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4回にわたるIVF-ETの失敗、温め養い身体の力をup! 43歳出産(0011)

不妊治療に体外受精や顕微授精などの高度生殖医療が保険適応になって1年が経ちましたね。

体外受精や顕微授精などの高度生殖医療をすれば、妊娠出来るのではという思いは、誰にでもあるかと思います。

☆前に進まない不妊治療、そしてストレス

しかしながら、良好胚がとれても、妊娠に結びつかない。
そもそも卵子が取れない。
受精しない、受精してもよい凍結胚にならない。

そんなことが続くと、気持ちも落ち込んでしまいますね。

保険適応になっている体外受精や顕微授精などの高度生殖医療。
しかしながら回数制限があります。

うまくいかない→再度挑戦という繰り返しで、同じ事ばかりしていては、
あっというまに、回数が制限に到達してしまいます。

1,2回やってみて、上手く行かないときには、もう少し振り返って、

妊娠そのものの力を底上げしていきましょう。

今回は、42歳という年齢も高め、すでに4回の体外受精に挑戦し残念ながら結果が出ず。
もう一回再挑戦したいと言う方のお話です。

 

☆ご相談内容:42歳です、不妊治療が前に進みません。

 

42歳です 身長158センチ、体重50㎏ 派遣社員として毎日勤務

妊娠したいことと、首や肩の辛さが悩みです。

冷えについては、子供の頃から手足は冷えるなという感じで、足のしもやけは20代になっても続き、冬はとくにつらく、痔にもなってしまいます。

40歳ぐらいから(不妊治療をはじめたころから)首の後ろが緊張して前頭部に痛み、だんだん痛くなっている。また同じ頃から尿切れが悪い感じがしています。

☆普段の状態について

クーラーで体調が悪化
腰から下が冷える
便通は1日1回、小便は10回夜間排尿はない。
寝つきは普通、寝起きはよい、疲れが残ることが時々ある。

☆婦人科的な状態

28日で生理が来ていたが、不妊治療開始後は不規則になってしまっている。
生理前にイライラ、生理がくると腰、下腹部に鈍痛、腫れ、前頭部の頭痛
小指大の塊がまじり、量はとても多い

 

☆不妊治療歴

38歳で結婚し、二年ほど自分たちでタイミングをとっていましたが、妊娠しませんでした。
40歳
・一般的な検査(卵管造影、ホルモン値、精液検査など問題なし)
半年ほどタイミング法(HCGと黄体ホルモン剤並用)-妊娠せず。

41歳
・人工授精をするよりも、体外受精にステップアップした方がよいといわれ、体外受精にステップアップ。
採卵ー移植ー妊娠するものの心拍確認できないままの繋留流産。
凍結胚盤砲移植ー妊娠出来ず。

42歳
・病院を変えてみた。腹腔鏡をし、人工授精を4回するも妊娠せず。
・体外受精に再挑戦。採卵ー凍結胚盤砲移植、妊娠出来ず。

 

☆ご相談にお答えして:不妊カウンセリング 東洋医学的診立て

妊娠したいというご希望ですね。
また、不妊治療もいろいろなことを試されいままで頑張ってきていらっしゃったんだなと思います。

お話を伺うと、40歳頃から不妊治療をスタートすると同時に首などの辛さがめだってきていますね。

☆☆薬や医療介入で身体の力が落ちてしまう悪循環について。

不妊治療をしていると、薬を使ったり、周期に合わせていろいろな医療介入があります。

生殖医療というのは、東洋医学で言うところの、日々の生活を底ささえする腎に負担がかかります。
そして子宮(女子胞)は、腎に支えられています。

腎の力がおちると、その腎に養われている子宮(女子胞)の力も落ちてしまうと言うことです。

Iさんの場合は、不妊治療はそれなりに成立していますが、この腎の力がかなり落ちてしまっているかと思います。そして、この腎気の落ち方が非常にきついため、全身の気虚(生命力不足)さえも招いてしまっています。

夜に布団に入っても身の置き所のない感じで寝付けないという状態というのは、気が裏に帰ろ(これが寝るということです)うとするとき、帰るべき腎陰も肝陰も(つまり腎の力)が不足しているため、納まり所がなくなっていることをしめしています。

もともと、冬になるとしもやけができたり、痔の悪化があるということより、腎の陽気不足(腎の温める力の側面)を思わせる素体が、不妊治療の負荷のため、かなり腎気の虚そのものが明瞭になり、本来腎気が必要とされる妊娠が遠くなってしまい、不妊状態がより深くなるという悪循環が生じています。

そして、腎気の不足が招いた肝気の鬱滞による首肩の痛みという状態を引き起こしていると思われます。

☆東洋医学的な診立て

・弁証:気虚まで進んだ腎虚肝鬱
・論治:益気補腎 疏肝理気
・治療方針
腎気をたてることを中心とする必要に応じて肝鬱を払う

☆☆医療介入のデメリットを受け入れメリットをいかして妊活を前に進めよう

薬を多く使う不妊治療は、どうしても身体の負担にはなります。しかしながら、その薬は妊娠に向けての力強いサポートにはなります。不妊治療のメリットを受け止められる身体の状態が、ご自身の健康度をあげ、不妊治療を前に進めていくコツになると思います。

