卵の質をあげるには

身体の底力をつけることこそ『卵の質をあげる』治療へとつながります

体外受精をなさっていて、多くの方が突き当たる壁が『卵の質が悪い』ですね。また、自然妊娠でもなかなか妊娠が成立しない場合、この『卵の質』の問題は大きく考えてみる必要があります。

体外受精は沢山の薬を飲んだり注射をして採卵出来る数を増やしていきます。しかしながら原則として『卵の質はあがらない』です。つまり今のその方のありのままの『卵の質』の卵が数多く取れるのが体外受精での採卵なのです。

ですので、卵の質の問題の壁に突き当たった場合、排卵誘発の薬の相性の問題はありますが、ある程度繰り返しても同じ『卵の質が悪い』に突き当たるのならば、体外受精を繰り返すのはちょっと待って下さい。問題のポイントはそこにありません。ご自身の身体、そのものを考える必要があるのです。

東洋医学的不妊カウンセリング

余裕貯金ここで、私がお勧めしているのは、『東洋医学的不妊カウンセリング』です。伝統的な東洋医学の技法を使う体表観察をして『今の貴方の状態』を知り、何をすべきかを考えることが大事なのです。

この上で、卵の質が悪い、胚盤胞まで致らないと言うときには、採卵を繰り返すより、するべきことはまだあります。妊娠というのは、貴方が日々を生きると言うこととは直接関係がないことです。妊娠出産してもしなくても、私たちは元気で生きています。つまり、人間の日々の生活の中では優先度が低いのです。この優先度を切り替え、身体の底力をつけることこそ『卵の質をあげる』治療へとつながります。

年齢要因が厳しければいそぎましょう、睡眠、食事の問題、生活習慣。何かが負担になっているかもしれません。チェックして必要なことであれば前向きに取り組んでいきましょう。

『生命の余力(余裕貯金)』をためましょう

妊娠は、生命の余力(余裕貯金)でおこなわれます。日々体力ギリギリ、食事も時間節約優先であれば、この『生命の余力(余裕貯金)』がたまりません。日々の生活だけでカツカツなのです。

どうやったら貴方の『生命の余力(余裕貯金)』をため、貯金箱である臍下丹田女子胞(子宮)にエネルギーがためられ、卵の質を上げていけるのか考えていきましょう。方法はたくさんあります。時間はかかりますが、タイムアウトにならないように不妊治療をぐっと素早く進めていきましょう。

卵の質をあげるポイント

ぐっと卵の質があがり、凍結、移植、妊娠、出産に至ったケースが多くあります。急がば回れです。では一般的なお話しになりますが、ポイントを上げておきますね。

  1. 食事
    当たり前の食事を丁寧にしてみる。食事記録をつける。

    食事バランスガイド(厚生労働省)

    この食事バランスガイドは意外なほどに的を得ていることが多いです。主食(炭水化物)の量が多いですので、他の要素をしっかりとたべて、最後の調整で炭水化物を召し上がるとよいでしょう。

    参考
    妊産婦のための食生活指針(厚生労働省)

  2. 睡眠
    11時までには寝ましょう。時差のある旅行は不妊治療期間中には不向きです。朝はしっかりと光をあびましょう
  3. 仕事
    あまりにも忙しい仕事、疲れがたまるような状況は、一考の余地があります。

    疲労とは腎器の消耗で、妊娠においては一番ポイントとなるところなのです。不妊治療はどうしても時期があります。期間限定で仕事の配分を考えてみましょう。

    また初期流産が重なる方で、仕事との関係を調整し切り抜けたケースも多いです。一般論で『何をしても大丈夫』ということが、ご自身の初期妊娠に適応なのかは不明なのです。

    検診で『順調です』といわれても、それは現時点までが順調だということであり、未来まで順調であるという保証書ではないのです。

  4. 鍼灸治療
    治療院での治療は週に2回以上が効果的です。また、採卵周期、移植、初期の妊娠段階は特に大切。着床はするものの数値が伸びず化学流産という方はとくにこの妊娠初期の鍼灸治療にコツがありますご相談ください、やれることがあります。また不育要因の方の鍼灸治療にもコツがあります。こちらも相談ください。

    自宅での養生灸ー治療院で指導します。毎日、しっかりとやっていきましょう。

  5. 漢方薬
    必要なケースがあります。ただし、まず食事をしっかりとということが基本です。その上で、必要なケースである場合には、お勧めすることがあります。
  6. 運動
    歩くことをお勧めします。
     
    臍下丹田に貯金を作ると言うことが目的です。スポーツ、ストレッチのやり過ぎは、この貯金箱からかえって貯金を引き出す行為になってしまっているケースが多く本末転倒です。しっかりと下半身を鍛えることはお勧めしますが、発散につながるスポーツは要注意です。
  7. 規則正しい生活
    身体を養うポイントは規則正しい生活です。温泉にいったり、旅行に行ったり、遊びに行ったり、イベントに出掛けたり。

    確かに人生の彩りも大事です。ストレス解消が必要と仰ることも理解できます。しかしながら、ストレス解消やイベントをこなすためには、生命力が必要で、このたびに貯金箱から余力を引き出していると、妊娠のための余力の積み増しができません。小学生の様な規則正しい生活が、余力を積みます生活のイメージです。

ぐっと腹を決め半年がんばってみませんか?卵の質があがり、結果が出ることがあります。

不妊治療の場合、絶対の答えはありません、ただ上記の方法は、当たり前と言えばあたりまえで、現代人にはいちばんかけていることなのかもしれません。ご参考まで。

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