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子宮内膜症、チョコレート嚢胞、側湾、何度も体外受精しても妊娠できない(42歳出産)0224

子宮内膜症やチョコレート嚢胞、子宮筋腫など、エストロゲン依存性疾患は生理があるたびに悪化してしまいます。

最終的には閉経に逃げ込んでしまえば、閉経逃げ込み療法なんていう言葉があるように、問題がなくなる場合がありますが、症状がひどかったり、妊娠の希望の有無でその対処法はかわってきます。

今回は、32歳から妊娠を希望するも、子宮内膜症やチョコレート嚢胞があり、なかなか不妊治療が前に進まない39歳の方のご相談です。

WEBでの紹介はこちら→なんど体外受精しても妊娠できない

YouTubeでの紹介はこちら→39歳です、不妊治療が前にすすみません。

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☆39歳です、不妊治療が前に進みません、どうしたらいいでしょうか?

39歳です。

早く妊娠したいと思っています。

10代の頃からハウスダストでがあり、現在も継続しています。

高校ぐらいから腰痛がはじまり、側湾もしてきされています。

湿疹は年ぐらい前からで病院では脂漏性皮膚炎といわれています。薬をもらったけど、食生活がかえられないせいか、あまり効果がありません。

初経は16歳、生理周期は28−34日ぐらい、20代は30−40日ぐらいの周期で生理が来ていた。

☆☆婦人科、不妊治療歴

32歳から妊娠希望で、タイミング、人工授精などを受けた。

35才 生理痛 子宮内膜症、チョコレート嚢胞と診断される

38才子宮内膜症のためにリング装着、片側の膿疱処置→生理痛軽減

生理前の2-3日から胸が張り、イライラする、

高温期に出ていた症状は生理がくるとおさまる。

生理初日と二日目に鈍痛、色は濃く、固まり、粘った膜。

(チョコレート嚢胞の処置前は2日ぐらい前からうずくまるほど痛かった

38才 採卵 4つ凍結できた。
3月から7月にかけて 3回の移植 すべて妊娠出来ず。
頭から皮膚炎が始まる、唇の皮がむける、顎関節症になった
          重いものを持ってから腰痛発症→継続(いろいろな治療を受けて現在は少しよい)

38才 リング装着、膿疱処置 →生理痛の軽減
11月 移植ー妊娠出来ず
12月 採卵ー 2段階移植 妊娠出来ず。

  気持ちを切り替えるために、体外受精の治療を休む

イラスト がっかり 辛い

イラスト ツボ セルフケア

 

39才 ビッグママ治療室受診

☆ご相談にお答えして『この状態ならば妊娠出産出来ます、あせらず前にすすみましょう』

32歳からの妊娠希望、38歳から体外受精をし、すでに6回も移植しているのに、妊娠出来ないという結果。子宮内膜症の事も頑張っていらっしゃる中での不妊治療はとても大変だと思います。そしてこれだけ頑張っているのに、とてもお辛いですね。

 

☆☆お身体を拝見して

もともと側湾や腰痛、鼻炎など、生命力の土台の力(腎気)が不足気味である素体の状態がうかがえます。

この土台の力(腎気)が弱いと、なにか身体に負荷がかかったときに、ストレスとして強めになり、気が立

ちやすくなります。これが体外受精という身体の負担のかかる治療を始めてから、頭の皮膚炎や顎関節症などの身体上部の症状がさまざま出現してくる遠因になっていると思います。

皮膚全体が薄く少し荒れており、また背部の胃腸のツボである脾兪、胃兪、土台の力をあらわす腎兪が大きく陥凹しています。また中央にある背骨が側湾(だけではなくねじれているような不安定さがある)している状態ですね。

上背部は少し腠理の疎(皮膚の粗さ)があり肺兪風門などの肺や冷えの入り込みをあらわす経穴は陥凹しています。骨盤部の皮膚は冷え、薄く固い。

手足末端にある経穴反応はあまり明瞭ではなく、脉状も甘くぼんやりとしています。舌は淡白歯痕胖大、脾腎を中心にした弱さのなか、皮膚、末端の養いが不足していると思われます。

素体としての脾腎の器が非常に小さいので、甘いものを少し食べると脾気(胃腸)への負担となり内湿(不要な湿気)を生じ、腎気(生命の土台の力)への負担ともなり肝気が立ちやすくなり上焦(身体の上背部)への熱感となりやすいと思われます。