また、身体の力をあげることは、妊娠が成立後も、しっかりと子宮(女子胞)をサポートし、無事の出産につながる力強い支えとなります。

 

☆☆不妊治療について

・採卵ができ、受精卵ができ、着床までも成立しているということは、もう一工夫で妊娠ー出産まで行く可能性のたかいカップルだと思います。
・不妊治療と同時にでてきている身体の愁訴をケアすることが結局不妊治療を前に進めていくことになります。
・年齢要因が厳しい状態です。身体の力をつけることと、年齢的な卵子の課題は、凍結などの技術の力を借りて乗り越えるということも視野に入れてよいかと思います;

☆☆Iさんの妊活を前に進めるための5つのコツ

具体的に提案させてください。

1)睡眠をしっかりととる(お肌の綺麗になるといわれる午後10時から2時までの睡眠は特に大切です)
2)からだの力を落とさないため、間食は控えましょう
3)あまりストレスをためず、やれることをしたらあとは考えすぎずにのんびりすごしましょう。
4)毎日歩くことを生活の中に取り入れましょう。
5)ご自宅で毎日、セルフケアのお灸をしましょう

 

 

☆☆治療経過

初診:左陽池(TE4)、外関(TE5)、右公孫(SP4) 復溜(KI7)
大巨(ST27)、関元(CV4)、
脾兪(BL20)、右三焦兪(BL22)、左腎兪(BL23) 次髎(BL32)

セルフケア
大巨(ST27)、関元(CV4)(温灸、お灸)
脾兪(BL20)、三焦兪(BL22)、次髎(BL32)

 

☆首の痛みがきついときなどは、上背部の肺兪、大椎、列缺(LU7)などを使用していった。

☆☆体外受精への再挑戦

4ヶ月後5回目のIVF-ETに挑戦し、妊娠。
体外受精胚移植時の鍼灸
1) 肺兪温灸
2) 右胃兪、左脾兪、腎兪、
大腸兪次髎(灸頭鍼)
(申脉温灸+ミニ灸)
3)右外関ー陽池
曲泉ー陰陵泉(パイオネックス+ミニ灸)
三陰交針+ミニ灸
4)臍温石

鍼灸

 

☆☆妊娠〜出産までの治療

妊娠初期は週に3回、その後もも週に1−2度の治療間隔で継続し、無事に自然分娩にて出産43歳。

妊娠中の鍼灸
1)腹部棒灸 臍、大巨(ST27)、関元(CV4)、中注(KI15)など
足三里 陰陵泉 ミニ灸など
2)胆兪 脾兪 胃兪 三焦兪 腎兪 次髎など 鍼して温灸

臍 イラスト

 

☆あとがきにかえて

 

無事に43歳での出産となりました。
おめでとうございます。
本当によかったですねえ。

不妊治療は、年齢要因が重なればあせるのはあたりまえだと思います。
そして妊娠への挑戦は、どんな方法でも結局は月に1度程度でてくる排卵にあわせるしかなく、
あっというまに、年月がすぎさってしまいますね。

また身体に負担のかかる治療ですので、不妊という観点からでは治療になっても、
健康という側面には負担でしかないということも事実です。
その折り合いをつけながら、ご自身の体調をupさせていくなかで、
妊娠、出産という道もあるのかなと思います。
そんなお手伝いをさせていただくことができて、とても嬉しいです。

体外受精をしていますが、妊娠出来ません。どうしたらいいでしょうか? 41歳出産 0307

女性の人生のなかで妊娠だけを考えれば、20代での挑戦がベストでしょう。

でも、パートナーとの出会い、仕事との兼ね合いなどを考えると、

『いまはムリ、でもいつかは・・』と思われることも理解できます。

妊娠ってひとりじゃできないし、また自分自身の体調のコントロールも年齢を重ねるほど
難しくなります。

いまだ、と思ったときには、腹を括って取り組んでください。
きっと扉が前に開くと思います。

さて、今回のご相談です。

 

☆体力がないです、体外受精しても妊娠出来ません。どうしたらいいでしょうか?

39歳です。
28歳で結婚しました。夜勤が忙しく、仕事中心の毎日でとても妊娠がを
考える余裕もなく、35歳過ぎてからなんとなく妊娠を意識し、37歳から本格的に考えはじめタイミングを取りました。

39歳から体外受精に挑戦し、1回目は採卵し2個卵子がとれ、一個初期胚で移植しましたが妊娠出来ませんでした。

3ヶ月後、クロミッドを飲み、採卵周期に向かいましたが2つしか卵はとれず、受精はしたものの、胚盤胞にはならず、治療周期は終了となりました。

20代からの仕事が激務で、毎日を過ごすのが精一杯という感じです。
ただ、自分自身の人生を生きることを考えたら、子供が欲しいです。

どうしたらいいでしょうか?

