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死ぬまで歩ける身体の使い方、100年足腰 読書感想

さて、巽一郎先生ファンの米山です(^^)

YouTubeなどの講演ですっかり魅了され(^_^;)、本を買ったものの、体操のやり方チェック程度にしていました。

でも、ファンとしては信心が足りないと思い直し、読んでみて改めて深くなっとく。

膝の痛みに対して、その原因に対処すること。

その原因とは、食、筋肉の使い方。

原因を変える日々を持つと言うことは、

意識から変え自分を大きく変えていくこと。

結局、膝という局所の課題を、全身の課題と考えること。

そしてその継続性をポイントとしていることに共感しました。

継続性ってのは、その方の人生の文脈を変えることにつながっています。

つまり違う人生を歩くという決心をすることを求めているわけです。

私はこの2年間で、歩くという事が日常化され、車という今までの自分の移動手段が主だった日常から自分の足で歩くという移動手段が主となる日常となり、大きく変化しました。これはすごく自分的には人生が変わって面白いのです。まあその結果がどうなるかは別問題ですが、小田原というこの地は歩く事をしてみる私になんとも言えぬ幸福感が海、陽の光、山並み、富士山という風景の中に感じられます。最近は砂浜歩行を加え波音もいいなあと感じます。幸せなんだなあ。

歩くと言うことが、人生の扉を大きく開けてくれました。

100年歩ける足腰、とても大切。

そして巽先生のご本の最後の方にある、

”ひざの痛みは、からだのさまざまな部分の老化の集大成”

という言葉は納得です。

足腰を健康に保つ体操が提唱されていますが、

これは結局、筋肉を鍛え、関節をいつまでも生き生きとさせ、

食養生で身体の健康を守るという大きな健康につながる文脈です。

ひざのため、ですが、それは膝の症状だけを注目するのではなく、

私達の日々の生きる日常をかえ、人生の文脈を変えるところにあるんだなと

納得しています。

興味のある方は、ぜひ本を読んでみてくださいね。

100年足腰 死ぬまで歩けるからだの使い方

養生は、日々の日常の中にあります。

養生をあれこれかんがえてみました。

先日、zoomの講座で

養生を語る」~斎藤奏 × 中田英之 × 野見山文宏

を拝見しました。

私は、暝想にアレルギーがあるので(^_^;)、どうかーと思っていたのですが、

ちょうどいま自分が考え続けていることにつながり、非常に勉強になりました。

マインドフルネスの世界

ちなみに、暝想というアレルギーは、マインドフルネスというカタカナワールドでアプリを使い、他人とかかわることなく、一人で実践するうちに自分の中にストンと落ちて、身体感覚を掴み、自分的な実践の世界の中にはいます。オマケに最近始めた海岸ウオーキング筋トレが思いのほかこの世界に近い感覚があります。まあこの部分はひとりで心の旅に出るモードで。

 

医療というサービスは養生の文脈にのらない

さて、養生という言葉はよく使われるのですが、このzoom講座で、
医療というサービスが医療者側から提供されるものであり

 不具合探しの除去と修復

という観点からなされる。養生とは逆の立ち位置、自分自身という主体による

 自己の手入れと慈しみであるということでした。

私は、養生の世界とは”治療者からの医療提供の世界から、自分が主体の身体の手入れ”であると理解しました。講義の中で、リハビリ筋トレ的なものを否定なさっていたので、『リハビリ筋トレも、自分が主体になってるんだからいいんじゃないの?』と思い質問しました。

そこでのお返事は、『症状に捕らわれている発想からの脱却』をご説明されました。リハビリ筋トレは、発想のスタート位置が『症状の除去』であり、これでは養生の文脈につながらないとのお返事でした。

そのときは、よく理解出来なかったのですが、少し時間をおいてみて、『あーそうか』と思ったことがあります。

膝のトレーニングから考える養生の日々

私は膝というテーマから、あれこれYouTubeなどを探索し、医療者側が結局、

『患者が主体の治療はなりたたない』

という立ち位置にいるなと感じました。それは現実的にそうなんだと思います。
膝も大腿四頭筋などのトレーニング、関節を守る体操、アライメントの正しい歩行などを指導しても実行するという患者側の主体性が必要な行為は、結局『なりたたない』という壁に阻まれます。糖尿病の食事指導も同じですね。

