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1)必要なのは、万人向けの正しい情報ではない! あなたの不妊治療を前に進めるために。0219

不妊治療は、一歩進んでみるといろいろな壁があり、その壁を乗り越える努力とコツがあります。

そのコツを踏まえて、食事、睡眠、鍼灸によるケアなど必要充分な身体作りを、より効果的となる期間にぎゅっと絞ってやっていくことがとても大切です。

☆長らく不妊治療のお供をさせていただいて、わかってきたこと

長らく不妊治療のお供をさせていただいて、

『あ、ここが踏ん張り所だ。ここを充分に』とか、

『あ、ここがこの人のウイークポイント、ここは避けられない』とか、

『この病院の方針とはあわない、ここは転院だ』と思うことがあります。

ネットの一般論、
病院での説明、

これらは、”正しい”情報”ではあります。病院での説明は医学的な根拠に基づき、その病院で採用されているベストな情報でしょう。またネットの一般論も疑問を感じざる終えないものもありますが、一般的な正しい情報もあるかとも思います。確立を考えればベターな選択肢はなんであるのかが見通せることも多いかと思います。

それでも結果につながらない、あなたにとっては有益とはいえない情報なのです。

☆正しいことをし、間違ってはいないはずなのに、結果につながらないってどういうこと

いわゆる正しい情報にもとづき、病院を選び、鍼灸、漢方、食事などを工夫するなど、
方向的に正しいことをやっていても、刺激量や、ここが正念どころというところを外してしまうと、”間違ってはいないけど結果につながらない”という方々を多く拝見してきました。

確かに不妊治療には淘汰という、いかんともしがたい側面があります。
努力すればしただけ、まっすぐに結果につながるというものでもないのです。
ただ、せっかく淘汰双六はよい目がでているのに、結果につなぐことができない
ケースも多々見てきました。それが今回のお話の主要ポイントです。

『あーー!ここがポイントなのになぜやらない』って思うことを、ため息がでるほどみてきました。

ただ、それをやるか、やらないか、選ぶのはご本人です。

できるだけ、ご本人に言葉が届くようにと思うのですが、

ご本人にはそれが納得出来ないこともあるのだろうと思います。また、お仕事の都合などどうしようもないこともあるのでしょう。でも、それだけ努力するんだったらもうイチオシなのに、『あーなぜここを外す!』と思うことが、あるのも事実です。

☆判定日の数字がでたときのこと

ある方が、妊娠判定の時によい数字がでました。ドクターも大丈夫でしょうとおっしゃり『普通にしていてよいですよ』と仰いました。

しかしながら、黄体ホルモンの数字がOKだけど微妙という感じ。そしてお身体を拝見して、『あ、ここがこの人の正念場』と思うときは、”次の検診までは気を抜かないで”と思い言葉を伝えることがあります。そしてご本人も『わかりました』とおっしゃるものの、手をもう一歩入れる努力をなさらず、次の検診で数字が下がり厳しいですね、そしてその次ではやはり胎嚢は見えず・・・という事が何度も何度もありました。

何度も何度もあるんです。こういった方はたいてい、”次の検診で数字が下がり厳しい”状態になってあせって、”出来ることはあるんでしょうか?”と仰るのですが、不妊治療においては、そうなる前に一歩先んじて手を打っておくことがなんとも大事なのです・・・・。

私は、『ここですよ、貴方に必要なのはここでの踏ん張りですよ』と申し上げ、


『はい』とおっしゃり、

なにもしないわけではないけど、刺激量の足りない手入れになっている。

もったいない、もったいないと何度も思ったことがあります。
ああ、ここなのに。ポイントはここなのにと。

伝えきれない私の言葉のせいかとも思うのですが、
また、色々な事情もあるかとは思いますし。
妊娠って確かに、何もせずにあっという間に妊娠し、
なにもしなくても、するするっと出産までたどり着く方もいらっしゃります。

そんななか、不妊治療にいらっしゃる、困難事例の方々を沢山見てきた
私だからこそ出来るアドバイスを皆さんにしているつもりです。
言葉が届きますようにという祈りを込めて。

