筋肉をリズミカルに

動かすことになり、静止状態よりも全身の血がよりダイナミックに巡るというのは

よくわかります。

☆歩いてきた妊婦さんからわかること、血流は手足末端へ、では子宮は?

しかしながら、妊婦さんで歩いてきた方の子宮に手を当てると、大抵の方が

『硬い子宮』『温かい手足』です。

全身の血行がよくなり、手足のすみずみまでよく気血がめぐっていることが

わかります。

しかしながら身体の中心である子宮は硬く血行がよいときの柔らかい柔軟な感じがありません。

血流は運動によって、動いている手足に引っ張られ、身体の中心の子宮などへは薄くなるのです。

つまり、血流は、今動いているところ!   へむかい第一優先とされるので、手足を使って動けば、そちらにいき、欲しい子宮卵巣の血流は薄くなってしまうのです。安静にすればだんだんとおさまりますので、普通の妊婦さんであれば大きな問題ではありません。

しかしながら、もし子宮に問題があったり、妊娠が不安定だったり、いままさに子宮に血流をあつめて妊娠を考えるのならば問題ですね。

安静が病気や、流早産の対策として一番効果的なのもこういった理由ではないかと思われます。

☆血行を保つための運動と安静

運動をすれば、動かしているところに血流が集中する。子宮には足りなくなる。

では、安静にすればいいのかというと、ケースバイケースですね。

☆☆全身の状態をアップさせ、結果として子宮の状態も改善していく

人間として成長し、養うという側面であれば、ある程度の時間をとって運動し、

全身の巡りをよくしていくということは王道です。

イラスト ツボ セルフケア 応援

基本的に、軽めの有酸素運動を行いながら、セルフケアのお灸をおこない、

最後にお腹(下腹中心)のツボかお臍にお灸温灸をしておさめとします。

これが王道としての血流の改善をはかりながらの身体作りです。

この血流のコツがわかるだけで、自然妊娠をするっとなさる方も多いですし、また、体外受精の採卵、移植。また不育症の方などにも効果的です。ちょっとしたコツなんですよ。

☆☆妊娠初期、着床のころの血流改善

妊娠初期や着床の頃はとくに子宮血流をあげたいときです。

この時期は、運動をしてて足に血流がいき、相対的に子宮血流が悪いという状態は

さけたいところです。

安静が効くのがこの時期。

少し安静を心がけすごしていきましょう。

イラスト ツボ セルフケア

☆☆安静がストレスになって血流改善しないタイプの方へ

安静は、手足末端への負担をゆるめ、中心に気血を集める王道です。

しかしながら、安静をするとどうも精神的なストレスがきつく、

結果的に全身の血流が悪くなり、気血の流れが悪くなる人がいます。

基本的には安静が効くのですが、このタイプだと、『安静で効かせる』ことができにくくなります。

しにくくなります。この場合は、着床の頃に限っては、安静の手を緩めることは認めます。

しかしながら、もし妊娠がわかり、その妊娠がなかなかたどり着かなかった妊娠の

場合は、『はらをくくってしっかりと安静』が本当に効きます。

これしかないと腹を括って安静にしてみてください<(_ _)>

それが、あなたの扉を開きます!

2)必要なのは、万人向けの正しい情報ではない! チョコレート嚢胞、受精障害、淡々とした努力で妊娠、出産0219

淡々と、ご本人にとって必要な選択をし、継続的な努力をしていく。

簡単なようでとても難しいことです。

その1)はこちらです。
1)必要なのは、万人向けの正しい情報ではない!

webでの症例はこちら培養室の力とガッツな努力で不妊治療の扉をあけよう!

