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判定日の微妙な陽性反応、どうしたらいいのでしょうか? 妊娠継続から出産へ。 0179

不妊治療のご相談をしていて、かなり多いのが『少しだけ妊娠反応がでたのですが、継続しません』という状態です。

『妊娠反応は出るんです、でも微妙な数字で。いつも様子をみましょうといわれて、次にいったときには、残念でしたねっていわれる結果なんです』

こういうわれるかた、多いと思います。
この状態の時にできることはあるのか?ないのか。

ドクターの説明は、”様子をみましょう” です。

これは、たいてい、ほとんどの方はそのまま継続は難しいけど、
ときに、継続していくことがあるということを、ご存じだからだと思います。

以前に、ホルモン補充周期での移植をなさった方が、
妊娠判定日はほんの少しの陽性反応だけということで、全ての薬が中止になりました。
そしてリセットを待つと言うことでしたが、意に反して妊娠は継続。
1週間後に再度病院にいくと、妊娠が継続しているからということで
薬が再スタートになりました。
しかしながら、ホルモン補充周期の場合はこういった流れで継続することは
ちょっと難しいようですね。
あの、微妙な数字の時に、薬を継続したまま1週間様子を見ると言うことをしたのならば・・
タラレバになってしまいますが、そう考えずにはいられません。。

判定日hcg14 ガッツでフォロー!妊娠継続。38歳出産

この症例の方が、私に、妊娠初期の微妙な陽性反応がでているときの対応を教えてくださいました。

やれることをしっかりやる。
やってみる。
ダメの可能性が高くてもやってみる。

妊娠には”淘汰”ということが、とても大切なプロセスとして存在します。

初期の妊娠であれば

日本産科婦人科学会より

>医療機関で確認された妊娠の15%前後が流産になります。また、妊娠した女性の約40%が流産しているとの報告もあり、多くの女性が経験する疾患です。妊娠12週未満の早い時期での流産が8割以上でありほとんどを占めます。

 

流産はある程度は、あたりまえにあること。
そして、早期に起こった流産の原因で最も多いのが赤ちゃん自体の染色体等の異常であること。
ここを踏まえれば、自然の流れで流産がおこることは、自然の流れでの淘汰です。

 

これは事実です。しっかりと基礎体温などをつけていなければ、気がつかないほど早くリセットがおこなわれ、流産とは思えないような状態も多いかと思います。これは自然なことです。

不妊治療がいまほど高齢な年代に偏っていなかった頃には、自然な妊娠、そして自然な流産、淘汰というプロセスがおこなわれており、その中でとくに流産が多い人に対して『不育症』というカテゴリーができ、対応が始まっていったのかと思います。

不育症の中に、染色体異常のものと、血流によるものが含まれています。
この染色体異常のものでは、着床前診断は非常に有効だと思われます。
ただ、血流によるものは、
1)もともとの血流の悪さ、血液凝固系の亢進のかだいと、
2)年齢要因による血流の悪さ

この2点が含まれていると思います。
昨今問題となるのが、2)です。
そして2)の問題を孕む年代は、染色体異常の頻度も高くなるわけです。

 

☆やれることをしっかりやって、後は待ちましょう。

 

不妊治療をしていて、初期の流産の場合は、不育症などの懸念と言うことよりも、になりますが、初期の段階では余りそういった解釈よりも、上記の日本産科婦人科学会での発表道理の解釈がされ、ドクターからは『卵の問題』『あなたには問題がありません』とされるかと思います。

そういった状態が続いている方。
1度、卵を受け止める子宮の力をしっかりと底上げしてあげる挑戦をしてもいいのかなと思います。

 

☆しっかりと卵をお迎えする子宮(女子胞)の力up2つのポイント

 

やることのポイントは2つです。

1つは、卵の質をあげるような、全体の体調をあげるようにしていくこと。

これは、移植周期だけではなく、全体の体調をあげていこうという発想です。
つまり、ご自身の身体の様子を理解して、体調全体をあげるということです。
鍼灸や漢方、日々の生活、食事が大事です。

 

2つめは、移植周期に十分な子宮血流をあげるようにする。

これは、移植周期に集中的に子宮血流をあげるようにするということです。
これは少しコツがあり、全体の血流のことはさておき、どうやって子宮血流をあげるかと言う発想をします。