☆不妊治療、前に進めるためのポイント5つ

  • 1)おおきな事、技術的なことの基本は病院選びです。
  • 2)1を支える小さな事であり大切なことはあなたの身体のケアです。
  • 3)ケアのやり方、刺激量の入れ方、生活の仕方の必要なポイントを考える
  • 4)中心になった課題の入れ込み方法
  • 5)どれぐらいの刺激量でやっていくかという検討

妊娠に大切なポイント、
その妊娠を継続させるためのコツがあります。

今回の症例は、
1)本当に素直に、言葉に耳を傾けてくださり、
2)ポイントを外さず努力され
3)病院での不妊治療が培養でなかなかすっきりと前に進まないときに、
さくっと転院され

4)困難事例でありながらも、赤ちゃんを抱くことがかないました。

   するべき努力を、するべき時に、充分に。

これが本当に大切です。

☆症例のご紹介、続く

さて、症例のご紹介です。

ちょっとここまでで熱くなりすぎたので(^_^;)、

ページを変えますね。

辛い生理痛、なかなか妊娠しない、シンプルに体調を整え妊娠出産-②0309

きつい生理痛、シンプルに体調を整え、必要な最低限の介入で無事の妊娠、出産ー0309

妊娠に関しては、年齢が若いと言うことはなんにせよありがたいことです。

それは色々な選択肢を時間を掛けて行うことが出来ると言うことです。

『自然妊娠をしたい』ということは、多くの人があたりまえに望まれることだと思います。

その①はこちら→辛い生理痛、なかなか妊娠しない、シンプルに体調を整え妊娠出産-① 

アンケートなどを含んだWEB版症例はこちら→

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さて、症例でご説明いたしましょう

妊娠をしたい。年齢が若いけどなかなか妊娠しないと言う方のご相談。
さあ、let’sスタートです。

☆ご相談 結婚して3年なかなか妊娠しません。

29歳です。結婚して3年。タイミングなどを意識しながら過ごしていますが、なかなか妊娠しません。

昔からとても冷えやすく、お腹や足先がすぐに冷え込んでしまいます。
特に気になりだしたのは、生理が始まってからです。
生理痛がとてもつらいです。小さな塊もまじり、初日二日目ととても辛いです。
高温期の中頃から胸の張り、下腹の痛み、イライラなどもあります。

☆☆不妊治療、いままでの経過

結婚して1年半ほどたったころ、なかなか妊娠しないので病院に通いました。
そちらでは、クロミッドなどを使いタイミングをとりましたが、
妊娠にいたっておらず、最近は病院もいっていません。

排卵、ホルモンの状態、卵管の通過障害、男性側の課題など、大きな問題はないと言われています。生理は定期的に来ていますが、少しプロラクチンの値が高いとはいわれています。

生理痛が辛いこと、冷えやすいこと、なかなか妊娠しないことなどが自分としてはとても気になります。

どうしたらいいのでしょうか?

☆私からのお返事:不妊カウンセリング、東洋医学的な状況分析から治療方針

手足やお腹の冷えがきになること。生理痛、そしてなかなか妊娠しないこと。
とっても気になりますね。

割合と規則正しい生活、そして運動もお好きで、元気なお身体を保つ環境にあると思います。

お身体を拝見すると、年齢の割に皮膚が薄いことがきになります。
また冷えは少しきつい印象があります。

冷えというのは、『その場が冷えていること』ではありますが、

   身体を温める血流が届きにくい

ということが原因になっている場合が多いです。
つまり、冷えている場所が問題ではなく、”暖かい血流がない”ということが問題なのです。

東洋医学の世界で考えれば、”気血の巡りが滞りやすい” ”身体を温め養う力が不足している” ということにつながります。

この皮膚の薄さと血流の問題を解決しながら、体調をupして、妊娠、出産へとつなげていきましょう。

少し整理しておきますね。

☆お身体の状態、不妊治療の進め方

1:年齢が29歳であること、夫に大きな問題がないこと

→ご夫婦の希望が自然妊娠であるならば、鍼灸で東洋医学的観点に軸足を置き体調を整えながら、生活改善をし半年から1年程度はタイミングでよいかと思います。ただし、すでに3年あまりの時間は経過しています。ステップアップしたくなったらいつでもよいと思います。