この患者が主体の治療はなりたたないというところに、
『症状に拘わった対応は所詮治療の文脈で養生の文脈にはならない』ということなのでしょう。

私は『膝』から、筋トレをどうやっていくかを考えるときに、
『日常化されているものにのっけていく』発想が必要と思いました。つまり、『膝のための筋トレ』だけでは成り立たないのです。すでに『日常化』されているところならば、非常にのせやすいです。そしてこの養生の文脈にそった『日常化』が筋トレを長く続けるコツですし、全体観のある養生の文脈にのることができれば、養生への道への厚みがまします。

この理解は説明してくださった主旨からははずれているかもです。

自分の聞きたいようにきいているかもです。

まあ、それでも楽しい日常の中に、養生の道があればうれしいですねえ。

たのしみ、楽しみ。

ご相談にお答えして:副鼻腔炎が辛いです。妊娠中で薬が飲めません。どうしたらいいでしょうか?

妊娠中の方からご相談をいただきました。

妊娠中はいろいろなトラブルがありますね。ただ、妊娠中であるので、お腹の赤ちゃんのことが心配。薬などもあまり服用したくない時期でもあります。

鍼灸はそんなときに大きな力になります。症状を取り去るということに注目すると、赤ちゃんに対して負担になってしまいます。でも、ご自身の力をアップするという方向にすると、体力がつき、結果として辛い症状が軽減するようになります。

ご自宅での養生お灸がとても効きますので、試してみてくださいね。

 

ご相談:

いま赤ちゃんを妊娠中です。もともとあった副鼻腔炎がひどくなり、耳の両方がふさがった感じと、鼻の重さがとても辛いです。

妊娠前から、顔の左半分が痛み副鼻腔炎と診断されました。頭痛もひどく左側が痛いです。肩こりも左側が痛いです。

また足の静脈瘤もひどく困っています。これは36才での一人目の子供を妊娠中からひどくなり、今回もとてもひどい感じです。

妊娠中ですので、薬も飲めず、お医者さんも『仕方がないね』という感じです。

私もある程度は仕方がないかなと思うのですが、体調そのものも悪いので日々がつ賴です。何か出来ることはあるのでしょうか?

 

私からのお返事

40才での二人目のお子さん妊娠とのこと。

妊娠というのは、お母さんの身体そのものの多くの負担がかかります。

とくに、上のお子さんがいらっしゃりますから、日々もお忙しいでしょうし、

また年齢的にも少し妊娠そのものが負担になりやすいお年頃ですね(^^)

お身体を拝見すると、東洋医学で考えるところの身体の土台である《腎の力》と

胃腸の力《脾の力》が不足したために、なんとか身体が頑張ろうとして、気の鬱滞、血の鬱滞をおこしていると思われます。

妊娠ということは、お身体の中心で抱えている赤ちゃんを、しっかりと上向きのベクトルで支えようとします。ですので、どうしても全体には上向きのベクトルが

強くなり、身体の上部の症状(副鼻腔炎、頭痛、肩の凝りなど)が強くなります。

この強い上向きベクトルそのものは、妊娠の継続にとても大切なので、

私は【仕方がない】部分でもあると思います。

ただし、身体の支えである腎の力、脾の力が弱いと、より頑張って支えなくっちゃ!ということで、上向きのベクトルが強くなります。

土台の力である脾腎の力を強くして、妊娠生活を楽しく元気に過ごせるようにしていきましょう。

治療、養生の経過

週に1、2度の鍼灸治療、ご自宅での養生お灸

鍼灸治療:大巨(ST27)、胃兪、三焦兪、左の外関、足三里。静脈瘤のお灸

ご自宅での養生お灸:お臍の棒灸 胃兪、三焦兪のお灸

耳の詰まり、副鼻腔炎などがおちつき、頭痛なども軽減。

静脈瘤がかなり減った。身体と気持ちが楽になった。

下肢静脈瘤のご自身でのケア、このサイトに紹介があります。またあまり辛いときには手術も検討の余地がありますよね。ご自身に一番よい方法がみつかりますように!

