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不妊相談:漢方、栄養療法でも体調はよくなりません。妊活進めるコツ0188

不妊ということで、さまざまな取り組みをなさっている方も多いと思います。

病院に行く
検査を受ける、
人工授精・体外受精・顕微授精
漢方
栄養療法
サプリ

さまざまな、よいといわれることがありますが、
それが、結局、身体に負担となり妊活が前に進まない

そんなケースを多く拝見してきました。

特に、胃が弱いタイプの方は、口を使う健康法は手強いです。
食べ物や漢方、サプリは本来、非常によいサポーターになるはずです。
それが胃が弱いタイプには、健康増進につながらず、
かえって、胃に負担になり、身体がへたばってしまいます。

今日は、そんな、栄養を気遣い、漢方を飲み、サプリを沢山飲んでいても、不妊治療が前に進まないというお悩みに対しての、対策です。

ご相談:あれこれ頑張っているのに、妊娠できません、どうしたらいいでしょうか?

33才から不妊治療をはじめました。
もともと体力がなく、20代に体調が悪くなったときに体重がBMIで17.15まで落ちてしまいました。少し回復しましたがBMIの18には届かない状態です。

体力をつけようと色々と努力しましたが、

・漢方は胃にダメで飲めない
・栄養療法はサプリが胃に負担でかえって体重ダウン
・下痢をしがちで、食べたいけど食べられない
・毎日が体力的に精一杯

 

☆栄養療法で、さまざまなサプリを摂取。貧血以外の数字はまったくかわらず下痢ばかり。

 

痩せていて、体重がなかなか増えず、栄養が気になったので
栄養療法を受けてみました。

栄養療法では、さまざまな栄養素が足りないといわれ、自費で高額なサプリを購入していますが、貧血の状態が多少改善されたものの、他の数字はまったくかわらず、かえって体重は落ちました。胃腸の状態も悪く下痢が多くなり、体重が減ってしまいより痩せてしまいました。

 

☆病院での不妊治療、人工授精も、体外受精もしていますが、妊娠につながりません

 

病院での不妊治療は、人工授精を6回の後、体外受精もしています。

凍結胚をつくって移植しても妊娠につながりません。
このまま繰り返しても妊娠できるきがしません。

どうしたらいいでしょうか?

不妊カウンセリング:
『不妊治療、何をすべきか優先順位をたてる』ことが一番大切

お子さんが欲しいというお悩み、一緒に考えていきましょう。
ご自身で考えられることは、いろいろと頑張っていらっしゃりますね。

出来ることは精一杯やっていらっしゃると思います。

いまの状況は、『不妊の対策のために、なにかよいことをプラスする』ではなく、

『不妊の対策のために、何をすべきか優先順位をたてる』ことが一番大切だと思います。

漢方も、栄養療法のサプリも、身体作りには効果的であることも多いと思います。

ただ、ご自身にとって効果的かどうかはもう少しかんがえてみるべきですね。

いまの状況では、妊娠しないからと、あれもこれもとてんこ盛りにしていることが、かえって身体にとっては負担になり、悪循環となり、不妊治療が前に進まない大きな原因になっていると思います。

 

☆東洋医学的な診立て:器が小さいことが一番の問題

東洋医学的にお身体を拝見すると、ご自身の器が小さいということが一番の問題です。

つまり、身体のキャパシティーが小さいので、努力なさっていることを、身体が受け取りきれず栄養、滋養、漢方などが素通りするばかりでなく、胃腸の負担となりかえって身体の力をそいでしまっていますね。

また不妊治療は、身体に負担のかかる治療です。ただ、その1回で妊娠にいたれば、メリットの方が大きいと言うことです。しかしながらなかなか結果がでず、不妊治療を繰り返すことが、身体の力を奪い、悪循環となってしまっています。

ここで、やっていくことの順序立てを考えていきます。

☆2つのステップにわけ、順序立てて不妊治療を進めましょう

第一ステップ:全身の力をつけましょう。

このステップにより、食物を受け止める力がつけば、日々の食べ物、漢方、サプリなどからの滋養を受け止めることができ、身体作りに加速がつきます。悪循環からの脱却です。

 

第二ステップ:生命力の余力をためましょう→余力こそが女子胞(子宮)力

この生命力の余力は東洋医学のいうところの腎気の力、そして妊娠し子供を育てる女子胞(子宮)の力です。女子胞力があがることで、きっと不妊治療が前に進みます。

この第二のステップは第一のステップである程度身体の器ができてからにしないと前に進みません。とにかくまず第一のステップをやりとげましょう。少し時間は掛かると思いますが、前に向かって進みましょう!