人にはいろいろなタイプがあります。
時に、全体の体調をあげたり、手足を動かしたり、頭を使ったりすると
そちらに集中し、子宮血流が相対的に薄くなるタイプの方がいらっしゃります。

紹介している症例の方も、
『先生、やっぱりいつものようにhcgが低くて14でした。ドクターからは、『妊娠が継続することはほとんどないと思いますよ。あなたのせいではなくて卵の問題でしょう』と言われました。いつもこんな感じです、なにか出来ることはないのでしょうか?』

ここから、ご自身の子宮血流を徹底的にあげるという対策を一緒にしていくことになりました。

セルフケア指導にくわえ、ここからは毎日、再判定日からは週に3回の頻度で鍼灸治療をいれ、無事に元気なお子さんをご出産に到達しています。

このあと、同じような状態の方が続きました。
なかなか、ご自身がどの様なタイプであり、妊娠初期にどんな対応が必要なのかはわかりにくいと思います。

ただ、ときに、この対応が扉を開くことがあります。
もし、なにか心に引っかかるポイントがありましたら、ご相談くださいね。

 

産後の体調管理:ぼちぼちいきましょう。疲れがひどいようならば漢方、温灸もよいですよ。

産後の子育て:疲れがひどいようならば漢方、温灸もよいですよ。

嬉しい出産報告を頂きました。

二人目不妊ということで、早くご出産をと考えのかた。
39才という年齢が高めの方でした。

37才に自然妊娠、第一子出産なさっていますので、
半年ほど鍼灸治療をしても妊娠しない場合は早めに病院受診してくださいねと年を押しながらの鍼灸治療スタート。

いままでなかなか妊娠されなかったと言うことですが、
無事に鍼灸治療をスタートして3ヶ月ほどで妊娠されました。

なかなか妊娠しないときの、鍼灸イチオシ

このときの鍼灸治療は、
身体全体のパワーアップをし、一人目を妊娠したときのようにしていくことを目標にしました。
お疲れ不妊、二人目不妊にはこれは凄く効きます。

今回は3ヶ月ですが、だいたい半年を目処にしていただければ、
大きな問題がなければ妊娠していく方が多いですよ。

使ったツボはこちらなど。

この図をみて、あれ?不妊や妊活で有名なツボがないって思われた方も多いのかも知れません。
でも、このあたりが案外ポイントなんですよ。

まあ、本来は、体表観察をして、それぞれにあったツボを選んで使っていきますが、今回はあえて
ご参考までということで、このケースで特によかったツボをあげさせていただきました。
案外、いわゆる妊活のツボよりもよく効くツボがあるんです〜。

そしてまた、少し妊娠しにくかった方や、赤ちゃんが小さめが心配な方は
妊娠初期から12週までしっかりとフォローが大切です。子宮血流確保がポイント。

今回のケースでは30週半ばで里帰りをなさり、無事に経過
正規産で無事に3000㌘弱の元気なベビちゃんを出産したメールをいただきました。
嬉しいですねえ。

 

☆高齢出産、体力がない方への産後の生活アドバイス。

出産して1ヶ月は、ご主人や周りの人の手伝いもあるかと思います。

1ヶ月検診が終わると、そこからは、ママ育児。

色々な人が助けてくれるとは思いますが、基本ワンオペと
腹を括っておいた方が間違いがありません(^^ゞ

このとき、大事なことは、”子供にあわせること”
もう、無理せず、だらだらと子供にあわせた寝る、食べる、起きるの日々でOK。

ここで大変なのは上のお子さんがいる場合。

年齢が4才差がいいといわれるのは、4つ上だとそれなりに上の子も
幼稚園や保育園などの世界も広がっており、また話せば通じる(こともある)ので、取引も(やっちゃいけませんが)できるわけです。

とにかく、最低限のやることこなせば、もう二重丸なので、適当にいきましょう。

☆☆鍼灸が力になれるとき

体力の落ちた方、案外鍼灸が効きますよ。

産後のトラブルと言うことでの来院は昔から多いです。
どうしようもなく、身動きがとれないときには、

ぜひ鍼灸を。お子さんをご主人や保育園の一時保育などにあずけて
時間を作っていらっしゃる方も。
1度きて、治療とセルフケアの印漬けをして2-3週間後にまたという感じがよいです。
(身体がきつすぎるときには、ちょっと頻度をつめます)

