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その3 不妊治療をやめると決める前に。出来ることがある。

その3 35歳までの不妊治療あるある、「不妊治療やめます」

35歳までの不妊治療のあるあるは、「不妊治療やめます」という宣言です。

いままで多くの方の、35才以下の「不妊治療やめます」の
お話を伺ってきました。

「いままでやってきて、もう気持ちがついていかないんです。」

本当によくわかります、確かに、確かにです。
体外やれば出来ると思っていたというお声も聞きます。
そりゃそーですよね。

「そんなに子供が欲しいって言うわけでもないし。」

そうですよね、いま忙しいし、沢山やることありますよね。
また、いままで子供がいない生活を二人でエンジョイなさっているわけですから
今更子供がいてもいなくてもと思うのももっともだと思います。

そして、それを知った上で、

その決断「待って!!!」と強く思うのです。

35才までの方は、ときに「不妊治療やめます」とおっしゃり、やめられます。

しかしながら、不妊治療が上手く行かず、「不妊治療をやめます」という決断をしたはずなのに、赤ちゃんを授かることが年齢的にも難しくなり、本当に「子供を授かることはない」と感じられると、「不妊治療を再開」なさる方が多いんです。実に多いんです。

いままで何人もの、そういった方の経過を拝見しています。
たぶん、前向きな決断が出来る年齢だから、ご自身でやめると決断して行くのかなと思います。でも、心の奥底でやっぱり子供が欲しいという気持ちがあり、「やれることはしてみよう」と再開なさります。

そして断言出来ることは、「年齢要因があがるほど、費用も、時間もかかる。選択肢も少なくなる」ということです。

35歳までならばなんとなかった事例でも、40歳が見えてくると時になんとかならなかったということにもなることが多くなってきます。

だからこそ、赤ちゃんが欲しいと思われた30代前半のときに、
      「やるべきことは一通りやった」と、
ご自身も、そして客観的にみても思える状態でやめるべきではないかと、つくづく思うのです。

そしてこの「やるべき事はやった」を見極めるには、不妊カウンセリングなどを利用して、もう少し不妊の本質的な課題を見極めることをする必要があるのかなと思います。

また、メンタル的に耐えられないというかたもいらっしゃります。そこは本当に、本当によくわかります。だからこその不妊カウンセリング。どうしようもないときの時間稼ぎの方法もいろいろあります。ご相談して下さればと思わずにおれません。

さて、本のお話に戻りましょう。

☆最先端不妊クリニックへ転院 高度生殖医療はしない決断。

フーナー良好、精子良好、頚管粘液良好ということで、体外受精をすすめられる。このクリニックでは、体外受精をしないならば、通う必要はないと言われ、経済的要因を考え治療中断

このクリニックはきっぱりしていますね。

☆☆妊娠の可能性と、クリニック選びの失敗。

これ以上このクリニックでやることはないというのは、そうなんだと思います。
だから、このクリニックではないんです、行くべきところは

1度自然妊娠をしているわけですから、自然妊娠する可能性もかなりたかいカップルです。ですので、ここは不妊クリニックの選び方を間違えていると思います。

体外受精が最適解かもしれないけど、可能性として自然妊娠もあるのだから、自然妊娠に向けた治療で患者さんを勇気づける、治療としてなりたたせる。そんなクリニックを選んでいれば・・・と思います。

クリニック選びって本当に難しいです。

最先端のこのクリニックは、最先端医療を受けるという決心をしているカップルにはベストの選択だと思います。しかしながら、このお二人は「最先端医療はしない」決断をしています。この決断をすると、不妊治療はないのかと思いがちですが、そうではないというのが不妊治療の考え方の難しいところ。

ドクターによってこのあたりの選択も違います。

クリニック選びをも少し考えられたらと思います。

☆☆たった1度の体外受精への挑戦という選択肢だってあったのでは?

以前に、42歳で長く不妊治療をされた方が、経済的要因で1回だけと決心され高度生殖医療に挑戦の決断をなさり当院を来院されました。

15回の人工授精と1回限りの体外受精ののち、自然妊娠(43歳出産)

私は、1回だったら、ご自身で納得出来るクリニックならどこでもいいから選んでみては。どちらかというと、薬を沢山使うタイプのクリニックがいいかなと思いますよとアドバイスしました。

そして、とあるクリニックを選択。ガッツリ薬をかけた治療でしたが1個しか採卵できず、移植するも妊娠出来ず。

☆☆☆まさかの自然妊娠!

胚移植も、どっぷりというぐらい沢山の薬を使いました。
「これだけホルモン剤を使ったんだから、生理が乱れるのも仕方がないね。採卵のドリリング効果はあるから、半年は体調を整えながらがんばってみましょう」と声をかけ、そのまま鍼灸を継続しました。

そして、「生理がこないね〜乱れちゃってるねえ〜」などといいながらも、体調を整える鍼灸。

そして3ヶ月後、なーんと自然妊娠が成立していました。

あれだけ長く、人工授精、タイミングを挑戦されて、満を持しての体外受精でうまくいかなかったのに、この環境で自然妊娠???と患者さんと二人キツネにつままれたような思いでした。

なかなか、なにがよかったのかを断言は出来ませんが、
・「一度きりの体外受精」と決断され、採卵前から3ヶ月にわたり鍼灸治療を高頻度でいれていたこと。
・採卵によって卵巣に対してドリリングとなったこと。
・ホルモン剤でがっつりと補充していたこと。
・採卵、移植周期も高頻度で鍼灸治療をいれていたこと。

