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咳でゲホゲホ、困ったねえ

咳のあれこれ 

さて、咳が出るってのはなかなか困ります。
今日は自分自身の復習をかねて、お勉強タイムです♪

東洋医学ではザクってこんな感じで考えてます。

まあ、つまり、いろんな理由(外からくるウイルスとか冷えなど、内側からある課題、身体の冷えとか、気の上逆などなど)で、肺が上向きベクトルで突っつかれゲホゲホするわけです。

東洋医学では、

1)肺を健やかにするという根本的なアプローチ

2)外邪を汗や排出によって追い出すというアプローチ

3)内側にある、湿気や上向きベクトルの肝気をどうにかするというアプローチ

まあ、こんなところで考えますが、案外手強いこともありますね。

先日、仲間内勉強会でテーマは咳。

あれこれ話していて、経穴としては、

列缺(LU7)、合谷(LI4)、風門(BL12)、肺兪、大椎、膈兪(BL17)

外関、曲泉(LR8)、陰谷、陰陵泉(SP9)、豊隆(ST40)

などなど、目的に応じてって言う話しがでました。

まあ、たとえば、この列缺(LU7)は手太陰の絡穴、合谷(LI4)は手陽明の原穴、この原絡配穴により、手太陰の経気を宣通させる。なんていう理屈もあるわけですが、理屈は理屈。反応をみないとねえ。

 

漢方でよくいくよねっていうので名前が出たのは、

桔梗石膏

これはシンプルな処方で、

 桔梗→痰や膿を排出する働き
石膏→硫酸カルシウムを主成分とする天然の石で、熱や炎症をひく強い作用がある

有名ですねえ〜。

それと私が、ああそうかとガッテンしたのが、

滋陰降火湯

いままで私がもっていたイメージは、どうもオッサンの漢方という感じで、腎気が落ち、上がった内熱を冷ます効果があり、老人の雰囲気という感じだったのですが、これが小さい子供にもいいし、年寄りにもいいんだよね〜と言われ、納得。

 つまり、腎という生命の土台がよわって、気逆(咳ベクトル)がでているものに、土台の力(腎気)を潤し、上向きのベクトルを納めるという発そうなわけです。ちょこっとしたみんなの意見って非常に勉強になります<(_ _)>

鍼灸で発想するのならば、下肢内側の経穴を使いながら、手の陽経のツボをちょっと応援って感じかな。

耳つぼだとこんな感じ 使ってみる価値ありですねえ。

さてさて。咳、今時は悩みますが、早くよくなりますように!

なつかしい、青本 咳のツボってどこにある?

むかーし、大学病院で研修生として3年過ごしました。
東海大学病院に東洋医学科という科があり、そこの研究、研修生でした。
沢山のことを学べた貴重な時間でした。
さて、
指導でついてくださったドクターから、
『僕はこれ一冊で鍼灸はOK』と進めてくださったのが、青本。

へえーと思いながら購入し、そのまま本棚へ(^^ゞ。
そのこの鍼灸学校出たての私は、とにかく資料や本はいーっぱいあって、
新しいところまでは手が伸ばせませんでした。

青本

鍼灸にはいろいろな、『このツボを使ったら治るよ!』ってな本があります。

でも、それは案外上手く行かないのです。
その理由は、

1)その人の身体を知ることが大前提
2)経穴を探す力が大前提」

なんですよね。この前提があってこそ、このツボを使うと効くよがヒントになるわけです。
ここ案外大事なポイント。

さて、そのうえで、私の勉強軸足は自分の症例深掘りなんですが、最近、やっぱり症状からも学だってありじゃね?と思い返し、いままで自分が持っている資料から引っ張り出して素材にしてます。もう新しいものはいらない。学生時代のもの、もっているもの。今の視点からみると宝の山なんですよね。


さて、青本。


咳の資料を作ろうとしていると、105ページがない!
実は古すぎてノリ部分がゴワゴワで本がバラバラなのです。使い込んでってわけじゃなく、古くて(^^ゞ。105ページは咳なのです。

ネットでこの本持っている人いないですか〜と聞いてみると、声が上がり、このページをみせてもらいました。ありがとうです、ネットってありがたい。

そして、ないと思うと、より大事っていう心がふつふつと。
恋愛と一緒で、困難だと燃えるのよね〜

さて、
青本 
主穴:天突(CV22)
(鍼一寸五寸の深さとする、大幅に撚る、窒息用の感覚がおこることがあるが、鍼を抜くと軽快する)
備用穴:内関(PC6)、足三里(ST36)、治喘
効果が明らかでなければ、肩甲間部(肩甲骨内側)に吸玉をしかける。

えーーー天突(CV22)に一寸五分ってことは4㎝強ってことですよね。

天突(CV22)とは、胸骨の上、喉仏の下あたりです。

ひえー上下どっちに向かって打つんだろう。
窒息用の感覚・・・・。
ムリムリムリ

治喘ってわからなかったのですが、どうも定喘と同じような感じで大椎のならびですね。
同じツボでも、名前を違って表記されたりします。
それに、内関(PC6)、足三里(ST36)と。まあ治療としてはシンプルって言えばシンプル。

他に、咳 灸治療概説にはこんなのが。

・膻中返しの灸(紐を首にかけ、両端を膻中に合わせて截断、この折半を結喉にあて背中に回し、両端のゴウする点の棘下)半米10−透熱。

これはつまり膻中(CV17)の真後ろを狙えって事かな。神道(GV11)霊台(GV10)、至陽(GV9)あたりを探すと。

まあ、症状で考えると、どのツボ?ってな迷い道に入ってしまうこともありますが、逆に、ベースで診る目があれば、それを広げるヒントにもなるってことだなと理解しています。

それにしても窒息用の感覚。こわすぎ。


昔弟子入りしていた治療院は、肩井の坐位での鍼をよくしているところでした。
そしてベテランスタッフはみな気胸経験者。
そんなに苦しくないよって、うーん経験はしたほうがいいのか(^^ゞ?。
やっぱり、ムリムリムリ
、「ese 3 2 → 5 w E い R control や 8 T か と D ん F は H ま command」というテキストの画像のようです

手の甲のツボ、寝違いでも、腰痛でも。手と脳はつながっている!