ビッグママ治療室では土曜日は7時30分からやっています。

この早朝の時間、まだ寝ているお子さんをそっとご主人にあずけて、
すうっと治療にいらっしゃり8時30分過ぎには帰宅。
そんなことも可能です。

こんな症例もあります。
産後の肩こり腰痛身体のだるさ

☆☆漢方薬も手助けになりますよ

出産はおおきく気血を失いながらも、ダイナミックに回復していく女性にとってはおおきな出来事です。

とくに、気血の傾きは大きいので、順調にそのダイナミックな変化についていけるように、少してをうっておくこともよいと思います。

とくに、高齢出産や二人目の出産。
体力がなくなって大変だ〜と思ったら、一歩先手を打って身体をいたわってあげてくださいね。

子育てが忙しいと自分のために時間を取ることが難しいとは思いますが、もしご主人のご協力を得られたら鍼灸もくみあわせてみてください。

漢方薬で私自身がもし産後に飲むのだとしたら、十全大補湯というドラッグストアでも

手に入りやすい漢方がよいなと考えます。

十全大補湯についてはこんなご意見もあるようです。

このPDFのなかで、手嶋先生が十全大補湯についてこんなお話をなさっています。

 

引用:
『これ は(十全大補湯は)、気と血を補う作用があるので、妊娠中や産後の育児 で、身体だけでなく精神的に疲れている方に良いお薬で す。さらに、体力の低下と精神的なストレスで血流が悪く なって乳汁の出が悪いという方にも有用です。』

またもう一つ漢方薬として人参養栄湯を勧められています。

引用:
『 人参養栄湯も十全大補湯と同じように気と血を補う漢 方薬ですが、特に気持ちの落ち込みが強い方や、胃腸症状 の強い方に使用しています』

実際に漢方薬を服用のさいには、薬剤師さんや専門の先生などに相談してくださいね。

私自身、漢方薬と鍼灸は、自分の健康管理の両輪と思っています。

困ってしまい着る前に、
どうしようもなくなる前に、
ちょっと手を打っておくのがよいのかなと思います。

お母さんの健康は、
子供にもとても大事なんですよ(^^)。
自分をいたわることは、お子さんもいたわることになりますよ。

頑張りすぎずに、まあぼちぼちいきましょう。

ご相談:採卵しても移植出来る卵ができません。どうしたらいいでしょうか? 40才出産 0323

不妊治療をしていると、ご自身の状態を誰にも相談出来ずに病院に通い続けている方がいらっしゃると思います。

なかなかまわりに相談出来ない理由は、人によってさまざまですね。

・不妊治療をしていることを口外していない

・ネット情報をみても、自分にあてはまるかどうかわからない

・何をしたら良いのかわからない

・相談出来る人がみあたらない

・まわりに同じような悩みを持つ人がいない

などなどさまざまな理由があると思います。

色々なお話を伺う中で、不妊治療の相談が難しいのは、

カップルによって身体条件や経済条件などがさまざまで、同じようなケースが少ない。
病院選びもわかりにくい。
自分に何が必要なのかがみえてこないということなのかなと思います。

☆☆不妊治療は時間が勝負、しっかりとした選択を

ご自身に一番利点のあるところで、しっかりと前に進む必要があります。

しかしながら、その”自分に一番必要なところ”がわかりにくいのが不妊治療ですね。

このところ、病院を変えていただいて妊娠しました!と言う方が3人ほど続きました。

それぞれ皆さん別の病院から別の病院です。
面白いことに、ある方がやめた病院を、ほかの方が選ぶと最適ということもあるのです。
一概に、どの病院がベストということはなく、

ご自身にとってベストな病院を探すことがとても大事ですね。

☆ご相談:採卵しても移植出来る卵ができません。どうしたらいいでしょうか?

39才です。

早く妊娠したいと思い、37才頃からいろいろな治療をしていますが、不妊治療が前に進みません。

体外受精をしても、まったく卵胞がでてこなかったり、
7,8個採卵出来ても移植出来る卵にはならずに培養途中でとまってしまったりしてしまいます。
AMHも悪いといわれショックをうけています。

自分としては低血圧、低体温、便秘、冷えなどのある体質を改善していくことが必要かなとは感じますが、どうしたらいいのかわかりません。

早く妊娠につなげるには、どうしたらいいのでしょうか?