 

☆私からのお返事:身体全体のパワーをつけて、妊娠に挑戦しましょう

 

体外受精をしているけどなかなか治療が前に進まないというお悩みですね。

お身体の状態を拝見していると、身体全体のパワー不足が明瞭です(気虚)。

胃の状態などそれぞれは大きな問題を感じさせませんが、身体の中心となる生命の余力(東洋医学の世界では腎気)が不足しているため、余力がなく、精一杯に毎日が回っているという印象です。
このため、末端まで陽気が巡らず足先の冷えとなっていますし、首肩周りは頑張っての日々があるので、気の滞りができています。

いま、ご自身の人生を考えて、『子供が欲しい』ということであれば、ここは腹を括って、自分自身のタメに養生すると決めましょう。それが余力をうみ、子宮卵巣の力となり、子供を持つという道につながると思います。

受精卵がそれなりに出来ているので、全体のパワーアップができれば、なんとか妊娠ー出産へとつながるのではないかと思います。現在39歳ならば、時間はあります。焦らずに前に進みましょう。

 

☆☆不妊治療を前に進めるために

 

・受精卵が出来ている状態なので、大きな妊活上の問題はない
・身体の余力をつける。
・体外受精を繰り返すのをいったんやめる。

年齢要因的に、『早く』と思うのはよくわかります。
ただ、今の忙しい生活に、病院受診、鍼灸治療とでかけることを重ねても、かえって負担がますだけです。

受精卵が出来ている、そして移植しても妊娠にたどり着かないときには、その原因を考えるべきです。お身体を拝見すると、東洋医学で言うところの『気虚』全身の弱りが明瞭です。まずここを育てなければ、妊娠という生命の余力でおこることはかないません。余力ができて初めて妊娠がスムーズにいくのです。

とにかく、腹を括って、『身体の余力貯金』をしましょう。
ここがクリアできれば、生殖医療も上手く前に進めると思います。
そしてここがないままに、繰り返しても、ただただ、疲弊し、ジリ貧になるだけです。

 

☆☆東洋医学的な診立て

・弁証
腎虚を中心とした気虚肝鬱
・論治
益気補腎
・治療方針
気虚を救うために、腎気を中心にそこあげする。初診で手を入れていく中で、脾胃の弱さの経穴が出てきているので、愁訴としては脾胃の弱さは感じられないが、脾腎を中心に全身の体力をあげることを目標にする。

 

☆治療経過

 

週に1回の鍼灸治療、食事生活の養生、毎日のお灸養生を始める

☆初診の鍼灸治療、セルフケア

鍼灸初診
手足:右外関(TE5)ー右臨泣 三陰交(SP6)、陰谷(KI10)、曲泉(LR8)
腹部:中注(KI15)、関元(CV4)
背部、厥陰兪(BL14)、右心兪(BL15)、右胆兪(BL19)、胃兪(BL21)、腎兪(BL23)、次髎(BL32)

セルフケア
三陰交(SP6)右が2左が1
右の外関(TE5)、右陽池(TE4)、中注(KI15)、関元(CV4)、
胃兪(BL21)、腎兪(BL23)、次髎(BL32)

 

☆体外受精、妊活経過

2ヶ月後
いままで胃に重いと思っていた漢方薬をやめてみる。

4ヶ月後

体外受精ー採卵 3つとれた。1つ胚盤胞の凍結が出来た。

5ヶ月後ー移植(採卵移植を勧められたが、採卵と凍結は分けたらとアドバイス。)周期に入っていたが忙しく病院にいけず。

6ヶ月後、生理三日目の数値がよかったので、採卵にしようと思ったら排卵済み。

7ヶ月後、採卵してみることになった→3つとれた。良好胚が凍結出来た。

8ヶ月後
6回目のー凍結胚移植ー妊娠判定陽性 鍼灸治療の頻度をあげる
妊娠判定陽性でました!

12週、体重が妊娠前より減ってしまっている。めまい
15週、血糖値がやや高めで、食事を減らすように指導された
(食事を減らすよりも、胃腸の力をあげることで、血糖値のコントロールをしていく)
20週から 腰が痛い 光がまぶしい、身体がきつい

いろんなことがありましたが、なんとか無事に出産までたどりつき、3000㌘弱のしっかりしたお子さんを出産。

おめでとうございます。

イラスト ツボ セルフケア

☆まとめ

体外受精をして、受精卵ができるということは、妊娠まであと一歩です。
胚移植をして結果が出ないときには、体外受精を繰り返すよりも、一歩待ってご自身の
生活を見直し、体力貯金をアップし、卵巣子宮のパワーアップをはかるほうが
結果的に近道だったということはよくあります。

あせらずに、ご自身の状況をよくみて、治療を前に進めていくことが大事だと思います。

仕事のきつさ、そしてもともとの体力のなさなどがあり、ムリをして頑張ってということが
あたりまえになっている生活をなさっていられました。

そして妊娠を気に、その『ムリをして頑張る』だけが乗り切り方ではない。
自分自身の身体、そして自分自身にやどった赤ちゃんの身体をまもるために、
社会的な要求に距離をおくことも大切だと思います。

ご出産本当におめでとうございます。
家族ができ、大事にされているごようす。本当にうれしいです。

 

自力で生理がこない無月経、不妊、体調を整え自然妊娠 出産 0057

 

体調が悪くなると、生理が来なくなる方もいらっしゃりますね。無月経は長期間放置すると月経の再開すら難しくなります。生理が3ヶ月以上止まったら婦人科受診をお勧めします。

☆無月経は放置しないで!

