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辛い生理痛、なかなか妊娠しない、シンプルに体調を整え妊娠出産-① 0309

妊娠したいと思ったときに、なかなか妊娠出来ないとあれこれ考えちゃいますよね。

☆不妊治療で年齢が若いことのメリット

年齢要因は不妊治療ではおおきなメリットです。
妊娠に関しては、年齢が若いと言うことはなんにせよありがたいことです。
それは色々な選択肢を時間を掛けて行うことが出来ると言うことです。

『自然妊娠をしたい』ということは、多くの人があたりまえに望まれることだと思います。
しかしながら、年齢要因が高ければ、時間のかかってしまうことに関しては出来ることが限られます。

つまり、妊娠は人間の場合、28日に1回しか排卵しないので、
それだけしか挑戦出来ません。

半年掛けても6回。
年齢要因が厳しい40代の方の場合、半年たつと卵巣の状態も悪化ということが
めずらしくありません。
こういうときには、こういうときの作戦の仕方がありますね。

☆医療介入はなるべく少なくが生殖医療の大原則

”妊娠には、なるべく介入は少なく”というのも大原則です。
つまり、さまざまな医療介入はなるべく必要最低限でということです。

排卵をおこす、クロミフェン、クロミッド、セキソビット、レトロゾールなどの薬。
高温期を保つ、デュファストン、
薬に関してはこちらのサイトがわかりやすいですねえ。さすがはらメディカル。
不妊治療で使う薬 わかりやすい

また、人工授精(AIH)、体外受精、顕微授精、凍結・・・・などなど
沢山の医療介入があります。
私はどちらかといえば ”適切な医療介入はした方がよい”と考えています。

ただただ、”自然妊娠がよい” とか ”なにかするのは怖いから”という

理由から、なかなか次の一歩が踏み出せない方があります。

私は多くのそういった方の背中をぐいっと押してきました。

妊娠がしたいという気持ち、
不妊であると言う状態。
その地点から考えると、足がすくんでしまうことも多いでしょう。

でも、目的は妊娠することではなく、
愛するパートナーとの子供をもち、家族との生活を歩むことではないかなと思うのです。

妊娠だけを考え込んでしまうのではなく、家族をもつこと、家族との生活をスタートさせるために可能性のある選択肢を、適切に選ぶと言うことは大事だと思うのです。

☆自然妊娠したいというあたりまえの選択

確かに、”自然妊娠したい” というのも、あたりまえであり、かつ、医療介入が少ないというのは生殖医療においての大原則なのです。

医療介入はなるべく少なくというという大原則を踏まえながら、
何を選択すべきかということがとても重要です。

このあたりは、その方の状況によって、”採れる選択肢” と、”採るべき選択肢”が違ってきます。

つまり、排卵がまったくなければ、排卵誘発剤などは使うべきでしょうし、セックスが成立していないのならば、人工授精なども前向きに検討すべきでしょう。年齢が高ければ、時間を有効に使うような選択が望まれます。

☆なかなか妊娠しないとき、医療介入の少ない道を選ぶコツ

なかなか妊娠しないときには、

1)一般不妊検査を男性側も含めておこなう

2)タイミングを排卵前後を中心にに3,4回はとる。

3)体調をあげる、血流をあげる

4)医療介入をおこなう

私は長らく不妊治療に携わっていて、1−3までの段階を丁寧にすることで、案外多くの方々が、”自然に妊娠に至る”ということをよく知っています。つまり、医療介入がなくても妊娠が出来る可能性のある方が大勢いらっしゃるということです。

また、年齢が高めの方でも、40歳未満であれば、”半年程度”という期間は区切りますが、医療介入までのステップアップの時間をしっかりと1−3)に費やしていただき、4)の医療介入や体外受精の採卵をよりよい状態で迎える準備をしつつ、体調を整えていく中で自然に妊娠なさった方もおおくいらっしゃります。

年齢が若いと言うことは、1−3までのステップにかけられる期間がながいということです。今回の症例の方も、カップルのご希望が自然妊娠をしたいということでしたので、1年程度を目安にこの1−3のステップに時間をかけてもよいのではという提案をさせていただきました。

