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4回にわたるIVF-ETの失敗、温め養い身体の力をup! 43歳出産(0011)

不妊治療に体外受精や顕微授精などの高度生殖医療が保険適応になって1年が経ちましたね。

体外受精や顕微授精などの高度生殖医療をすれば、妊娠出来るのではという思いは、誰にでもあるかと思います。

☆前に進まない不妊治療、そしてストレス

しかしながら、良好胚がとれても、妊娠に結びつかない。
そもそも卵子が取れない。
受精しない、受精してもよい凍結胚にならない。

そんなことが続くと、気持ちも落ち込んでしまいますね。

保険適応になっている体外受精や顕微授精などの高度生殖医療。
しかしながら回数制限があります。

うまくいかない→再度挑戦という繰り返しで、同じ事ばかりしていては、
あっというまに、回数が制限に到達してしまいます。

1,2回やってみて、上手く行かないときには、もう少し振り返って、

妊娠そのものの力を底上げしていきましょう。

今回は、42歳という年齢も高め、すでに4回の体外受精に挑戦し残念ながら結果が出ず。
もう一回再挑戦したいと言う方のお話です。

 

☆ご相談内容:42歳です、不妊治療が前に進みません。

 

42歳です 身長158センチ、体重50㎏ 派遣社員として毎日勤務

妊娠したいことと、首や肩の辛さが悩みです。

冷えについては、子供の頃から手足は冷えるなという感じで、足のしもやけは20代になっても続き、冬はとくにつらく、痔にもなってしまいます。

40歳ぐらいから(不妊治療をはじめたころから)首の後ろが緊張して前頭部に痛み、だんだん痛くなっている。また同じ頃から尿切れが悪い感じがしています。

☆普段の状態について

クーラーで体調が悪化
腰から下が冷える
便通は1日1回、小便は10回夜間排尿はない。
寝つきは普通、寝起きはよい、疲れが残ることが時々ある。

☆婦人科的な状態

28日で生理が来ていたが、不妊治療開始後は不規則になってしまっている。
生理前にイライラ、生理がくると腰、下腹部に鈍痛、腫れ、前頭部の頭痛
小指大の塊がまじり、量はとても多い

 

☆不妊治療歴

38歳で結婚し、二年ほど自分たちでタイミングをとっていましたが、妊娠しませんでした。
40歳
・一般的な検査(卵管造影、ホルモン値、精液検査など問題なし)
半年ほどタイミング法(HCGと黄体ホルモン剤並用)-妊娠せず。

41歳
・人工授精をするよりも、体外受精にステップアップした方がよいといわれ、体外受精にステップアップ。
採卵ー移植ー妊娠するものの心拍確認できないままの繋留流産。
凍結胚盤砲移植ー妊娠出来ず。

42歳
・病院を変えてみた。腹腔鏡をし、人工授精を4回するも妊娠せず。
・体外受精に再挑戦。採卵ー凍結胚盤砲移植、妊娠出来ず。

 

☆ご相談にお答えして:不妊カウンセリング 東洋医学的診立て

妊娠したいというご希望ですね。
また、不妊治療もいろいろなことを試されいままで頑張ってきていらっしゃったんだなと思います。

お話を伺うと、40歳頃から不妊治療をスタートすると同時に首などの辛さがめだってきていますね。

☆☆薬や医療介入で身体の力が落ちてしまう悪循環について。

不妊治療をしていると、薬を使ったり、周期に合わせていろいろな医療介入があります。

生殖医療というのは、東洋医学で言うところの、日々の生活を底ささえする腎に負担がかかります。
そして子宮(女子胞)は、腎に支えられています。

腎の力がおちると、その腎に養われている子宮(女子胞)の力も落ちてしまうと言うことです。

Iさんの場合は、不妊治療はそれなりに成立していますが、この腎の力がかなり落ちてしまっているかと思います。そして、この腎気の落ち方が非常にきついため、全身の気虚(生命力不足)さえも招いてしまっています。

夜に布団に入っても身の置き所のない感じで寝付けないという状態というのは、気が裏に帰ろ(これが寝るということです)うとするとき、帰るべき腎陰も肝陰も(つまり腎の力)が不足しているため、納まり所がなくなっていることをしめしています。