 

☆急がば回れです! 体調をあげて不妊治療をすすめましょう。

37才頃から不妊治療にご夫婦で前向きに進めていらっしゃりますね。

現時点で体外受精や顕微授精などの高度生殖医療まで進めていらっしゃるのに、なかなか治療が進まないと言うこと、どうしたらいいかわからなくなってしまいますよね。また病院で年齢要因によって卵胞の数が減っているという説明を受けられたと言うことショックでしたよね。

☆☆お身体を拝見して

いまお身体を拝見すると、全身のパワー不足、東洋医学でいうところの肺脾を中心とする気血両虚が顕著です。

妊娠には女子胞(子宮)の力が必要ですが、この女子胞(子宮)の力を支えるには腎気という生命力を下支えする力も必要です。

いま、肺、脾、腎という3つの臓腑を中心とする全身の力が不足しているため、女子胞(子宮)まではとてもパワーが回らないという状況です。

しかしながら、採卵すれば卵胞も出現し、きちんと月経もあるようですね。年齢も現時点で39才。
女子胞(子宮)の力は十分あると思います。

私はあせらずに、もう20%体力アップをはかれば、自然と余力が女子胞(子宮)へとまわり、妊娠ー出産へとつなげることが出来ると思います。

体力アップというと、すぐに『運動をすればいいんですか?』と聞かれちゃいますが、全身の気虚がある人が、今の状態で運動すれば、体力アップではなく、単なる過労になって、もっと体力ダウンです

生命力をつけるというのは、食べて、滋養を取りこみ、身体の力とするということです。

☆☆体重=体力 BMI19.5を越えるようにしていきましょう。

現時点で、体重と身長のバランスであるがBMI18.5を下回っています。とにかくこの数値が19.5を越えられるということを目標に身体作りをしていきましょう。痩せ型タイプの人にとって、『食べて太れる』ということは本当に大事なポイントです。

また、お身体を拝見すると冷えの入り込みも顕著です。全身の体力アップと、冷えの入り込みを排除して身体作りを進め、妊娠をめざしていきましょう。

☆☆東洋医学的な診方

・弁証 肺脾の虚を中心とする全身の気血両虚 風邪の内陥
・論治 益気補脾補肺 疎風散寒
・治療方針

まず第一に風邪の内陥をとりさる。益気補脾補肺をし、生命力の余力をつける。もともとこの状態でも月経があり、卵胞もでている人なので、女子胞(子宮)の力は生命の余力がつけば自然と出てくると思われるので、経過をみていく。

☆治療経過 初診から妊娠、そして出産へ

初診

左外関 右足三里 三陰交 右臨泣 大巨(ST27)、関元(CV4)
肺兪、左胃兪三焦兪 大腸兪(BL25) 次髎(BL32)

セルフケア:自宅施灸 左外関、陽池 三陰交 右足三里 大巨(ST27) 関元(CV4) 背部兪穴

1ヶ月後 食べる量が増えてきて、便通改善
4ヶ月後体重が1.5キロ増えた(BMIが18.43から19.03へ)

クリニックを変えることを提案。
また同時に不育症と着床障害の検査もうけておくことを提案。
(排卵誘発がシンプルで、多数狙いにせず、なるべく休診日が少ないクリニックがあうのではないかとアドバイス。年齢要因的に不育症の検査も予めおこなっておくメリットからアドバイス)

5ヶ月後、採卵、新鮮胚移植。妊娠できず
7ヶ月後 採卵、胚盤胞を二つ凍結
8ヶ月後 採卵、凍結胚できず。
11ヶ月後体調を整えて移植、無事に妊娠!出産。

おめでとうございます。

☆治療をお供しながら

年齢要因や、治療が前に進まないというのは、辛いですね。

焦ってしまうお気持ちもよくわかります。

この症例の方は、もともと女子胞(子宮)の力はそれなりにあったと思います。

しかしながら、ご自身の体力が毎日の生活ギリギリであり、体重もぎりぎり。

妊娠は身体の余裕があってこそ成立しやすくなります。

体力アップ、そして食べる力upをしていったことで、もともとあった女子胞(子宮)の力を充分に発揮することができ、妊娠、そして3000㌘越えの元気なお子さんの出産となったと思います。よかったですね(^^)。

☆アンケートにお答えして→

アンケートのご記入ありがとうございます。(アンケートの番号4−1)

体質改善に少しでもお役に立てたようで私も嬉しいです。

食べる力というのは、『食べるもの』の選定も大事ですが、食べたものを栄養として取りこむ力もとても大切です。その胃腸の力がアップしたからこそ、全身の力がアップし、不妊治療が前に進んだのかなと思います。