☆東洋医学的な診立て:弁証論治

弁証論治
脾肺の虚
益気補脾補肺

先ず第一に脾肺の虚を救う。不妊治療としては腎気の充実をのぞみたいところだが、脾肺の虚を救い、食物、漢方からの滋養をしっかり受け取れるようにしたのちに腎気の充実を図るようにしていく。

☆努力が妊娠、出産へとつながった、治療経過

 

☆☆初診から3ヶ月目まで 週に2回の鍼灸治療

鍼灸治療:
右内関、左公孫 太谿 足三里 気海
肺兪 左脾兪、右胃兪 三焦兪
週に2回 自宅施灸毎日でスタート

3ヶ月ぐらいまで、下痢がかなり多い(とくに生理がくるとひどい)
生理前の不正出血続く
胃の調子が整うまでサプリは少し中断。

 

☆☆6ヶ月ー11ヶ月後 生理が来ても下痢をしなくなった

半年後、生理がきても下痢ではなくなる。便が出るとすっきり感が出てくる
8ヶ月後採卵ー10ヶ月後移植 hcg100越えで妊娠ー心拍確認できず

☆☆13ヶ月後 流産から3ヶ月後の胚移植

流産から3ヶ月後、病院で移植出来ると言われ本人もやりたいと(米山:流産後の復調が今ひとつなされていないので、もう少し待つようにアドバイス)移植ーまったく反応出ず。

 

☆☆15ヶ月後 疲労感が少なく、体力の底が出来てきた実感

公孫しっかりしてくる。最近仕事が終わっても疲労感が少ない。体力の底が出来た感じがする。多少の体調のブレがあっても体重が減らなくなった。

17ヶ月後 採卵ー胚盤胞凍結出来た

 

☆☆22ヶ月後 今までで一番よいグレードの凍結胚〜妊娠、出産へ

採卵ー胚盤胞凍結出来た(いままでで一番良いグレード)

今までは夏はげっそりしていたが今年は大丈夫だった。朝からちょっと食べると下痢していたがそれもなくなった。食事や漢方などだけでは実感が出来なかったが、鍼灸によって自分の身体がぐっと変わった実感がある。

24ヶ月後
胚移植ー妊娠ー継続
無事に出産にいたる。3000㌘越えの女児を出産

☆☆2年後 残った凍結胚で二人目の妊娠、出産

治療を振り返って:体調がよくなるということ

鍼灸を始められて、16ヶ月後の感想が印象的でした。

・それまでは仕事で精一杯、あとは倒れて寝てばかりが、動ける。体力↑upを感じる。
・何をやってもダメだった。胃腸の問題が大きい。食べ物が実になり、自分の力となるのを感じる。
・自分がすごくかわったと思う。身体が信頼できる。

不妊治療は、身体の余力があって初めて前に進みます。
16ヶ月、つまり1年以上の歳月が、第一のステップをなしとげるためには、
この患者さんには必要だったのです。

しかしながら、こうやって生命の余力があがったので、第二のステップに無事に進めることができ、妊娠ー出産。そして残った凍結胚で二人目のお子さんも無事にご出産という道筋を歩めることになったと思います。

不妊治療、どうしたらいいのかと迷うばかりだと思います。

一緒に前にすすんでいきましょう。
二人のお子さんに恵まれ、本当によかったね(^^)
がんばったねえと、私も頭が下がるばかりです。

自力で生理がこない無月経、不妊、体調を整え自然妊娠 出産 0057

 

体調が悪くなると、生理が来なくなる方もいらっしゃりますね。無月経は長期間放置すると月経の再開すら難しくなります。生理が3ヶ月以上止まったら婦人科受診をお勧めします。

☆無月経は放置しないで!

無月経や早発月経の専門家のドクターで、

 『2年以上の放置で自力排卵への治療がかなり困難になる』と仰る先生もいらっしゃります。

私も多くの月経不順の方の不妊治療にお供させていただきましたが、無月経期間が長くなるとなかなか自力排卵がおきなくなってしまいます。

生理が止まったら婦人科を受診し、原因を明らかにして対処をしておく必要があります。ピルなどを使って月経をおこしておくことも必要なことがありますね。

無月経、生理の乱れについてはこのサイトのアニメがわかりやすいです。
ちかえレディースクリニック

☆早発閉経に対する病院選び

40才以下で無月経を『早発閉経』といいます。早発閉経では聖マリアンナ医科大学が有名で、またこちらで長年専門家をなさっていたドクターが開いていらっしゃるローズクリニック。こちらの石塚先生の治療に、私は過去なんども驚いたことがあります。なるべく早めの相談がよいかと思います。ローズクリニック

 

☆無月経、重度の月経不順と不妊鍼灸治療

 

無月経や、重度の月経不順は放置しないということで、私はとにかく婦人科受診はお勧めします。

そこを大前提ポイントとしながらも、妊活がからんでくると、なかなか問題が解決しない場合もあります。

不妊 妊活の場合は、生理をおこすことではなく、排卵ー受精ー妊娠 この一連の流れで妊娠することが目標ですね。妊娠して生理を止めよう!です(^^)

今回は、20代と年齢的にはお若いのですが、無月経になりやすく、病院での治療をしてもらっていますが、なかなかうまくいかず、かえってストレスを感じ、体調も悪化してしまっている症例です。