この状態で他に大きな愁訴がないのは、ご自身ががそれなりに、睡眠、食事、無理のない範囲での生活と心がけているからだと思われます、とてもがんばっていますね。

☆不妊治療について

今のお身体の現状は、元々の素体の弱さがあるなか、ムリをして妊娠をしようという治療を行っている状態です。

しかしながら、ちゃんと採卵ができ、複数胚の凍結ができ、移植も出来、多少なりとも着床の反応がでています。これはあと一息、妊娠の初期の状態を乗り切りながら、全身状態を好転させ、出産にもっていくこと。

そして妊娠中の期間を利用して、しっかりと身体の土台作りをして、その後の出産、産後、子育ての生活にそなえていくようにと思っています。

この状態ならば、妊娠出来ます。あせらず、気負わず、するべき事をして、一点突破でがんばっていきましょう。

☆東洋医学的な診方

弁証論治
脾腎を中心とした気虚
益気補脾 補腎温養 温養子宮

治療方針
器が小さく色々な愁訴をもちやすいが、脾気を養い気虚をすくうこと、
腎気を温養し下焦を養い妊娠出産出来る身体作りをしていく。

妊娠に関しては、採卵して受精卵そのものは良好の状態で出来ているが、移植しても妊娠しないということである。現時点の体表観察からは背部腧穴にうかがわれる弱りが非常にきつい。脾腎を中心に子宮への生命力をあつめていき、妊娠、妊娠の継続をはかりたい。

☆治療経過

治療経過

39才 初診 ビッグママ治療室初診 週に一度の鍼灸治療、自宅施灸

1)左外関、足三里、左公孫(鍼してミニ灸)、左三陰交灸頭鍼
ミニ灸左復溜、左湧泉 温灸気海、関元
2)左肺兪 右心兪 温灸
3)脾兪、胃兪、右腎兪 鍼して温灸

ご自宅でセルフケア指導

 

 

 

イラスト ツボ セルフケア

右の腎兪はこそげて筋腹が極端にない感じ。10番で鍼して温灸を充分にいれる。

☆側湾部の背部腧穴に対しては、ゆるみの大きい方を取ることが多い。
3ヶ月後 少しづつタンパク質を増やすように、ウオーキングをするように指導
4ヶ月後 朝食を食べるように指導
5ヶ月後 皮膚の弾力がアップしてきている、白膩苔が薄くなる
8ヶ月後 採卵→2つ胚盤胞へ凍結できず
9ヶ月後 イボが出来てウオーキングが出来ないと白膩苔が出てくる
10ヶ月後 採卵→ひとつ胚盤胞に凍結出来た、背中辛い
11ヶ月後 移植 着床、妊娠出来ず。ただ、いままでで一番妊娠判定時のホルモン数値はよかった。

13ヶ月後 採卵→空砲
14ヶ月後 採卵 成熟卵が3つ 未熟が1つ 胚盤胞2つ凍結
15ヶ月後 移植→妊娠→継続

☆☆妊娠後の鍼灸治療

 9w つわりがひどい
11w 耳がぼーっとする
13w はきすぎてけいれんするほどだ
背骨の側湾がきつくなっていっている。皮膚の薄さもます

 15w 妊娠糖尿病と診断され食事指導を受ける
21w おっぱいマッサージをしたら、お腹が痛くなってしまい動けなくなった。
背骨の不安定さ↑

 29w 右足のふくらはぎがつる、息があがっている
治療院への通院は遠方(2時間ほどかかる)ので終了とする。
なるべく安静をこころがけるように指示

 35w 血圧が高くなり入院→退院後自宅安静指示が出る
38w 出産直前まで自宅施灸を継続し、順調な経過で自然分娩にて2800㌘オーバーの

 赤ちゃんを出産。おめでとうございます。

☆あとがき

32歳という比較的若い年齢から妊娠希望をなさっていましたが、子宮内膜症やチョコレート嚢胞、そしてもともとの素体の弱さなどがあり、少し長い不妊治療となっていました。ビッグママ治療室受信後は、一点突破をするため、しっかりと身体の土台の力をつけ、体外受精をみすえ応援していきました。無事に妊娠でき、本当によかったなと思います。妊娠中も土台の力が弱いためにかなり負担がかかったような状況でしたが、なんとか乗り切り、元気な赤ちゃんの出産となり、本当によかったなと思います。

出産直前までご自宅でのセルフケアをしていただき、自然分娩での出産となったとのこと。嬉しい限りです。

 

 