2:皮膚の薄さ、冷えの課題に対して

→東洋医学で言うところの、気の巡りの問題、また胃腸の力で滋養をとりこみ、身体を温め養う温養する力が少し不足していると思います。食事、運動、血流に気をつけて課題にとりくんでいきましょう。また年齢が若いので大きな課題にはならないとは思いますが、ご家族に血栓などができやすい家族歴がないかはチェックした方がよいかと思います。

3:病院について

→いままでの病院は不妊治療に積極的な病院ではないと思います。転院をお勧めします

☆東洋医学的な治療方針

・弁証論治
脾虚肝鬱瘀血
・治療方針
益気補脾 疏肝理気 (必要に応じて活血化瘀)

脾胃を中心に全身の力をおぎない、必要に応じて疏肝理気をし、気血の巡りをよくし、妊娠に向けての身体作りとする。

☆治療経過

2019年 8月ビッグママ治療室初診

1)右合谷(LI4)、三陰交(SP6) 右臨泣 大巨(ST27)、関元(CV4)、中注(KI15)
右足三里(ST36) 右陽陵泉(GB34)
2)肺兪(BL13)温灸
3)脾兪、三焦兪(BL22)、次髎(BL32) 鍼して温灸

自宅でのセルフケア:中注(KI15)、関元(CV4)、三陰交(SP6)、右臨泣、右合谷(LI4)、脾兪、三焦兪(BL22) 次髎(BL32)

9月 病院転院
フーナーテストをはじめてした。不良となる。人工授精をしてみる。

10月 奥歯の噛みしめ、力が入ってしまうことなどマインドフルネスを使ってのトレーニング

1年間でタイミングを挟みながらも人工授精を5回したものの妊娠せず。ステップアップ、転院をお勧めする。

2020年 8月 転院。いままでの経過から体外受精をスタート

体外受精ー新鮮胚移植 着床し少しHCGも伸びる。しかしながら胎嚢は確認出来ず化学流産
10月再度の採卵、グレードのよい胚盤胞が3つ凍結出来た。
12月、凍結胚盤砲移植ー無事の妊娠、不妊治療クリニック卒業。

☆☆妊娠中の鍼灸治療について

妊娠以来、血流問題があると思われるので、
・妊娠〜胎嚢確認までー週に4,5回
・妊娠12週まで週に3回

 その後、座骨神経痛、筋腫が大きくなるなどもあるが大きな問題とはならず。
痔の出現→ケアで乗り切る

夏のある日、無事に3000㌘越えの女児を出産 おめでとうございます。よかったねえ。

☆おわりに

無事のご出産おめでとうございます。とってもご夫婦の中がよく、お二人での楽しい日々にこれから元気なベビちゃんが加わっての生活。よかったなあと思います。

年齢が若いこと、自然妊娠がお二人の希望であったことなどから、少しゆっくりの不妊治療となりましたが、ベースとしての課題である気血の巡りの問題、身体を温養し温めていく力などを育むことができ非常によかったなあと思います。

病院選びも、その時の状況に応じて非常にスムーズな転院になったと思います。

血流の問題はちょっとだけ心配しておりました。上手なケアで乗り切れたかなと思います。

一緒に歩んで来れたこと、とっても嬉しいです。

子育て楽しんでくださいね。

辛い生理痛、なかなか妊娠しない、シンプルに体調を整え妊娠出産-① 0309

妊娠したいと思ったときに、なかなか妊娠出来ないとあれこれ考えちゃいますよね。

☆不妊治療で年齢が若いことのメリット

年齢要因は不妊治療ではおおきなメリットです。
妊娠に関しては、年齢が若いと言うことはなんにせよありがたいことです。
それは色々な選択肢を時間を掛けて行うことが出来ると言うことです。