一緒に考えていきましょう。

YouTubeでの紹介はこちら

 

不妊:相談
いま、自力では生理がこない状態です。
妊娠を希望していて、病院では高プロラクチン血症と診断されています。脳の下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)などが原因ではないとして、対処療法としてカバサールを服用していますが、いまひとつ効いている感じがしません。ときにどうしても生理がこず、ピルを使って月経をおこしましょうといわれることがあります。

排卵をおこす薬を飲んでも、なかなか卵胞が育ちません。がんばって排卵することもありますが妊娠でき状態が続いています。また何度も通院しても、結局排卵が起こらないこともあります。

2年ほど前からとても体が冷えるようになりました。冷え性や肩こりがつらいです。ときに強いだるさや不整脈もあります。食欲もありません。手足がとてもひどく冷えて感覚もないほどです。

妊娠をしたい、不妊を治療したいという強い気持ちはありますが、こんなに体調が悪いまま妊娠していいのかという不安もあります。

どうしたらいいのでしょうか?

☆ご相談にお答えして。

 

妊娠したいというご希望と、病院に通っても妊娠できまい事。そして体調そのものが悪くて日々が辛いということですね。がんばっているのに前に進まない状態辛いですねえ、とてもよくわかります。

東洋的な観点からお話しを伺い、お身体を拝見しますと、全身のパワー不足(気虚)の状態が根深いように思えます。生理が来ると言うことは全身の余力です。余力がないために、生殖機能までを充分に整えることができないのでしょう。つまり排卵をおこすほど身体の力に余力がないということです。

胃腸の力不足、土台の力(腎気)の不足によって、全身の気虚が引き起こされ生理の不順、女子胞力(子宮の生命力)の不足を引き起こしていますから、

急がば回れで、まず体調を整えていくことにしましょう。お若いのですからあせらず、少しずつ体力を回復させ、生理の問題も解決していくようにしていきましょうね。

 

☆☆東洋医学的な弁証論治

・弁証 気虚 腎陽虚 衝任脉の虚。
・論治 健脾温腎
・治療方針 脾気をたて、腎気を温陽し身体を温める力をつけていくこと、 そして、気虚を解決し、衝任脉を健やかにしていくことを目標とする。

方針:
生命力の土台の力(腎気)がかなり不足してしまっています。また、胃腸の力も弱いために、食物からエネルギーを受け取り体を温め養う力も不足気味です。

 

現時点で自力で生理がこない、妊娠したいという希望があるため婦人科での治療をしていますが、まだ年齢がお若いのですから少し心身をやすめるためにも通院をやめて月経の様子を見ながら判断してもよいのではないかと思われます。

西洋医学の不妊治療について
西洋医学の不妊治療は、高プロラクチン血証の薬やそのほかのホルモン剤などを服用なさったうえに、タイミング指導による不妊治療をなさっていらっしゃりますね。だいぶ頑張っていると思います。

ただ、ちょっとだけ疲れちゃいましたね。それもよくわかります。
妊娠のことを直接的に考えるのは少しお休みしてはいかがでしょうか?。妊娠の事ばかり考えてだいぶ煮詰まっていると思います。

身体をしっかりさせ、気持ちも心も充実させ体力をとりもどし、自力で生理がくるように、そして基礎体温がしっかりと2層を描くように、半年程度を目安にしながら鍼灸だけで頑張ってみましょう。

治療に対して反応が悪かったり、やはり無月経が3ヶ月以上続くようでしたら、妊娠のための治療という主軸を少し棚上げして、無月経のための調整(ピルの服用など)をドクターに相談してみましょう。無月経を放置をしないということは大切で、それだったら不妊治療をということになると思いますが、不妊治療まで踏み込むと気持ちと身体がまた参ってしまうと思います。西洋医学的には保存的な考えをし、東洋医学的には身体の底力をあげるという両建てである程度の期間を過ごしてみることをお勧めします。

身体の状態がそれなりに安定し、生命力がついてこれば、不妊治療もスムーズに進みます。20代とお若いのですからその期間を1年程度は考えてもよいかと思います。

 

☆鍼灸治療 セルフケア

鍼灸治療 治療頻度週に1−2度。
左の陽池外関(温灸ーしっかり) 左右三陰交ー足三里(鍼、温灸)左公孫ー大(SP2)
肺兪温灸 脾兪(BL20) 三焦兪 腎兪(BL23) 次髎(BL32) 大巨(ST27)、臍、関元(CV4)

イラスト

毎日の養生
・養生お灸を鍼灸治療に従って毎回印をつけたところにおこなう
・食事を充実させる。タンパク質、ビタミンの摂取をきにかける
・太陽の光を浴びながら歩くことを生活の中に取り入れる

 

イラスト

 

☆治療経過:

治療開始半年後:全体に体調がよくなる。気持ちも明るくなってきた。
10ヶ月後:生理が多少の遅れはあるものの整ってきた。高温期もしっかりしてきた。
1年後:ほぼ生理の問題は解決、体調も非常に良好になった
1年2ヶ月目:高温期が続きそのまま妊娠ー無事に出産
3年後、無事に第二子も出産

 

☆あとがき:

高温期が続き、生理予定日から2週間たったところで病院の受診をお勧めしました。

『ちゃんと治療しなければダメだよ』ととても気にかけていいてくださったドクターは、以前のカルテをめくりながら、生理不順や高プロラクチン血症の状態を確認して、

『あなたが自然妊娠出来たの?』と驚いていたそうです。

今回のケースでは
1)年齢が20代と若かったこと
2)ご本人に体調そのものが悪くて、まず妊娠よりも体調をあげたい

こんな思いがあったので、ゆっくりとあせらず落ちついて身体作りに取り組むことができました。結果的にこの急がば回れの作戦がスムーズにふたりめのお子さんまで授かる方法となったと思います。

妊娠と言うことを考えると、どうしても体調全体を無視して、『早く妊娠したい!』排卵をおこそう、ホルモンの数字を整えようということになりガチだと思います。

その『早く早く治療!』をして、スムーズに行けばいいと思います。スムーズにいくケースも多いと思います。しかしながら、スムーズに進まないときは、一歩引いて全体をみて考えるのもとてもよいかと思います。

第一子を出産後、産後の養生のお手伝いもさせていただきました。その後体調が非常によくなりよいリズムにスムーズにはいっていくことができ、第二子も自然に授かることができ、元気なお母さんになられました。

 

 

 

ビッグママ治療室
ビッグママ治療室

不妊カウンセリング学会

食事バランスガイド

日本生殖医学会

Q&A
http://www.jsrm.or.jp/public/funinsho_qa01.html

続発性無月経の鑑別

初期流産と不妊・不育の課題。着床前診断の考え方(改定)

不妊治療のご相談をしていて、かなり多いのが
『少しだけ妊娠反応がでたのですが、継続しません』という状態です。

以前にファイルを作りましたが、妊娠という課題にはさまざまな要因があり、お伝えしにくさを感じています。淘汰ということが、あたりまえにおこり、ある程度の確率で起こる流産は自然な事です。とくに初期流産は注目しないようにということもやはり正解である場合が多い。でも、そんななかに、『出来る努力の余地がある』人も多いんです。もう少しファイルをわかりやすく書こうと再挑戦です。

初期流産を繰り返し、それは淘汰でありあたりまえと言われている中で、染色体の異常などの問題ではなく、ご自身の妊娠を継続し進めるパワー不足というケースが多々あります。症例0179ではこの課題が顕著で、『できる限りのことをしたい』というご本人との思いで取り組んだのがこの症例になります。このケースでは、まだ着床前診断が非常に厳しかったので検査はうけず、ご自身の体調アップで乗り切っています。
判定日hcg14 ガッツでフォロー!妊娠継続。38歳出産

妊娠初期の淘汰のプロセス

確かに、妊娠には”淘汰”ということが、とても大切なプロセスとして存在します。

初期の妊娠であれば

日本産科婦人科学会より

早期に起こった流産の原因で最も多いのが赤ちゃん自体の染色体等の異常です。つまり、受精の瞬間に「流産の運命」が決まることがほとんどです。この場合、お母さんの妊娠初期の仕事や運動などが原因で流産することは、ほとんどないと言って良いでしょう。

これは事実ですね。

しっかりと基礎体温などをつけていなければ、気がつかないほど早くリセットがおこなわれ、流産とは思えないような状態も多いかと思います。これは自然なことです。

妊娠初期の初期流産についての考え方、卵の問題or血流問題

ただし、不妊治療をしていて、この状態を繰り返す人がいます。もう少し週数が進んでの流産ならば、不育症などの懸念と言うことになりますが、初期の段階では余りそういった解釈よりも、上記の日本産科婦人科学会での発表道理の解釈がされ、ドクターからは『卵の問題』『あなたには問題がありません』とされるかと思います。

そういった状態の方のご相談を非常に多く受けます。
また、体外受精がからむと、費用的な点や、保険適応の回数制限などもあり悩みが深くなります。

初期流産はやはりあたりまえの”淘汰”のプロセスであることも多いのは事実です。

しかしながら、ではご自身の課題はないのかといえば、その方のお身体の状態によっては、卵を受け止める子宮の力をしっかりと底上げしてあげることは出来ると思います。

その手入れの上で、自然の淘汰であれば淘汰されるかと思いますし、この手入れは次の卵を十分に成長させ、次の受精卵のお迎え環境を作ります。
つまり女性自身の卵受け入れ環境を整えるということです。