わがまま、やな奴、自分勝手のススメ

     わがまま、やな奴、自分勝手
これが、なーんと
不妊治療で成功するコツなのです。
ちょっと言い方が悪いのですが、
わがまま、やな奴、自分勝手というのは、究極の
自分自身を大切にする人ということなのです。
一番はじめに気がついたのは、
お忙しい職場だと思うのに、週に2回きちんと通われる方。
さくっと余裕の表情
ふと、『職場抜け出るの大変じゃないですか?』とお伺いすると、
『グジグジ言われたら、仕事やめます。』とさっくり。
そして、きっぱりと、休むときは休む。自分の都合があるときは帰るという態度を取っていると
かえって誰もぐじぐじ言うこともないと。
あーこれは、ご自身を養うと言うときに必要な一本スジが通った行動だなと思いました。
日本人的に周りに配慮し、
お伺いをたて、
気を使い休みをもらったりする。
結局休みを取れなかったりする。
それって休みが取れたとしても疲労はどっぷり。
本末転倒です。
採卵のために、だいぶ休みをとっちゃったから、もう休めないんです。
移植のために休みをとったから、妊娠したけど休めなくて・・・・。
結局、まわりのため、他者のため、気遣いのため、そんなことで自分自身が守れなくて、
不妊治療が進まず、結局、年齢要因があがってしまい時間切れと言った方を
何人みたことでしょう。
わかるのです、仕事が大切なこと。
周りへの配慮が大切なこと。
でも、人生には必要で大切なこともある。
それも期間限定で。
だから、きっぱり心を決めることが、物事をスムーズに前に進めるコツなのだと実感しました。
妊活に一番必要なのは、自分自身の余力です。
これを育てるには、社会的には『わがまま、やな奴、自分勝手』でいくしかありません。
余力を、社会への配慮で消費していては、自分の余力はそだたず、
妊活は前に進まないのです。
これは、自分自身の余力を育てるコツで、これが妊娠のコツなのです。

☆幸福の王子が教えてくれるもの

妊活を応援していて、一番真逆の存在に思えるのは幸福の王子です。
自分自身を省みず、他者のために、社会のために生きる。
幸福の王子。

幸福の王子

幸福の王子的なやり方では、自分自身の余力をつけることはなかなか
難しい。
小田原市の図書館で借りてページをめくり、最後の2ページで唸ってしまいました。
そして、幸福の王子も、わがままやな奴自分勝手も、もしかして同じ世界を描いているのかもとも
思えてきました。わがままやな奴自分勝手で守っているのは次の世代の子を育もうとしている力です。
自分自身のためではないんですよね。
この解釈、まだまだなのかなと思います。
考え続けていこうと思います。
幸福の王子が、ここまで語り継がれるこの大切さもあるんだろうなあ。
悩ましいですねえ。

子宮内膜症が辛すぎて不妊治療どころではありません。どうしたら良いでしょうか?0120

子宮内膜症で苦しんでいる方は多いと思います。

また不妊治療を前に進めるときに、問題となる場合も多いですね。

歌手の宇多田ヒカルさんは19才の時に卵巣嚢腫の手術をなさったと
ご自身のWEBでお話ししているようですね。またTwitter投稿もありました。

子宮内膜症

かなり辛い子宮内膜症でご苦労をされたようです。

そして、無事にお子さんを出産なさっています。

 

☆女性の人生と子宮や卵巣にまつわる婦人科疾患

少し前に、子宮筋腫の患者友の会でメール相談を担当していました。
そこで子宮内膜症に悩む方からの問い合わせが多く、お返事をしながら色々な
ことを考えました。

婦人科疾患は、女性の人生の問題である妊娠、出産にも絡み
どのように選択していくのかということがとても難しいですね。

その人の挙児に対する希望、状況、そして現在の年齢など
病気の状態の上に、そういった将来の希望も考えながら
選択しなければなりません。

特に妊娠は、パートナーとの関係性がかかわってきます。

まだお相手がいないうちから、一人で将来の妊娠の事を考えて選択するのは

気持ち的にも煮詰まってしまいそうな感じを持つ場合も多いんだなと思います。

☆東洋医学で考える子宮や卵巣にまつわる婦人科疾患

東洋医学では、まるごと一つの身体の中に起きている出来事として捉えます。

イラスト 東洋医学

子宮内膜症は、生命力に棹さす状態としてのオ血(内生の邪)となっている状態もあれば、生命力の中で把えられる範疇の状態もあります。

この兼ね合いが、東洋医学と西洋医学の役割分担にもなってくるのかなと思います。

生命に棹さす状態としてオ血とまでなったものはやはり西洋医学の手を借りながらと言うことになるケースが多いですし、生命力の中で把えられる範疇のものは、生命力を高め気血の流れをよくし、しっかりと生理のリズムに乗っていけるように応援します。

