カテゴリー : 不妊・婦人科 コラム

逆子の治療について

逆子ちゃん外回転術

昔から逆子ちゃんには外回転術というのがあります。ときどきそれをなさる産科ドクターが少し前にはいらっしゃったような感じがしますが、いまではあまり存じませんねえ。リスク(外回転術には大きなリスクがあります。これはとても大きなポイントです)に対応出来る施設で行っていただくことが大切ではないかと思います。

【参考サイト】
逆子の原因って?妊娠後期でも自然と治ることもある(メディカルノート)

ただ、外回転術はやっぱり大きなリスクです。

以前に、ドクターが複数いらっしゃる中堅の病院で外回転術を行っているのを存じていたので、どうしてもという患者さんにはお伝えしていました。あるときに30代半ばの方にお伝えしたところ、受診し2診ほどで外回転術をしていただけ無事に逆子ちゃんがなおりました。

その2ヶ月後ぐらいに別の方にお伝えしその方が受診しましたら、たまたま別のドクターでの受診となり、外回転術希望ということを伝えたら、たーーーーーっくさんのリスクについての説明を恐ろしくして下さったうえに、他のドクターはやっているかも知れないが自分はやらないし勧めないとけんもほろろだったそうです。

一つの病院でも、見解がわかれるような術であるということなのでしょうか(詳細な事情はわかりませんが)。その方は、外回転術をして下さるドクターと巡り会わなかったということで、自然と納得され帝王切開を選ばれました。リスクは、起こってみないとわかりません。ただ、そのリスクを受け止めるのは結局お腹の赤ちゃんとご自身ですね。

逆子ちゃん、振り返ってみて

いままで、逆子ちゃんについては、ブログでもいくつか紹介していますので、少し現時点での加筆をしながら、再度お話しさせていただきますね。

逆子ちゃんということだけに、振り回されないで!

逆子ちゃん(ビッグママの鍼灸治療家日誌/ココログ)より

逆子のお灸が有名です。はたしてその『逆子のお灸』は効果的なのでしょうか?

以前にとある鍼灸院で、余りにも熱いそのお灸を『耐える』ように言われ、ぐーーーっと手を握りしめていたので、手の内側に爪が食い込んで血痕まで作っている方がいらっしゃいました。そしてそこまで熱いのを耐えたのに『逆子ちゃんは回っていない』事実。強い刺激であればいいってことではないと、改めて教えられた気がしました。

そして、お腹を拝見すると、非常に形がリアル。これはかなり羊水がすくない状態です。

『羊水が少ないって言われていませんか?』と候うと、『そうです』とのお返事。やっぱりなあ。これじゃあ・・・

いつからこのような状態かわかりませんが、一見してわかるほどの状態。これじゃあ回る隙間がありません。この状態で、いくら『逆子のお灸』をしたってしょうがないと私は思いました。それどころか、この状態で、身体が緊張するような強い治療をおこなえば、よりお腹に負担となってしまうのではないでしょうか?

その方には『逆子の治療』を目指すには、状況的にあまりにも無理があり危険なことを説明し、体調の管理を目指す治療にした方がよいと思われることを説明させていただき、治療を切り替えました。

『逆子ちゃん』と一口にいいますが、状況は人それぞれです。その『人それぞれの状況』を抜きにして、逆子治療なんてないのではと私は思っています。

逆子ちゃん鍼灸の概要 34wからの横位→骨盤位→頭位

逆子の鍼灸治療(ビッグママの鍼灸治療家日誌/ココログ)より

嬉しい報告!

逆子ちゃんで治療をなさったかたが、病院で検診で確認したところ、くるっと回ってました!メイルをくださいました。

うれしいー。

このケースの場合をたとえにして逆子の鍼灸治療の概要をお話しておきますね。

妊娠34週で最初頭が横にある横位でした。これは回りにくいケースが多く、うーんと思いました。また、少し羊水が少なめの感じもしました。病院では羊水の量は大丈夫とのことだったんですが、私が外から触れた感じが、ちょっと少な目かなと感じるおなかでした。ただ、おなか自体が柔らかく、その点ではいけるかもと思わせました。

つまり、横位であることと、回りにくそうなおなかであることで、ちょっと難しいかなと感じ、おなか全体の柔らかさで大丈夫かなと思ったというところでしょうか。

1回目の施術のあと、4日後に2回目の施術。2回目のときに、あったはずの頭がない!上のほうにも頭らしきものがない!これは回ったかなと思い、施術は安産の施術に切り替え。ただ、病院で超音波にて確認をしないと確かに回ったかどうかは確定できないので、病院での連絡待ち。

「まわってません~!!」とのご連絡。横位はなおったのですが、頭が上の普通の逆子ちゃんになったのでした。

3回目の施術
1回目の施術で、横位が直り、普通の逆子ちゃんに。ううーどうせ頭を動かすのならば、下にしてくれ~と思わずお願いしちゃいました。赤ちゃんの頭の位置は、触れてあきらかにわかる場合と、今回のようにわかりにくいケースがあります。確認は超音波でということですね。

さて、もう一回、気合をいれて施術。すでに妊娠35週なので、かなりギリギリですね。

4回目の施術
4日後、同様の施術。ただし、この時点(3回目終了)で、もしかしたら回っているかもという感じになっていました。ここでも、安産に力点を置きながらの逆子ちゃん治療。

検診の結果、妊娠35週で無事に逆子ちゃん解消しました。

その後、無事な安産のご報告をいただきました。おめでとうございます。