その後、4)の段階に入りましたが、それまでの準備ができていますので、スムーズなステップアップとなりました。

年齢が若いということのメリットを十分活かし、その上でご自身にとって最適な選択をできるといいですね。

それでは症例に続きます。
辛い生理痛、なかなか妊娠しない→

不妊カウンセリングのすすめ:できる限りのことをしたい。やれることはまだありますか? 0179

不妊治療をしていて、『同じ事を繰り返して、本当に妊娠にたどりつけるの??』と
考え込んでしまっている人は多いかと思います。

病院での説明、確かに「うんうん」とは思うんだけど、結論が同じ事の繰り返し。
体外受精を繰り返すだけでいつか私は妊娠出来るの?
せっかく着床したのに、母体側のせいではない???
私にやれることはなかったのでしょうか?

やるべきことがまだあるのか、一緒に考えてみよう。

妊娠しない、
体外受精しても全く着床しない、
ほんのすこし着床はするけど妊娠が継続しない。

不妊治療をしていて、いろんな状況があると思います。
とくに、ほんの少し着床はするけど、継続出来ないという初期流産、

『妊娠初期の流産は、染色体異常によるものがほとんど』と考えられています。

最近は、着床障害や、PGT(着床前診断)なども進み多くの方の課題解決に役立っていると思います。

しかしながら、あれこれと手を尽くしてもなかなか妊娠出来ない、また妊娠初期のちょっとした着床反応はでるものの、妊娠が継続出来ないというケースは多くあります。

体外受精などの判定日にドクターからの説明も、今回の治療で妊娠出来なかった理由、継続出来なかった理由を『あなたのせいではないですよ』という文脈でこのような感じで説明されることは多いと思います。

私もそれは十分理解し納得はしています。その上での今回のお話です。

☆生き物として、あたりまえのプロセス

妊娠しない、着床してもほんの僅かの数字しかでなくてリセット、というときには、
生き物としてのあたりまえの淘汰ということなのだなとは理解出来ます。
しかしながら、同じようなことがくり返されるときに、
出来ることはなにもないのでしょうか?
やるべき事の余地はまったくないのでしょうか?

私は長らく不妊治療の伴走をさせていただいて、
患者さんが、ご自身の力で、大きく扉を開ける症例を数多く経験させていただきました。
私も鍼灸でお手伝いし、セルフケアなどを指導させていただいています。

そして、それを実行し、道を前に進め、扉を大きく開けるのは患者さんご自身で、いつもその努力に頭が下がるばかりです。

 

☆不妊治療、当院でアドバイス出来ること。

 

当院でのアドバイスは、
東洋医学的な四診、特にお身体を丁寧に拝見する体表観察から導いています。

それに、食事生活記録やセルフケアの状況からもアドバイスさせていただいています。

妊娠は、ただ単にステップアップし、タイミング、人工授精、体外受精や顕微授精などの高度生殖医療を取り入れただけでは解決しないことも多々あります。

いや、卵子と精子の出会いがなかっただけであれば、1,2回の体外受精でパッと解決出来ることも多く、そういったケースが大多数であると思います。

しかしながら、そういった対応では治療が前に進まない、

不妊治療の扉がなかなか開かない、
そういったケースも多くあります。

目の前の患者さんの不妊状態。着床や、ちょっとした反応だけで流産となっているケースが、本当に『自然の淘汰だね、しょうがなかったねえ』という理由なのかどうかは、ほとんどのケースがそうであっても、今回のあなたのケースがそうである可能性は高いにしても、絶対にそうだということもないと思います。病院の転院も含めて、ここにあなたの『やるべきことの余地』があると私は考えます。

☆できる限りのことをしたいという希望

ご自身に『やるべきことの余地』が本当にないのかどうかは、患者さんと一緒に考え、道を開くことが出来る可能性があるのならば、挑戦してみたいという多くの方との挑戦が過去にあました。
『できる限りのことをしたいんです』と仰る方の真摯なまなざしをいままで何度も頂きました。

そして私は、『子供が欲しい』と願った方に、一人で良いから子供を抱かせてあげたいと切に切に願っています。子供、一人いると人生の流れ方がかわります。その一人の子供をあなたとパートナーが胸に抱けますようにと強く、強く願っています。