身体の手入れをして妊娠、
あきらめて泣いたら妊娠、
冷え対策をしたら妊娠

このあたりも気血の巡りがよくなって、子宮血流があがっての妊娠と考えられると思います。

血流問題(血液凝固系の課題)など女性側の問題と、胎児側の染色体異常という2つの課題

不育症の概念の中に、血流問題など女性側の問題と、胎児側の染色体異常という2つの課題が混在しています。

この2つの課題、それぞれにレベルがあり、血流問題(血液凝固系の亢進など)も、ちょっと血流をよくすればいいレベル、第一子の年齢ならばなんとか出産にたどり着いたが第二子では年齢があがり出産にたどり着けないレベルや、もともと投薬の対応が必須のレベルもあります。

このあたりが、この課題を非常にわかりにくくしている要因かと思います。

また、第一子の出産になんらかのトラブルがあった方に私は不育症の検査(自費)をお勧めしていますが、ほとんどの方が引っかかり不育症の対応を取ることになります。
しかし出産時にこの検査をドクターから勧められることはありません。つまり絶対要因ではないからです。

たぶん、不妊治療が必要ない方であれば第二子はスムーズに出産なさり、そういった方が大半であるという事実もあるのかと思います。しかしながら、不育症要因があり、着床障害要因が強くなり不妊となっているという方もいるのかなと思います。

血液凝固系の課題(血流問題)冷え、手足末端のきつい冷え

不育症の問題を難しくするのは、この問題が絶対条件であるケースが少ないからだと思います。手足末端の冷えがきつく、しもやけができる、家族歴があるなどの血液凝固系の課題も、妊娠希望の方が20代であれば、この要因をお持ちでもすり抜けて出産と言うことが多いかと思いますが、40代になってくるとこの課題が大きくなり、また遺伝的な課題も大きくなっていき問題が複雑になりますね。

ただし、今回の症例でもわかるように、冷え血液凝固系の亢進の問題は解決の可能性を広げる手段があります。

着床前診断が意味のないケースと、おおきな意味をもつケース

30代前半で何度やっても着床を繰り返すのみの方が、複数このPGTをされているのを拝見していました。PGTに対して、おおきな意味を持つケースと意味がないケースが混在しているのだなと感じました。妊娠しないというときに、血流などの母体側の要因と染色体の問題の混在です。

5個の卵にたいしてすべてPGTを行った方、4つ程度は問題のない卵であり血流をあげるような鍼灸治療をして無事に出産にいたられました。それまでの胚移植で一度も妊娠したことがなかったということですが、染色体の問題ではなく、血流の問題だったのでしょう。

また、5つとれたうちの着床前診断を2つのみ受け、その2つが良好胚であったかたに、なんとなく他の卵も問題ないと思ったケースで『着床前診断をしていない卵を先に移植してみては?』と提案しました。結果として着床前診断をしていない卵で無事に妊娠出産。第二子へと診断を受け良好胚と確定した卵を残すことができました。つまり染色体の問題のリスクが低いケースであり、これも上記同様に血流をあげることで妊娠にいたったケースです。

また、逆に、10個以上の卵が胚盤胞になり着床前診断をしたところ1個だけが良好胚だったという方の場合は、やはり着床前診断が適応になるのかと思います。

診断を受ける胚が2,3この場合はどちらかのケースなのかが判然としなくなりますね。

染色体の要因はその確率の高低で決まると思います、まったくないということは淘汰というプロセスがあるということからありえず、低い高いの問題かと。

そして高い確率でおこるのならばやはり着床前をしたほうがよいかと思いますし、冷え血液凝固系の問題がからんでいると、染色体の要因の高低が判断つけにくくなるかなと感じます。

不妊治療、アドバイスの受け方の難しさ

また、不妊カウンセリングや相談を受けても、さまざまな立場から、『問題ない』と言われたり、『問題がある』といわれたり。全く観点の違う『小麦、米、砂糖をやめればよい』といったアドバイスになったり、『冷えを取れば万全』といったアドバイスもなされたりしている現状もあるかと思います。

相談にお答えする方の立場によって考える観点が違ってきますので、本当に相談を受ける方としては難しいと思いますし、誰に相談したら良いのか、何をしたら良いのか混乱すると思います。

冷え、初期流産を繰り返す、年齢要因、これが血液凝固系の亢進からの課題であれば、今回の症例のような方の努力や、投薬などが効果を奏すると私は考えていますし、染色体の要因があるかたでも、この努力を前提としなければ、せっかくの問題ない卵ちゃんでも初期流産になってしまう可能性があるということです。

とにかく、可能性のある要因を潰していく必要がありますし、出来る努力をしてみることで妊娠出産への可能性が大きく広がることもあると思います。そしてどういった西洋医学的な不妊治療を選択するか、どういった病院を選ぶかも大きな課題です。

☆保険適応の採卵と着床前診断

『前回の胚移植は妊娠反応は出たものの、胎嚢確認ができなかったので、次は着床前診断をした卵を移植したい』

こういったご相談、保険適応が始まる前は多く候いました。
現時点では、保険適応の採卵には着床前診断ができません。

つまり、着床前診断をするということは、採卵の時点から保険適応の高度生殖医療は選べず、採卵から自費になるということです。

もともと、着床前診断は、不育症の診断がつき、ある程度のプロセスを踏んでおこなうということになっていました。保険適応の課題とまだ調整がついていないという感じがしますねえ。