もともと、冬になるとしもやけができたり、痔の悪化があるということより、腎の陽気不足(腎の温める力の側面)を思わせる素体が、不妊治療の負荷のため、かなり腎気の虚そのものが明瞭になり、本来腎気が必要とされる妊娠が遠くなってしまい、不妊状態がより深くなるという悪循環が生じています。

そして、腎気の不足が招いた肝気の鬱滞による首肩の痛みという状態を引き起こしていると思われます。

☆東洋医学的な診立て

・弁証:気虚まで進んだ腎虚肝鬱
・論治:益気補腎 疏肝理気
・治療方針
腎気をたてることを中心とする必要に応じて肝鬱を払う

☆☆医療介入のデメリットを受け入れメリットをいかして妊活を前に進めよう

薬を多く使う不妊治療は、どうしても身体の負担にはなります。しかしながら、その薬は妊娠に向けての力強いサポートにはなります。不妊治療のメリットを受け止められる身体の状態が、ご自身の健康度をあげ、不妊治療を前に進めていくコツになると思います。

また、身体の力をあげることは、妊娠が成立後も、しっかりと子宮(女子胞)をサポートし、無事の出産につながる力強い支えとなります。

 

☆☆不妊治療について

・採卵ができ、受精卵ができ、着床までも成立しているということは、もう一工夫で妊娠ー出産まで行く可能性のたかいカップルだと思います。
・不妊治療と同時にでてきている身体の愁訴をケアすることが結局不妊治療を前に進めていくことになります。
・年齢要因が厳しい状態です。身体の力をつけることと、年齢的な卵子の課題は、凍結などの技術の力を借りて乗り越えるということも視野に入れてよいかと思います;

☆☆Iさんの妊活を前に進めるための5つのコツ

具体的に提案させてください。

1)睡眠をしっかりととる(お肌の綺麗になるといわれる午後10時から2時までの睡眠は特に大切です)
2)からだの力を落とさないため、間食は控えましょう
3)あまりストレスをためず、やれることをしたらあとは考えすぎずにのんびりすごしましょう。
4)毎日歩くことを生活の中に取り入れましょう。
5)ご自宅で毎日、セルフケアのお灸をしましょう

 

 

☆☆治療経過

初診:左陽池(TE4)、外関(TE5)、右公孫(SP4) 復溜(KI7)
大巨(ST27)、関元(CV4)、
脾兪(BL20)、右三焦兪(BL22)、左腎兪(BL23) 次髎(BL32)

セルフケア
大巨(ST27)、関元(CV4)(温灸、お灸)
脾兪(BL20)、三焦兪(BL22)、次髎(BL32)

 

☆首の痛みがきついときなどは、上背部の肺兪、大椎、列缺(LU7)などを使用していった。

☆☆体外受精への再挑戦

4ヶ月後5回目のIVF-ETに挑戦し、妊娠。
体外受精胚移植時の鍼灸
1) 肺兪温灸
2) 右胃兪、左脾兪、腎兪、
大腸兪次髎(灸頭鍼)
(申脉温灸+ミニ灸)
3)右外関ー陽池
曲泉ー陰陵泉(パイオネックス+ミニ灸)
三陰交針+ミニ灸
4)臍温石

鍼灸

 

☆☆妊娠〜出産までの治療

妊娠初期は週に3回、その後もも週に1−2度の治療間隔で継続し、無事に自然分娩にて出産43歳。

妊娠中の鍼灸
1)腹部棒灸 臍、大巨(ST27)、関元(CV4)、中注(KI15)など
足三里 陰陵泉 ミニ灸など
2)胆兪 脾兪 胃兪 三焦兪 腎兪 次髎など 鍼して温灸

臍 イラスト

 

☆あとがきにかえて

 

無事に43歳での出産となりました。
おめでとうございます。
本当によかったですねえ。

不妊治療は、年齢要因が重なればあせるのはあたりまえだと思います。
そして妊娠への挑戦は、どんな方法でも結局は月に1度程度でてくる排卵にあわせるしかなく、
あっというまに、年月がすぎさってしまいますね。

また身体に負担のかかる治療ですので、不妊という観点からでは治療になっても、
健康という側面には負担でしかないということも事実です。
その折り合いをつけながら、ご自身の体調をupさせていくなかで、
妊娠、出産という道もあるのかなと思います。
そんなお手伝いをさせていただくことができて、とても嬉しいです。

