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その4 40歳不妊治療の中断から再開へ

不妊治療、やめました。―ふたり暮らしを決めた日 

堀田 あきお

この本をもとに、もう少しお話をすすめていきましょう。

今回は不妊治療の中断から再開へです。

☆40歳近くになる

 不妊治療再開 某大学病院へ転院

  卵管造影、通気、1年以上通院
不妊治療を終了

『不妊治療、やめました』の最後の章です。
ご自身がお考えになった、最高の医療を、納得いくまで受ける。

とても大切なことだと思います。

不妊治療をやめたと、しっかりと受け止めてやめられたのだなと思いました。

こうやって、10年にも及ぶ不妊治療を経験なさった方に、こんな後追いのことをいうのは失礼だなと思いながらも、現在『不妊治療進行中』の方々が読者である点を考えて、あえて、このカップルにとっての過去についての選択を考えて整理してみます。
そして次の章では、40歳の現時点で出来る不妊カウンセリングについて考えます。

1)妊娠の希望が29歳という若い年齢である好条件

この段階で、もう少し幅広く妊娠ということに肩の力を抜いて考えられたら選択肢が広がっていたと思います。年齢は本当に有難い要因。病院などに通わず、からだによいことをして結果的に妊娠というプロセスが高い可能性で考えられる年代です。

一般不妊検査を受け、体温雹をつけ、鍼灸など取り入れていただくと結果につながりやすいです。赤ちゃんが欲しい、ストレスを打ち払って自然妊娠

2)32歳の自然妊娠の成立エピソード

   →身体の緊張が問題であった
→卵巣などの血流で、妊娠自体が成立しにくいときが多かったのではない
(つまり、排卵しても空砲だったりしていたのではないかと)
→妊娠する力があるという事実

3)流産についての考察

     自然の流れ(淘汰)であった可能性

     血流が悪く、胎盤がしっかりと出来上がらない状態のままの流産であったので          はないかという可能性
→この症例ではこちらの可能性が高いと考えます。緊張が強いタイプでもあるので。

 

4)不妊治療そのものに対する考察

・『自然妊娠』するのであるから、排卵を誘発する、より緊張や負担が強くなる過剰な医療介入は不要であったのではないかという考察

・高度生殖医療に対する選択は、多めの採卵が期待できる30代前半で一度挑戦してみてもよかったのではないかと思われます。もう少し勇気を持って前に踏み出してもよかったのかもと。

ただし、高度生殖医療は、選択しないということも、ご本人の意思としてとても大切です。

私は『妊娠』だけを考えたら、今回の症例pxl02541@nifty.ne.jp高度生殖医療も充分選択しに入るカップルであると思いました。子宮内膜症によるキャッチup障害が第一関門であった可能性です。しかしながら、1度妊娠していますから、体外を選ばないも充分OKなカップルです。

体外を選ぶメリットとしては、年齢的に若く卵巣機能がよい30代半ばに、多めの誘発、しっかりとした採卵をし、凍結胚を作っておくということが、可能性を広げる選択肢。自然妊娠を狙いながらも、上手く行かなかったときのために時間を買うという発想はアリだと思います。

 

不妊治療は、ご本人の選択がとても重要な医療です、
『妊娠』だけがゴールではなく、産まれたことどもを受け止め、人生をともにする医療でもあります。お二人が納得して選択することはとても大切だと思いました。

その3 不妊治療をやめると決める前に。出来ることがある。

その3 35歳までの不妊治療あるある、「不妊治療やめます」

35歳までの不妊治療のあるあるは、「不妊治療やめます」という宣言です。

いままで多くの方の、35才以下の「不妊治療やめます」の
お話を伺ってきました。

「いままでやってきて、もう気持ちがついていかないんです。」

本当によくわかります、確かに、確かにです。
体外やれば出来ると思っていたというお声も聞きます。
そりゃそーですよね。

「そんなに子供が欲しいって言うわけでもないし。」

そうですよね、いま忙しいし、沢山やることありますよね。
また、いままで子供がいない生活を二人でエンジョイなさっているわけですから
今更子供がいてもいなくてもと思うのももっともだと思います。

