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妊娠しやすい健やかな身体作り:反り腰を改善しよう!

反り腰という言葉を聞いたことがありますか?

あ、なんか腰がぐっとそっちゃって、腰痛の原因になったりするやつ?
長い時間立っていると腰が痛いのは反り腰のせいだっていわれました。
そんな経験を持つ方も多いかと思います。

☆反り腰の身体に対する負担

私は不妊治療を長らくしていますが、反り腰は不妊になやまれるかたでも多く見受けられます。

子宮や卵巣につながる神経は腰椎の23番目あたりを通るとされています。
反り腰の方は、この腰椎2番3番部分が圧迫され、神経命令が上手く伝達されにくいという傾向があり、そのため不妊の原因のひとつになっているという考えもあるようです。

また骨盤前傾、腰椎を圧迫する形から卵巣や子宮につながる血管や神経の圧迫につながったりするともいわれています。

 

反り腰をもつ背骨は、背骨全体を眺めると、緊張状態と、力不足の相反する状態の混在となっています。つまり、弱いところがあるため、緊張でそれを補うと言う形になっており、その影響が
案外広く広がってしまうということです。

反り腰の方に対して、身体の手入れをしていくと、腰痛の改善がみられ、体調がよくなり、妊娠したというい方が多くいらっしゃります。

反り腰は、腰痛の原因と注目されますが、不妊をはじめ便秘や生理痛、そして首肩の凝りなどに火大きくつながってくるのです。

☆反り腰とはどんな状態???

反り腰の状態を、自宅で筋トレとストレッチ ユウスケ

自宅で筋トレとストレッチの理学療法士であり筋トレの専門家ユウスケさんが、こちらの動画で非常に詳しく解説しています。

【反り腰の腰痛改善】初心者にオススメ!ストレッチと筋トレで4箇所を整える方法!

この動画の中の、この図が非常にわかりやすいです。

つまり、この黄色いところの筋肉が弱り、赤いところの筋肉が緊張するために反り腰になっていると解説されています。

つまりこんな感じです。

このユウスケさんの動画は、非常に参考になります。

反り腰の改善に取り入れてください。

☆☆反り腰を東洋医学的に考えると

反り腰を筋肉的、解剖学的に考えると、これら筋肉のバランスによって緊張している筋肉と、弱っている筋肉があり、緊張が生まれ腰痛や不妊につながっていると考えられます。

これらを考察していると、東洋医学のカテゴリーでは、腎虚という下焦の生命力不足と、肝鬱という身体の緊張状態ということにいきつきます。

この図の中の、

この腎虚肝鬱状態が、そり腰の状態にあたります。

つまり、大地を支えるしっかりとした生命力である腎気がお腹の筋肉でありお尻の筋肉です。

そして暢びやかに天空に手を伸ばし、気血の巡りをよくすることが重要なのに、腸腰筋や腰背部筋群が緊張しストレス状態となり、腎虚肝鬱状態になっているわけです。

腎気を養い(腹部、臀部の筋肉を養い)、肝鬱を払う(緊張した筋肉をゆるめ気血の巡りをよくする)ことが、健やかな身体を作ると言うことになります。

東洋医学で言う言葉は生命観をあらわします。筋トレやストレッチも、健康になるという方向性に対して、少し言葉が大ざっぱになりますが、同じ方向性を持って考えることができます。

土台 どっしり ふらふら

しっかりとした土台(腎)に、座っている生きる意思(肝)を持った私達。土台の力(腎)が小さいと、生きる意思(肝)である肝はふらふらしますし、フラフラしてもなんとかなるように緊張させてくるのです。

土台の力(腎気)をしっかりさせ、過度な緊張を取り、健やかな身体を目指しましょう。

☆☆腎虚肝鬱の形・・・それが反り腰

ユウスケさんの動画は形として非常にわかりやすいです。

東洋医学の用語だと、「何していいかわからない」ということも多いですが、健やかな身体作りという観点からみていくと、非常にわかりやすく、身体作りに役立つ動画だなということがわかります。

ちなみに、世の中によくある反り腰のストレッチ動画は、肝の部分を引き延ばすことだけをしている対処療法です。ユウスケさんの動画で指摘されている筋肉を養おうとしている部分が私には腎気を養う、詰まり生命力の土台の力(腎気)を養うという発想につながる部分だと思います。

土台の力(腎気)があったうえでの、暢びやかさであるわけです。

ちまたの情報や、東洋医学の上方は、ついつい、「対処療法的に症状をとる」ことを目的としがちです。でも、症状をとっても、それが元々の力不足(今回の場合は腎虚)によるものであれば、次なる問題が生じてしまいます。