44歳での出産 生理を何度も止めた子宮内膜症、自然妊娠 0096

生理を何度も止めた子宮内膜症、44歳自然妊娠、出産

あるドクターが

 『医療として不妊治療がなりたつのは、42歳11ヶ月まで』

と仰っていたのが私には非常に印象に残っています。

 

確かに、この数字はシビアではありますが、不妊治療の現状を考えると、肯定せざる終えないところだと思います。とくに、一度も不妊治療に挑戦したことのない人にとっては、『不妊治療そのものが時間がかかるもの』である点を加味すると、この年齢にスタートするのでは遅すぎるというのは自明です。(スタートしてはじめて判明することが沢山存るんですよね)

 

☆43歳を過ぎてしまうと妊娠しないの??

そういったなかで、では、43歳になると妊娠しないのか?といえば、そんなことはないということは言えます。生理のある43歳は避妊する必要はないのか?といえば、『避妊する必要は大いにある』ということは、当たり前であり現実の妊娠をみていれば『妊娠はする』ということでしょう。

この症例は、妊娠の希望はあるが、子宮内膜症がひどく何度も生理を止めている状況。生理を止めれば子宮内膜症は楽ですが、妊娠はできません。そのジレンマにとても悩んでいらっしゃいました。

☆☆不妊治療を主目的にせず、体調をあげることを主目的にして、結果的に妊娠成立

不妊治療を主目的にしなかった理由
1)上のお子さんがすでにいらっしゃる
2)年齢要因的にも積極的な不妊治療そのものはしたくない。

このようなご本人のご希望がありました。いままで積極的な不妊治療で体調を崩すだけで妊娠もしないということが、深くご自身の中に刻み込まれていたのだと思います。

そして、元々の首の辛さや頭痛などに対応していくなかで、体調がよくなり、無事に妊娠ーご出産の運びとなりました。

44歳、やっぱり妊娠するチャンスがある人には、条件が悪くても、医療として成り立つ範囲の外側にいても、コウノトリがくることもあるんだなと思いました。判断が難しいところですが今回のケースでは、妊娠ということを『不妊治療』をテーマにして強く考えなかったことが逆にストレスや過度の負担が排除され、生命力そのものが伸びやかになれたことがよかったのかもしれません。

 

さて、具体的なご相談から紐解いていきましょう
YouTubeでの説明はこちら

ご相談:42歳、妊娠希望ですが、子宮内膜症がひどく前に進みません

42歳から妊娠を希望しています。30歳からの子宮内膜症が非常にひどく、生理痛が重く、手足もひどい冷えを感じます。また18歳の頃からのムチウチや首のコリ、頭痛も辛い状態です。

36歳で自然妊娠をし出産していますが、最近また子宮内膜症が非常に悪化してしまい、すでにリューブリンで6回も生理を止めるー再開すると言うことをくりかえしています。

早く子供をとのぞんでいますが、卵管通気はOKだったものの、生理の度に子宮内膜症や、膀胱の横に感じられる腫瘤は大きくなりっており、この対処と妊娠の間でジレンマに陥っています。

 

ご相談にお答えして
:体調をよくすることが妊娠につながるかもしれません。

かなりお辛そうな子宮内膜症ですね。それでも、いままでに自然妊娠出産をなさっていますから、カップルとしての妊娠する力はかなりあるのでしょう。

子宮内膜症は生理とともに悪化するために、時に生理を止める治療をおこないますが、これでは妊娠そのものが成立しませんね。

子宮周辺の臓器は、子宮の底力を暖め養っていくことで血流が改善し力を取り戻していきます。子宮内膜症の状態もなんとか良好に経緯することができます。そして素早く妊娠して妊娠によって生理をとめ、授乳によってさらに時間稼ぎしていきたいですね。

年齢要因もあり、治療を急いでいきたいと思います。体調そのものがよくなることをめざしてお身体の手入れをしていきましょう。

☆☆東洋医学的な治療方針

東洋医学的な治療方針:
・腎虚を中心とした気虚 オケツ
・補腎 疏肝理気

・治療方針、
腎気をたて全身の気虚を救う。
肝鬱は基本的にいじらない

子宮、卵巣、骨盤内臓器を温め、養い、活力を取り戻していく。
なるべく早期の妊娠成立を目標とし、子宮内膜症の対策とする。

☆治療経過 半年ほどで自然妊娠、出産

☆初診:
・右神門(HT7)、右後溪(SI3)お灸、左湧泉(KI1)お灸、右足三里(ST36)2箇所鍼してお灸、三陰交(SP6)、左公孫(SP4)、
・大巨(ST27)、気海(CV6)(10)

