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セルフケアのお灸:更年期、養生、健康up

更年期のセルフケア、お灸をしよう!

☆☆更年期からの身体作りのコツ

ちょっぴり衰えが見え始めた土台の力(腎気)と、

衰えをカバーするかのように頑張って生きる意思(肝)である気を張っての生活。

この腎気と肝気の二人三脚が老年期を支えていきます。

器(腎気)の大きさにあわせ、上手に気を張り、気張って生きる老年期の姿がそこにあります。

動画はこちら

動画で説明しているツボに少し追加してお話ししますね。

 手のツボ 曲池(LI11)、合谷(LI4)、

 足のつぼ 足三里、 三陰交、復溜(KI7)

 背中で、首の付け根のツボ 大椎(だいつい)

 背中のツボ 脾兪 腎兪(BL23) 次髎 胞肓(BL53)

 

腕のツボ:合谷、曲池

この二つが腕のツボです。

合谷(ごうこく)はとても有名なツボです。

身体全体の気の巡りをよくしてくれます。

便秘、頭痛、歯痛、なんとなく不調。合谷にお灸しちゃいましょう。

曲池は肘の外側。私はこの曲池に組み合わせて足三里を考えます。

この組み合わせは陽明経という多気多血つまり多くの気と多くの血が存在する経穴の要となるここは、空間的に考えている取穴ともなります。

また、ここに腎兪を組み合わせて考えると、腎という腰椎2番、臍の高さを空間的に肘、膝で取穴していくことにもなり、身体の土台の力をつけるという発想にもつながります。

 

配穴:組み合わせで考えるより効果が出るツボの使い方

 

ツボは1つ1つの役割で考えることもできますが、

組み合わせでより効果を出すこともできます。この考え方を配穴といいます。

私が治療院で患者さんに行うならばこれに、お臍も組み合わせ温灸などをして

効果をより強くしていきます。つまり土台の力(腎気)を育てる配穴として

腎兪、曲池、足三里と考えていくわけです。

足のつぼ:足三里、三陰交、復溜

下肢の経穴です。足三里は松尾芭蕉でも有名ですね。

芭蕉は奥の細道の出発にあたって、

『予もいづれの年よりか、片雲の風にさそはれて、漂泊の思ひやまず、海浜にさすらへ、去年の秋江上の破屋に蜘の古巣をはらひて、やゝ年も暮、春立る霞の空に白川の関こえんと、そゞろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて、取もの手につかず。もゝ引の破をつゞり、笠の緒付かえて、三里に灸すゆるより、松島の月先心にかゝりて、住る方は人に譲り、杉風が別墅に移るに、

 草の戸も住替る代ぞひなの家』

有名な奥の細道の序章です。

この芭蕉の、『ああ、旅に出たいという』浮き足だった感じがいいですねえ。

片雲の風にさそはれて、漂泊の思ひやまず
身体はおじいちゃん、心は少年の未来少年コナンならぬ、いにしえおじいちゃん芭蕉!
って、話しがそれました(^_^;)。

復溜(KI7)は少陰腎のツボ『腎虚すればこれを補う』とされる有名なツボです。

三陰交という肝、脾、腎の三つの経絡が交わる要所とも近く組み合わせてパワーアップです。

背中のツボ 脾兪 腎兪(BL23) 次髎 胞肓(BL53)

最後に背中のツボです。

背中のツボは養生にものすごく効果的です。

脾兪、腎兪、次髎とあげましたが、基本的にはその方の弱ったところをみつけて、

8-10個ぐらい選びます。

手足と違って自分ではやりにくいのが欠点ですね。

治療院では、印をつけて、ご家族にやっていただいたり、シールをはって

ガイドにして、ご自身でやっていただくようにもしています。

これらツボを参考にしていただければと思います。

肝兪、脾兪、腎兪、大腸兪、次髎です。

お灸はこんな感じでしてくださいね。

質問にお答えして:女性によいという三陰交にお灸したらよいでしょうか?