手のひらを身体全体と捉える考え方があります。

いろーいろな考え方があって、その色々を見ていると迷うばかりです。

赤ちゃんを見ていると、脳と手の発達はとても重複しているなあと感心します。

手を動かすことと、脳を働かせることが連動しているのですよね。

これは脳の図で有名な脳の中のこびと(ホムンクルス)からもよくわかります。

ヒトの一次運動野における体部位局在の地図 (脳の中のこびと(ホムンクルス)http://web2.chubu-gu.ac.jp/web_labo/mikami/brain/32/index-32.html より)

手の部位って広いですねえ。

そして顔も大きい。

ここから派生して細かく考えていくこともあるのでしょうが、

実際はいろいろな要素が組み合わさり、なかなか難しいです。

東洋医学の世界でも、手を、身体全体と診立てたり、頭と診立てたり、背骨を中心にみたてたりと、悩ましいです。さて、これは手の甲置き鍼を貼っています。

この考え方、いろいろあるのです。

イラスト

この考え方は、手の甲を腰と診立てて、腰の痛みに対応していると考えられます。

こちらの考え方は、手の甲を首から肩とみたてて、首の寝違えで反応を診立てています。

面白いですよね

同じ反応でも、どう考えるかはさまざまなのです。

そしてこれは実際には寝違えの方への施術でした。
寝違えには落枕という有名なツボがあります。
このツボも手の甲ですが、特効穴的に考えることもできますし、
こうやって反応を探して、結果的に落枕というツボに行き当たることもあります。

まあ、どっちにしろ、効けばOKなのですが、
東洋医学の臨床の場であるのならば、最低限、どんな理論があり、何をつかっているのかというあたりは踏まえて、経穴を使っていきたいなって思います(^^)

うふふ。

セルフケア:ものもらいのお灸 

ものもらい、眼にできものが出来て〜というと思い浮かびますね。

まあ、基本的には眼科の受診をお勧めします。
どんな状況なのか、単なるものもらいと判断してよいのかどうかという問題がありますからね。

 

ものもらい、お灸でのセルフケア

 

さて、むかしからお灸はあれこれセルフケアの方法でこういったトラブルを
対処してきました。まあ、自分でどうにかしなくっちゃっていう時代も長かったのでしょう。

そして、澤田流二間っていうツボが非常に有名です。
私は他にもう一つ組み合わせてよく使いますが改善しましたというお声を頂くことが多いです。

二間 三間(LI3) ものもらい

まあお試しあれ。私はこの澤田流二間と、ウソ穴を使います。

糸状灸という細いお灸をします。直接灸になります。

セルフケア ものもらい お灸

この細いお灸はこの形状で出来ています。紫雲膏をぬって立てて、火をつけて焼き切り。
沢田流二間と、その先のウソ穴(私的なネーミング)をお灸です。

まあこういったお灸が無理ならば、センネン灸タイプでギュッと熱いモノを使うのもアリかと思います。2回、3回とあつさがジーンと染みるまでやっていきます。

先日ある方が、『ものもらいなんです〜辛くて』とおっしゃるので、いつもの治療に追加して

さっそくお灸してみました。

仰向けのまま2回、うつ伏せになってついでにもう1回。

ものもらいのお灸 経過

治療直後:その場で少し楽
当日の夕方:かなりよくなった。
三日後:目の腫れも消えて『スッキリ治りました』というお言葉をいただく。

指先は、ツボの宝庫

私は今回、澤田流二間というツボを使いましたが、
指先はツボの宝庫です。

ものもらい 鼻 口

色々な考え方がありますが、この眼のところをツボと考えてアプローチしたり、
口、鼻のトラブルにもこの図を応用してツボを考えてアプローチするのも
効果的です。

頭顔面部のトラブルに、指のツボは効きますねえ。
試してみてくださいな(^^)

胸の真ん中に、膻中(だんちゅう)。ツボ話

膻中というツボがあります。

ちょうど胸の真ん中

ある症例で、脾気、肺気を補い全身の気虚を救う、そののちに腎気を補い妊娠への道を開くという目的をたて、
その初診で使いました。(0002)体調が全体によくなるなか、4ヶ月ほどで妊娠、無事の出産へとつながりました。

膻中だけを使ったわけではありませんが、かなり全身の気虚がきつく、アトピーなどの状態も悪化。妊娠どころではないという
状況でしたが、気虚という全身の虚損状態の中、気を張って頑張りすぎていた状況がちょっとの手助けで、ほっとしたのか、無事に4ヶ月ほどで妊娠へとたどりつきました。

1)左湧泉ミニ灸 膻中7 気海10 右内関、左公孫 三陰交灸頭鍼

この組み合わせ、膻中ー気海は任脉という身体の中央を臍(おへそ)を挟んで上下で結びます。

膻中は、気会とよばれ全身の気が会すると考えられています。
使い方によってはとても強烈な刺激になります。
私はこの3つを結ぶようなイメージで、身体の上部に鬱滞しがちな気を動かし、ほっとさせて全身の巡りを
よくする。臍、気海とあわせ使うことでその動きをゆったりとしたものにするというイメージを持って使っています。