そして、患者さんと一緒に二人三脚をするなかで、さまざまなケースで、
『やるべきことの余地』はあるのではないか、というのが、現時点での私の結論です。

漠然と思っていた、『やるべきことの余地』を、ぐっと前に押し進めるきっかけとなったのは、こちらの症例です。簡易症例、詳細弁証論治、患者さんからのアンケートもupしてあります。特に基礎体温表が興味深いです。

判定日hCG14、ガッツでフォロー!妊娠継続(38歳出産)

この方が、妊娠判定日の帰り道、歩きながら電話をくださいました。

『またちょこっとだけ妊娠反応が出たけど、ほとんどダメだろうと言われました。やっぱりそうなんでしょうか。ダメなんでしょうか』と。ぼそぼそと。

私はその時に、『うーんそうだね、じゃあさあ、いまそのまま治療院にこれる?』というと、『うん、行きますとのお返事』。そして治療院で、

『病院の先生の説明同理だとは私も思う。でも、出来ることはあるのかもしれないとも思う。とにかく、次の病院受診まで一緒にジタバタしてみよう』

と提案し、いままで何度かあった同じ状況から、出産までたどり着くに致りました。

このときにしたことは、とにかく妊娠初期、それもごくごく初期から、ガンガンと子宮血流をあげることでした。血流をよくすると言うことの誤解を解くのもこの時のポイント。全身の血流と子宮血流のupは相反します、これがポイント!!。

治療に工夫や色々な事を折り込み、『自然な淘汰のせいだよね』と推定される状況での『やるべきことの余地』を広げる努力を一緒に重ね、手応えがある。そんなことがあるのです。

一般論ではそうだ。
そう、それはそう。
自然な淘汰というのも、あたりまえにあることです。

でも、東洋医学的な考察や、体表観察を重ねた上で、患者さんと話し合い、提案をさせていただき、扉を開ける挑戦をしていくことが出来ればと思うのです。

イラスト

不妊相談:よい卵を移植しているのに妊娠出来ません、どうしたらいいでしょうか?0316

不妊治療は、人によって課題となるテーマが大きく違います。

経済的要因だったり、
病院選び、
なにをしていけばいいのかといったことなど、
なかなか的が絞りきれませんね。

今回は、タイミング、人工授精とステップアップし、その後体外受精にすすみ、
良好胚を何度も移植しているのに妊娠しないというご相談です。

こういったケースでは、妊娠歴があり、受精障害がなければ、体外受精そのものがストレスになっている場合も多いので、ステップダウン(高度生殖医療などをやめて、医療介入の程度を低くする)も考えられます。

しかしながら、過去に一度も妊娠したことがなく、受精障害など体外受精で大きく救われる要因があるカップルの場合は、やはり体外受精、顕微授精という高度生殖医療という選択は、間違っていないと思います。

今回は、受精卵がそれなりにでき、胚盤胞もでき、移植をなんどかしているのに、なかなか妊娠しないというカップルのご相談です。

悩むときには、まずこのように、ご自身にとって何が必要か考える必要がありますね。

良好胚移植でも着床のみ。体調アップで妊娠、

☆ご相談:よい卵を移植しているのに妊娠出来ません、どうしたらいいでしょうか?

36歳から妊娠を希望しています。

大きな問題はなかったので、タイミングで1年間、人工授精を半年ほど試したものの妊娠しませんでした。

体外受精にステップアップして、採卵を2回し、いくつもの非常にグレードのよい卵はできているのですが、ちょっと妊娠反応が出る程度で終わってしまっています。

年齢も38歳になってしまい、精神的にもいろいろと考えてしまいます。
どうしたら良いでしょうか?