 

それでは、具体的な症例を通じ、子宮内膜症と付き合いながらもの妊娠を考え、妊活、妊娠、そして無事の出産をなさった症例をご紹介していきましょう。

きつい子宮内膜症からの不妊治療(35歳出産)

☆ご相談:子宮内膜症がひどすぎてピル服用のため、妊活が前に進みません。

33歳妊娠を希望しています。

子宮内膜症であまりにも生理痛排卵痛がひどく日常生活もままならない状態で生理を止めるためのピルを飲んでいます。

ピルのためにのぼせ、ほてり、動悸で眠れません。妊娠のためにはピルをやめる必要がありますが、ピルをやめる度に体調が急激に悪くなり妊娠どころではありません。

この状態でどうやったら妊娠できるのかわかりません。どうしたらいいのでしょうか?

☆☆お身体の状態:子宮内膜症が辛くピルがやめられない

現在の状況:

・重度の生理痛のためにピルを服用中。

・妊娠のためにピルをやめると、生理痛がどんどんひどくなり、身体のだるさ、口渇、耳のふさがるようなキーンという感じ、いらいらや頭痛、胸の張り、そして情緒も不安定になってくる。

・20代で腎盂腎炎2回、下痢と血便での入院が2回ありその後に子宮内膜症が判明。

 

☆ビッグママからのお返事:身体の力をあげ、子宮(女子胞)のリズムを受け止められる身体にし、妊娠に向かいましょう。

子宮内膜症があまりにもひどいので、妊娠を希望するもののピルがやめられないという状態ですね。

確かに、ピルを服用しない周期の状態を伺っていますと、とても妊娠どころの騒ぎではないというのはよくわかります。

しかしながら、ピルで排卵を止めてしまっては妊娠につながらないということも、わかりすぎるぐらいわかります。

ピルをやめると、排卵のころから高温期にかけて出現する、体のだるさ、夢をよく見る、朝起き難い、口渇、耳がふさがるようなキーンとする耳鳴り、腰痛、下腹が渋るような痛み、頭痛、胸の張り、吐

き気、イライラ、情緒不安定などは、すべて排卵による高温期の時期を、ご自身のお身体が支えられていない(土台の力の不足)と、排卵による気の上衝(身体上部への衝き上げ)があまりにもきついためにおこっているのかと思います。

また、元々の素体が、胃腸の力(脾胃の力)や身体を支える底力(腎気)とも弱めであり、この状況のなか、頑張って気を張って生活していたので、気血が滞りやすい状態になり、腰骨盤内臓器などの部位において子宮内膜症がより重くなっていった一因かと思われます。

エストロゲン依存性疾患である子宮内膜症に対して、ピルを使って生理をとめ全身への負担をとったのは正しい判断だと思います。そしていまはピルをやめ、早めに妊娠のチャンスを候うスピードも必要だと思います。体外受精もそのスピードを助ける手段の一つです。積極的に不妊治療を進め、妊娠につなげましょう。

この土台の力不足と、過剰な気の上衝を調和させ、なんとか妊娠にたどりつき、ピルではなく妊娠で生理をとめ、子宮内膜症を持つお身体と上手に付き合い人生を過ごせるようにしていきたいと思います。

一緒に頑張って行きましょう。

☆☆治療方針:子宮を中心とする生命力を高め、子宮内膜症の状況が全身状況に及ばないようにしていく。

1)子宮骨盤内の生命力を高め、なるべく早く妊娠が成立するようにしていく。

2)妊娠の早期成立をはかるため、高度生殖医療の選択も早めに準備していく

3)元々の素体が、胃腸の力、身体を支える底力とも弱め、upしていく。

4)積極的なスピードアップをした不妊治療をすすめ、妊娠に早くたどり着くようにする。

 

☆治療経過

☆☆初診:

百会7 列缺(LU7) 中注(KI15)お灸+温灸、関元(CV4)温灸
足三里(ST36)灸頭鍼 三陰交(SP6)鍼+ミニ灸 左公孫(SP4)鍼+ミニ灸 左湧泉(KI1)温灸
右心兪(BL15)、右肺兪温灸
左胃兪(BL21)、腎兪(BL23)、中膂兪 鍼+温灸