高度生殖医療と着床前診断が保険適応になれば、いっそのこと、全ての胚を着床前診断してから移植したいという考え方もあるのかなとも思います。しかしながら、着床前診断のリスクもあるのかなとも思いますので、極端な選択はいまのところできないといった現状なのかと思います。

せめて、以前の着床前診断の許可レベルの不育症診断がついている方には保険適応の体外受精や顕微授精などの高度生殖医療が認められるべきだと思いますし、認められて欲しいです。

着床前診断と不妊治療の選択

まあ、このあたりはかなり迷うところですね。
高齢だからこその着床前診断でもあるのかなとは思います。
ただ、”社会生活が営めるレベルのご夫婦であれば、染色体異常の問題は確率の問題”と
仰るドクターもいらして、ある程度の回数の中での確率の問題と考えるのかなとも思います。
いまの、保険適応の採卵では、着床前診断との並用ができません。

保険適応の費用の安さを考えると、顕らかな『不育症』の定義にあてはまっていない
ケースでは、『移植の回数を増やす』方法を血流をあげる手段をとりながらやっていくほうが現実的なのかなと私だったら選択します。

いままでの週数が経過した流産歴などがある程度の状態であるならば、着床前診断が最優先という選択も現実的だと思います。しかしながら採卵回数が少なければ保険適応の採卵をせずに、着床前診断を選び全額自費になるのは、結局ご自身のチャンスを減らしてしまうように思いますが、流産経験者の方にとっては辛い選択になってしまいますね。

『早期に起こった流産の原因で最も多いのが赤ちゃん自体の染色体等の異常です。つまり、受精の瞬間に「流産の運命」が決まることがほとんどです。この場合、お母さんの妊娠初期の仕事や運動などが原因で流産することは、ほとんどないと言って良いでしょう。』

これは事実だと私も認識しています。しっかりと基礎体温などをつけていなければ、気がつかないほど早くリセットがおこなわれ、流産とは思えないような状態も多いかと思います。これは自然なことです。

不妊治療、不育治療と年齢の偏り

不妊治療がいまほど高齢な年代に偏っていなかった頃には、自然な妊娠、そして自然な流産、淘汰というプロセスがおこなわれており、その中でとくに流産が多い人に対して『不育症』というカテゴリーができ、対応が始まっていったのかと思います。

不育症の中に、染色体異常のものと、血流によるものが含まれています。
この染色体異常のものでは、着床前診断は非常に有効だと思われます。
ただ、血流によるものは、
1)もともとの血流の悪さ、血液凝固系の亢進のかだいと、
2)年齢要因による血流の悪さ

この2点が含まれていると思います。
昨今問題となるのが、2)です。
そして2)の問題を孕む年代は、染色体異常の頻度も高くなるわけです。

☆不妊治療をしていてのドクターの説明は

不妊治療をしていて、初期の流産の場合は、不育症などの懸念と言うことよりも、になりますが、初期の段階では余りそういった解釈よりも、上記の日本産科婦人科学会での発表道理の解釈がされ、ドクターからは『卵の問題』『あなたには問題がありません』とされるかと思います。

そういった状態の方のご相談を非常に多く受けます。
この症例では、妊娠判定日は『先生、やっぱりいつものようにhcgが低くて14でした。ドクターからは、『妊娠が継続することはほとんどないと思いますよ。あなたのせいではなくて卵の問題でしょう』と言われました。いつもこんな感じです、なにか出来ることはないのでしょうか?』というご相談の電話がかかってきました。

私は、『次の再判定の日までとりあえず出来ることは全部しようよ!』と提案し、ここからは毎日、再判定日からは週に3回の頻度で鍼灸治療をいれ、無事に元気なお子さんをご出産されました。

こういったケース、基本的な概念としては日本産科婦人科学会の言うとおりだとは思います。でも、出来ること、やれる挑戦もあると感じています。

判定日hcg14 ガッツでフォロー!妊娠継続

不妊治療、迷うことばかりだと思います。

年齢、状態、費用、考え方、ご自身の体調、選んでいる治療。
もし、お一人で、カップルで考えるだけでは行き詰まってしまったら、ご相談ください。
一緒に考えていきましょう。

不妊カウンセリング: 不妊治療で体調が悪くなるばかり、どうしたらいいのでしょうか?0188

不妊相談  体調が悪くなるばかり、不妊治療を進めることが出来る”身体作りへ

妊娠をしたいという希望。

病院にいくと、様々な提案がなされ、ときには身体に負担となる治療も多くあります。

ホルモン剤の注射や、多くの採卵を期待しての様々な治療。体外受精や顕微授精などの高度生殖医療受精は、ご自身の”健康”というい観点からはかなり負担となる側面ももっています。