今までの不妊治療歴
30歳 子宮内膜症がみつかる
35歳 病院でのタイミングを始める1年、男女とも大きな問題はないといわれる
36歳 人工授精を3回おこなう。クロミッド、デュファストン、プラノバール、ゴナールなどを使う
36歳 体外受精を行う、3つ採卵出来た。新鮮胚にて移植→妊娠出来ず。残りの二つは胚盤胞まで培養したが途中で止まってしまった。
37歳 採卵、胚盤胞にて非常によいグレードの卵が2個できた。移植→ほんの少しだけ着床反応があったものの妊娠は継続出来ず。

 

☆ご相談にお答えして:不妊カウンセリング

妊娠をご希望になり、体外受精までステップアップなさっていること。
良好胚ができ、移植もスムースで、着床の反応はでるものの、妊娠が継続出来ないということですね。

年齢要因もあがってきて、早く治療を前に進めたい、出産したいというご希望ですね。
治療を続けられてもう2年、年齢要因もあがってきてしまっていますし、精神的な不安が出てくるのもあたりまえだと思います。
一緒に考えていきましょう。

☆☆胚盤胞まで出来ていると言うことは、自信をもって進もうということです。

胚盤胞まで到達出来る採卵が出来ているのですから、自信をもってすすみましょう。

 現時点で、ちゃんと胚盤胞まで到達出来る卵が出来ていますね。これは非常にありがたいことです。まず、ご自身で確認納得して頂き、不必要な不安を持たないようにされた方がよいかと思います。自信を持って前にすすみましょう。

☆☆ストレスタイプ、リラックスして気の巡りをよくしましょう

 お身体を拝見すると、身体のボディーの部分(体幹)は、それなりに暖かく良い感じです。それに比較して手足は冷えています。そして手のストレス反応のツボががっつり出ています。

 これは、身体の緊張状態があり、気血の巡りが悪くなっているということが考えられます。緊張をゆるめ、全身の気血の巡りをあげていきましょう。このためには鍼灸やお灸でのセルフケアが効果的です。

また、一日のお仕事がかなりハードですね。疲労は身体のストレス状態をアップさせます。疲労を取る、疲労を溜めないというのは大きなポイントですね。

☆☆血流の課題、血の巡りをよくしていきましょう

お身体を拝見していると、この血流の問題は、血液凝固系の亢進の課題をもっているのではないかと思われます。いまのところ病院では検査をすすめられていないようですが、私は、不育症、着床障害などの検査をしてみてもいいのではないかと思います。

☆☆ステップダウンも心の中でアリかもしれませんね。

基本的に、いままで一度も妊娠したことがない。採卵して顕微授精の適応となる場合がおおいということで、体外受精を含む高度生殖医療が最適解ではあると思います。この提案を前提としながらも、体外受精の治療を意識しながらも、自然妊娠を意識した日々をおくることを提案します

今の状況のまま、体外受精を中心にした日々をおくるのはかなり負担が大きいと思います。少し気持ちを切り替え、まず体調をよくすることに意識を集中してみてはいかがでしょうか?。体調が整い、自然妊娠がかなえば自然妊娠、そうでなくても体外受精での治療に大きく貢献出来る時間が過ごせると思います。

治療を休みなく続けて採卵なさっていますね。体外受精や顕微授精などの高度生殖医療受精までステップアップなさっていると、自然妊娠なんて無理と思いがちです。ただ、現状は振りかけ受精でも良好胚ができています。大きな不妊の要因もないとすると、身体の緊張が主因かもしれません。

この場合、採卵をどんどん継続するよりも、一休みしてちょっと心身共にリラックスをお勧めします。

今のご年齢、状況であれば、気持ちがあせるようならば3ヶ月、まあいいやあと思うのならば6ヶ月。この期間は自然妊娠への挑戦であり、体調を整え、体外受精再開時に向けての身体作りでもあります。当院ではこの期間に、それまでの妊娠歴や不妊治療歴がどうであれ、無事に妊娠、出産なさる方がおおぜいいらっしゃります。それほど、緊張や疲労は大きな課題ということです。

また2ヶ月前には、採卵のために卵巣を8つ刺していますよね。これは、ずーっと昔は卵巣のドリリングといって、排卵障害などで自然妊娠しにくい方への一つの治療法になっていました。この効果が期待できるのが約半年間。『この半年間はちょっと病院通いを休憩しながら、体調を整えることも、決して妊娠をあきらめたわけじゃないんだ。』こう考えてみるのもよいのかなと思います。実際に、これで妊娠なさる方もすごく多いんですよ。