病院選びは、ご自身だと判断に迷うところもあると思います。

どの病院もその病院での最良の選択肢を提示して下さっているとは思います。

しかしながら、もう少し目線を広げると、よりよい選択がある場合も多いです。

私からアドバイスでお気持ちに余裕が出来、納得のいく選択ができたのならばとてもよかったなーって思います。

そしてしっかりと丈夫な赤ちゃんにめぐまれたこと、本当にうれしいです。
妊娠初期にしっかりと血流上げの鍼灸治療をできたことが貢献出来たかなと思っています。

子育て、楽しんでがんばってくださいね(*^_^*)

二人目不妊、妊活三つのコツ。ポイントを絞り前に進もう! 

二人目不妊、ポイントを絞った妊活三つのコツ。

子供をもつと、『二人目を・・・』と思い始める方、案外多いのではないかなって思います。

はじめは、『一人居れば充分』と思っていても、子育てしてみると大変さのなかから、『人間の関係性』を感じ始め、『兄弟を・・』と思い始めたり。

☆高齢出産だからより思う『この子に同年代の親族を』の思い。

年齢の高めの方の不妊治療をサポートしていて、最初の妊活から『二人目』を意識する方は少数派。

とにかく、一人子供が授かればと思いながらの妊活でしょうし、

『もう自分自身の年齢が高いから、体力的にも無理だし。一人で充分』と思われる方も多いかなと思います。

ただ、実際に子育てしてみると、ふと”この子が大きくなったときに、誰も周りにいない・・・・・”と気になったとおっしゃった方がいらっしゃいました。

自分は40代、親はすでに他界。姉妹がいるけど、姉は独身でパートナーや子供はいない。夫がいるけど、夫の兄弟には子供は居ない。そうすると、この子が30代になったときに、親族と呼べる人は自分たち以外に誰も居なく、自分たちが亡くなったら・・・。

自分自身が、親に助けられた。

兄弟姉妹がいて、楽しかった。

大人に成ってからこそ、親族のありがたさを感じることが多かった

そんな思いを持ちながら、子供をみると、

『この子に兄姉を・・』という思いが強くなるのかもしれません。

☆多くの二人目不妊のご相談をお受けして。

二人目不妊の方を多く拝見してきました。

・一人目はスムーズに自然妊娠し、出産。それなのに二人目はなかなか妊娠出来ません。

・一人目は人工授精を数回しているうちに妊娠しました。それなのに・・

・体外受精をすれば妊娠出来ると思っていたのに、良好胚を何度戻しても妊娠出来ません。

・一人目を授かったときの残りの凍結胚を移植したのに、ちょっと着床しただけでした。

などなど、多くの二人目不妊のお声を候っています。

とくに、一人目はなんなく妊娠出来たのにと言う方が多いですね。

だからこそ、ちょっとの医療介入や、一人目の妊娠のときの経験があるからこそ、『すぐに妊娠出来るはず』と思われるのかなと感じます。

スムーズにいかない、二人目の妊活。少しコツがあります。お話ししていきますね。

☆二人目不妊、妊活3つのコツ、体調、都合、方法

1:体調
2:都合
3:方法

この三つがポイント。もう少しかいせつしますね

☆☆1:体調→一人目の妊娠時と同じ身体状態にする。

二人目不妊の方のご相談をうかがっていると、明らかに体力の低下や、疲労感、子育てに振り回されている日々で、『とても自分のことなんか〜』とおっしゃる方が多いです。

まあ、確かにその通りなんですが、これをこの言い訳同理にしていたら、いつまでも妊娠できません。

腹を括って、目の前のお子さんと一緒に、自分、そして二人目のまだみぬ赤ちゃんのためのベッドであるご自身のお身体をととのえてください。

一人妊娠し、出産したということは、血流そのものの向きは妊娠に向かう準備が出来ている身体です。ちょっとしたコツと努力でちゃんと、二人目の赤ちゃんがやってくる準備ができます。

とくに、生理前の高温期がつらい、生理の出血がダラダラしている。朝起きたときの疲労感が強いなど、あきらかに第一子妊娠前よりも体力や生命力が低下している場合には、先ず体力作りです。

 

☆☆2:都合→上の子供の年齢や、生まれつき、行事などさまざまな都合を優先しすぎない

お子さんがひとりいると、二人目の子供との年の差、また保育園などの関係もあって、何月生まれが良いとか、最近は『早生まれは避けたいんです』などという生まれつきへの拘りもあるようですね。