無月経や早発月経の専門家のドクターで、

 『2年以上の放置で自力排卵への治療がかなり困難になる』と仰る先生もいらっしゃります。

私も多くの月経不順の方の不妊治療にお供させていただきましたが、無月経期間が長くなるとなかなか自力排卵がおきなくなってしまいます。

生理が止まったら婦人科を受診し、原因を明らかにして対処をしておく必要があります。ピルなどを使って月経をおこしておくことも必要なことがありますね。

無月経、生理の乱れについてはこのサイトのアニメがわかりやすいです。
ちかえレディースクリニック

☆早発閉経に対する病院選び

40才以下で無月経を『早発閉経』といいます。早発閉経では聖マリアンナ医科大学が有名で、またこちらで長年専門家をなさっていたドクターが開いていらっしゃるローズクリニック。こちらの石塚先生の治療に、私は過去なんども驚いたことがあります。なるべく早めの相談がよいかと思います。ローズクリニック

 

☆無月経、重度の月経不順と不妊鍼灸治療

 

無月経や、重度の月経不順は放置しないということで、私はとにかく婦人科受診はお勧めします。

そこを大前提ポイントとしながらも、妊活がからんでくると、なかなか問題が解決しない場合もあります。

不妊 妊活の場合は、生理をおこすことではなく、排卵ー受精ー妊娠 この一連の流れで妊娠することが目標ですね。妊娠して生理を止めよう!です(^^)

今回は、20代と年齢的にはお若いのですが、無月経になりやすく、病院での治療をしてもらっていますが、なかなかうまくいかず、かえってストレスを感じ、体調も悪化してしまっている症例です。

一緒に考えていきましょう。

YouTubeでの紹介はこちら

 

不妊:相談
いま、自力では生理がこない状態です。
妊娠を希望していて、病院では高プロラクチン血症と診断されています。脳の下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)などが原因ではないとして、対処療法としてカバサールを服用していますが、いまひとつ効いている感じがしません。ときにどうしても生理がこず、ピルを使って月経をおこしましょうといわれることがあります。

排卵をおこす薬を飲んでも、なかなか卵胞が育ちません。がんばって排卵することもありますが妊娠でき状態が続いています。また何度も通院しても、結局排卵が起こらないこともあります。

2年ほど前からとても体が冷えるようになりました。冷え性や肩こりがつらいです。ときに強いだるさや不整脈もあります。食欲もありません。手足がとてもひどく冷えて感覚もないほどです。

妊娠をしたい、不妊を治療したいという強い気持ちはありますが、こんなに体調が悪いまま妊娠していいのかという不安もあります。

どうしたらいいのでしょうか?

☆ご相談にお答えして。

 

妊娠したいというご希望と、病院に通っても妊娠できまい事。そして体調そのものが悪くて日々が辛いということですね。がんばっているのに前に進まない状態辛いですねえ、とてもよくわかります。

東洋的な観点からお話しを伺い、お身体を拝見しますと、全身のパワー不足(気虚)の状態が根深いように思えます。生理が来ると言うことは全身の余力です。余力がないために、生殖機能までを充分に整えることができないのでしょう。つまり排卵をおこすほど身体の力に余力がないということです。

胃腸の力不足、土台の力(腎気)の不足によって、全身の気虚が引き起こされ生理の不順、女子胞力(子宮の生命力)の不足を引き起こしていますから、

急がば回れで、まず体調を整えていくことにしましょう。お若いのですからあせらず、少しずつ体力を回復させ、生理の問題も解決していくようにしていきましょうね。

 

☆☆東洋医学的な弁証論治

・弁証 気虚 腎陽虚 衝任脉の虚。
・論治 健脾温腎
・治療方針 脾気をたて、腎気を温陽し身体を温める力をつけていくこと、 そして、気虚を解決し、衝任脉を健やかにしていくことを目標とする。

方針:
生命力の土台の力(腎気)がかなり不足してしまっています。また、胃腸の力も弱いために、食物からエネルギーを受け取り体を温め養う力も不足気味です。

 

現時点で自力で生理がこない、妊娠したいという希望があるため婦人科での治療をしていますが、まだ年齢がお若いのですから少し心身をやすめるためにも通院をやめて月経の様子を見ながら判断してもよいのではないかと思われます。

西洋医学の不妊治療について
西洋医学の不妊治療は、高プロラクチン血証の薬やそのほかのホルモン剤などを服用なさったうえに、タイミング指導による不妊治療をなさっていらっしゃりますね。だいぶ頑張っていると思います。