また、妊娠中の鍼灸ケアも多くしています。ご相談くださいね。

妊娠中アンケート

健康養生に、お灸で毎日セルフケア

健康養生に、お灸で毎日セルフケア

日本では、足三里のお灸が健康にとても貢献すると昔から言われています。
かの江戸時代の旅人、松尾芭蕉も『三里に灸して旅に出る』というほど、この
お灸は、胃腸を上部にし、足腰をすこやかにし、長旅を支えてくれる効果があります。

下腿の膝下にある前脛骨筋tibialis anterior (muscle)の上端に位置しています。

鍼灸院で灸点をおろしてもらい、温灸や、ミニ灸で毎日刺激するのが効果的です

病気予防や、体力増強といった効果意外にも、むくみや胃腸の症状や、膝の痛みなどにも効果があることがあります。

健康養生法でツボを使うときにはコツがあります。

1)ご自身に効果のあるツボを目的に応じて、全身を診たもらった上で、5−6箇所の
ツボを選ぶ
2)組み合わせたツボに対して継続的に行う
3)最初は1週間後、そのあとは2−3週間ごとに、全身をチェックして貰い、ツボの位置を検討する。

これが、全身の健康を高めるコツです。
人によって、必要なこと、効果が出やすいツボは違います。
間違ったことを長期的に行うことは効果がないばかりか、余計な偏りを強くすることもあります。

私自身、毎日、背中のツボに養生のお灸をしています。ツボはスタッフに毎回選んで貰っています。身体は日々変化しますので、それにあわせるのが大事だと私は感じています。そして継続的に行うのが一番大事。

何事においても、継続は力です。
がんばりすぎずに、がんばっていきましょう。

無気力、やる気がでないときに

無気力、やる気がでないということがありますね。

精神的にも様々な病名がつくケースもあるかと思います。

人間は、自動車を運転しながら生きている生き物だなと思うことがあります。

自動車は身体そのもの、そして運転している人が頭脳精神活動を主っています。

車そのものには、いろんな性能があって、大きくて頑丈で燃費の悪い車もありますし、小さくてもコンパクトで走りやすい軽自動車のような車がありますね。

自分の身体が軽自動車のようなパワーと頑丈さであるのに、頑張りすぎて毎日ぶんぶんとアクセルをふかしていると、あるときに、どうにもこうにも車が動かなくなってしまいます。

どうにもやる気がでない、無気力だと思ったときには、自分の精神や頭脳活動がどのように自分の車そのものを運転してきたのかを振りかえってみるのもよいのかもしれません。

そして、頭脳が暴走族で軽自動車を無理させすぎていたようだったら、その車を手入れし、車の運転手としての自分の人生を歩むときの運転方法も考える必要があるのかなって思います。

自分という車にあった運転をすれば、軽自動車で会っても東名高速道路にのってあちこちに行くことは可能ですし、箱根峠を登って芦ノ湖の遊覧船を見に行くことも出来ます。

いとおしい自分の身体をいたわって、上手な運転手になりたいものです。

この症例では無気力で気分が落ち込むということを、東洋医学の世界でいう、肝(生きる意思)、脾(胃袋の力)、腎(生命の土台の力)という三つの観点から、鍼灸の手入れと、ご自身の養生によって立て直し、その後の人生をご自身なりに歩んで行かれた症例です。

 

お体の手入れのポイントとしては、まず胃腸の状態をよくすること。

つまり、胃袋をしっかりさせて、生き物としてのありようをたてなおすことです。

この症例では、内関、足三里、脾兪、三焦兪などというツボをつかっていきました。これはご自身での養生で毎日お灸などをしていただいてもよいかと思います。

そして、あまりにもグズグズと気持ちが鬱滞したときには、少し”梳かす(すかす)”つまり疏通させることもアリです。ただし、気力という体力があまりにもないときには、梳かすものすらないわけですので、そういったときはあせらずに、淡々と規則的な日常をこなすようにされる方が良いかと思います。

そしてもう一つが、生命の土台作り。つまり腎を養い育てることです。この腎は生殖の力にもなります。

腎の力は余力、つまり貯金です。日常生活で困ったときには貯金を引き出して補住することも必要ですが、毎日それをしていては借金まみれになってしまいます(^^ゞ。基本的に、貯金を積み増しするような生活をして、十分余力のある日常をおくれるようにしたいものですねえ。

 

せっかくの人生、自分の車にのって、色々な風景をみたいものですねえ。

 

ストレスや緊張、不安で引き起こされた不妊(34歳出産)