こちらでは、具体的な症例を通してお話ししていこうと思います。

お話しします症例の方は、この困難なことを、ご本人の柔軟な意思でさくっと乗り越え、不妊治療を前に押し進めた症例です。

☆ご相談内容:子宮内膜症の進行が早いので、不妊治療を早く進めようと考えていますどうしたらいいでしょうか?。

35才女性です。

結婚して2年になりますが、なかなか子供が授かりませんでした。

先日、病院を受診したところ、子宮内膜症の進行が早く、ドクターから早めの体外受精へのステップアップを勧められ、来月には採卵の予定です。

しっかりと体調を整え、妊娠、出産につなげたいと思っています。
スムーズな治療を進めるために、なにかできることはありますでしょうか?

☆全体的な体調

子供の頃から外反母趾、高校生ぐらいから便秘がひどく、肩こりや冷え性がきになる。

春先に体調が悪化。食欲は普通、空腹感は時々、食事はいつも美味しく、時々食後の腹脹や胸焼けがある。

口は時々渇く、違和感はない。タバコは吸わない、飲酒は月に4,5回程度。

便通:三日に1回程度、お腹が張って辛いことはよくある、ウサギのようなコロコロ便。時々酸化マグネシウムを飲むと、程よい固さになって体調もよくなる。便が出きらない感じはよくある、コロコロ、量はすくない、便器に付着することは時々、よく匂う。

小便は1日に6回残尿感、尿切れの悪さなどない。夜間排尿は時々。

寝つきは普通、夢をよくみる。疲れが残ることはめったにない。

子供の頃はしもやけがあった

☆婦人科の状態

初経は13才、31日周期で7日間。小さい塊が混じる。量は普通、
生理痛はいつもある、1,2日目に鈍痛。
排卵時に時々下腹がチクチク痛む。
高温期に胸の張り、吐き気、イライラ、眠くなる。

☆不妊治療歴

1年間:自分たちでタイミングを合わせた
病院受診:ホルモン検査、エコー検査、精液検査にて子宮内膜症の指摘を受け、早めのステップアップとなった。子宮内膜症は自覚症状はなかったが、進行が早いと指摘され、不妊治療を急ぐことになった。

☆東洋医学的な体表観察

舌:潤、やや蛋白、胖嫩歯痕あり、舌裏怒張少しあり
脈:輪郭が甘く、右尺やや硬め
腹全体が暖かい、肝の相火無し、裏肝の相火ややあり。臍引きあり、臍周抜け、気海抜け、関元(CV4)左より少し冷え、少腹急結右あり、左合谷(LI4)こそげ、左外関(TE5)左陽池(TE4)左後溪(SI3)やや抜け、左神門(HT7)硬結 右曲池(LI11)、

大椎細絡あり、腠理の疎、右は胃兪(BL21)陥凹
右胆兪(BL19)左脾兪(BL20)両腎兪(BL23)抜け
腰から骨盤回り細絡多し、

右の裏内庭から大都(SP2)まで強い冷え陥凹、公孫(SP4)陥凹右<左 右臨泣つまり、三陰交(SP6)ライン冷え、陰陵泉(SP9)抜け右は冷えきつい
足の冷え:足首から下、復溜(KI7)から下に冷え細絡

☆ビッグママから:血流をよくし、不妊治療を前におしすすめましょう!

早くお子さんが欲しいというご相談ですね。

病院での指摘もあり、前にしっかりと向かってご夫婦で歩まれていると思います。
体外受精などの治療をスムーズにすすめ、結果につなげていきたいですね。
お身体を拝見すると、足末端の冷え、子供の頃のしもやけなど、東洋医学で言うところの気血の巡り、血流に関する問題が多くみうけられます。子宮内膜症もその血流の滞りとかんがえることもできますね。

また、便秘や身体に出来ている細絡なども、気血の巡りの悪さ、滞りが起こりやすい体質であることを示していると考えられます。(肝鬱気滞血瘀)

また、血流の悪さは気血の巡りである血流そのもの悪さと、血流を支える土台の力(腎気)素体の力強さの課題があります。この土台の力の不足があると、気血の巡りを下支えすることができません。臍の引き、力のなさなどから土台の力の不足も感じられます。