ただ、ちょっとだけ疲れちゃいましたね。それもよくわかります。
妊娠のことを直接的に考えるのは少しお休みしてはいかがでしょうか?。妊娠の事ばかり考えてだいぶ煮詰まっていると思います。

身体をしっかりさせ、気持ちも心も充実させ体力をとりもどし、自力で生理がくるように、そして基礎体温がしっかりと2層を描くように、半年程度を目安にしながら鍼灸だけで頑張ってみましょう。

治療に対して反応が悪かったり、やはり無月経が3ヶ月以上続くようでしたら、妊娠のための治療という主軸を少し棚上げして、無月経のための調整(ピルの服用など)をドクターに相談してみましょう。無月経を放置をしないということは大切で、それだったら不妊治療をということになると思いますが、不妊治療まで踏み込むと気持ちと身体がまた参ってしまうと思います。西洋医学的には保存的な考えをし、東洋医学的には身体の底力をあげるという両建てである程度の期間を過ごしてみることをお勧めします。

身体の状態がそれなりに安定し、生命力がついてこれば、不妊治療もスムーズに進みます。20代とお若いのですからその期間を1年程度は考えてもよいかと思います。

 

☆鍼灸治療 セルフケア

鍼灸治療 治療頻度週に1−2度。
左の陽池外関(温灸ーしっかり) 左右三陰交ー足三里(鍼、温灸)左公孫ー大(SP2)
肺兪温灸 脾兪(BL20) 三焦兪 腎兪(BL23) 次髎(BL32) 大巨(ST27)、臍、関元(CV4)

イラスト

毎日の養生
・養生お灸を鍼灸治療に従って毎回印をつけたところにおこなう
・食事を充実させる。タンパク質、ビタミンの摂取をきにかける
・太陽の光を浴びながら歩くことを生活の中に取り入れる

 

イラスト

 

☆治療経過:

治療開始半年後:全体に体調がよくなる。気持ちも明るくなってきた。
10ヶ月後:生理が多少の遅れはあるものの整ってきた。高温期もしっかりしてきた。
1年後:ほぼ生理の問題は解決、体調も非常に良好になった
1年2ヶ月目:高温期が続きそのまま妊娠ー無事に出産
3年後、無事に第二子も出産

 

☆あとがき:

高温期が続き、生理予定日から2週間たったところで病院の受診をお勧めしました。

『ちゃんと治療しなければダメだよ』ととても気にかけていいてくださったドクターは、以前のカルテをめくりながら、生理不順や高プロラクチン血症の状態を確認して、

『あなたが自然妊娠出来たの?』と驚いていたそうです。

今回のケースでは
1)年齢が20代と若かったこと
2)ご本人に体調そのものが悪くて、まず妊娠よりも体調をあげたい

こんな思いがあったので、ゆっくりとあせらず落ちついて身体作りに取り組むことができました。結果的にこの急がば回れの作戦がスムーズにふたりめのお子さんまで授かる方法となったと思います。

妊娠と言うことを考えると、どうしても体調全体を無視して、『早く妊娠したい!』排卵をおこそう、ホルモンの数字を整えようということになりガチだと思います。

その『早く早く治療!』をして、スムーズに行けばいいと思います。スムーズにいくケースも多いと思います。しかしながら、スムーズに進まないときは、一歩引いて全体をみて考えるのもとてもよいかと思います。

第一子を出産後、産後の養生のお手伝いもさせていただきました。その後体調が非常によくなりよいリズムにスムーズにはいっていくことができ、第二子も自然に授かることができ、元気なお母さんになられました。

 

 

 

ビッグママ治療室
ビッグママ治療室

不妊カウンセリング学会

食事バランスガイド

日本生殖医学会

Q&A
http://www.jsrm.or.jp/public/funinsho_qa01.html

続発性無月経の鑑別

体外受精をすすめるべきか、病院での方針に迷います 0305

人工授精での妊娠経験があるのに、ステップアップした体外受精では妊娠すらしません。すすめられた漢方も飲みました、病院での方針に迷います。どうしたらいいでしょうかというお悩みをいただきました。

”なにもしなかったときは、すんなり妊娠反応がでたのに、
          治療をすればするほど混迷するばかりです。”

イラスト

お話を伺って、『うーーーーん』と大きく唸ってしまいました。
この、努力すればするほど全く前に進まないというのは、不妊治療あるあるですね。

医療介入がないときには、するっと妊娠。ただ、残念ながら継続出来ず。

それでは、『不妊治療をして前に進もう』と思ったら、妊娠すら出来ない。

いったい不妊のための、沢山の注射、超音波、診察などなど、なんのためにしているんだろうという疑問がふつふつとわいてきてしまうというお気持ちはよくわかります。

生殖医療の原則は低い介入からだんだんステップをあげていくということです。

自然な形で妊娠しているカップルならば、ご自身の妊娠する力を信じることもとても大切です。

ただし、年齢要因が絡んでいる場合は臨機応変に、よく考えながら進める必要があります。

そんなときに、とても迷うのはよくわかるところです。

YouTubeはこちら→338歳 体外受精を続けるべきでしょうか?