風門(BL12)、霊台(GV10)温灸お灸、
左脾兪(BL20)、左胃兪(BL21)、左陰兪 右三焦兪(BL22) 大腸兪(BL25)

初診雑記:脾気からいこうとおもったけど、首と肺気がきついので(むち打ちの影響か?)、肺大腸でまず風邪の内陥をとる。

→治療後の経過
前回治療後に疲れを感じない。

☆3診、3月花粉症がきつい(花粉症のパイオ→鼻が通る感じ)

治療同じ+天柱(BL10)のお灸
→治療後、鼻が通る簡易。目の痒みも楽になってきた

☆4ヶ月後 立ち仕事が続き、首、腰、背中が辛い
百会7、右の外関(TE5)、臍棒灸、足三里(ST36)、三陰交(SP6)
大椎に三角温灸、左脾兪(BL20)、左胃兪(BL21)、三焦兪(BL22)、次髎(BL32)鍼、温灸

☆半年ほどで自然妊娠

妊娠中の鍼灸
外関(TE5)、足三里(ST36)、復溜(KI7)、左脾兪(BL20)、右胃兪(BL21)、三焦兪(BL22)、次髎(BL32)

☆30w-逆子
1)左胃兪、左三焦兪 腎兪 次髎
2)右後谿 湧泉 ミニ灸
三陰交灸頭鍼ミニ灸 至陰ミニ灸2回
翌週の検診で逆子なおる

無事に出産、おめでとうございます。

 

☆あとがき

赤ちゃんを見せに来て下さったときに、上のお子さん達がとてもベビちゃんを歓迎し、楽しそうにワクワクとお世話をしていらっしゃいました。家族が増えることをみんなで喜んでいらっしゃる、とてもステキなことですね。そのお手伝いができたこと、とっても嬉しいです。

 

子宮内膜症はかなり手強く、日常生活にも影響が強いですし、妊娠そのものへの妨げにもなります。症状そのものは、西洋医学の対応の手を借りることも多いかと思います。しかしながら生命力そのものをしっかりさせることもやはり大切ですねえ。

いまの症状に固執しすぎず、もう少し突き放し、ご自身の力をつけるということが、結果的に様々な症状が軽減し、急がば回れの目標達成となることがよくあります。

今回の症例は癒着もひどく妊娠そのものの成立が難しいのではないかと思われましたが、ご本人が気負わず、自分の出来る範囲でナチュラルに対応なさっていたのがとてもよかったなあと思います。ご本人の淡々とした努力ですね。

 

あーパンダ様、このようなリラックスの道に私も進みます〜 急がば回れ リラックス イラスト

出産応援:病院の先生から『もういつ生まれてもいいよ〜』と言われてからのセルフケア 0210

妊婦さんのセルフケア

当院では、出産間際まで患者さんのケアをしています。

☆鍼灸治療の妊娠時期別目的

妊娠の時期に応じて、鍼灸治療の目的がかわっていきます。

妊娠を目標とした、妊娠前から12週まで。
そして、妊娠12週からは健やかな身体作りで出産に備えます。
妊娠37週をすぎ、『いつ出産してもいいよ』と言われてからは、スムーズな出産に向けた鍼灸をしていきます。

1)着床から妊娠12週まで
→妊娠目的、子宮血流をあげ赤ちゃんをしっかりと子宮(女子胞)で受け止めよう

しっかりと妊娠をし、初期の流産しがちな時期をサポートしていきます。
なかなか着床出来ない、9週の壁が越えられないというお声にもしっかりと応えていきます。
目指すはしっかりとした胎盤作りです。
しっかりとした胎盤があれば、妊娠が安定し、赤ちゃんも大きく育ちます。