年齢要因がだんだん迫ってくる年齢になると、いろいろあせりますよね。

休憩をするのも大事。そしてその休憩を効率よくするのが不妊治療を成功させる鍵です。この体調を整える時間が、結果的に、良好な卵を作ることに貢献し、自然妊娠をする場合もありますし、また自然妊娠をしなくても、体外受精をしてみると、今まで以上にグレードのよい卵がとれ、妊娠につながるという事も多いです。

一緒に前へすすみましょう。

☆治療経過

週に1,2回のペースで鍼灸治療スタート。
2ヶ月後、3ヶ月後、採卵→あまりよい卵ができず。
7ヶ月後、採卵→凍結 よいグレードの卵が出来た
10ヶ月後移植、妊娠→無事の出産

初診時の鍼灸治療
右の外関(TE5)、陽池(TE4)、左大都(SP2)左公孫、両三陰交 右足三里(ST36)
中脘(CV12)、気海、関元(CV4)
肺兪(BL13)、左脾兪、胃兪、腎兪(BL23)、次髎(BL32)
+毎回の治療後にセルフケアポイントを指示

☆着床したら安静を!

妊娠反応が出たときに、とにかくこの1ヶ月安静を!とお願いしました。
病院では、『普通にしていてよい』という指示が誰にでもなされますが、
人によって安静が必要な方がいらっしゃります。
いままで着床するけれど継続出来ないという要因があります。
とにかく1ヶ月安静にしてみてください<(_ _)>

安静としっかりと鍼灸治療にくわえ、セルフケアのお灸、温灸をおこない、無事に妊娠初期を超え、ご出産なさりました。

あとがき

無事にご出産、赤ちゃんを迎えることが出来て本当によかったなと思います。

不妊治療をすすめていると、妊娠しないからという理由でステップアップされ、体外受精へ。胚移植しても妊娠しないから繰り返す。グレードが悪いから誘発方法を変えてみるなど、無限ループに陥ってしまうことがありますね。

こんなときに、『不妊の原因は?』『病院を変えたら?』『もっと検査してみては』『薬があわないのでは?』ということも当然考える要因にはなります。しかしながら、その部分を追求しすぎて悪循環に陥ってしまうことも多々あります。

 妊娠にはあたりまえの淘汰のプロセスもありますし、またシンプルに健康状態がよいと妊娠しやすいということもあるかと思います。

考え込まずに、一歩引いて、『妊娠』とか、『不妊治療』にだけ注目するのではなく、体調全般をあげていくということが、結果的に、不妊治療を前に進め、結果につながる治療となることができるのかなと思います。逆に言えば、体調が悪ければ、前に進まないのも不妊治療なのです。

また、ご自身について、『何が一番の課題なのか』をいったん医療的な不妊治療だけからの視点から引いてみることも大事だと思います。案外、気がつかないポイントに道が開けるヒントがあります。

アンケートにお答えして

妊娠12週のアンケートにお答えして。
アンケートへのご記入、ありがとうございました。

採卵をしていて、いままでのよりも、数が増え、グレードがあがっていけたこと、よかったなあと思います。血流をあげ、セルフケアのお灸も取り入れて継続、努力なさった結果だと思います。

また、食事を改善出来たことも大きな要因だと思います。どうしても、日常はいままでの習慣の延長になってしまいますが、カウントしてみることでご自身の過不足が可視化され、3食取ること、果物を取ることもできたことが、体調をupさせることにつながったのかなと思います。

不妊治療は案外、スケジュール的なこと。どういう優先順位をもってすすむのがよりベターなのかを考えることも、ワンチャンスを活かす事になると思います。

私のアドバイスを素直に取り入れてくださり、一緒に治療を進められたこと、そして結果につながったこと。私もとっても嬉しいです。よかったですねえ。

質問にお答えして:冷え、冷え性への対策。どうしたらいいでしょうか?

冷えということで、このところつらつらと書き物をしています。

ご質問をいただいたので、ちょっとまとめてみました。

鍼灸師さんのセミナー用なので、ちょっと一般の方には用語がわかりにくい
かもしれませんが、冷えに対しての対策として、とても重要で、ポイント満載だと思います。
質問があれば、どうぞ!