スムーズにサクッと妊娠するような状態の方であれば、この都合は勘案しても別に問題がないと思います。

しかしながら、『なかなか妊娠出来ない、二人目不妊』の場合、社会的な都合を優先して、チャンスを失っている場合が多いような気がします。

人間は、1年に妊娠出来るチャンスが、12−14回程度しかありません。
見送ったチャンスは大きいのかも知れませんよ。

また、早生まれちゃんの生まれる5,6、7月妊娠は、血流タイプの人には絶好のタイミング。早生まれを嫌って、この時期をやりすごしてしまうのは、お勧め出来ません。

 

☆☆3:方法→一人目と同じ方法が妊娠しやすい方法

二人目不妊の方で、よくご相談になるのが、

『一人目は自然妊娠でスムーズに妊娠しました。二人目がなかなか妊娠出来ないので、ステップアップし体外受精をし、良好な凍結胚盤砲ができています。それなのに何度戻しても妊娠しないのです。』

こんなお悩みをよくうかがうのです。

一人目は自然妊娠出来た。ならば基本的な検査はクリアし(再度しておく必要はありますが)卵管問題、子宮問題、カップルの相性などには大きな問題がないということですね。

そのうえ、受精卵をつくり、良好胚を移植しているのに・・・ということになると、

『いったいなにをすればいいのでしょうか?』

と言うことになるかと思います。

この場合は、2つの要因が考えられます。

1:体力の低下
2:胚の淘汰

☆☆☆1:体力の低下について

1の体力の低下は、一番はじめの体調の課題とつながります。そして、案外、体外受精などの精力医療の介入は、ストレス状態を引き起こしていたり、ご自身の体力低下は無視して(ホルモンの補充をしたり、医療介入で無視出来てしまうわけです。)治療がすすむために、”赤ちゃんを子宮でしっかりと受け止める力)が足りず、良好胚でも妊娠出来ずにつながります。

こういった場合は、とにかく、病院通いでどんどん削られる体力やメンタル回復のために少し病院通いをお休みし、ご自身の身体と向き合い、気持ちよく上のお子さんとの時間を楽しむようにしていただくと、気持ちも、体力も向上し、”一人目の時と同じ方法”で妊娠、出産なさる方が多いです。

つまり、医療介入がかえって、悪循環のきっかけとなっていたということです。

”こんな高度な医療を受けているんだから”

”他に出来ることがないから”

こういうお気持ち、よくわかります。

でも、やっぱりちがうんですよ。

当院にいらしていただいて、半年程度の休憩というなの、心身のお手入れ期間で、無事に第一子と同じ自然妊娠で出産なさっていく方が多いです。

ステップダウンが案外効きますよ。

☆☆☆2:胚の淘汰

着床前診断PGTという検査があります。

日本産科婦人科学会の主導のもと、なかなか検査すら出来ない状態でしたが、ある年からかなり幅広く取り入れられることになりました。

この検査自体のことは、実施機関でデーターなども出し説明があるので、詳しくはそちらをご覧ください。

加藤レディースクリニック→

はらメディカル→

ときに、何度も挑戦し、良好胚といわれる胚を移植しても妊娠出来ない場合は、着床前診断を考えることも多いでしょう。

一人目が自然妊娠だった場合、このPGTを考えることはそれほど多くはないのかもしれません。ただ、その一人目の間に流産が多かったり、さまざまなトラブルがある場合は考えてもよいのかも知れません。

☆☆☆PGTをなさるかたと時間をともにさせていただいて。

不妊治療には流行と言うことが多くあります。

流行という言葉をつかっていいのかと思いますが、

『あー流行っているんだな』っとか、『いまトレンドね』といった

感じで、同じ事がくり返されることがあります。

卵管に戻すタイプの移植も、こんな感じで時々拝見します。

長く不妊治療にお付き合いさせていただくと、そんな流行も垣間見えてきます。

これが妊娠というものの、不思議さなんでしょうねえ。

そして、一時期、多くの方がこのPGTを受けられていました。

私の個人的な印象ですが、
・問題のない胚が多く出来る人、
・遺伝子異常の胚が多く出来る人

この二つにわかれるような感じがします。

そして遺伝子異常の胚が多く見られる方であっても、良好胚はあるので、それが自然妊娠につながり、後の二人目で苦労していると言うこともあるのかなという印象です。

こういった背景を考え、また年齢要因も踏まえ、PGTを取り入れるかどうかは考えたいところですね。特に年齢の高めの方の場合は、胚へのダメージやそもそも取れる胚の数が少ないということからPGTを取り入れるよりは、胚移植をしたり、自然妊娠をそのまま考えた方がよいと言うこともあるかと思います。