『自然妊娠をしたい』ということは、多くの人があたりまえに望まれることだと思います。
しかしながら、年齢要因が高ければ、時間のかかってしまうことに関しては出来ることが限られます。

つまり、妊娠は人間の場合、28日に1回しか排卵しないので、
それだけしか挑戦出来ません。

半年掛けても6回。
年齢要因が厳しい40代の方の場合、半年たつと卵巣の状態も悪化ということが
めずらしくありません。
こういうときには、こういうときの作戦の仕方がありますね。

☆医療介入はなるべく少なくが生殖医療の大原則

”妊娠には、なるべく介入は少なく”というのも大原則です。
つまり、さまざまな医療介入はなるべく必要最低限でということです。

排卵をおこす、クロミフェン、クロミッド、セキソビット、レトロゾールなどの薬。
高温期を保つ、デュファストン、
薬に関してはこちらのサイトがわかりやすいですねえ。さすがはらメディカル。
不妊治療で使う薬 わかりやすい

また、人工授精(AIH)、体外受精、顕微授精、凍結・・・・などなど
沢山の医療介入があります。
私はどちらかといえば ”適切な医療介入はした方がよい”と考えています。

ただただ、”自然妊娠がよい” とか ”なにかするのは怖いから”という

理由から、なかなか次の一歩が踏み出せない方があります。

私は多くのそういった方の背中をぐいっと押してきました。

妊娠がしたいという気持ち、
不妊であると言う状態。
その地点から考えると、足がすくんでしまうことも多いでしょう。

でも、目的は妊娠することではなく、
愛するパートナーとの子供をもち、家族との生活を歩むことではないかなと思うのです。

妊娠だけを考え込んでしまうのではなく、家族をもつこと、家族との生活をスタートさせるために可能性のある選択肢を、適切に選ぶと言うことは大事だと思うのです。

☆自然妊娠したいというあたりまえの選択

確かに、”自然妊娠したい” というのも、あたりまえであり、かつ、医療介入が少ないというのは生殖医療においての大原則なのです。

医療介入はなるべく少なくというという大原則を踏まえながら、
何を選択すべきかということがとても重要です。

このあたりは、その方の状況によって、”採れる選択肢” と、”採るべき選択肢”が違ってきます。

つまり、排卵がまったくなければ、排卵誘発剤などは使うべきでしょうし、セックスが成立していないのならば、人工授精なども前向きに検討すべきでしょう。年齢が高ければ、時間を有効に使うような選択が望まれます。

☆なかなか妊娠しないとき、医療介入の少ない道を選ぶコツ

なかなか妊娠しないときには、

1)一般不妊検査を男性側も含めておこなう

2)タイミングを排卵前後を中心にに3,4回はとる。

3)体調をあげる、血流をあげる

4)医療介入をおこなう

私は長らく不妊治療に携わっていて、1−3までの段階を丁寧にすることで、案外多くの方々が、”自然に妊娠に至る”ということをよく知っています。つまり、医療介入がなくても妊娠が出来る可能性のある方が大勢いらっしゃるということです。

また、年齢が高めの方でも、40歳未満であれば、”半年程度”という期間は区切りますが、医療介入までのステップアップの時間をしっかりと1−3)に費やしていただき、4)の医療介入や体外受精の採卵をよりよい状態で迎える準備をしつつ、体調を整えていく中で自然に妊娠なさった方もおおくいらっしゃります。

年齢が若いと言うことは、1−3までのステップにかけられる期間がながいということです。今回の症例の方も、カップルのご希望が自然妊娠をしたいということでしたので、1年程度を目安にこの1−3のステップに時間をかけてもよいのではという提案をさせていただきました。

その後、4)の段階に入りましたが、それまでの準備ができていますので、スムーズなステップアップとなりました。

年齢が若いということのメリットを十分活かし、その上でご自身にとって最適な選択をできるといいですね。

それでは症例に続きます。
辛い生理痛、なかなか妊娠しない→

2)力を抜いてリラックスするためのお勧め2選 頭痛、のぼせ、生理痛、足の強い冷え

身体に力が入っているよ、身体上部の緊張ゴリゴリ凝りと、足の冷えを理解してもらうために。

前編はこちら→首肩の凝り、足の強い冷え。いったい身体はどうなってるの?