では、ご質問

「冷え部分と全体の対応の仕方」ですが、この「全体」って何を指してますか?
(内臓?子宮?身体全体のこと?)

 

不妊鍼灸

不妊鍼灸 セミナー

(不妊鍼灸講義ノートより)

☆冷えの部分という言葉はなにをさすのでしょうか?

冷えの部分って言うのは、足先だったり、子宮(女子胞)だったりという、パーツをイメージしています。全体ってのは、身体を温め養う力、東洋医学で言うところの脾腎の力(胃腸の力)をイメージしています。

1)カイロはそのばしのぎ。でも、そのばしのぎが大切な時もある。

足先が冷えているので足先という部分の冷えだけに対応しようとしてカイロなどをあてても、血流という動きがなければその場を暖めているだけです。 冷えを解決するには、暖かく養う血をその場処にもっていく、『血流』という動きを出すことが大事です。

とても寒い野外にいるとか、どうしても足先が冷たいと辛くて眠れないなどというときの、対処療法としては、その場を暖めるカイロなどを使うことはアリです。外邪(外からの敵)である、外からの冷気から身体を守るためにはアリです。

しかしながら、冷えを根本的に対応する血流は作れないので、これはジリ貧の対応。

 

2)どこかに集まれば、他は手薄になるのが、血流の常。解決策は?

足先という部分に冷えの対応をしようとして運動や足を動かすということを積極的にすれば、足先という部分には血流が届き冷えの解消がなされます。

しかしながら、逆に体幹部にある子宮(女子胞)などの部分は手薄になります。手足末端にいってしまって、不足しちゃうわけです。

つまり、どこかに集まれば、他が手薄になるということ。
子宮(女子胞)という部分で見ても、
全身という観点からみても同じです。
いわゆる気血両虚タイプで弱っちい人の場合、どこかにエネルギーが集まれば他が手薄になるということをよく踏まえるのがポイントです。

  どこの血流を改善したいのか焦点をあてるのが大切!。

 

3)血流がどこかに集まれば他は手薄。ご飯を食べると眠くなるわけ

冷えという言葉から離れますが、血流が集まると言う意味では
・食事をすると胃袋という部分に血流があつまる。
・頭を使うと頭という部分に血流が集まる。

安静ということが、一時的であれ効果的なのは、弱った部分にあつまりそこを修復することに集中でき、他の動作や労働にエネルギーをもっていかれないということです。

4)足の交代温冷浴のよさについて

足の交代温冷浴は、血流という動きを、足先を刺激することで、足腰という足というパーツ、腰(下腹部、子宮(女子胞)あたり)の血流をよくするという効果がみられます。

足を運動で使うと、運動という作業にエネルギーがとられますが、温冷浴はその心配もありません。活用して下さいね(^^)。血圧の課題がある人にも効果的ですよ、

 

5)体幹と四肢、中心と末端 東洋医学の考え方の中で。

子宮(女子胞)を部分という言葉で使うときと、体幹という臓腑の力が存在するところという感じで使っているので、わかりにくさがでますね。

これは、体幹と四肢ということを、中心と末端という感じでとらえているからです。体幹というのは、肝心脾肺腎の臓腑の力があるところで、底力みたいなイメージ。そして手足というのは働き動くところというイメージで使ってあります。

 

☆不妊治療での冷え対策ポイント

子宮(女子胞)という部分の特殊性は、五臓の中にはないけど、体幹にあり、次世代を養うときには非常に重要であるけれど、普段の「生きていく」ときには、優先順位をさげられてしまうという位置にあるということです。

つまり、体重が激減するほど本人に生命の危機があるとき(急激なダイエットなど)、機能を停止(生理を止めて)して他の臓腑を優先するようなスイッチが入ります。

これが不妊治療をするときにはとても障害となります。

その人の生命力の振り分けではあるのですが、妊娠したいときには問題となります。
妊娠スイッチが入りにくい、優先度があがりにくい子宮(女子胞)にいかに血流を持っていくかがポイントになるわけです。