しかしながら、その治療は、より妊娠、そして出産へは可能性を高めてくれる治療でもあります。

この不妊治療そのものが身体に大きな負担となること。また漢方薬や、サプリなどの栄養の観点から取り入れる対策も、経口摂取に偏りすぎると、胃腸へのふたんとなってしまい、滋養を身体に取りこむどころか、身体を素通りし、生命力への負担となってしまうことがあります。これでは、結果的に不妊治療が前に進まないという事態を招いてしまいます。

今日は、そんな、栄養を気遣い、漢方を飲み、サプリを沢山飲んでいても、不妊治療が前に進まないというお悩みに対しての、対策です。

ご相談:不妊治療が前に進みません

33才から不妊治療をはじめました。

もともと体力がなく、20代に体調が悪くなったときに体重がBMIで17.15まで落ちてしまいました。

少し回復しましたがBMIの18には届かない状態です。

体力をつけようと色々と努力しましたが、

・漢方は胃にダメで飲めない
・栄養療法はサプリが胃に負担でかえって体重ダウン
・下痢をしがちで、食べたいけど食べられない
・毎日が体力的に精一杯

こんな状態です。
栄養療法では、さまざまな栄養素が足りないといわれ、自費で高額なサプリを購入していますが、貧血の状態が多少改善されたものの、他の数字はまったくかわらず、かえって体重は落ち、胃腸の状態も悪く下痢が多くなり、体重が減ってしまいより痩せてしまいました。

病院での不妊治療は、人工授精を6回の後、体外受精もしています。

凍結胚をつくって移植しても妊娠につながりません。
このまま繰り返しても妊娠できるきがしません。

どうしたらいいでしょうか?

不妊カウンセリング:
『不妊治療、何をすべきか優先順位をたてる』ことが一番大切

お子さんが欲しいというお悩み、一緒に考えていきましょう。
ご自身で考えられることは、いろいろと頑張っていらっしゃりますね。

出来ることは精一杯やっていらっしゃると思います。

いまの状況は、『不妊の対策のために、なにかよいことをプラスする』ではなく、

『不妊の対策のために、何をすべきか優先順位をたてる』ことが一番大切だと思います。

漢方も、栄養療法のサプリも、身体作りには効果的であることも多いと思います。

ただ、ご自身にとって効果的かどうかはもう少しかんがえてみるべきですね。

いまの状況では、妊娠しないからと、あれもこれもとてんこ盛りにしていることが、かえって身体にとっては負担になり、悪循環となり、不妊治療が前に進まない大きな原因になっていると思います。

東洋医学的にお身体を拝見すると、ご自身の器が小さいということが一番の問題です。

つまり、身体のキャパシティーが小さいので、努力なさっていることを、身体が受け取りきれず栄養、滋養、漢方などが素通りするばかりでなく、胃腸の負担となりかえって身体の力をそいでしまっていますね。

また不妊治療は、身体に負担のかかる治療です。ただ、その1回で妊娠にいたれば、メリットの方が大きいと言うことです。しかしながらなかなか結果がでず、不妊治療を繰り返すことが、身体の力を奪い、悪循環となってしまっています。

ここで、やっていくことの順序立てを考えていきます。

順序立てて不妊治療を進めましょう:2つのステップ。

第一に、全身の力をつけましょう。

このステップにより、食物を受け止める力がつけば、日々の食べ物、漢方、サプリなどからの滋養を受け止めることができ、身体作りに加速がつきます。悪循環からの脱却です。

第二に生命力の余力をためましょう。

この生命力の余力は東洋医学のいうところの腎気の力、そして妊娠し子供を育てる女子胞(子宮)の力です。女子胞力があがることで、きっと不妊治療が前に進みます。

この第二のステップは第一のステップである程度身体の器ができてからにしないと前に進みません。とにかくまず第一のステップをやりとげましょう。少し時間は掛かると思いますが、前に向かって進みましょう!

弁証論治
脾肺の虚
益気補脾補肺

先ず第一に脾肺の虚を救う。不妊治療としては腎気の充実をのぞみたいところだが、脾肺の虚を救い、食物、漢方からの滋養をしっかり受け取れるようにしたのちに腎気の充実を図るようにしていく。

妊娠、出産へつながった治療経過

…初診

右内関、左公孫 太谿 足三里 気海

肺兪 左脾兪、右胃兪 三焦兪

週に2回 自宅施灸毎日でスタート

3ヶ月ぐらいまで、下痢がかなり多い(とくに生理がくるとひどい)

生理前の不正出血続く

胃の調子が整うまでサプリは少し中断。

6ヶ月ー11ヶ月後

半年後、生理がきても下痢ではなくなる。便が出るとすっきり感が出てくる

8ヶ月後採卵ー10ヶ月後移植 hcg100越えで妊娠ー心拍確認できず

13ヶ月後

流産から3ヶ月後、病院で移植出来ると言われ本人もやりたいと(米山:流産後の復調が今ひとつなされていないので、もう少し待つようにアドバイス)移植ーまったく反応出ず。