脾腎の陽気をあげ、気血の巡りをよくし、不妊治療を前に進めましょう

・弁証 脾腎の陽気不足 気滞血瘀
・論治 益気補脾補腎 疏肝理気
・治療方針

血流の悪さが目立つので、しっかりと温養補脾補腎 必要に応じて疏肝理気

☆治療経過〜妊娠まで

X年9月 35才
・ビッグママ治療室受診 鍼灸治療スタート
初診時鍼灸治療
1)気海、大巨(ST27)温灸、左外関(TE5)、左陽池(TE4)ミニ灸、足三里(ST36)三陰交(SP6)、右臨泣鍼してミニ灸、右陰陵泉(SP9)鍼してミニ灸
2)肺兪(BL13)温灸
3)脾兪(BL20)、三焦兪(BL22)、大腸兪(BL25)、次髎(BL32)鍼して温灸

セルフケア:左外関(TE5)陽池(TE4)、大巨(ST27)、気海、右足三里(ST36)、三陰交(SP6)、右臨泣、脾兪(BL20)、三焦兪(BL22)、次髎(BL32)

X年10月
・採卵 4つ取れたが三つ空砲、1つ変性卵

X年11月
・6月は1.6㎝だったチョコレート嚢胞が4.5㎝になっていた。
チョコレートの嚢胞など婦人科疾患の進行が早いため、婦人科疾患の検査は別の病院で把握しつつ、不妊治療はスピードアップのために体外受精の治療が早めに進められるクリニックに転院をお勧めし転院

X年12月
・採卵、空砲と変性卵で受精卵が出来ず。
X1年1月
・不妊治療のクリニック、転院
・チョコレート嚢胞、子宮内膜症は悪性の所見ないと言うことで経過観察

X+1年3月
・採卵、受精せず。受精障害の可能性があるので、次回は卵子活性化を提案された。
X+1年4月
・採卵、受精せず。培養室からまだやれることはあるのでと言われた。
・伊藤病院受診 チラージン服用開始

X+1年5月
・左右一つづつ取れた(いままで右は取れず)。2個受精、2つ成熟し受精ー移植(8分割グレード3)、残りは胚盤胞培養へ
・鍼灸治療の頻度を1日おきにする(頻度をあげる)

X+1年6月
・妊娠判定(hcg129,P20.9)残りの卵は胚盤胞にならず。
・次の判定日までほぼ毎日鍼灸治療をいれる

☆治療経過、妊娠から出産まで

妊娠の経過 5w
・胎嚢確認OK、伊藤病院再受診
鍼灸治療頻度は2,3日おきにいれる。可能ならば連日でもOKということにして頻回にする。黄体ホルモン補充

鍼灸治療、セルフケア(ミニ灸、棒灸)
1)臍、関元(CV4)、大巨(ST27)棒灸
2)脾兪(BL20)、三焦兪(BL22)、大腸兪(BL25)、次髎(BL32) 鍼して温灸

6w
・卵黄嚢見えた、出血がある(問題ないと言われる)黄体ホルモン補充

9w
・不妊クリニック卒業、大きめの病院での出産を勧める転院
・週に2〜3回の鍼灸治療

出産報告
無事に3300㌘越えのベビちゃん、胎盤が700㌘もあった。

☆あとがき

体外受精などの不妊治療は初めて見なければ分からないことが多いです。

採卵してみて、卵の質が悪い、受精卵が出来ないなどの大きな壁につきあたられましたが、

こういった不妊治療が前に進まないといったときに、力がある培養室というのはとても大切なポイントですね。培養室の前向きな工夫と努力、提言そして、出来ることはやっていこうという諦めないご本人の淡々とした努力。どちらも頭が下がる思いです。

東洋医学的な身体の状態は確かに気血の巡りの悪さ(気滞血瘀)と、身体を芯から温める力(脾腎の陽気)という課題ですが、それが不妊治療において具体的にどういったポイントとなり、病院選択になるのかということが、ご本人のシンプルな努力があったために、明確になり、困難事例でありながらも、治療がスムーズに進んだと思われます。