そして、それを知った上で、

その決断「待って!!!」と強く思うのです。

35才までの方は、ときに「不妊治療やめます」とおっしゃり、やめられます。

しかしながら、不妊治療が上手く行かず、「不妊治療をやめます」という決断をしたはずなのに、赤ちゃんを授かることが年齢的にも難しくなり、本当に「子供を授かることはない」と感じられると、「不妊治療を再開」なさる方が多いんです。実に多いんです。

いままで何人もの、そういった方の経過を拝見しています。
たぶん、前向きな決断が出来る年齢だから、ご自身でやめると決断して行くのかなと思います。でも、心の奥底でやっぱり子供が欲しいという気持ちがあり、「やれることはしてみよう」と再開なさります。

そして断言出来ることは、「年齢要因があがるほど、費用も、時間もかかる。選択肢も少なくなる」ということです。

35歳までならばなんとなかった事例でも、40歳が見えてくると時になんとかならなかったということにもなることが多くなってきます。

だからこそ、赤ちゃんが欲しいと思われた30代前半のときに、
      「やるべきことは一通りやった」と、
ご自身も、そして客観的にみても思える状態でやめるべきではないかと、つくづく思うのです。

そしてこの「やるべき事はやった」を見極めるには、不妊カウンセリングなどを利用して、もう少し不妊の本質的な課題を見極めることをする必要があるのかなと思います。

また、メンタル的に耐えられないというかたもいらっしゃります。そこは本当に、本当によくわかります。だからこその不妊カウンセリング。どうしようもないときの時間稼ぎの方法もいろいろあります。ご相談して下さればと思わずにおれません。

さて、本のお話に戻りましょう。

☆最先端不妊クリニックへ転院 高度生殖医療はしない決断。

フーナー良好、精子良好、頚管粘液良好ということで、体外受精をすすめられる。このクリニックでは、体外受精をしないならば、通う必要はないと言われ、経済的要因を考え治療中断

このクリニックはきっぱりしていますね。

☆☆妊娠の可能性と、クリニック選びの失敗。

これ以上このクリニックでやることはないというのは、そうなんだと思います。
だから、このクリニックではないんです、行くべきところは

1度自然妊娠をしているわけですから、自然妊娠する可能性もかなりたかいカップルです。ですので、ここは不妊クリニックの選び方を間違えていると思います。

体外受精が最適解かもしれないけど、可能性として自然妊娠もあるのだから、自然妊娠に向けた治療で患者さんを勇気づける、治療としてなりたたせる。そんなクリニックを選んでいれば・・・と思います。

クリニック選びって本当に難しいです。

最先端のこのクリニックは、最先端医療を受けるという決心をしているカップルにはベストの選択だと思います。しかしながら、このお二人は「最先端医療はしない」決断をしています。この決断をすると、不妊治療はないのかと思いがちですが、そうではないというのが不妊治療の考え方の難しいところ。

ドクターによってこのあたりの選択も違います。

クリニック選びをも少し考えられたらと思います。

☆☆たった1度の体外受精への挑戦という選択肢だってあったのでは?

以前に、42歳で長く不妊治療をされた方が、経済的要因で1回だけと決心され高度生殖医療に挑戦の決断をなさり当院を来院されました。

15回の人工授精と1回限りの体外受精ののち、自然妊娠(43歳出産)

私は、1回だったら、ご自身で納得出来るクリニックならどこでもいいから選んでみては。どちらかというと、薬を沢山使うタイプのクリニックがいいかなと思いますよとアドバイスしました。

そして、とあるクリニックを選択。ガッツリ薬をかけた治療でしたが1個しか採卵できず、移植するも妊娠出来ず。

☆☆☆まさかの自然妊娠!