15ヶ月後

公孫しっかりしてくる。最近仕事が終わっても疲労感が少ない。体力の底が出来た感じがする。多少の体調のブレがあっても体重が減らなくなった。

17ヶ月後 採卵ー胚盤胞凍結出来た

22ヶ月後

採卵ー胚盤胞凍結出来た(いままでで一番良いグレード)

今までは夏はげっそりしていたが今年は大丈夫だった。朝からちょっと食べると下痢していたがそれもなくなった。食事や漢方などだけでは実感が出来なかったが、鍼灸によって自分の身体がぐっと変わった実感がある。

24ヶ月後

胚移植ー妊娠ー継続

無事に出産にいたる。3000㌘越えの女児を出産

2年後 残った凍結胚で二人目の出産

あとがき:体調がよくなるということ

鍼灸を始められて、16ヶ月後の感想が印象的でした。

・それまでは仕事で精一杯、あとは倒れて寝てばかりが、動ける。体力↑を感じる。
・何をやってもダメだった。胃腸の問題が大きい。食べ物が身になるのを感じる。
・自分がすごくかわったと思う。身体が信頼できる。

不妊治療は、身体の余力があって初めて前に進みます。
16ヶ月、つまり①年以上の歳月が、第一のステップをなしとげるためには、
この患者さんには必要だったのです。

しかしながら、こうやって生命の余力があがったので、第二のステップに無事に進めることができ、妊娠ー出産。そして残った凍結胚で二人目のお子さんも無事にご出産という道筋を歩めることになったと思います。

不妊治療、どうしたらいいのかと迷うばかりだと思います。

一緒に前にすすんでいきましょう。

ご相談にお答えして:残った凍結胚の使い方。ちょっと待て!!0020

生殖医療の中で、体外受精を考えるときには不妊治療の大きな力強い助っ人です。
この体外受精の中には『凍結』ということがあります。

この凍結、凍結胚、凍結胚盤胞というのは、『年齢要因』という個人の努力では
どうしようもない、しかしながら不妊治療ではとても重要なキーワードになる
『年齢要因』を救ってくれる力強い助っ人にもなります。

”時間を買う” ことが出来るのがこの凍結です。
凍結胚の考え方

生殖医療の原則、”医療介入はなるべく少なく!”という原則を
大切にしながらも、この時間を買うことにできる『凍結』という技術を
有効に使っていきましょう。

そして、せっかくそのお宝である『凍結胚』があるときには、
大事に、大事に使ってください!!

今回は、そんな第二子への挑戦を上手く乗り切ったSさんのご相談です。

ご相談
第一子を体外受精で授かりました。
そろそろ残った凍結胚を使って、第二子への挑戦を考えています。

子育てで忙しく、余り時間がとれません。

ただ、私は第一子が授かるまでとても苦労しました。
そして残った凍結胚は、大事にしたいです。

また採卵までのあの苦労を考えると、子育て中のいま、
病院への何回にもわたる通院や、
自分自身の身体を整えるための様々なことが
あのときと同じように出来るとは思えません。

いまある凍結胚を上手に使って、
第二子を授かりたいと思います。

どうしたらいいでしょうか?

私からのお返事

私は、第一子を体外受精で授かり、第二子への挑戦のための凍結胚が残っている方には

『胚移植したくなったら、その半年前にはカラダ作りをスタートするために来院してくださいね。決して

「忙しいから」
「子供を預けるのが難しいから」

などという理由で、胚移植をやっちゃわないでね。

と、くどくど、くどくど、くどくどーーーーーーー!
お伝えしています(^^;)

それは、
今まで何人もの胚移植をして全部ダメだったので採卵からスタートをフォローしてきた
経験があるからです。

それまでは、あまり『鍼灸に来なさいね』というのが、押し売りのようで
いやでした(^^;)。

ただ、せっかくのお宝凍結胚を、なんとなく妊娠できる気がして(^^;)という感じで
忙しい、自分の手入れなどできないということで、さくさく移植してしまい、
全部なくなってから、再度『やはり、この子のためにも兄弟が欲しいんです』と
来院される方が多いからです。

しかしながら、第二子への体外受精胚移植への挑戦は

1)年齢が第一子の時よりも高い 
2)産後の疲れがあり全身が疲労 
3)子供を預けて病院へ行ったりすることの大変

もう、これらを考えると、
残った凍結胚はお宝!大事にしてね!!

と、叫ばざる終えません。
これは『二人目不妊』という状態をよく見ている私だから
感じることなのかもしれません。

最近は、くどくどとお伝えしてあったかいがあり、病院受診前に来院され、
カラダ作りをされたのちに胚移植というケースが多いです。

このケースでも、第一子への妊娠は非常に時間がかかり苦労しました。
しかしながら、第二子へはとてもスムーズでした。

ご参考まで。
子宮内膜症4期、黄体機能不全、排卵障害を越えて(36歳出産)

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