2)妊娠12週から妊娠36週まで
→健やかな母体をつくり、赤ちゃんの居心地のよい身体作りを。

1)で充分な手入れができ、しっかりとした胎盤があれば、赤ちゃんはどんどん自分に必要な栄養をとっていきます。

妊娠したら、”歯が悪くなった” ”髪が抜けた” というのは、赤ちゃんに栄養を吸い取られ、お母さん側はちょっと老化が進んでしまったのです。

妊娠は老化のシュミレーションなどといいます。

充分な体力などがあれば、生理の周期と同じ、妊娠の時期を乗り越え、出産し、柔軟に回復の波に乗り母乳がで、子育てが楽しめます。

しかしながら、この回復の波にのれずにいると、妊娠の期間中へとへとになり、その状態で出産をむかえ、その後少しテンションがあがりますので、産後の1ヶ月をハイテンションで乗り切り、その後1,2ヶ月立つとドーンと疲れがでてしまい、産後のトラブルとなってしまいます。

当院では、特にこの時期のケアをしっかりとおこない、妊娠の時期を充実して乗り切り、出産直前に『体調がすごくいいんです』という状態で出産に臨んで欲しいです。

3)出産応援のケア

出産は今までの妊娠中とは身体のベクトルがかわります。

妊娠中は、基本的に上向きベクトル、しっかりと落とさないように支えるベクトルが働きますので、つわりがおきたり、便秘になったりするわけです。落とさないように、落とさないようにってところですね。

この上向きベクトルから、一気に下向きのベクトルになるのが出産です。
つまり、便秘状態から、快便状態へということです。
身体の力を使い、下向きベクトルの力をしっかりと出し、

出産応援のセルフケア

病院の先生から「もういつ生まれてもいいよ〜」というコメントをいただいたら、
始めるツボ刺激をご紹介します。

 

☆出産応援! もういつ生まれても良いよ〜と言われ始めるツボ刺激4選

 

妊婦 出産

 

 

 

1)合谷のお灸!

これは、身体の下向きのベクトルを出すのにピッタリです。
動画では、直接のお灸をしていますが、センネン灸などの
動画をご覧ください 合谷のお灸

 

2)臨泣のお灸足のツボです。

 

 右側の臨泣にツボがでている人が多いと思います。お勧め! セルフケア 出産 妊婦 臨泣

 

3)三陰交(SP6) 三陰交(SP6)のツボ

いわゆる三陰交(SP6)から、骨に沿ってすうっと冷えたところに何度もお灸! センネン灸タイプでOKです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4)身体のパワーアップとして、背中骨盤のツボ

妊婦 健康

背中のツボをしっかりと使います。順番としては、陣痛がまだ来ていなければ、先に手足をしてから背中を。陣痛がきて、微弱というのならば、背中を2,3回おきゅうしてから手足っていう順番にしましょう。

ご報告、ありがとうございました。

つわりが辛い、吐く、食べられない、体重減少 0330 

つわりは、病気ではない。

そうはいっても辛い症状は困りますね。

鍼灸治療をくわえることで、なんとか体調を安定させ、辛い症状が緩和。
上手に妊娠ライフとのお付き合いをされ、スムーズな出産となった症例です。

☆ご相談:つわりが辛いです

 

現在妊娠9週です
第一子のつわりはそれほどでもなかったのですが、
今回の妊娠はつわりが非常に辛く、吐きつわりがおさまりません。

食べられない状態なのに、ちょっと何か食べると吐いてしまいます。
疲労が一杯で辛いです。

妊娠8週を過ぎた頃からつわりがきつくなってきていて、
仕事にいけません。

毎日の頭痛もつらく、横になっているとましになりますが、
動いていると悪化します。とくに夕方から頭痛は悪化します。

子供も小さく、仕事もしていてつわりのせいでとても毎日が辛いです。
どうしたらいいでしょうか?

イラスト

☆ご相談にお答えして つわりと上手におつきあいしましょうね

 

吐きつわりは辛いですねえ。
体重も3キロ減ってしまい、お体の疲労感も強いかと思います。
動いているとより悪化する頭痛も、
お体の疲れによってより強くなっているのかと思います。

身体の力を少し補い、体調をよくしていきましょう。

つわりについて:

つわりは、病気ではありません、身体の反応の一つです。
赤ちゃんを抱えた身体は、赤ちゃんをしっかりと支えるために、
身体の下からしっかりと支えるように上向きベクトルを強くします。