☆その症状、身体に力が入っている緊張状態だからです。

身体の力が入っている緊張タイプさん。
肩が凝ります、
首がつらいです、
疲れやすいです、
頭痛いです、
頭のぼせます、
背中ゴリゴリです、
腰痛いです、
足冷えます、
足冷たくて血流悪いです

前編でお話しさせていただいた通り、さまざまな症状や体調の悪さは、身体に力が入って気血の巡りが悪くなっている可能性が高いと考えられます。

では、リラックス、力を抜いてといいますが、これがなかなか
簡単ではありませんねえ。
まず、緊張しているということを知ることからです。

☆力を抜いてリラックスするためのお勧め2選

さて、緊張していると言うことそのものを、自覚していない、知らない人も多いです。

緊張してますね、力が入ってますねとお伝えしても、
それがあたりまえの日々を過ごしている方にとっては、あたりまえのことなので、わからないのですね。

”力を抜いてリラックスして下さい”

と、お伝えしてもそもそも力が入っていることに気がつかなければ
リラックスのしようがないわけです。

☆☆①壁をどんなに押しても、壁はみじんも動かない。力一杯押してから脱力

壁ドンというと、美形男子が壁をドンッとやってウルウルというシチュエーションが
浮かびますが、それとはちょっと違う話。

家の壁を力一杯押しても、壁は動きませんね。
手の力をいっぱい入れても動かない。

でも、押している腕をみると、沢山の力を込めて筋肉は緊張し
長く頑張って押していると、気血が巡らず冷たくなってきてしまいます。
そして押して力をいれているので疲れます、疲れちゃいます。

壁は、どんなに力を込めても動かない。
それなのに、壁を押しているあなたの腕は気血が巡らず凝り固まり、疲労します。

壁を押すのをやめてみましょうか(^^)
世界は何も変わらないけど、
あなたの筋肉は無駄な力を使わなくなり、
緊張がなくなり、
凝りがなくなり、
疲労がなくなります。

力をいっぱい入れて壁を1度ぎゅーっと押してください。
そしてその壁を押すのをやめてみてください。
これが力を入れていない状態なのです。

いつもいつも見えない壁を一生懸命おしていると、
押していることそのものに気がつきません。

押してみてから、押すのをやめるこうすると、”力を抜く”がわかります。

あなたは無駄な力を使わず、緊張がとれ、気血の巡りがよくなりますよ。
肩の力を抜いて、一息ついて、リラックスですね。

☆☆②日常化(あたりまえ)にして考えずに行動し緊張からバイバイ〜

★松本アキコさんの本

松本明子さんというタレントさんがご自身の手強い便秘を、小林幸弘先生と取り組んだ本が非常に興味深かったです。

松本明子著「腸をキレイにしたらたった3週間で体の不調がみるみる改善されて40年来の便秘にサヨナラ出来ました!」アスコム出版 2015/5/23松本明子 (著), 小林弘幸

★松本アキコさんの便秘歴

彼女は子供の頃からお母さんに浣腸して貰うほどの便秘。幼少時代に習い事などで忙しく便意を無視する生活、くそ真面目で頑張りすぎる事が多い、便秘は非常に悪い状態だったそうです。

★小林先生からの提案

処方されたのは、消化剤と整腸剤に、ガスを出す薬の三つだけ。主治医からの指示も、起き抜けに水を一気飲みする、決まった時間にトイレに行く、便器に座って体をひねる――など、簡単なことばかりだった

この小林先生からの提案を、東洋医学的に分析して考えてみました。

小林先生からの提案は、毎日、決まった生活をするという日常化です。

朝いっぱいの水を飲む→朝ご飯を食べる→毎日トイレに5分座る→寝る前3時間に食事終了→感謝して寝る。

緊張タイプの人は、なんでもあれこれ考えて、緊張しがちです。その緊張が体調の悪化を招きます。考えるせいで気血の巡りが悪くなるわけです。

いちいち考えず、日課としてこなしていけば、肩の力がぬけ、気血の巡りがよくなるということなのです。

無駄な考えは、無駄な壁ドンと同じですね。

そんなのから解放されちゃいましょう!