胚移植も、どっぷりというぐらい沢山の薬を使いました。
「これだけホルモン剤を使ったんだから、生理が乱れるのも仕方がないね。採卵のドリリング効果はあるから、半年は体調を整えながらがんばってみましょう」と声をかけ、そのまま鍼灸を継続しました。

そして、「生理がこないね〜乱れちゃってるねえ〜」などといいながらも、体調を整える鍼灸。

そして3ヶ月後、なーんと自然妊娠が成立していました。

あれだけ長く、人工授精、タイミングを挑戦されて、満を持しての体外受精でうまくいかなかったのに、この環境で自然妊娠???と患者さんと二人キツネにつままれたような思いでした。

なかなか、なにがよかったのかを断言は出来ませんが、
・「一度きりの体外受精」と決断され、採卵前から3ヶ月にわたり鍼灸治療を高頻度でいれていたこと。
・採卵によって卵巣に対してドリリングとなったこと。
・ホルモン剤でがっつりと補充していたこと。
・採卵、移植周期も高頻度で鍼灸治療をいれていたこと。

などがよかったのかもしれません。

一気に、不妊治療の流れが変わることってあるんです。

勇気を出して、飛び込んでみるのもアリかもしれません。

 

☆☆東洋医学の選択肢

本の症例の場合は、精子の条件、卵管、排卵の状態はよいが、妊娠しないと言うことで、卵管采の動きがよくないのではないかと思われます。これは子宮内膜症がひどいということがあるかもしれませんし、東洋医学的に緊張状態が強いので動きが悪いということもあろうかと思います。

当院では、二人目不妊や1度妊娠歴のある方の場合は、「同じ方法で妊娠する」ということを多々経験しています。『妊娠のため』ということから一歩離れ、『身体作り』『子宮内膜症の治療』という方向転換にして、気楽に治療に望んでいただければ、案外再度の妊娠となるのではなどということも思いました。

治療の選択は、大きな決心です。なかなか難しいテーマですが、一緒に考えていければと思います。

症例1

こちらの症例の方は、一人を自然妊娠していますが、ドクターから「体外受精以外では二人目のお子さんを授かることは出来ません」と断言され、メンタル的に落ち込み、少し休憩の感じで鍼灸にいらっしゃりました。無事に自然妊娠され二人目をご出産されています。

二人目不妊 体外受精 男性不妊 産後 断乳 疲れ 風邪を引きやすい

症例2

こちらの症例の方も、二人目がなかなかできず、私からは年齢要因もあるので高度生殖医療も含んでお考えになることを提案させていただきましたが、ご本人の希望で自然妊娠の挑戦を続け、無事に妊娠、出産されました。妊娠経験のある方は同じ方法で妊娠するを改めて実感した症例です。

二人目不妊、自然妊娠での出産ができました(39歳出産)

その2:不妊治療をやめる前に、やるべきことはなに? 知るための不妊カウンセリング

不妊治療、やめました。―ふたり暮らしを決めた日
という本は、私の中で非常に印象的な本でした。

不妊治療をやめた日 堀田 あきお かよ

この本をもとに、もう少しお話をすすめていきましょう。

その1はこちらです。

不妊治療は体外受精の繰り返しだけではないのでは?

 

☆子宮内膜症で気がつく、「早く妊娠を!」のメリット。

エストロゲン依存性疾患は、生理があれば進行していきます。その進行を止めるには、「妊娠」というのが案外よい手段です。また、エストロゲン依存性疾患は生理がある限り進みますので、妊娠しにくくなります。早く妊娠をするのは二重の効果なのです。

 