花粉症がひどい→花粉症のパイオ
週に1,2回の治療頻度で進む。

1ヶ月後→首の調子がよく、身体全体が楽な感じになってきた。

☆7ヶ月 体調up積極的な不妊治療スタート

・初診から7ヶ月でだいぶ体調がよくなってきたので、不妊クリニックに本格的に通院を始め体外受精もスタートする。

1回目、一個空砲、一個移植、妊娠出来ず。

2回目(3ヶ月後)3つ採卵1つ移植、他の培養した卵は凍結出来ず。

    妊娠出来ず。

3回目 4個取れたが、一つも凍結出来ず

4回目 4個取れて1つ凍結出来た。

5回目 ドミノ、移植ー妊娠 採卵した卵は凍結出来ず。

妊娠 8週黄体ホルモンが低い、

   9週 体温が急に下がった

   13週 糖負荷検査でケトン体が出た

   15週 咳がでて気持ちが悪い。手首が痛い

   30週 糖負荷検査で引っかかった。

 40週 無事に元気な赤ちゃんをご出産となりました。

イラスト ツボ セルフケア

☆治療をご一緒させていただいて

妊娠のために、不妊治療をすすめたいけど生理がある状態だと体調がどんどん

悪化してしまうと言う悩ましい状態での不妊治療でしたね。

子宮内膜症だけではなく、もともとの体調不良の問題も大きく、この点をなんとかカバーしながらの不妊治療は大変でしたけど、ある程度の体調がよくなったところで勇気をもって体外受精へと早めに

ステップアップしたことはよかったと思います。

妊娠中も、なにかと体調不良がでて、とても大変でしたが、なんとか無事に乗り越え

出産にこぎつけることができました。私も胸をなでおろしました。

ご本人の真摯な努力のたまものです。よかったですね。

イラスト

体外受精をすすめるべきか、病院での方針に迷います 0305

人工授精での妊娠経験があるのに、ステップアップした体外受精では妊娠すらしません。すすめられた漢方も飲みました、病院での方針に迷います。どうしたらいいでしょうかというお悩みをいただきました。

”なにもしなかったときは、すんなり妊娠反応がでたのに、
          治療をすればするほど混迷するばかりです。”

イラスト

お話を伺って、『うーーーーん』と大きく唸ってしまいました。
この、努力すればするほど全く前に進まないというのは、不妊治療あるあるですね。

医療介入がないときには、するっと妊娠。ただ、残念ながら継続出来ず。

それでは、『不妊治療をして前に進もう』と思ったら、妊娠すら出来ない。

いったい不妊のための、沢山の注射、超音波、診察などなど、なんのためにしているんだろうという疑問がふつふつとわいてきてしまうというお気持ちはよくわかります。

生殖医療の原則は低い介入からだんだんステップをあげていくということです。

自然な形で妊娠しているカップルならば、ご自身の妊娠する力を信じることもとても大切です。

ただし、年齢要因が絡んでいる場合は臨機応変に、よく考えながら進める必要があります。

そんなときに、とても迷うのはよくわかるところです。

YouTubeはこちら→338歳 体外受精を続けるべきでしょうか?

☆ご相談:治療すればするほど、かえって不妊治療が前に進みません。

36歳です。
結婚したてのころに自然妊娠しましたが継続出来ませんでした。
1年ほどタイミングをとり、人工授精をして妊娠。しかしながら化学流産。

その後、ステップアップを勧められ、IVFをしましたが妊娠すらしません。

潜在性高プロラクチン血症と診断され薬を飲んでいましたが、転院した病院では
不要な薬だと言われてしまいました。

病院によって診断が違うのにとても迷います。

クロミッドとHCGの注射をしたあとに卵巣が腫れてしまい治療が中断してしまったこともありました。

色々な薬を飲んで治療を進めてから、治療周期が28日ぐらいから26日と短くなってきてしまっています。

クロミッドやセキソビッド、hcgの注射、テルロンなどを組み合わせて、体外受精や顕微授精などの高度生殖医療も含めて不妊治療を進めていましたが一度も妊娠していません。

すすめられるまま、漢方薬ものみ、体外受精もやってきているといういまの現状。

1回目は夫の精子の状態が悪く顕微授精となり上手く行かず終了

2回目はフェマーラとHMGの注射を使い2個採卵できグレードのよい卵を移植しましたが
妊娠しませんでした。

薬を飲んだり、注射をうったりなどのことをなにもしなかったときは、すんなり妊娠したのに、
治療をすればするほど妊娠すらせず、混迷するばかりです。

イラスト がっかり 辛い

イラスト ツボ セルフケア

どうしたらいいのでしょうか?