4番目にあげてある、「ETするなら、季節や状況を考慮」というのは、
胚移植の状況を選んだ方がいい人がいるということです。

大多数の人には関係無くても、難治性不妊になってしまっているような方には
身体に負担のない季節の方が妊娠しやすい人がいるのは事実ですね。

これを見極めることが、前に進まない困難事例を一歩前に進めることになります。

不妊相談:不妊、流産、身体と気持ちを整えて無事に妊娠出産 0116

32才で結婚されてからの妊娠希望でしたが、少しゆっくりと赤ちゃんが舞い降りてくれた症例です。

詳しい症例解説はこちら↓
流産、吹き出物、のぼせやすい妊娠、出産

食事を強くコントロールしたり、体重の増減が大きくあると生理に影響が与える場合が多いですね。

自発的に止まってしまっている生理は、治療対象にしようとすると同じぐらいの年月がかかるといわれています。また2年以上止まると、治療そのものがかなり難しくなります。女性にとって大事なことですから気をつけておきたいですよね。ピルなどでコントロールしておくことが大切です。

 

この方では無月経の期間もありますが、それなりに生理や卵巣の状態は保たれていたと思います。しかしながら、お身体そのものの力が少し不足していたので(腎虚、肺気虚)、まず身体の土台作りからはじめていくことになりました。

色々な課題をしっかりと越え、身体に自信ができたところでの妊娠、そして丁寧な妊娠中の体調管理で無事に元気な赤ちゃんと巡り会えたのは本当によかったですね。

過去に人工授精で1度妊娠しているということは、体調さえ整えば、同じようにほぼ自然妊娠と同じプロセスで妊娠できるというい状況です。こういったケースでは、西洋医学的な不妊治療そのものをあせるのではなく、まずご自身の体調を管理し、食事を楽しくめしあがり、その日々の幸せの文脈の中にこうのとりはやってきてくれるのかななんて思っています。

あせらず、自分自身の身体をしっかりさせることで、自然とコウノトリもやってきてくれますし、子育ても楽しめ、お子さんと充実した時間もすごせると思います。

ときどき拝見させていただいている、お子さんの成長の写真。
とーっても楽しみです。うれしいですよねえ。

☆ご相談:早く妊娠したいです。どうしたらいいでしょうか?

34歳の主婦です。
29歳で結婚して、31歳から妊娠を希望しています。

多嚢胞性卵巣症候群と診断され、クロミッドを使っています。卵胞はでき、生理周期もそれなりにととのっています。

人工授精によって1度妊娠しましたが、胎嚢はみえず流産となってしまいました。
流産してから、月経周期がもとのように回復するのに7ヶ月もかかってしまいました。

20代前半から慢性的にでている、口や顎の周りの吹き出物がきになります。
またとてものぼせやすく、寒いところから暖かい部屋にはいると熱が籠もった感じになり、実際に鏡で顔を見ると赤くなっています。また、そんな風にのぼせて顔が赤くなるほどなのに、足や下腹の冷えはひどく、特に冬に冷えると下腹が痛みます。

早く妊娠して、無事に出産までたどりつきたいと願っています。
どうしたらいいでしょうか?