具体的にいえば、
・便通
便通は下向きベクトルで身体から排泄を行いますから、上向きベクトルが強くなると便秘が地になります。

・吐き気
胃腸は上から食物が入り、下に向かって消化吸収されていきます。上向きベクトルが強くなり過剰となると吐き気となります。

上向きベクトルは、赤ちゃんを守るためですので、
ある程度のつわりは仕方がないところです。

胎盤がしっかりと出来上がれば、過度の上向きベクトルは不要となりますので、
妊娠11-14週当たりでつわりもおちついてきます。

☆過度なつわりと付き合うために

つわりで身体に上向きベクトルが強くなるのはある程度は仕方がないことです、ただ、過度なつわりは身体に負担が大きいですね。あまりにもつわりがひどく、水分も取れないという状況であれば病院を受診し、点滴や入院など、なんらかの対処を相談をしてみるのもよいかと思います。

身体が疲労していると、上向きベクトルが過度になりがちです。なるべく疲労をしない生活を心がけましょう。休む、寝る。これが必要です。

 

☆つわりの鍼灸治療について:

基本的に、上向きベクトルは必要です。ですので、このベクトルを直接対応はしません。しかしながら過度な上向きベクトルになってしまうのは、もともとのお体の弱さが原因です。身体そのものの力をつけ、上向きベクトルと上手に付き合えるように調整します。

☆長く続いてしまうつわりについて

時に、出産のころまでつわりが続き、身体の疲労感が強いまま出産になってしまうケースがあります。身体の状態が悪いままの出産は、より体調の悪化を招き、産後のトラブルにつながりがちです。出産時までがご自身のお体をいたわるチャンスです。まず体調アップを最優先で生活しましょう。「出産すると出かけられない」とか、「出産するまでに片付けをしたい」などということは、体調がよくなってから考えることです。まずご自身の身体を、余裕ある状態にして出産を迎えましょう。

☆治療経過について

 

初診:右外関、陽池。 足三里陰陵泉お灸。右の内関パイオネックス。
中注、臍、関元棒灸。脾兪、腎兪、次髎

状態に応じて適宜鍼灸治療

つわり減少
たべられるようになってきた
一日中だった頭痛が夕方だけになり、だんだんなくなってきた。

出産まで、鍼灸治療を継続。

無事に出産、おめでとうございます。

 

☆まとめ

 

つわりは、病気ではない。そうはいっても辛い症状は困りますね。

鍼灸治療をくわえることで、なんとか体調を安定させ、
辛い症状が緩和。上手に妊娠ライフとのお付き合いをされ、
スムーズな出産となりよかったなあと思います。

家族皆さんが妊婦さんを支えて、
産まれてくる赤ちゃんをとても楽しみになさっていました。

ステキな妊婦さん、ご家族のありよう。応援出来て私も嬉しかったです。

 

アンケートにお答えして

アンケートのご記入ありがとうございました。
つわりだけではなく、むくみや疲労感、身体の冷え、お腹の張りなどにも鍼灸が効果的だったようでよかったなあと思います。

また、こちらこそ、Nさんの妊娠を支えるご家族、そして赤ちゃんの誕生を心待ちにしているお子様のお話とても楽しかったです。妊娠中を一緒に寄り添い過ごせたこと、とても嬉しかったです。

賑やかな生活がはじまりそうですね。赤ちゃんを中心としたご家族の楽しい日々。応援しています。

産後の体調管理:ぼちぼちいきましょう。疲れがひどいようならば漢方、温灸もよいですよ。

産後の子育て:疲れがひどいようならば漢方、温灸もよいですよ。

嬉しい出産報告を頂きました。

二人目不妊ということで、早くご出産をと考えのかた。
39才という年齢が高めの方でした。

37才に自然妊娠、第一子出産なさっていますので、
半年ほど鍼灸治療をしても妊娠しない場合は早めに病院受診してくださいねと年を押しながらの鍼灸治療スタート。

いままでなかなか妊娠されなかったと言うことですが、
無事に鍼灸治療をスタートして3ヶ月ほどで妊娠されました。

なかなか妊娠しないときの、鍼灸イチオシ

このときの鍼灸治療は、
身体全体のパワーアップをし、一人目を妊娠したときのようにしていくことを目標にしました。
お疲れ不妊、二人目不妊にはこれは凄く効きます。

今回は3ヶ月ですが、だいたい半年を目処にしていただければ、
大きな問題がなければ妊娠していく方が多いですよ。

使ったツボはこちらなど。

この図をみて、あれ?不妊や妊活で有名なツボがないって思われた方も多いのかも知れません。
でも、このあたりが案外ポイントなんですよ。

まあ、本来は、体表観察をして、それぞれにあったツボを選んで使っていきますが、今回はあえて
ご参考までということで、このケースで特によかったツボをあげさせていただきました。
案外、いわゆる妊活のツボよりもよく効くツボがあるんです〜。