☆ご相談:治療すればするほど、かえって不妊治療が前に進みません。

36歳です。
結婚したてのころに自然妊娠しましたが継続出来ませんでした。
1年ほどタイミングをとり、人工授精をして妊娠。しかしながら化学流産。

その後、ステップアップを勧められ、IVFをしましたが妊娠すらしません。

潜在性高プロラクチン血症と診断され薬を飲んでいましたが、転院した病院では
不要な薬だと言われてしまいました。

病院によって診断が違うのにとても迷います。

クロミッドとHCGの注射をしたあとに卵巣が腫れてしまい治療が中断してしまったこともありました。

色々な薬を飲んで治療を進めてから、治療周期が28日ぐらいから26日と短くなってきてしまっています。

クロミッドやセキソビッド、hcgの注射、テルロンなどを組み合わせて、体外受精や顕微授精などの高度生殖医療も含めて不妊治療を進めていましたが一度も妊娠していません。

すすめられるまま、漢方薬ものみ、体外受精もやってきているといういまの現状。

1回目は夫の精子の状態が悪く顕微授精となり上手く行かず終了

2回目はフェマーラとHMGの注射を使い2個採卵できグレードのよい卵を移植しましたが
妊娠しませんでした。

薬を飲んだり、注射をうったりなどのことをなにもしなかったときは、すんなり妊娠したのに、
治療をすればするほど妊娠すらせず、混迷するばかりです。

イラスト がっかり 辛い

イラスト ツボ セルフケア

どうしたらいいのでしょうか?

☆私からのお返事:身体の力をあげて、不妊治療を前に進めましょう

治療をどんどん進めているのに、かえって結果には繋がらず、

生理周期も短く体調全体も悪くなってしまっているということで

どうしたらいいのかわからなくなってしまったということですね。
本当に辛い、悩んでしまいますね。

不妊治療というのは不思議なもので、
沢山介入すれば結果がでるというものでもなく、

かえって混迷してしまうということはよくあります

これは妊娠だけに注目して治療を進めるために、

・排卵させること、
・受精させること、
・胚移植すること

こういったことだけをみているために、かえってご自身が自分で妊娠する力を落としてしまっていることがよくあるということなんです。

☆☆お身体の状態

手足がよく冷え、冬が辛い。頭痛(目の奥)や肩こりも辛く精神的に不調。
舌が歯痕ありはんどん 両列厥ややこそげ、右の内関陥凹
心下つまりあり、左の肝の相火きつい
中カン動悸、冷えあり、左外関陽池冷え
下腿胆経突っ張りが強い、陰陵泉曲泉のラインがゆるい

☆☆不妊治療へのアドバイス:

妊娠しないと言うことでいろいろ治療をすすめていますが、そのことがかえって
全身の体力に負担となっています。その負担になんとか頑張って耐えるために気を張って身体の枠に力が入っているため、かえって妊娠に一番大切な気の昇降出入が滞ってしまっています。

35才という年齢を考えると、西洋医学的な治療を進めていくことは私も賛成です。可能性の幅を広げる事につながると思います。しかしながら過去の妊娠の状況をみると、自然妊娠の可能性もかなり高いとは思います。結局、○○さんにとっては、体外受精だけを狙う受精にまつわることが課題ではなく、身体の力そのものの不足があったために、医療介入そのものが身体の力を落とし、悪循環となっていったと思います。

一度妊娠反応がでているカップルです。必ず妊娠への道はあると私は思っています。一緒に前に進んでいきましょう。

1)仕事を含め、生活を規則的にして、生活全般を見直そう→シフト勤務はきついかも。
2)食事記録をつけよう→生活見直し
3)体調がもう少しupしてから病院治療をはじめましょう。
4)男性側の課題も考えよう→精子の状態をよくすることで再度の自然妊娠も可能性ありかも

イラスト ビッグママ

 

☆東洋医学的なみたて

・弁証 :腎虚肝鬱オケツ
・論治 :益気補腎 疏肝理気
・治療方針
全身の器が小さいために上焦の気滞が強くなったり、フレームである胆経が突っ張りとなり全身の気血の巡りを悪くしまっている。腎気をあげることで全体の余裕をつけ、気の昇降出入が無理なくおこなわれるようにする。肝欝気滞については基本的に手をつけない。

 

☆治療経過

週に1-2回のペースで鍼灸治療開始、毎日の養生お灸手入れスタート
食事生活記録をつけ、食事を改善

初診:
三陰交(SP6)、右足三里(ST36) 右外関、右陽池(TE4)、大巨(ST27)、関元(CV4)
肺兪、腎兪(BL23)、気海兪、次髎(BL32)

セルフケア:右の外関、陽池(TE4)、大巨(ST27)、関元(CV4)、三陰交(SP6)、腎兪(BL23)、次髎(BL32)