迷いなく、やれることはやっていく。その姿勢に頭の下がる思いです。

赤ちゃん
赤ちゃん
イラスト ツボ セルフケア 三角温灸

1)必要なのは、万人向けの正しい情報ではない! あなたの不妊治療を前に進めるために。0219

不妊治療は、一歩進んでみるといろいろな壁があり、その壁を乗り越える努力とコツがあります。

そのコツを踏まえて、食事、睡眠、鍼灸によるケアなど必要充分な身体作りを、より効果的となる期間にぎゅっと絞ってやっていくことがとても大切です。

☆長らく不妊治療のお供をさせていただいて、わかってきたこと

長らく不妊治療のお供をさせていただいて、

『あ、ここが踏ん張り所だ。ここを充分に』とか、

『あ、ここがこの人のウイークポイント、ここは避けられない』とか、

『この病院の方針とはあわない、ここは転院だ』と思うことがあります。

ネットの一般論、
病院での説明、

これらは、”正しい”情報”ではあります。病院での説明は医学的な根拠に基づき、その病院で採用されているベストな情報でしょう。またネットの一般論も疑問を感じざる終えないものもありますが、一般的な正しい情報もあるかとも思います。確立を考えればベターな選択肢はなんであるのかが見通せることも多いかと思います。

それでも結果につながらない、あなたにとっては有益とはいえない情報なのです。

☆正しいことをし、間違ってはいないはずなのに、結果につながらないってどういうこと

いわゆる正しい情報にもとづき、病院を選び、鍼灸、漢方、食事などを工夫するなど、
方向的に正しいことをやっていても、刺激量や、ここが正念どころというところを外してしまうと、”間違ってはいないけど結果につながらない”という方々を多く拝見してきました。

確かに不妊治療には淘汰という、いかんともしがたい側面があります。
努力すればしただけ、まっすぐに結果につながるというものでもないのです。
ただ、せっかく淘汰双六はよい目がでているのに、結果につなぐことができない
ケースも多々見てきました。それが今回のお話の主要ポイントです。

『あーー!ここがポイントなのになぜやらない』って思うことを、ため息がでるほどみてきました。

ただ、それをやるか、やらないか、選ぶのはご本人です。

できるだけ、ご本人に言葉が届くようにと思うのですが、

ご本人にはそれが納得出来ないこともあるのだろうと思います。また、お仕事の都合などどうしようもないこともあるのでしょう。でも、それだけ努力するんだったらもうイチオシなのに、『あーなぜここを外す!』と思うことが、あるのも事実です。

☆判定日の数字がでたときのこと

ある方が、妊娠判定の時によい数字がでました。ドクターも大丈夫でしょうとおっしゃり『普通にしていてよいですよ』と仰いました。

しかしながら、黄体ホルモンの数字がOKだけど微妙という感じ。そしてお身体を拝見して、『あ、ここがこの人の正念場』と思うときは、”次の検診までは気を抜かないで”と思い言葉を伝えることがあります。そしてご本人も『わかりました』とおっしゃるものの、手をもう一歩入れる努力をなさらず、次の検診で数字が下がり厳しいですね、そしてその次ではやはり胎嚢は見えず・・・という事が何度も何度もありました。

何度も何度もあるんです。こういった方はたいてい、”次の検診で数字が下がり厳しい”状態になってあせって、”出来ることはあるんでしょうか?”と仰るのですが、不妊治療においては、そうなる前に一歩先んじて手を打っておくことがなんとも大事なのです・・・・。