そしてまた、少し妊娠しにくかった方や、赤ちゃんが小さめが心配な方は
妊娠初期から12週までしっかりとフォローが大切です。子宮血流確保がポイント。

今回のケースでは30週半ばで里帰りをなさり、無事に経過
正規産で無事に3000㌘弱の元気なベビちゃんを出産したメールをいただきました。
嬉しいですねえ。

 

☆高齢出産、体力がない方への産後の生活アドバイス。

出産して1ヶ月は、ご主人や周りの人の手伝いもあるかと思います。

1ヶ月検診が終わると、そこからは、ママ育児。

色々な人が助けてくれるとは思いますが、基本ワンオペと
腹を括っておいた方が間違いがありません(^^ゞ

このとき、大事なことは、”子供にあわせること”
もう、無理せず、だらだらと子供にあわせた寝る、食べる、起きるの日々でOK。

ここで大変なのは上のお子さんがいる場合。

年齢が4才差がいいといわれるのは、4つ上だとそれなりに上の子も
幼稚園や保育園などの世界も広がっており、また話せば通じる(こともある)ので、取引も(やっちゃいけませんが)できるわけです。

とにかく、最低限のやることこなせば、もう二重丸なので、適当にいきましょう。

☆☆鍼灸が力になれるとき

体力の落ちた方、案外鍼灸が効きますよ。

産後のトラブルと言うことでの来院は昔から多いです。
どうしようもなく、身動きがとれないときには、

ぜひ鍼灸を。お子さんをご主人や保育園の一時保育などにあずけて
時間を作っていらっしゃる方も。
1度きて、治療とセルフケアの印漬けをして2-3週間後にまたという感じがよいです。
(身体がきつすぎるときには、ちょっと頻度をつめます)

ビッグママ治療室では土曜日は7時30分からやっています。

この早朝の時間、まだ寝ているお子さんをそっとご主人にあずけて、
すうっと治療にいらっしゃり8時30分過ぎには帰宅。
そんなことも可能です。

こんな症例もあります。
産後の肩こり腰痛身体のだるさ

☆☆漢方薬も手助けになりますよ

出産はおおきく気血を失いながらも、ダイナミックに回復していく女性にとってはおおきな出来事です。

とくに、気血の傾きは大きいので、順調にそのダイナミックな変化についていけるように、少してをうっておくこともよいと思います。

とくに、高齢出産や二人目の出産。
体力がなくなって大変だ〜と思ったら、一歩先手を打って身体をいたわってあげてくださいね。

子育てが忙しいと自分のために時間を取ることが難しいとは思いますが、もしご主人のご協力を得られたら鍼灸もくみあわせてみてください。

漢方薬で私自身がもし産後に飲むのだとしたら、十全大補湯というドラッグストアでも

手に入りやすい漢方がよいなと考えます。

十全大補湯についてはこんなご意見もあるようです。

このPDFのなかで、手嶋先生が十全大補湯についてこんなお話をなさっています。

 

引用:
『これ は(十全大補湯は)、気と血を補う作用があるので、妊娠中や産後の育児 で、身体だけでなく精神的に疲れている方に良いお薬で す。さらに、体力の低下と精神的なストレスで血流が悪く なって乳汁の出が悪いという方にも有用です。』

またもう一つ漢方薬として人参養栄湯を勧められています。

引用:
『 人参養栄湯も十全大補湯と同じように気と血を補う漢 方薬ですが、特に気持ちの落ち込みが強い方や、胃腸症状 の強い方に使用しています』

実際に漢方薬を服用のさいには、薬剤師さんや専門の先生などに相談してくださいね。

私自身、漢方薬と鍼灸は、自分の健康管理の両輪と思っています。

困ってしまい着る前に、
どうしようもなくなる前に、
ちょっと手を打っておくのがよいのかなと思います。

お母さんの健康は、
子供にもとても大事なんですよ(^^)。
自分をいたわることは、お子さんもいたわることになりますよ。

頑張りすぎずに、まあぼちぼちいきましょう。