このあたりをしっかりと踏まえて、身体作りを行なっていきたいですね。

☆☆動画が教えてくれた、突っ張って頑張る形(肝鬱)と、暢びやかな形(充実した生命)

https://youtu.be/euRfFqfwVwo こちらの動画の、

四つ這い上下肢挙上の2枚のシーンで、そり腰の理解が進みました。

この2つの写真は非常にわかりやすかったです。

腎気養う方向、天と地に向かってまっすぐと伸ばしています。

この正しい姿勢が暢びやかな身体です。

上の図↑ 健やかな心身

                  下の図↓肝鬱状態

上図のように腎気を養う方向性で持っていくことが大切なのです。

下図のような肝鬱になる挙上の仕方はこのましくありません。

お腹の力を意識する。

動作の最中は腰の違和感を意識。

☆まとめ

東洋医学で言うところの腎虚肝鬱という発想で反り腰を考えてみました。

筋トレストレッチのやり方などは、ユウスケさんの動画を参考にしてくださいね。安全でしっかりとした筋肉を養い暢びやかな心身を作っていけると思います。

風疹から考える、社会を感染症から守るコツ。

コロナの日々が続いていますねえ。

私はマスクがあまり好きではありません。
でも、もうしょうがないと諦めモードでマスク生活してます(^_^;)

夏だし、外ではもういいんじゃね?と思っていると、
政府からも屋外でのマスク指針がかわりましたね。

厚生労働省 マスクについて

こまかくお話が出ていますが、
他者と身体的距離(2m以上を目安)が確保できない中で会話を行う場合のみとはっきり書かれているので、従いたいと思います。

さて、世の中いろんなデーターを参考にして、色々な意見がでています。私はこの忽那賢志先生の発信を信頼してみています。

コロナのずっと前からいろいろな発信をされています。
つまり、感染症としてのあたりまえの考え方を教えてくださっているなと感じます。

この風疹の話しは本当に説得力がありますよね。
私は妊娠希望の方の風疹抗体価を拝見することが多いのですが、
案外皆さん低いのですよね。

みなさん若い頃にはワクチンを打っていますが、30代後半ともなると、抗体価が低くなっており、『まず風疹のワクチンを打ってから不妊治療』となるケースも多いかと思います。

このときに、当事者(子供と妊婦さん)が問題ではなく、当事者以外で流行をさせてしまう集団があると、結果的に当事者(妊婦さん)が感染し、子供に重い障害が出てしまうと言うことにつながるということです。

当事者である、大人男性や妊娠に関係のない人たちにとって『風疹?子供の病気でしょ。自分たちは関係無い』となりがちですが、社会で防げる物は防ぐのが感染症なのかなと感じます。

忽那賢志先生の

マスクを着けている人が多い日本の新型コロナ感染者数が、世界最多なのはなぜ? です。データーを読むのは難しいですね。でも、非常に納得出来るところです。

かなり身近になっているコロナです。仕方がないと思う反面、出来ることはしなくっちゃとも思います。

我が家の近所のお寺さんの一角に、痘瘡堂というお堂があります。

これは昔の天然痘が流行ったときに建てられた物だときいています。いまサル痘のことで、天然痘のワクチンで防げるといまのところいわれています。日本では天然痘ワクチンは天然痘の撲滅宣言もあり中止されており、昭和49年生まれの人までですね。それがいま再び注目されるとは・・・・。歴史は繰り返されるということでしょうか?

人間の生活、社会活動や家族との喜びこそが私達の生きる支えです。この支えを大事にしながら、日々を生きていきたいですね。

庭にブルーベリーの実がなり、食べ頃です。
これって、鳥さん的にはまずいのか、あまり狙われず私がラジオ体操をしながら
毎朝少しづつたべています。健康ゲットだぜ〜(ホント(^_^;)???)