質問にお答えして:

お問い合わせを頂きました。

『私は体外受精で胚移植をしました。もうすぐ判定日です。ネットで三陰交は女性に良いので、ここにお灸をするとよいと紹介されていました。三陰交にお灸するとよいのでしょうか?』

実はこの類いの質問、よく受けます。

こういった質問をいただくと、鍼灸ってむずかしい〜でも面白い〜とも思います。

三陰交が女性に良いツボ、安産のツボと言い切ってしまうのはわかりやすくていいのですが

真逆なことも起こるのがツボです。

とくに手足末端のツボは、身体の弱った人の場合はそちらに引っ張るということになります。

つまり、子宮から足先に引っ張るです。

繋留流産や堕胎の時などに使う発想も同じです。

せっかくの体外受精で移植した胚、そんなことになってもいいんでしょうか。

女性によいとされるから使ってみましたというのは、ちょっと怖いですねえ。

三陰交というツボ、足の内側にあります。

そしてそのツボの効能もあれこれあります。

1)補う使い方として

・健脾統血、補血、育陰

2)身体から出す方法として

・活血化瘀 疏肝 湿を捌く

この二つ、方向性として真逆なんですよね。

つまり、1)は身体の力を補う方向性、2)は身体の中からいらないものを出す方向性。

いったいどっちやねんと思うのですが、技術者の力量、そしてその人の身体の状態によって

かわってしまうのです。

たとえば、非常に身体が充実している人であれば、1)でも2)でもよく効きます。

疲れ気味で気が上逆して上実下虚(上の方が実して、下の方が空虚)、つまりのぼせて顔は熱いのに足は激冷えというタイプの方もいらっしゃいます。

こういったときは、動かしたい方向に動くようにお膳立てをしてやっていきます。

ご質問のお答えとしては、

『胚移植をしたあとであれば、一般的には三陰交にお灸はしないほうがよいですよ』

ということですね。

ちなみに、通院中の患者さんであれば、逆に三陰交を使うケースもあります。

妊娠しない原因が、強いストレスがあって気が滞っているのに、子宮の方に回ってこないという感じだと、三陰交を使ったりしますね。

これはその方のお身体を拝見した上で、他の経穴との組み合わせなどにもよるのです。ですので、ご自身が養生としてやるのならば、やめたほうがいいのかなと思います。

ご参考まで。

三陰交という経穴について、とてもよく解説してあるなあと思いました。世の中ステキな先生が多いですねえ(*^^*)

0007:合谷、列缺、三陰交、申脈、臨泣 女性の鉄板配穴

妊活歴:
27歳で結婚して3年、なかなか子供に恵まれません。夫の家族と同居し、親族からもあれこれいわれます。子供が出来ないことがストレスになり、体重も落ちました。

症例はこちら
子供が欲しいということで来院された30歳女性。

『早く孫の顔が見たい!』という体重が落ちちゃうほどの周囲からのストレスがあり、
悪循環に陥っていました。

またご主人も、妊活反対ではないけど、『今じゃなくてもいい』っていう感じでお尻が重い。

そんな方の、ストレスを払って体調を良くする鍼灸です。

基本的に腎虚肝鬱。つまりストレスによって(肝鬱)、土台の力(腎気)に
負担がかかり妊娠がしにくいという感じです。

ストレス対応に肺気を使い気を巡らせることと、申脈も狙い所となり冷えの入り込みによる
気の巡りの悪さ(風邪の内陥)もあった可能性がうかがわれます。陽蹻脈を動かすことで陽気を大きく発動させる結果ともなったと思います。

列缺ー三陰交ー申脈 これに臨泣や合谷を使って割りと大胆に動かしています。
列缺ってのは案外使いにくい経穴で、動きを出しにくいのですが、合谷と配することで肺気の動かす力をだしやすくしています。
まあ、合谷と配するときは時期を気をつけて。

合谷の補、三陰交の瀉は下すときの鉄板です。つまり妊娠とは真逆になります。これもまあ使い方。
1度オケツを動かし排出させ、その後に良い状態を持ってくる方がよいケース多々あります。
ただし、既に妊娠が成立していればこれは禁忌です。同じものでも毒にも薬にもなるってことですね。