ストレスを発散させたい!  岩盤浴はどうでしょうか?のご質問にお答えして

先日、鍼灸師仲間とのzoom講義をさせていただき
色々お話をしました。テーマは便秘。
便秘って考えていくと面白いんですよね。
そのお話は、気の滞りということを中心にまとめてみました

首肩の凝り、足の強い冷え。いったい身体はどうなってるの?

便秘というと、食事や大腸に注目がいきがちですが、
便秘のスペシャリストであるドクターは、”気の滞り”を
一番の課題にしているのですよね。つまり、全身をスムーズに気血が巡ることが便秘の解消につながるという発想です。

松本明子著「腸をキレイにしたらたった3週間で体の不調がみるみる改善されて40年来の便秘にサヨナラ出来ました!」アスコム出版2015/5/23松本明子 (著), 小林弘幸 

これは人の身体の有り様を考えるととても面白い発想です。

☆岩盤浴は身体によいでしょうか?という質問をお受けして

さて先日、岩盤浴は身体によいでしょうか?という質問をお受けしました。

便秘を考えるときに、ストレス、緊張状態が身体に大きく影響を与えるということで、リラックスが多く提唱されていました。

身体の緊張状態をとるのはとてもよいことです

さて、ここでこの緊張状態をとるのにどうするのか、発散させる瀉下させる問題が浮上します。
身体から汗を出すのも、便を出すのも出すと言う方向性は同じです。

そして身体が健やかであれば、
必要に応じて自然と汗がでますし、
自然と便意があり便通があります。

なんも、ムリして発散、瀉下する必要はないのです。

それが、緊張によって滞るので、ムリして発散するとか瀉下するという方向性になり、身体の底力(腎)を傷めてしまい、悪循環ということになります。

もうちょっと詳しくお話ししていきますね。

☆☆緊張を発散させ解決するための強行手段

『すかっとする』『ストレス発散!』というと、イベントで盛り上がる買い物でばーっと買う、大好きなものを好きなだけ食べるマラソンして汗をかく、熱めのお風呂で一汗掻く、コンサートで思いっきり推しを応援などなど。

このスカッとして発散は、便秘の解消で言えば大黄などの瀉下剤をガツッと使って通じさせるということと同じです。便秘を、浣腸で出すとか、強めの便秘薬で出すなんていうのです。

また風邪の処方で有名な葛根湯。これも穏やかな桂枝湯という処方に葛根麻黄というガツッと解表する薬が入り、身体の緊張をガッツリ発汗によってスッキリさせる処方です。

どちらも、ムリムリがっつり発散で、短期勝負である『今の風邪』『今日の便秘』を解決させるには、その方がメリットがあるといえるでしょう。でも、ムリムリを長期に繰り返すとどうなっちゃうのでしょうか。

☆☆ムリムリ発散の手段は長期連用禁止!

身体の緊張、たまったストレスは、どうしても発散させたくなります。
がっつりと発散が、気分がいい、スカッとするというのもよくわかります。
しかしながら、ここからは、その方の身体の底力(腎)の問題とかかわってきます。

つまり、発散でストレス解消は、身体の底力(腎)をベースとします。
ベースへの負担を掛けることには間違いなくなります。
ベースがそれなりにあり、短期的なことならばメリットが大きくOKとなります。

しかしながら、

ベースがなければ発散でかえって身体を傷めますし、
ベースがよわければ、消耗していきます。

 

イベントは大好きな人が多いですね。また人間関係の絡みでさんかせざるおえないと言うことも多いでしょう。しかしながら、そのあとの消耗がキツかった方が本当に多いです。私は身体の底力(腎)不足タイプの人には、イベントはダメって何度言ったら良いのかと思うぐらい身体の力をそこないます。