☆☆医師から勧められた「早く妊娠を」

29歳

 子宮内膜症がかなり進行、卵巣が腫れ上がり(チョコレート嚢胞)手術
手術後、医師より内膜症のため妊娠を勧められる。

医師より、20代の間に「早く妊娠した方がいいですよ」という声がかかることは、非常にラッキーなことだと思います。

不妊治療で一番のポイントは、婦人科疾患ではなく年齢だと思います。

確かにこの本で紹介されるように、29歳の子宮内膜症は大変なことだったと思います。

しかしながら、ここで「妊娠しては?」と医師から言われた人は、案外早く結婚を考え、妊娠を考えます。

婦人科疾患をお持ちの方が、案外妊娠、出産なさるのをみると、一番の難題である年齢要因。ここの時点で、病気のせいとは言え、「早く妊娠した方がいいですよ」とアドバイスされることは、不妊治療的には、早く治療を進めようというモチベーションになり、結果的に大きなラッキーとなるケースを多々経験しています。

29才というのは、年齢要因的に若いのです。婦人科疾患には対策があるのです。今回の堀田さん達は、子宮内膜症などをお持ちの方が一番の対策となる「体外受精」は選択しませんでした。

この選択を若い時点で含めれば解決があったかも・・・と思わずにおれません。年齢が『若い』ということは、不妊治療に置いては決定的な意味を持つことが多いのです、若いときにはリアルに気がつくことができにくいのですが。

自分にとって有利になるアドバイスに気がつけないのは、よく理解出来ます。それはご自身にとってのあたりまえだからです。でも、本当に大事なことであったりもします。これを誰かがサポートしてあげられればと思わずにはおれません。

☆あきらめたら、妊娠!

タイミング、転院、排卵誘発剤を使った治療、卵管造影(両方ともOK、子宮も問題なし)、フーナーテスト(不良、精子が動いていない)、精液検査(良好 問題なし)

 フーナー不良で精液問題なしなので人工授精へー半年継続 妊娠せず

 治療中断ー自然に妊娠ー出血流産。

☆☆ストレスの解放と妊娠

あれこれと沢山のことを頑張って、休憩中に自然妊娠というのは、案外よく聞く話です。

これは休憩という肩の力の抜けたところに、気血の巡りがよくなりするっと妊娠に至ったのかなと思います。東洋医学で言うところの肝鬱気滞、この方の場合は子宮内膜症もきつかったようですから、そこから一歩進んで肝鬱気滞オケツといったところでしょう。

諦めた途端に妊娠、と言うことが案外多いのは、なにか器質的な課題があるわけではなく、気血の巡りが悪く、あと一歩妊娠成立にならないという上他栄だったと言えます。

少し症例をお出ししますね。
これらの方も思い悩み、妊娠が前に進まないときに、鍼灸を取り入れ妊娠、出産なさった症例です。

症例:0007、0021

プレッシャーからの解放、鍼灸でスンナリ自然妊娠0007

子宮が小さい、卵巣機能不全、4回の体外受精からの自然妊娠、出産0021

 

☆残念な、残念な流産とその対策

本当にここで残念なのは、せっかく妊娠なさったのに、出血し、流産してしまっていること。

可能性としては、
1)全身の気血の巡りが悪いため、妊娠によって身体に上向きのベクトルができ、大きな負担となりつわりがきつくなった。
2)かなり子宮の血流が悪く滞りやすいのではないか。

対策として、私ならば以下の2点をおこないます。

1)血流を中心とした不育症の検査をお勧めする。

2)胎盤形成期の鍼灸アプローチ

1)の不育症ですが、いわゆる不育のカテゴリーは流産を2回あるいは3回ですのであてはまらないかとは思います。しかしながら、なかなか妊娠しないという経過もありましたから、着床障害の観点もいれて、ご相談なさるのは現時点ではよいかと思います。以前は不育症だけとなっていますが、現在ではこれに着床障害もくわえていらっしゃります。