イラスト ツボ セルフケア

1ヶ月後:夫が食事の変化をよろこんでくれて、食事が楽しい。

3ヶ月後:食事メニューが充実してきて夫が喜んでくれている。果物も買う習慣が出来た。

4ヶ月後、基礎体温が安定、高温期低温期の長さが十分になってきた。

6ヶ月後、もう一度人工授精での妊娠に挑戦→妊娠できず

1年半後:3回目の採卵ー空砲と未熟卵で移植出来る卵は出来なかった

2年後:4回目の採卵ー2個取れた

  移植ー1個をフレッシュ胚盤胞で同じ周期に移植ー妊娠せず。残りの卵は胚盤胞にて凍結、

2年2月後:移植ー凍結胚盤胞を移植 妊娠 出産

 妊娠初期に出血や不安定感は多かったが、鍼灸治療頻度を週に3−5回に上げ妊娠初期を乗り切るー無事に出産(38歳)

 

☆妊娠〜出産までを振り返って

一度、自然妊娠をされています。体外受精をすれば妊娠できるはずという強い思いは

わたしもとても納得できるものでした。

不妊治療は、沢山医療介入をすれば上手く行くというものでもなく、ではなにもしなければいいのかというものでもありません。

ご自身の状態を把握し、理解し、何をすれば良いのかしっかりと考え、淡々と前に進んでいく。あたりまえのことなのですがなかなか難しいことでもあります。

今回のケースでは、西洋医学的な治療にご自身の身体がしっかりとついていけるようにという後押しが無事な妊娠を支えたのかなと思います。無事に元気な赤ちゃんを迎えられてよかったね(^^)

イラスト コメント

 

 

症例、ご本人のお声はこちら↓

☆体外受精をすすめるべきか、病院での方針に迷います(38歳出産)

 

42歳、何度も体外受精をしていますが不妊治療が前に進みません。0182

不妊治療のご相談を多くお受けしていると、あらためてそのご努力に頭が下がる思いをすることがあります。

そして、また”なかなか前に進まない不妊治療”に対して感じるストレスも

ひとそれぞれなんだなあとも思います。
大きく感じる人、小さく感じる人。

この不妊治療そのものがストレスになってしまい前に進まないケースも多く拝見してきました。
それぐらい、ストレスは強敵ですし、また逆に強敵にするかどうかはその人しだいともいえるのかなと。

今回は、その道筋を伺うと、ここまで・・・すごいと思いつつ、それを困難とかストレスとかと大きくせずに、淡々となさることをするという態度に強いと思いました。

そうなんです、ストレスに振り回されない人は、強いです。
その強さは、結局、不妊治療を前にすすめるものです。

強いというとパワフルとか、力強いというイメージがありますが、
強さというのは柔らかさで、柔軟に淡々とするべきことを積み重ねてする。その継続性が結果的に強さになると感じます。

今回は、うーんと唸らせられてしまう不妊治療であるのに、淡々と前に進み、結果として妊娠、出産にたどりついた症例です。

☆不妊治療をしていますが、良好胚ができず治療が前にすすみません。

42歳です。
31歳から妊娠を希望し、4年かけ9回目の胚移植でやっと妊娠出来、39歳で出産しました。

その後、40歳からふたりめの子供を希望し、体外受精をしています。

1度は妊娠はしたものの心拍確認後の流産となってしまいました。

採卵を繰り返していますが、なかなか移植出来る良好胚が出来ません。
また第一子の経過で途中から高血圧になってしまったことも不安です。

なんとか、妊娠、出産したいです。どうしたらいいでしょうか?

繰り返す採卵、不妊不育、妊娠高血圧を乗り切り無事の出産(43歳出産)