☆☆ビッグママからのお返事

早く妊娠して、子供を家族にお迎えしたいっていうご相談ですね。
少し整理して考えていきましょう。

☆☆妊娠について
生理不順の要因や、流産というご経験がありますね。
これは妊娠について課題となることではあります。
しかしながら、

・自然に妊娠が出来る力のあるカップルである
・ちゃんと排卵がある
・着床する力がある。

このことは大きなポイントです。
あせらずに、しっかりと身体作りをすることで、きっとお子さんに恵まれると思います。

もう少し課題を分けて考えていきましょう。

☆☆身体の課題と精神的な課題

真面目にお仕事を頑張る誠実な方だなと感じます。
その真面目さが、身体の負担にはなっているのかなと思います。

頑張ると言うことは、気を上に持ち上げて、肩、首、頭に集中します。
気がのぼることで、のぼせやすくなる、吹き出物など、
上半身の症状がいろいろ出現しますね。

そして相対的に、上に気が集まれば、下が空虚になります。
下半身足腰には気が足りなくなりますから
冷えをおこしますし、生理の問題も出現しがちになります。

☆☆流産や出産が身体に与える影響

不妊治療によって妊娠されるものの、残念ながら流産になってしまわれましたね。
流産は、妊娠にまつわる自然な流れである場合も多くあります。
しかしながら流産後になかなか体調が回復しなかったのは、ご自身の
もともと不足気味だった下半身足腰の気血が流産によってより
損なわれてしまった可能性も考えられます。
流産後の不調は二人目不妊と同じように考えられます。
つまり、出産や流産は身体そのものに大きな負担になる可能性があるということ。
そしてその負担によって、気血が消耗し、妊娠しにくいという状況がおこるということです。

状況によっては、『妊娠しにくくなる』原因になる流産出産ですが、
逆に、出産や流産は『妊娠しやすい』状況も作ることがあります。
どちらになるのかは、もともとの身体の力なのです。
身体に力(生命力)があれば、出産や流産が気持ちのよいリセットとなり、
次への前向きな準備となる場合もあるのです。

生命力の土台の力(腎気)となる力をつけ、子宮、卵巣などの女子胞の力をしっかりつけ体調をあげ妊娠、出産に向けて頑張って行きましょう。

☆東洋医学的な見方 治療方針

弁証:腎虚、肺気虚
論治:補腎、補肺気

<治療指針>
腎気をしっかりさせることを第一の目標とする。肝鬱になりやすい状態ではあ
るものの、仕事を辞めたことで肝鬱の最大の要因が取り除かれていることか
ら、根である腎気に加え、蓋である肺気を補うことで、肝鬱が徐々に落ち着い
ていくところを目指す。

かなり負担が見受けられる脾気に関しては、様子を見ながら、必要であれば脾
気からもアプローチする。

☆☆肺気(やかん)と腎気(ガスレンジ)

東洋医学で言うところの肺というのは、華蓋、つまりヤカンの蓋のような役割です。
ヤカンを火に掛け、お湯を沸かすときに、蓋がしっかりしていないと、どんどん
中身が蒸発してしまいなくなってしまいます。
逆に、蓋がガッツリしすぎて蒸気を逃がしてくれなければ、内側の圧力が籠もってしまいます。

本症例ではこの肺気の課題があるため、固い蓋になってしまったり、きちんと中身を守れない蓋になったりと、熱が逃げ場を求めて吹き出物になったり、全身の力が不足する気虚を進める要因となっていました。

心と身体の二人三脚はとても大事です。
食生活の充実は、その人の気持ちをほっとさせてくれると思います。
しかし大きな体重減少や、生理が止まってしまうほどの食事コントロールは
その時を乗り越えることができても、その人の器を小さくしてしまい、
内熱が立ちやすくなり、そのときは『元気です!』という気が立ちやすい状態に
なるものの、のちのち体力、気力が続かないということになります。

ゆっくりでいいんですよね、
しっかりと血肉を養い、気持ちをゆっくりもって、前にすすんでいけたらいいんです。

確実に身体作りをし、無事にお子さんをお迎えになることができました。
おめでとうございます。

☆☆治療経過

初診 週に1度以上の治療間隔、毎日の自宅施灸。養命酒などを勧める。

鍼灸治療:百会(7)右内関+ミニ灸 右足三里、右陰陵泉、三陰交 臍(棒灸)
肺兪(温灸)、左胃兪、右三焦兪、腎兪、次髎

自宅施灸指示:臍(棒灸)内関、外関、関元、気海、大巨、三陰交、陰陵泉、胃兪、脾兪、腎兪、次髎などのミニ灸によるセルフ灸を適宜

 

3ヶ月後
高温期がきれいにあがるようになってきた。
体調を整えながら、ステップアップをする。
病院の都合や、生理周期の問題でなかなか治療が進まない中、
1年後に妊娠。

妊娠30w:逆子
左外関、左陽池、三陰交、陰陵泉。
腹部棒灸、左至陰
胃兪、三焦兪。
→31週には頭位になる。

→40w無事に出産

おめでとうございます、よかったですねえ。