杉ウイメンズクリニック

2)胎盤形成期の鍼灸アプローチ

棒灸を中心とした積極的な温灸療法と、妊娠を配慮しつつの気血をめぐらせる鍼灸治療を取り入れ、妊娠15週までの初期を乗り切ります。

これは非常に有効です。

妊娠初期は流産などがおこっても、ある程度は「自然の淘汰」が考えられる時期ではあります。

しかしながら、何人もの流産経験者の方を拝見していると、「子宮血流改善、胎盤形成期の鍼灸アプローチ」をしっかりと取り入れると改善され妊娠初期を乗り切る方がおおくいらっしゃります。

沢山の漢方を飲んだけど効かない、不妊、冷え性

やりうること、セルフケアも多くありますので、取り入れていただき、妊娠初期を乗り切っていただければと思います。

その1:不妊治療をやめるまえに! やるべきことをしっかりとやってから。

この、不妊治療、やめました。―ふたり暮らしを決めた日
という本は、私の中で非常に印象的な本でした。

不妊治療をやめた日 堀田 あきお かよ

 

いまなら、Kindleの月額無料の中に入っています。

この本は、私の中で非常に印象的な本でした。

不妊治療についての、納得出来るところがいっぱいあります、

そして惜しいと思われるところが沢山あります。

 

☆不妊治療は体外受精一択ではないはず

この方は、私と同年代ですので、不妊治療としては少し古い症例になります。

しかしながら、最近つくづく思うのですが、不妊治療は案外シンプルでもよい!ということです。

そして、妊娠には、「待つ」ことも本当に大事なのです。
不妊の定義の中に、1年間妊娠しなかったらという前提があります。
これは10回から15回程度のタイミングの中で妊娠は成立するという話しです。
年齢要因もありますから、一概にこの定義を適応は出来ないとは思います。
しかしながら、妊娠しない、ということで「見切り発車」が多すぎて、
かえって不妊の状態を難しくするケースが多々あります。

妊娠しないということで、西洋医学的な医療介入はあがっていき、

最後の砦としての体外受精につきあたると、体外受精の繰り返しになる
そんなケースが多々あるのです。

年齢要因などを鑑み、可能性をよりあげると言うことにつながりますので、
納得が出来るところではあります。

しかしながら、案外、体外受精の介入=妊娠 につながらないケースがたたあるのです。

体外受精や顕微授精などの高度生殖医療は、保険適応が2022年4月からはじまります。また助成金も手厚い分野です。しかしながら回数制限があります。

体外受精に挑戦する前に「やるべきことをしっかりやる」このことが、

体外受精や顕微授精などの高度生殖医療の介入なしに「自然妊娠」のチャンスを広げますし、どうしても妊娠出来ず体外受精や顕微授精などの高度生殖医療へ進んだ場合でも、チャンスを広げます。

一人でも多くの方が、妊娠できますように

一人でも多くの方が、赤ちゃんを抱けますように。

そんな願いで、この本の方の症例を一緒に考えていきたいと思います。

☆体外受精までを考えるときの、不妊治療のプロセス。

 

さて、この不妊治療はやめましたという本は、不妊治療の体験本としては少し古い物になってきているとおもいます。しかしながら、選択肢に体外受精まで考えられる年代ですので、いまでも充分参考になると思います。

不妊治療を終えることを決断し、最後の言葉で、

『世界の広さを知ると、自分の寂しさなんてどうでもよくなるものよ』

という言葉。
私の胸をジンと打ちました。

『不妊治療、やめました。―ふたり暮らしを決めた日 』この本から、お二人の不妊治療の時系列をまずたどりたいと思います。

 年齢は女性側の年齢です

29歳:子宮内膜症のひどさ

 子宮内膜症がかなり進行、卵巣が腫れ上がり(チョコレート嚢胞)手術

 手術後、医師より内膜症のため妊娠を勧められる。

 タイミング

 転院

 排卵誘発剤を使った治療

 卵管造影(両方ともOK、子宮も問題なし)

 フーナーテスト(不良、精子が動いていない)