ブルーベリー

外邪から身を守るには、肌肉の厚い充実した肺の力を!肺気の充実を

Zoomをつかった、鍼灸師さん向けセミナーをしています。

今回は、東洋医学を考えるときの基本のキ。
気の昇降出入をとりあげました。
この気の昇降出入は生きている人間を東洋医学的に把えるときに
本当に大切な概念です。

ここをしっかりと押さえずに、沢山の知識だけをバラバラと詰め込むと
ただただ使えない知識の山ができちゃいます(^_^;)。
統合する力こそ、診る、診立てる力だと思います。

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人間の身体はゴム風船(肺気)で括られ、その中に身体は濃淡を持って存在しています。

ゴム風船で括られたその内側には濃淡があり、濃いところは、筋、骨、臓腑など目で見て感じられるところ、薄いところは血液体液や動きなどと把えています。

その濃淡全てが、ゴム風船に括られ、ゴム風船のゴムの厚さが肺気の柔軟な力と重なります。そして人間の生きる意思は肝気が主っています。

☆肺気と肝気

・肺気について

肺気は外界との交流も持っていますが、一括りの人間そのものをみるときには、肌肉としての厚みをもち下向きベクトルを持つ存在ととらえています。

・お高い肺気と安物肺気

ヂィズニーランドで買う風船はゴム部分が厚みがあって弾力があってお高い感じ。選挙の時にもらう風船はペラッペラで薄いお安い感じ。肌肉としての肺気の状態はそんなイメージでみるとわかりやすいと感じます。

・生命力のある生き物とは

たとえばリンゴ。肌肉がしっかりと厚く充実感があるリンゴ(肺気の充実)。そして内側から肌肉へ衝き上げてくる生命力を感じるリンゴ(肝気の充実)。この感じが生きてる度が高い生命のイメージです。

・肝気について

肝気は生きる意思(肝)を持つ存在です。気の昇降出入の中心的存在でもあります。そして、特に上向きベクトルを強くもっています。

・相互の関係

肺気と肝気は、ベクトル(強さと方向性)で、下向きと上向きの関係性を強くもち、命の中で大きな存在感となります。肺気の下向きベクトル粛降と肝気の上向きベクトル昇発は大きなベクトルの組み合わせです。

気の昇降出入 肝心脾肺腎 肝気 肺気 イラスト

☆実際に東洋医学臨床で使う、肺気と肝気

治療において、この肝気と肺気のベクトルは、強さと大きさを意識したときに非常に効きやすいものであり、使い方に注意が必要です。

健康な状態、病態などあわせ、どのベクトルがいまのこの身体に生じ、どのベクトル出しをすることがこの身体に必要なのかを考えることで、一つの治療の中での順番やドーゼを考えやすくなります。肺気は全体を括るゴム風船ですから、下向きベクトルを出しつつ、上向きベクトルを柔軟に受けとめ、内側に返します。また過剰な上向きベクトルを上手にヤカンの穴から水蒸気が噴き出すようにガス抜きが出来れば、健康な状態を保ちやすくなります。

肺気が十分に厚みをもって力強くあると言うことは、身体の防衛ラインが充実しているということです。

病的な状態

上向きベクトルがあまりに強すぎたときに、肺気が傷られてしまう状態ともなります。また、常に上向きベクトルの負担がかかり続ければ肺気のゴム風船は薄くなってしまいます。また肺気の薄さを肝気がカバーしている場合もあります。(生命力の不足をやる気でカバー。気が抜けるとガクッとなる)一時的なカバーにはなりますが、長期的には消耗となってしまいます。

肺気と肝気、相互に仲良くなっていって欲しいです。

そして臨床では非常に使い勝手の良い、効く、効いてしまうベクトルです。

上手につかっていきましょう。

☆昨今の流行性の風邪について。

肺気が充実していると言うことは肌肉があつく、外敵との防衛ラインがしっかりとしていることにつながります。

これは、外邪である風邪にやられにくいということにもつながります。

しかしながら、この肺気を充実させるということは、脾肺の虚が全身の気虚を示すように、充実させるには、裏ステップがいくつもあり、その最後のあらわれとしての肌肉の充実となるわけで、単に肺を補って即充実とはいきません。

お高い肌肉の充実した風船になる道は遠いけど健康のめざすところであるといえますね。

肺気に負担をかけやすい、肝気の調整(つまり心の調整、気持ちを整えること)が、健康法とつながるのも肝気が肺気をいじめ、脾胃をいじめ、自分自身の生きる意思(肝)である美しい姿をもちながらも、自分自身を傷める刃にもなるからです。

昨今のマインドフルネスブームは、この生きる美しい意思であり、気の昇降出入の主役である肝気を上手にコントロールしようという方法です。肝気のコントロールができることは、健康への近道でしょう。

マインドフルネス、やってみましょうよ(^^)