私は、『ここですよ、貴方に必要なのはここでの踏ん張りですよ』と申し上げ、


『はい』とおっしゃり、

なにもしないわけではないけど、刺激量の足りない手入れになっている。

もったいない、もったいないと何度も思ったことがあります。
ああ、ここなのに。ポイントはここなのにと。

伝えきれない私の言葉のせいかとも思うのですが、
また、色々な事情もあるかとは思いますし。
妊娠って確かに、何もせずにあっという間に妊娠し、
なにもしなくても、するするっと出産までたどり着く方もいらっしゃります。

そんななか、不妊治療にいらっしゃる、困難事例の方々を沢山見てきた
私だからこそ出来るアドバイスを皆さんにしているつもりです。
言葉が届きますようにという祈りを込めて。

☆不妊治療、前に進めるためのポイント5つ

  • 1)おおきな事、技術的なことの基本は病院選びです。
  • 2)1を支える小さな事であり大切なことはあなたの身体のケアです。
  • 3)ケアのやり方、刺激量の入れ方、生活の仕方の必要なポイントを考える
  • 4)中心になった課題の入れ込み方法
  • 5)どれぐらいの刺激量でやっていくかという検討

妊娠に大切なポイント、
その妊娠を継続させるためのコツがあります。

今回の症例は、
1)本当に素直に、言葉に耳を傾けてくださり、
2)ポイントを外さず努力され
3)病院での不妊治療が培養でなかなかすっきりと前に進まないときに、
さくっと転院され

4)困難事例でありながらも、赤ちゃんを抱くことがかないました。

   するべき努力を、するべき時に、充分に。

これが本当に大切です。

☆症例のご紹介、続く

さて、症例のご紹介です。

ちょっとここまでで熱くなりすぎたので(^_^;)、

ページを変えますね。

メンタルのおおきな影響:精神的な不安感、不妊、妊娠、出産 0216

精神的な不安感があると、不妊治療もいったいどうしたらいいのかわからなくなってしまいますね。

イラスト がっかり 辛いまた生理が来てしまったがっかり感。
周りの人がどんどん妊娠していく疎外感。
流産してしまった辛さ

精神的なストレスは生理の状態を悪くし、また妊娠しにくくなるという悪循環もよくみます。

なにがご自身に必要なのかということを、しっかりと見極め、前に進んで頂けたらといつも願っています。

☆メンタルの不調で体調悪化、妊娠出来ないという症例

今回は、せっかくの妊娠したものの心拍確認後に流産。その後、体調もがすぐれず、精神的な不安感が強く辛い日々を過ごしていらっしゃる方です。

何が必要なのか、
どうしたらいいのか、
一緒に考え、無事に妊娠にたどりつきました。

ご紹介していきますね。

☆ご相談 【流産後の不妊、精神的な不安定感】

27才 女性です。パートで勤めをしています。
周りの人がどんどん妊娠していくのであせっています。
3年前に結婚し、1年ほど前に妊娠出来ました。
でも、10週で流産してしまいました。
それからなかなか妊娠出来ません。
生理周期も非常に長く不安定で、基礎体温表もバラバラです。
生理前にとても精神的に不安定になります。
このところ、動く気力もでず、体重もへってしまいました。どうしたら早く妊娠、出産出来るでしょうか?
精神的にもこの1年とても不安定で気分の落ち込みもひどく困っています。

全体の体調:
2年前から急に果物や花粉のアレルギーが強くなっている。
首から下に痒みがでやすくい。
アレルギーやかゆみは季節の変わり目や、入浴後、睡眠不足などのときにつらい。
食欲は普通、美味しくご飯は食べられる。
食後にいつもお腹が張る。間食はよくとり、水分を2リットル以上とる。
便通はすっきり。小便は1日に10回以上で夜に時々トイレにおきます。
寝つきはよく、寝起きもよく、夢をよくみる。

婦人科の状況:

生理は35日周期で不規則(28日から42日ぐらい)
生理は出血したときの色、粘った膜などがまじる。
生理の量は普通、7日間ぐらい続く。
生理痛はほとんどなく、排卵時の痛みもめったにない。
高温期は胸がはったり、イライラするが問題というほどではない。
生理に伴って手首足首がとても冷え、精神的な不安定さが大きくなる。
流産してそろそろ1年たつのに妊娠出来ないので、不妊治療を受けようかなと考えている。

どうしたら早く妊娠出来るのでしょうか?