☆私からのお返事:身体の力をあげて、不妊治療を前に進めましょう

治療をどんどん進めているのに、かえって結果には繋がらず、

生理周期も短く体調全体も悪くなってしまっているということで

どうしたらいいのかわからなくなってしまったということですね。
本当に辛い、悩んでしまいますね。

不妊治療というのは不思議なもので、
沢山介入すれば結果がでるというものでもなく、

かえって混迷してしまうということはよくあります

これは妊娠だけに注目して治療を進めるために、

・排卵させること、
・受精させること、
・胚移植すること

こういったことだけをみているために、かえってご自身が自分で妊娠する力を落としてしまっていることがよくあるということなんです。

☆☆お身体の状態

手足がよく冷え、冬が辛い。頭痛(目の奥)や肩こりも辛く精神的に不調。
舌が歯痕ありはんどん 両列厥ややこそげ、右の内関陥凹
心下つまりあり、左の肝の相火きつい
中カン動悸、冷えあり、左外関陽池冷え
下腿胆経突っ張りが強い、陰陵泉曲泉のラインがゆるい

☆☆不妊治療へのアドバイス:

妊娠しないと言うことでいろいろ治療をすすめていますが、そのことがかえって
全身の体力に負担となっています。その負担になんとか頑張って耐えるために気を張って身体の枠に力が入っているため、かえって妊娠に一番大切な気の昇降出入が滞ってしまっています。

35才という年齢を考えると、西洋医学的な治療を進めていくことは私も賛成です。可能性の幅を広げる事につながると思います。しかしながら過去の妊娠の状況をみると、自然妊娠の可能性もかなり高いとは思います。結局、○○さんにとっては、体外受精だけを狙う受精にまつわることが課題ではなく、身体の力そのものの不足があったために、医療介入そのものが身体の力を落とし、悪循環となっていったと思います。

一度妊娠反応がでているカップルです。必ず妊娠への道はあると私は思っています。一緒に前に進んでいきましょう。

1)仕事を含め、生活を規則的にして、生活全般を見直そう→シフト勤務はきついかも。
2)食事記録をつけよう→生活見直し
3)体調がもう少しupしてから病院治療をはじめましょう。
4)男性側の課題も考えよう→精子の状態をよくすることで再度の自然妊娠も可能性ありかも

イラスト ビッグママ

 

☆東洋医学的なみたて

・弁証 :腎虚肝鬱オケツ
・論治 :益気補腎 疏肝理気
・治療方針
全身の器が小さいために上焦の気滞が強くなったり、フレームである胆経が突っ張りとなり全身の気血の巡りを悪くしまっている。腎気をあげることで全体の余裕をつけ、気の昇降出入が無理なくおこなわれるようにする。肝欝気滞については基本的に手をつけない。

 

☆治療経過

週に1-2回のペースで鍼灸治療開始、毎日の養生お灸手入れスタート
食事生活記録をつけ、食事を改善

初診:
三陰交(SP6)、右足三里(ST36) 右外関、右陽池(TE4)、大巨(ST27)、関元(CV4)
肺兪、腎兪(BL23)、気海兪、次髎(BL32)

セルフケア:右の外関、陽池(TE4)、大巨(ST27)、関元(CV4)、三陰交(SP6)、腎兪(BL23)、次髎(BL32)

イラスト ツボ セルフケア

1ヶ月後:夫が食事の変化をよろこんでくれて、食事が楽しい。

3ヶ月後:食事メニューが充実してきて夫が喜んでくれている。果物も買う習慣が出来た。

4ヶ月後、基礎体温が安定、高温期低温期の長さが十分になってきた。

6ヶ月後、もう一度人工授精での妊娠に挑戦→妊娠できず

1年半後:3回目の採卵ー空砲と未熟卵で移植出来る卵は出来なかった

2年後:4回目の採卵ー2個取れた

  移植ー1個をフレッシュ胚盤胞で同じ周期に移植ー妊娠せず。残りの卵は胚盤胞にて凍結、

2年2月後:移植ー凍結胚盤胞を移植 妊娠 出産

 妊娠初期に出血や不安定感は多かったが、鍼灸治療頻度を週に3−5回に上げ妊娠初期を乗り切るー無事に出産(38歳)

 

☆妊娠〜出産までを振り返って

一度、自然妊娠をされています。体外受精をすれば妊娠できるはずという強い思いは

わたしもとても納得できるものでした。

不妊治療は、沢山医療介入をすれば上手く行くというものでもなく、ではなにもしなければいいのかというものでもありません。

ご自身の状態を把握し、理解し、何をすれば良いのかしっかりと考え、淡々と前に進んでいく。あたりまえのことなのですがなかなか難しいことでもあります。

今回のケースでは、西洋医学的な治療にご自身の身体がしっかりとついていけるようにという後押しが無事な妊娠を支えたのかなと思います。無事に元気な赤ちゃんを迎えられてよかったね(^^)