1)東洋医学の体力貯金 後天の精と先天の精 貴絡ワールド

1)東洋医学の体力貯金 後天の精と先天の精 貴絡ワールド

体力という言葉から思い浮かべることはさまざま。

私は身体の余力、底力というイメージを持っています。

東洋医学では、肝心脾肺腎の5つの臓腑で身体の状態を考えていきます。

この中で、胃腸を中心に、食べて、排泄してと日々を生きるのが、

胃腸の力です。東洋医学の言葉では後天の精といいます。

そして生まれつき備わっている力、日々の余力から積み増していく底力を先天の精といい腎が中心となります。

体力をあげようというと、運動や筋トレを思い浮かべる人が多いかと思います。

またご飯をいっぱい食べて体力をつけようという発想も理解出来ます。

この先天の精である腎と同じような考え方をしていくのが、奇経と言うシステムです。

東洋医学ちょっと複雑なのですが、正経と奇経というシステムをイメージしていて、

この先天の精である底力や余力に関するシステムをこの奇経のシステムとも重ねています。

私たちは毎日生きています。

日々を生きていく私たちには、生命力があります。

それは、今この瞬間に、足を動かし、手を動かす生命力です。

これは基本の生命力であり、五臓や正経のイメージするところ。

そしてもう一つ、底力や余力にかかわる体力貯金のような生命力も考えられています。

なにかあったときに、それを引き出し、なんとか乗り切るための体力貯金です。

この体力貯金が日々をスムーズそして臨機応変、何かあったときに対応して余力をもって生きて行くにはとても大切です。

お金で言うと、

日々のフローは後天の精である胃腸の力が中心。

貯金はなにかあったときに対応する余力、先天の精である腎や奇経が中心

日々はなんとか自転車操業のようにしていても過ごせます。

ただ、何かあったときのダメージをかわす。

妊娠ー出産など個人の生命とは直接関係のない命の営み

大きな厄災から身を守る。

こんなためには、東洋医学の体力貯金はとても大切なのです。

私はこの東洋医学の体力貯金を貴絡ワールドと名付けています。

奇経絡脈というのは血管とも、神経とも重なるような違うような。

命のネットワークのことです。つまり貴重なネットワークというイメージで奇絡ワールドという言葉を考えました。

東洋医学の体力貯金、貴絡ワールドのお話しをしていきましょう(^^)

ところで、この奇経は古くから色々な考察を重ねられています。

古典については専門家の先生方にお任せすることとし、私が日々の臨床の中で感じられたことを中心に考察をしていきたいと思います。

私が岡本一抱のイメージとして胸に刻んでいるのは

・陽維は諸陽を維ぎ(つなぎ)

・陰維は諸陰を維ぎ(つなぎ)

・督脉は背部で諸陽を都べ(すべ)

・任脉は腹部で陰経を養い

・衝脉は上下全身に衝通して十二経の海となり

・陰陽の蹻脉は左右陰陽の主となり

・帯脉は諸経を束ねて乱さないようにしているものです。

という言葉です。つまり奇経を十二経を束ね統合しひとつの命としてつないいでいるとイメージしています。

奇絡ワールド①:生命力の貯蔵庫

1)奇経ワールド:生命力の貯蔵庫。

東洋医学では、身体の中の状態を独特な生命観で見ています。
五臓六腑と言う概念が基本で、肝、心、脾、肺、腎、胆、小腸、胃、大腸、膀胱 三焦、心包という12の臓腑で考えていきます(五臓のなかに心を包む心包を考えます)

そして臓腑と経絡という概念があり、内臓とその流れる経脉というイメージで捉えていきます。
東洋医学瘀ややっこしいところは、これら臓腑と流れる経脉を同じ言葉で表現していることがあるからです。肝というと肝の臓腑をさしますが、同時に流れている経脉(足の厥陰肝経)という風に流れている経脉をさしている場合もあります。

また、もう一つ、正経と奇経。これもまたまた専門家の間でも議論がわかれるところで、その細かい議論はその道の達人にお任せして(^^ゞ、私としては、普段の生活に使う生命力が流れる臓腑を正経、そして内側で貯蔵庫のように生命の余力をためておくところとしての奇経八脉を考えています。この奇経が私たちの体力貯金というイメージです。

私は、臓腑経絡、また正経の治療に関しては、西洋医学やその他の医療、手当てがよく効くと思います。しかしながら、生命力の貯蔵である奇経八脉の充実が本来は一番大事で、これが私の治療の中心となっています。

ここからは、私自身の考察、まとめとなりますが、奇経ワールドを私なりのまとめで考察していきたいと思っています。まあ、するっとお読みいただければ嬉しいです。