☆ご相談にお答えして 【現状を把握して前にすすみましょう】

流産残念でしたねえ。とくに心拍も見え一安心した後の流産でしたからとてもショックだったと思います。辛かったですね。

妊娠OKになってから、タイミングをとっていらっしゃるのになかなか妊娠出来ないのですね。もともと生理周期も不安定で排卵がわかりにくいこともあって妊娠しずらくなっているのかなと思います。

お身体を拝見していると、胃腸の問題と精神的な課題(メンタルの弱さ)が大きいですね。

・なにかあると胃に来る
・体重が下がりやすい
・胃腸のツボの反応が弱い(左脾兪(BL20)からの陥凹、左の公孫(SP4)から大都の陥凹)

メンタルの弱さは、ちょっとしたことでストレスとなり身体への大きな影響となってしまうのかなと思います。メンタルが胃腸の問題につながり、逆に胃腸の弱さがメンタルの弱さを引き出しているともいえます。また体表観察上からも胃腸のツボの弱り、メンタルの課題は明確です。
またストレスは排卵にも影響しがちとなり、妊娠への悪影響となってしまいますね。

妊娠する力はある、自分を信じよう!

妊娠する力は十分あります。
辛い出来事で、精神的に不安定になったことで、胃腸の負担となり、その悪循環でよりストレスをおこしやすくなり、排卵にも影響がでてしまうという悪循環になっています。お身体をちょっとしっかりさせていきましょう。自然とストレスにも強くなります。大丈夫ですからあせらずに前に進みましょう。

☆不妊治療への具体的アドバイス

①胃腸の力を取り戻し、生命力をupさせ、自信の持てる身体を作る

②排卵障害気味ということについて、
皮膚の殻の厚さ(上焦における肺気の実)、ストレス(肝鬱)が感じられます。ただし、29日から40日で排卵があるのならば、さほど気にしないということでもOKです。

③半年ぐらいは、細かいことは忘れて(←ここ大事です)自然妊娠狙いをしましょう。この間に、不妊治療専門クリニックを受診し、一般検査をしていただき、基本的な課題を整理しておきましょう。

④体重をもう少しあげましょう。BMIで19.5は常に越えるようにしましょう。

⑤ストレス解消の範囲で、気楽な働きに出るのもよいかと思います。

☆東洋医学的な診方:弁証論治治療方針

脾虚肝鬱 肺気の実
益気補脾 (疏肝理気) 補肺
脾胃の力を上げることを中心とし、肝気についてはあまりいじらない。肺気は肝気の突き上げによって負担となっているので、肺気を充実させ肝気の衝き上げにまけないようにしていく。

治療経過 

初診:大巨(ST27) 関元(CV4)、左合谷(LI4)、左外関(TE5) 左陽池(TE4)、三陰交(SP6) 左足三里(ST36)、三陰交(SP6)、大都(SP2) 肺兪(BL13)、脾兪(BL20)、三焦兪(BL22)、次髎(BL32)

以来週に1−2回の鍼灸治療。
不妊治療クリニックにて、排卵があり、数値は正常なのでカバサールは不要と言われ服薬中止。フーナー検査が不良(ただし、1度妊娠が成立しているので様子をみる)

8ヶ月後自然妊娠
5wで胎嚢がみえるものの、小さめと言われた。ここから鍼灸治療を週に4回にしていく。つわりがだんだんきつくなってきた。
12週を無事に越えて妊娠継続。鍼灸治療を週に1−2に戻す。
32週、里帰り出産のために帰省
無事のご出産報告をいただきました(*^_^*)

イラスト ツボ セルフケア

おめでとうございます。

症例、アンケートはこちら