 精液検査(良好 問題なし)

 フーナー不良で精液問題なしなので人工授精へー半年継続 妊娠せず

 治療中断ー自然に妊娠ー出血流産。

32才 漢方でも結果がでず、不妊クリニック受診へ

 32才、引っ越し、 夫アトピー悪化ー漢方治療で良好に

 妻不妊漢方ー結果出ず

   漢方クリニック転院ー結果出ず

 最先端不妊クリニックへ転院

  フーナー良好、精子良好、頚管粘液良好

  →体外受精をすすめられる。成功率20-40%との説明

   体外受精をしないならば、通う必要はないと言われる。

  →経済的要因を考え治療中断

32才のここで治療中断は、不妊治療アルアルです。
35才未満の方は案外、治療中断しちゃいます。
でも、本来はここが踏ん張り処なんですよ・・・・
年齢が32才ならば、いろいろな選択ができます。
費用も40才の時に比べたら格段に安く出来ます。
そして結果が出やすい。

本当に、ここが、ここが頑張り所なんです!
迷ったら、不妊カウンセリングをお勧めします。

 

40才、不妊治療再開〜不妊治療をあきらめる

 不妊治療再開 某大学病院へ転院

  卵管造影、通気、1年以上通院

  不妊治療を終了

不妊相談:「必要十分な鍼灸、養生の量」で妊娠へつながった症例0136

不妊治療において、身体作りや養生がとても大切です。

確かに高度生殖医療などが決め手となることも多いと思いますが、
逆に言えば、何度高度生殖医療をしても、”卵の質が悪い” ”良好胚を移植しても妊娠しない”
”着床しても継続出来ない” ”原因はない”のに妊娠できないというように、西洋医学的な
医療介入が結果につながらないことも多いのが現実です。

こういったときに、養生や身体作りがとても大切となります。
鍼灸治療自宅養生睡眠漢方薬などその必要量をしっかりと満たすことで、妊娠、出産につながることがよくあります。

この症例のYさんは、”やるべきときに、やるべきことをしっかりとやる”ことを気負わず出来る
素晴らしい女性です。そして、これぐらい”十分な刺激量でおこなう”ことが大切なのかが
わかる症例となりました。

当院での治療方針がかわったわけではなく、ご本人が身体作りのための養生としての刺激量を『ある程度』から『必要十分な量』まであげることで結果につながったということです。

 

さて、Yさんの物語の世界の扉をあけましょう

☆ご相談:妊娠できません、どうしたらいいでしょうか?

32才です。
30才から妊娠したいと思い不妊クリニックにて治療を受けてします。
検査などをして取り立てて原因になることはないと言われています。

20代後半から仕事が忙しくなり体調がぐっと悪くなった気がします。
血圧も低く(60−90)、生理周期も伸びてしまい、疲労感が残るようになりました。
転職し、仕事は楽になったものの通勤距離が伸びてしまい体調は回復していません。

早く子供を授かりたいと思っています。どうしたらいいでしょうか?

 

☆不妊カウンセリング 身体作りの提案

病院での検査では問題ないと言われながらも、なかなか妊娠しないというお悩みですね。

妊娠には、生命力の余力が必要です。つまり身体にそれなりの余裕があって初めて成立するわけです。

ただ、女性のタイプにはふたつあります。
1)余裕がないから次の世代で!タイプ。
このタイプは、ご自身の身体に余裕がないとかえって次の世代にいきましょう!というスイッチが入る方です。母体側がどうであれ次の世代を生み出そうと身体のスイッチが入ります。

2)余裕がないから、生殖は少しお休み
このタイプは、ご自身に余裕がないと生理の周期が伸びたり、なかなか妊娠しなくなるなど、いまが余裕がないから生殖などは後回しでというタイプです。