イラスト コメント

 

 

症例、ご本人のお声はこちら↓

☆体外受精をすすめるべきか、病院での方針に迷います(38歳出産)

 

42歳、何度も体外受精をしていますが不妊治療が前に進みません。0182

不妊治療のご相談を多くお受けしていると、あらためてそのご努力に頭が下がる思いをすることがあります。

そして、また”なかなか前に進まない不妊治療”に対して感じるストレスも

ひとそれぞれなんだなあとも思います。
大きく感じる人、小さく感じる人。

この不妊治療そのものがストレスになってしまい前に進まないケースも多く拝見してきました。
それぐらい、ストレスは強敵ですし、また逆に強敵にするかどうかはその人しだいともいえるのかなと。

今回は、その道筋を伺うと、ここまで・・・すごいと思いつつ、それを困難とかストレスとかと大きくせずに、淡々となさることをするという態度に強いと思いました。

そうなんです、ストレスに振り回されない人は、強いです。
その強さは、結局、不妊治療を前にすすめるものです。

強いというとパワフルとか、力強いというイメージがありますが、
強さというのは柔らかさで、柔軟に淡々とするべきことを積み重ねてする。その継続性が結果的に強さになると感じます。

今回は、うーんと唸らせられてしまう不妊治療であるのに、淡々と前に進み、結果として妊娠、出産にたどりついた症例です。

☆不妊治療をしていますが、良好胚ができず治療が前にすすみません。

42歳です。
31歳から妊娠を希望し、4年かけ9回目の胚移植でやっと妊娠出来、39歳で出産しました。

その後、40歳からふたりめの子供を希望し、体外受精をしています。

1度は妊娠はしたものの心拍確認後の流産となってしまいました。

採卵を繰り返していますが、なかなか移植出来る良好胚が出来ません。
また第一子の経過で途中から高血圧になってしまったことも不安です。

なんとか、妊娠、出産したいです。どうしたらいいでしょうか?

繰り返す採卵、不妊不育、妊娠高血圧を乗り切り無事の出産(43歳出産)

☆お身体の状態について

主訴:不妊 腰痛 便秘

・子供の頃から便秘がちで、薬を服用していた。いまでも、薬を並用しながら便秘とつきあっている、硬めの弁でお腹が張って痛いことが多い。

・仕事をするようになって、疲労がたまると腰が痛い

・食欲は普通、少し不規則で空腹感はあり、おいしく食べられる。

・睡眠状態はよく、翌日に疲れが残ることもめったにない。

☆婦人科の状態について

・生理の状態は28日型で5日間ぐらい出血。体調不良はめったにない。

・排卵時に卵巣のあたりが痛い

・39歳第一子妊娠

・42歳ー妊娠、心拍確認後に流産

☆不妊治療歴

31歳 妊活スタート ホルモンの状態、卵管、卵巣などの基本的な項目は問題なし。

35歳 医療介入での妊活スタート

〜38歳、不妊クリニックにて、採卵を繰り返し、4回ほど全く着床反応がない。

 不妊クリニック転院や採卵を繰り返し、4回目の凍結胚盤砲移植で妊娠

39歳: 妊娠中高血圧になり、少し小さめの赤ちゃんながら無事に出産。

40歳 妊活再スタート 体外受精再スタート

41歳 1回目胚移植にて着床反応あるものの妊娠までにはいたらず。

42歳 2回目妊娠ー7wで心拍確認後流産。

☆ご相談にお答えして:
子宮(女子胞)を支える力をあげ、妊娠、出産に向けて進みましょう

体外受精を繰り返しているのに、なかなか胚移植出来る卵にならない、またせっかく移植し妊娠出来たのに、心拍確認後に流産になってしまったとのこと。本当に残念でしたね。

第一子も、31歳から35歳までは病院へ通いながらの不妊治療をおこない、その上で、体外受精にステップアップし、かなりの採卵回数を重ねた上での妊娠、出産とのこと。

本当に頑張って前に進んでいらっしゃったのですね。

☆お身体を拝見して。

今回の心拍確認後流産は本当にお辛かったと思います。

流産は女性にとって、大きな気血の傾きとなります。お身体を拝見すると、やはり子宮(女子胞)への負担が大きいことや、元々の腰痛や年齢要因からも東洋医学で言うところの生命の土台の力である腎気がかなり落ちてしまっていることや、便秘がちなお身体、舌の状態や、お身体にでている反応などから、気の滞りを持ちやすく(気滞)その滞りが少し根深く血の滞り(オ血)まで引き起こしている可能性がうかがえます。