ある、何度移植しても妊娠しないという方が、来院。今回の採卵はPGTしてみますとのことでした。そして胚盤胞になった6個の胚のうち、2個PGTをされ、2個とも問題のない胚でした。

私はPGTをしていない残りの4つも、多分問題がない胚が多いのではと思い、

『もし二人目を考えるのならば、PGTした卵は残して、残りのPGTしていない卵から移植したら?』と提案してみました。その方は納得され医療機関とも相談し、PGTしていない卵を移植。無事に着床し妊娠継続出産なさりました。

この方は、何度移植しても妊娠しない=胚の遺伝子異常と思われたわけですが、着床しないのは、ご自身の受け入れる体制が整っていなかったと言うことなのだと思います。

鍼灸治療とセルフケアで卵をお迎えする力をアップさせ、無事の妊娠出産につながりました。
きっと残った凍結胚で、うまく二人目も妊娠、出産につなげることが出来ると思います。

☆まとめ

二人目不妊の妊活。ちょっとしたコツがあります。

体力、都合、方法。みなおしてみると、案外スムーズに進みますよ。

不妊カウンセリングもとても力になると思います。

前に進みましょう!

イラスト

不妊カウンセリング:足し算発想の不妊治療から、本当に必要なことを求めて 0208

足し算発想の不妊治療から、本当に必要なことを求めて 0208

赤ちゃんが欲しいという気持ち、とっても暖かく、そしてなかなか授からないという切なさに、いつも『どうにかしよう!どうしたらいいのか一緒に考えよう』と思っています。

同じ目標に向かうパートナーがいる幸せ

『私達二人の子供が欲しい』という目標があるということは、ご自身と一緒に同じ目標に向かっているパートナーがいるということです。これは素晴らしく、貴重なことです。人生の大きな課題を一緒に歩くパートナーがいる、その幸せが、『不妊』という言葉の前に飛んで行ってしまわないように、いまある幸せをしっかりと握りしめてねっていつも思っています。

不妊治療は、”何をすればいいのか?” ”どうしたらいいのか?”と足し算発想になりがちです。

それはいまの不妊という状況を、なんとか妊娠、出産につなげたいという切なる思いからです。

この思いに寄り添い、ご自身に本当に必要なことはなにか、どうしたら前に進めるのか。そんなことを考えるのが、当院での不妊カウンセリング、不妊治療だと思っています。

この症例の方は、二人目不妊でいらっしゃりました。

ただ、第一子の経過を伺うと、もう奇跡のように、様々なリスクを綱渡りしての出産。いま妊娠ができていないのは、なにかが『まだだよ、もう少し身体に余裕をつけて安全にいこうよ』と声をかけているのではないかと感じました。

長らくかかった不妊治療となりましたが、無事に、無事にご出産となったこと、本当にうれしく思います。

患者さんによりそい、

生まれてくる命によりそい、

少しでもお力になれるよう、がんばっていきたいと思っています。

症例はこちら→二人目不妊、不育症を乗り越えて巡り会った赤ちゃん

ご相談:なかなか第二子が授からず、悩んでいます。

34才で結婚後、すぐに妊娠し、35才で第一子を出産しました。

第一子は、妊娠中毒症を発症し血圧があがり少し早め小さめでしたが無事に出産出来ました。

37才から第二子を希望していますが、なかなか妊娠出来ません。

産後から体調が悪く、冷え性がつらいです。

冷えに弱く、冷えたとき、疲れたときに背中からお腹が痛みます。

この冷え性はどんどん悪くなっている感じがします。

少しのイベントや、季節の変化に身体がついていけない感じがします。

食事はおいしく、空腹感もあり胸焼けがすることはありません。便通の状態もよいです。

トイレは近く、産後から夜トイレにおきます。寝付き寝起きはよいのですが、疲れがのこります。

早く第二子が授かりたいと言う思いと、体調の悪さで、今後どうしたら良いのか悩んでいます。

不妊カウンセリング:ビッグママからのお返事

第二子がなかなか授からないというお悩みですね。

第一子の出産も、いろいろなトラブルはあったようですが、お子さんが無事に生まれ、生まれは小さかったものの、いまでは充分に頼もしく成長しているようで本当によかったですね。