☆お身体の状態について

主訴:不妊 腰痛 便秘

・子供の頃から便秘がちで、薬を服用していた。いまでも、薬を並用しながら便秘とつきあっている、硬めの弁でお腹が張って痛いことが多い。

・仕事をするようになって、疲労がたまると腰が痛い

・食欲は普通、少し不規則で空腹感はあり、おいしく食べられる。

・睡眠状態はよく、翌日に疲れが残ることもめったにない。

☆婦人科の状態について

・生理の状態は28日型で5日間ぐらい出血。体調不良はめったにない。

・排卵時に卵巣のあたりが痛い

・39歳第一子妊娠

・42歳ー妊娠、心拍確認後に流産

☆不妊治療歴

31歳 妊活スタート ホルモンの状態、卵管、卵巣などの基本的な項目は問題なし。

35歳 医療介入での妊活スタート

〜38歳、不妊クリニックにて、採卵を繰り返し、4回ほど全く着床反応がない。

 不妊クリニック転院や採卵を繰り返し、4回目の凍結胚盤砲移植で妊娠

39歳: 妊娠中高血圧になり、少し小さめの赤ちゃんながら無事に出産。

40歳 妊活再スタート 体外受精再スタート

41歳 1回目胚移植にて着床反応あるものの妊娠までにはいたらず。

42歳 2回目妊娠ー7wで心拍確認後流産。

☆ご相談にお答えして:
子宮(女子胞)を支える力をあげ、妊娠、出産に向けて進みましょう

体外受精を繰り返しているのに、なかなか胚移植出来る卵にならない、またせっかく移植し妊娠出来たのに、心拍確認後に流産になってしまったとのこと。本当に残念でしたね。

第一子も、31歳から35歳までは病院へ通いながらの不妊治療をおこない、その上で、体外受精にステップアップし、かなりの採卵回数を重ねた上での妊娠、出産とのこと。

本当に頑張って前に進んでいらっしゃったのですね。

☆お身体を拝見して。

今回の心拍確認後流産は本当にお辛かったと思います。

流産は女性にとって、大きな気血の傾きとなります。お身体を拝見すると、やはり子宮(女子胞)への負担が大きいことや、元々の腰痛や年齢要因からも東洋医学で言うところの生命の土台の力である腎気がかなり落ちてしまっていることや、便秘がちなお身体、舌の状態や、お身体にでている反応などから、気の滞りを持ちやすく(気滞)その滞りが少し根深く血の滞り(オ血)まで引き起こしている可能性がうかがえます。

☆☆東洋医学的な治療方針
・弁証 腎虚を中心とした肝鬱瘀血
・論治 益気補腎
・治療方針

 腎気を補うことで、ご本人のもっている生殖の力をあげ、バックアップしていく。
瘀血に関しては、胚ができていること、着床もできているので、大きな問題としない、補腎をすることで、自然な経過として肝鬱瘀血の部分は解決していくのではないか、その上で必要な場合は考える。

☆不妊治療についての4つのアドバイス

1)今のクリニックがあっているので、継続して採卵を。

2)妊娠に必要な身体の余力をupしていく(鍼灸+セルフケア)

3)妊娠が成立したら、血圧や体調に気をつける積極的に鍼灸をしていく。

4)年齢要因は気になるが、充分妊娠、出産出来る状況。

不妊治療歴は長いものの、第一子のプロセスを拝見すると、現在通院中のクリニックのやり方が基本的にご本人にあっていると思います。転院することなく、信頼し継続していいかと思います。

また、今回は流産になってしまってとても残念なのですが、基本的な卵の状態や、妊娠する力そのものはある方だと思います。年齢要因などは気になりますが、同じクリニックで、迷わず、採卵をされるのがよいかと思います。しかしながら、少しお身体の疲れが目立ちます。妊娠は身体の余裕が非常に大切。育児で大変かとは思いますが、鍼灸治療をとりいれ、またご自身のケアも取り入れていきましょう。

一つ気になるのは、第一子の妊娠中にかなり腎臓に負担がかかった状態になり、少し小さめでのご出産になったことです。これはご自身のお身体の状態をあげること。また特に妊娠初期の血流をあげ、胎盤などの状態をよくすることで、妊娠後期の状態を改善出来て行ければと思います。

☆治療経過

初診
右外関陽池(TE4)、右臨泣、右足三里(ST36) 三陰交(SP6)
大巨(ST27)、関元(CV4) 肺兪、腎兪(BL23)、大腸兪(BL25)、次髎(BL32)、
→セルフケア 大巨(ST27)、関元(CV4)(しっかりと)右の外関陽池(TE4)

以降週に1−2回の鍼灸治療+セルフケア

・初診から3ヶ月続けて採卵ー空砲や未成熟が多いー少し休んでみたらとアドバイス。

・5ヶ月目 採卵ー培養途中で止まる。

・6ヶ月目 採卵ー凍結胚盤砲が出来た。

・8ヶ月目 移植ー妊娠
移植時の鍼灸
百会、三陰交(SP6)、陰陵泉(SP9)、右足三里(ST36)、右内関(PC6)
肺兪、胃兪(BL21)、腎兪(BL23)、次髎(BL32)

妊娠時の鍼灸(なるべく週に3日以上の鍼灸治療)
臍、中注(KI15)、大巨(ST27)、関元(CV4)、腎兪(BL23)、脾兪(BL20)、次髎(BL32)などの棒灸

妊娠30週 血圧がじりじりとあがってきた トコちゃんベルトをするようにアドバイス
妊娠32週 赤ちゃん下がってる?ートコちゃんベルトをして、少しあがる。
妊娠36週、少しタンパクがでる。第一子のときよりも良好に経過

予定帝王切開の日までしっかりとお腹にいてくれて、無事に出産。体重もしっかりとあり、元気に産まれほっとしていますとメール。

無事の出産、おめでとうございます。

☆あとがき、ご本人の淡々とした努力に頭がさがります<(_ _)>

年齢が高いこと、何度も体外受精、採卵を繰り返すものの良好胚がとれず移植に結びつかないこと、第一子の妊娠経過が厳しかったことなど、42歳での挑戦には多くの壁がありましたが、ご本人のあまり構えずに、そしてやることはすっとなさるという感じで、無事に良好胚がとれ、妊娠、出産につながったと思います。

ご本人、淡々とした努力がしっかりと実を結び、本当によかったなあと思います。

出産報告のメールで、『生まれるまで、ハラハラしながら過ごしていましたが』とありましたが、そう仰りながらも、すうっと落ちついた態度で、淡々と日々をすごし、セルフケアをなさるお姿が印象的でした。

ご出産、おめでとうございます。

よかったですねえ。

イラスト