マラソンや筋トレも、自分の素体の力をムリさせても大好きな人はガチ発散までいってしまっています。

岩盤浴も同じです。

温熱刺激をがっつり入れて解表させ汗をかかせるので刺激強度がかなり高いです。
刺激がガッツリ入るので、自力で発散が出来ない状態の人にとっては、強力な助っ人です。
スッキリするという気分(^^)なるのもよくわかります。
しかしながら、底力(腎)をつけようとしている側面ではちょっと控えた方がよいケースの方が多いですね。

☆☆身体の底力(腎)をつけていくとベースができ、発散しやすくなる

身体の底力(腎)をつけていくと、ムリムリ発散の手段をもたなくても、軽く気が巡りそれほどストレス状態が強くなくなってきます。ちゃんと気血の巡る身体になっていくわけです。

しかしながら、人間には癖とか好み、わーっとやりたい気質などがありますね。

どうしても、パターンとしてマラソンして発散したいとか、ワート集まって騒ぎたいなどがあると、出来ないことそのものがストレス状態をつくります。

ただ、今おこなっている身体作りが、身体の底力(腎)を養いたいのであれば、ばーっとの発散はちょっと待ってです。せっかく養ってきた底力をばーっと発散するために使っちゃダメなんです(^^ゞ。

このあたりの、身体との付き合いは、身体作りの目的との兼ね合いになりますね。

また底力(腎)がつくと、身体の負担にならずに、イベントやマラソン、岩盤浴も楽しめるようになります。ちょっと待て!です。

☆☆女子胞(子宮)力をつけたいときには、発散しすぎはダメッ!

妊娠したいというときには、発散と底力(腎)の二つがポイントです。

☆☆☆発散して妊娠のパターン

世の中の情報で、スカッとしたら妊娠というのは、ストレス状態が主因でそれ以外の問題があまりなかったタイプです。

☆☆☆底力(腎)をアップして妊娠のパターン

そして妊活がなかなか前に進まないと言うときには、底力(腎)をつけていかないと目的まで到達出来ないタイプです。

この底力(腎)や女子胞(子宮)力をアップさせるときには、発散を強制的にするタイプのことはやっちゃダメなんです。

☆☆身体の力をアップさせることは、人生の投資と同じ

最近、投資がよくいわれます。

そして投資する前に、生活防衛資金をある程度貯めなさいと言います。
この生活防衛資金が底力(腎)になるわけです。

生活防衛資金がたまってないのに、ちょっと小銭がたまるとそれを
握りしめてパチンコにいって発散!をやってたら、ちっとも生活防衛資金はたまりません。

発散をすぐしたくなっちゃう人を私は、パチンコオヤヂ!と呼んでいます(^_^;)
パチンコは生活防衛資金が貯まってからにてね。

☆☆底力(腎)がアップしていけば、発散も楽しめます。パチンコ(刹那的快楽)がやめられる理由

私に、『パチンコオヤヂ!』と言われ、ちょっと余裕ができ、3000円貯まるとすぐそれを握りしめて、パチンコで発散という自転車操業的な人生(まあ、それもアリですけどね(^^ゞ)。

これを脱し、生活防衛資金がたまり、種銭ができると、人生に対する自信がでて、ものの見方、考え方がかわります。刹那的な選択が減るわけです。

体力も同じ。
余裕がないから、毎日つま先だって頑張っちゃうのです。
自転車操業的に頑張り過ぎちゃう。

そしてストレス解消も、刹那的な選択をしがちですね。

種銭ができ、底力(腎)があれば、イベントも、買い物も、岩盤浴も素体に負担をかけることなく、軽く楽しめます。ここまでくると、目的の妊娠も、大きな問題なくするっと行くことも多々あるのです。

とにかく、人生をスムーズに航行させるために種銭作りは欠かせませんねえ。

 

便秘のセルフケアについては、こちら→https://bigmama-odawara.jp/blog/archives/5103 どうぞ参考になさって下さい。