☆☆東洋医学的な治療方針
・弁証 腎虚を中心とした肝鬱瘀血
・論治 益気補腎
・治療方針

 腎気を補うことで、ご本人のもっている生殖の力をあげ、バックアップしていく。
瘀血に関しては、胚ができていること、着床もできているので、大きな問題としない、補腎をすることで、自然な経過として肝鬱瘀血の部分は解決していくのではないか、その上で必要な場合は考える。

☆不妊治療についての4つのアドバイス

1)今のクリニックがあっているので、継続して採卵を。

2)妊娠に必要な身体の余力をupしていく(鍼灸+セルフケア)

3)妊娠が成立したら、血圧や体調に気をつける積極的に鍼灸をしていく。

4)年齢要因は気になるが、充分妊娠、出産出来る状況。

不妊治療歴は長いものの、第一子のプロセスを拝見すると、現在通院中のクリニックのやり方が基本的にご本人にあっていると思います。転院することなく、信頼し継続していいかと思います。

また、今回は流産になってしまってとても残念なのですが、基本的な卵の状態や、妊娠する力そのものはある方だと思います。年齢要因などは気になりますが、同じクリニックで、迷わず、採卵をされるのがよいかと思います。しかしながら、少しお身体の疲れが目立ちます。妊娠は身体の余裕が非常に大切。育児で大変かとは思いますが、鍼灸治療をとりいれ、またご自身のケアも取り入れていきましょう。

一つ気になるのは、第一子の妊娠中にかなり腎臓に負担がかかった状態になり、少し小さめでのご出産になったことです。これはご自身のお身体の状態をあげること。また特に妊娠初期の血流をあげ、胎盤などの状態をよくすることで、妊娠後期の状態を改善出来て行ければと思います。

☆治療経過

初診
右外関陽池(TE4)、右臨泣、右足三里(ST36) 三陰交(SP6)
大巨(ST27)、関元(CV4) 肺兪、腎兪(BL23)、大腸兪(BL25)、次髎(BL32)、
→セルフケア 大巨(ST27)、関元(CV4)(しっかりと)右の外関陽池(TE4)

以降週に1−2回の鍼灸治療+セルフケア

・初診から3ヶ月続けて採卵ー空砲や未成熟が多いー少し休んでみたらとアドバイス。

・5ヶ月目 採卵ー培養途中で止まる。

・6ヶ月目 採卵ー凍結胚盤砲が出来た。

・8ヶ月目 移植ー妊娠
移植時の鍼灸
百会、三陰交(SP6)、陰陵泉(SP9)、右足三里(ST36)、右内関(PC6)
肺兪、胃兪(BL21)、腎兪(BL23)、次髎(BL32)

妊娠時の鍼灸(なるべく週に3日以上の鍼灸治療)
臍、中注(KI15)、大巨(ST27)、関元(CV4)、腎兪(BL23)、脾兪(BL20)、次髎(BL32)などの棒灸

妊娠30週 血圧がじりじりとあがってきた トコちゃんベルトをするようにアドバイス
妊娠32週 赤ちゃん下がってる?ートコちゃんベルトをして、少しあがる。
妊娠36週、少しタンパクがでる。第一子のときよりも良好に経過

予定帝王切開の日までしっかりとお腹にいてくれて、無事に出産。体重もしっかりとあり、元気に産まれほっとしていますとメール。

無事の出産、おめでとうございます。

☆あとがき、ご本人の淡々とした努力に頭がさがります<(_ _)>

年齢が高いこと、何度も体外受精、採卵を繰り返すものの良好胚がとれず移植に結びつかないこと、第一子の妊娠経過が厳しかったことなど、42歳での挑戦には多くの壁がありましたが、ご本人のあまり構えずに、そしてやることはすっとなさるという感じで、無事に良好胚がとれ、妊娠、出産につながったと思います。

ご本人、淡々とした努力がしっかりと実を結び、本当によかったなあと思います。

出産報告のメールで、『生まれるまで、ハラハラしながら過ごしていましたが』とありましたが、そう仰りながらも、すうっと落ちついた態度で、淡々と日々をすごし、セルフケアをなさるお姿が印象的でした。

ご出産、おめでとうございます。

よかったですねえ。

イラスト