お身体を拝見すると、問診では胃腸の問題がないようでしたが、食物から滋養を受け取り全身に頒布する力をしめす脾胃のツボ(公孫、大都、三陰交、脾兪など)の弱りが明瞭です。そのうえ、冷えの入り込み風邪が身体のなかに停滞している(風邪の内陥)があり、この停滞が非常に強い身体への負担となっています。

胃腸の力不足、風邪の内陥がおこってしまうのは、生命力の底力である腎の力が不足しているためです。

この腎の力は女子胞(子宮)の力を支えますし、全身の生命力を支えます。

早く第二子をというあせる気持ちはよくわかります。

ただ、ご自身もお気づきのように、このままの体調で妊娠されても、非常にきつい状況であるのは明瞭ですね。

もう少し体調をよくすることと、下記しました不育症の検査をお勧めします。体調を改善して、前に進みましょう。

☆不育症の検査をお勧めします。

出産した病院にて不育症の問題はないとのことでしたが、

・手足のきついひえ(実際に冷たい)
・妊娠初期の黄体機能不全
・赤ちゃんが小さめ
・妊娠高血圧

上記既往がありますから、1度不育症の専門クリニックを受診されてはいかがでしょうか?私はお身体を拝見して、不育症と診断される可能性が高いと思います。第二子の妊娠を無事に安心して経過するためにも検査をしておいた方が良いかなと思います。

・弁証 脾腎陽虚 肝鬱 風邪の内陥
・論治 温養補脾補腎 疎風散寒
・治療方針 先ず第一に風邪の内陥をとる。このために脾腎の陽気をたて、全身状態をよくしていく。

ビッグママ治療室初診から出産までの経過

(漢方は専門の漢方クリニックでの処方です)

鍼灸:大巨(ST27)、関元(CV4) 右外関ー右臨泣 足三里、三陰交 肺兪、大椎、脾兪、腎兪(BL23)、三焦兪、次髎(BL32) など。公孫、大都(SP2)、拇指丘

漢方薬:苓桂朮甘湯で水滞はコントロールできるものの、脾陽虚のために軽く疏肝しながら補うことのできる桂枝人参湯を服用。

不育症クリニック不育症と着床障害と診断される。生理の出血が終わった時点でアスピリンを服用。妊娠した場合35週まで飲むようにと指示を受ける。

体調の変化が大きく、とくに8月は辛いと言うことが明瞭なので、9月妊娠、5月出産を目指してみてはとアドバイス。

採卵して、それなりの良好胚はとれるものの、なかなかスムーズな妊娠にはつながらず、不妊治療のクリニックを途中で変更し、複数回の採卵、胚移植ののち、10月胚移植で妊娠。妊娠高血圧にもならずに無事に経過。無事に6月正規産にて3000㌘オーバの元気な赤ちゃんを出産。

 

無事ご出産の報告と不妊治療を振り返って

第一子の妊娠は奇跡のような感じだったなあと思いますとご本人が何度もいわれるように、本当に長い第一子、第二子と二人のお子さんと出会うための旅でしたね。

なかなか妊娠しないと言うことで、高度生殖医療にステップアップされましたが、それですんなり治療が進むわけではなく、ご自身の体調との兼ね合いが非常に難しい状況は続きました。

しかしながら、

・上のお子さんとの生活を上手に楽しむ
・ご自身の体調と良く付き合う
・色々な事があっても、少しずつでも前に進む

そんなことが結局、妊娠につながり、不安だった妊娠生活も無事に過ごすことができ、出産へとつながったと思います。

妊娠中も、不育症のケアを東洋医学と西洋医学の両面から行い、しっかりと大きな胎盤を作ることを目指し、養生ケアをおこないました。3000㌘近い十分な大きさの赤ちゃんが生まれたとの出産報告を伺ったときは本当にうれしかったです。

二人のお子さんに巡り会われたとこ、私も奇跡のようだと感じました。
不妊治療は、なにか私達にはわからないなにかに、導かれているような気がすることがあります。そんな導きの手を感じさせる症例でした。

多くの人に支えられ、導かれての妊娠。無事なご出産、心からお喜びもうしあげます。