逆子の治療を頼まれることが多くあります。
一元流鍼灸術の勉強会の時も、36週だったでしょうか?妊婦さんがいらしていて、少しお手伝いをしました。その後するりと頭位になってくれたようで、無事に自然分娩なさいました。
いま、逆子だとほぼ帝王切開での分娩となりますので、逆子を治したいというご希望は強くあると思います。
逆子ちゃんは、妊娠27週未満では20~30%にもなりますが、妊娠37週では3%程度になるそうです。つまり、ある程度自然になおるわけです。ですので、『え?逆子??大変』と驚かずに(あまり驚いたり心配したりすると気が上にあがりがちになり、逆子ちゃんが回りにくくなりますよ)、自然に回ってくれるよねって赤ちゃんに語りかけるのもよいかと思います。
少し前の世代では、逆子でも自然分娩に挑戦していました。妊婦さんに候っていると『母は逆子のまま私を産んだ』とおっしゃる方に出会います。これは、1)逆子のままでも条件がそろえば自然分娩できる可能性があるということと、2)お母さんが逆子だと子供も逆子というもしかして遺伝?ということもふと頭に浮かびます。
さて、逆子ちゃんについて少し東洋医学的に考えていきましょう。
逆子ちゃん、東洋医学的な身体の考察
私たちは気血の巡りを身体のなかにもって生きています。妊娠というのは、『胎をしっかり支える』ために、下から上に気が上逆しやすい状態に自然となっています。
つわりなどもこの『気の上逆』が基本ですね。胃腸の気が上に上がりやすい状態ですので、おう吐や胃の不快感などのつわり現象があらわれるわけです。しかしながら、ある意味、これは自然な事でもあります。しっかりと支えようとしているわけですから。
この『気の上逆』が、もともと気の上逆が起こりやすいタイプの方では過剰におこります。強いつわりもそうですね。そして逆子もやはり強い気の上逆タイプの方には起こりやすい印象が私には少しあります。
私が逆子ちゃん鍼灸でおこなっていることは、
- まずリラックスしていただく(強い気の上逆を穏やかにするため)
- 子宮に充分血流がいくようにしていく(子宮がやわらかくなります)
- 気の巡りを整える。
上記3点をポイントにしています。1と2はご自身でも十分出来ます。やり方をご説明しますね。
逆子ちゃんのためにご自身で出来ること
ゆっくりと半身浴でお風呂に入ってください。そのあと、充分休憩しながら、赤ちゃんの背骨が上になる向きで横になりましょう。少し膝をまげてお腹が床に付くようにしてゆったりとなさるのがコツ。お昼寝、そして夜お休みになるときなどにやってみるのがよいかと思います。
上手くひっくり返ってくれればokですが、逆子のままでのokなのではないかと私は時に思います。これはなんというか、きっとそのご縁の流れではないかと。お母さんの子宮でゆっくりはぐくまれているベビちゃん。確かに帝王切開はお腹を切りますから大変なことではあります。なにかきっとそれを選んだ方がよい流れがあるのではないかと。
無事な出産になりますよう、お祈りしております。