Yさんは、

2)の余裕がないから生殖まは少しお休み、いまが精一杯で生殖まで手が回らないから、妊娠はちょっと待ってね

という身体のタイプだと思います。

お話しを伺いますと、日々のお仕事、生活、趣味などがとても盛りだくさんですね。30代前半、一番充実した世代ですから納得の出来るところです。しかしながらお身体を拝見しますと、

・踵に感じる冷え
・関元(CV4)、腎兪(BL23)、大腸兪(BL25)、湧泉など生命の余力を示す経穴が力がない。
・生理周期のおくれ、生理の塊、舌の瘀斑、少腹急結、歪舌
・大椎の冷え、陶道の発汗

上記などから、素体の弱りがあり、気血の巡りが悪いこと、そして滞りが少し病的に変化しはじめ瘀血という東洋医学で言う血の滞りを感じさせるポイントも出現し始めているという状況です。

30代前半、お若いです。
しっかりとご自身の養生に取り組み、不妊治療を一歩前にすすめましょう。

私からの提案をしますね。

患者さんへの提案:
1)週に1度以上の頻度での鍼灸治療
2)毎日の自宅施灸
3)十分な睡眠
4)漢方薬の服用

漢方薬は薬局や専門病院への受診をお勧めします。
私がYさんだったら、生薬タイプの八味地黄丸などを選ぶかなと思いますが、具体的なところは、薬局や専門クリニックで相談してみて下さいね。

東洋医学的な見たて。
腎虚 肝鬱瘀血
益気補腎 疏肝理気 活血化瘀

治療方針、まず第一に腎気をあげることを中心の課題とする。
瘀血や肝鬱は、腎気がたつことによって解消しない場合には手を加える。

治療経過:妊娠にたどりついた2段階の道のり

初診:
左外関、三陰交、右臨泣 復溜 中注 関元
大椎温灸 腎兪(BL23)、大腸兪(BL25)

外関ー臨泣: 少陽の枢をたて、腎の陽気をアップさせる。
復溜 中注 関元:  腎の陽気をアップさせる
大椎:肺気を救い、腎への負担を取る
腎兪(BL23)、大腸兪(BL25) 腎気をアップさせる

 

初診から3ヶ月目までの様子と結果
やったこと:
・1から2週間に1度の鍼灸治療を受ける
・2,3日に一回程度 ウチダの八味丸Mを服用
・時々自宅施灸
・夜の1時過ぎに寝る。

結果:朝の目覚めがよい、17日かかっていた排卵が13から14日目でおこる。夕方に疲れを感じない。
:体外受精では1個しか採卵できず移植するも妊娠できなかった。

4ヶ月目以降、10ヶ月目の様子と妊娠につながった結果
やったこと:
・週に1度以上の頻度で必ず鍼灸治療を受ける
・毎日自宅施灸
・毎日漢方を規定量しっかり飲む
・11時には寝る。

結果:朝の疲労感が違う、朝から動ける、腰痛を感じなくなってきた。体外受精で8個採卵が出来5個受精、2つグレードの良い胚盤胞が出来た。胚移植し妊娠出産。

結果を表にまとめてみました。

治療方針がただしく、養生の方針が正しければ、それなりの結果は出ます。体調も良好な変化はしています。ただ、体外受精や顕微授精などの高度生殖医療受精をしてみると、結果は歴然。同じ治療方針で十分な刺激量、十分な養生をおこなっていくことで無事の妊娠、出産につながりました。

まとめ:養生を不妊治療の結果につなげるために

身体作りは、『ある程度』行えば、それなりの結果は出ると思います。
体調がそれなりによくなったというのは、不妊という明確な課題がなければOKだと思います。

しかしながら、はっきりとした結果を求める場合は、
『必要十分な養生の量』が必要です。

Yさんのすごいところは、しっかりと腹をくくり、いままでと明確に違う養生の量をまもり、結果につなげたことです。これはもうご本人の努力のたまものとしかいいようがありません。

さすが!と頭が下がりました。