などがよかったのかもしれません。

一気に、不妊治療の流れが変わることってあるんです。

勇気を出して、飛び込んでみるのもアリかもしれません。

 

☆☆東洋医学の選択肢

本の症例の場合は、精子の条件、卵管、排卵の状態はよいが、妊娠しないと言うことで、卵管采の動きがよくないのではないかと思われます。これは子宮内膜症がひどいということがあるかもしれませんし、東洋医学的に緊張状態が強いので動きが悪いということもあろうかと思います。

当院では、二人目不妊や1度妊娠歴のある方の場合は、「同じ方法で妊娠する」ということを多々経験しています。『妊娠のため』ということから一歩離れ、『身体作り』『子宮内膜症の治療』という方向転換にして、気楽に治療に望んでいただければ、案外再度の妊娠となるのではなどということも思いました。

治療の選択は、大きな決心です。なかなか難しいテーマですが、一緒に考えていければと思います。

症例1

こちらの症例の方は、一人を自然妊娠していますが、ドクターから「体外受精以外では二人目のお子さんを授かることは出来ません」と断言され、メンタル的に落ち込み、少し休憩の感じで鍼灸にいらっしゃりました。無事に自然妊娠され二人目をご出産されています。

二人目不妊 体外受精 男性不妊 産後 断乳 疲れ 風邪を引きやすい

症例2

こちらの症例の方も、二人目がなかなかできず、私からは年齢要因もあるので高度生殖医療も含んでお考えになることを提案させていただきましたが、ご本人の希望で自然妊娠の挑戦を続け、無事に妊娠、出産されました。妊娠経験のある方は同じ方法で妊娠するを改めて実感した症例です。

二人目不妊、自然妊娠での出産ができました(39歳出産)

不妊カウンセリング:足し算発想の不妊治療から、本当に必要なことを求めて 0208

足し算発想の不妊治療から、本当に必要なことを求めて 0208

赤ちゃんが欲しいという気持ち、とっても暖かく、そしてなかなか授からないという切なさに、いつも『どうにかしよう!どうしたらいいのか一緒に考えよう』と思っています。

同じ目標に向かうパートナーがいる幸せ

『私達二人の子供が欲しい』という目標があるということは、ご自身と一緒に同じ目標に向かっているパートナーがいるということです。これは素晴らしく、貴重なことです。人生の大きな課題を一緒に歩くパートナーがいる、その幸せが、『不妊』という言葉の前に飛んで行ってしまわないように、いまある幸せをしっかりと握りしめてねっていつも思っています。

不妊治療は、”何をすればいいのか?” ”どうしたらいいのか?”と足し算発想になりがちです。

それはいまの不妊という状況を、なんとか妊娠、出産につなげたいという切なる思いからです。

この思いに寄り添い、ご自身に本当に必要なことはなにか、どうしたら前に進めるのか。そんなことを考えるのが、当院での不妊カウンセリング、不妊治療だと思っています。

この症例の方は、二人目不妊でいらっしゃりました。

ただ、第一子の経過を伺うと、もう奇跡のように、様々なリスクを綱渡りしての出産。いま妊娠ができていないのは、なにかが『まだだよ、もう少し身体に余裕をつけて安全にいこうよ』と声をかけているのではないかと感じました。

長らくかかった不妊治療となりましたが、無事に、無事にご出産となったこと、本当にうれしく思います。

患者さんによりそい、

生まれてくる命によりそい、

少しでもお力になれるよう、がんばっていきたいと思っています。

症例はこちら→二人目不妊、不育症を乗り越えて巡り会った赤ちゃん

ご相談:なかなか第二子が授からず、悩んでいます。

34才で結婚後、すぐに妊娠し、35才で第一子を出産しました。

第一子は、妊娠中毒症を発症し血圧があがり少し早め小さめでしたが無事に出産出来ました。

37才から第二子を希望していますが、なかなか妊娠出来ません。

産後から体調が悪く、冷え性がつらいです。

冷えに弱く、冷えたとき、疲れたときに背中からお腹が痛みます。

この冷え性はどんどん悪くなっている感じがします。

少しのイベントや、季節の変化に身体がついていけない感じがします。

食事はおいしく、空腹感もあり胸焼けがすることはありません。便通の状態もよいです。

トイレは近く、産後から夜トイレにおきます。寝付き寝起きはよいのですが、疲れがのこります。

早く第二子が授かりたいと言う思いと、体調の悪さで、今後どうしたら良いのか悩んでいます。

不妊カウンセリング:ビッグママからのお返事

第二子がなかなか授からないというお悩みですね。

第一子の出産も、いろいろなトラブルはあったようですが、お子さんが無事に生まれ、生まれは小さかったものの、いまでは充分に頼もしく成長しているようで本当によかったですね。

お身体を拝見すると、問診では胃腸の問題がないようでしたが、食物から滋養を受け取り全身に頒布する力をしめす脾胃のツボ(公孫、大都、三陰交、脾兪など)の弱りが明瞭です。そのうえ、冷えの入り込み風邪が身体のなかに停滞している(風邪の内陥)があり、この停滞が非常に強い身体への負担となっています。

胃腸の力不足、風邪の内陥がおこってしまうのは、生命力の底力である腎の力が不足しているためです。

この腎の力は女子胞(子宮)の力を支えますし、全身の生命力を支えます。

早く第二子をというあせる気持ちはよくわかります。

ただ、ご自身もお気づきのように、このままの体調で妊娠されても、非常にきつい状況であるのは明瞭ですね。

もう少し体調をよくすることと、下記しました不育症の検査をお勧めします。体調を改善して、前に進みましょう。

☆不育症の検査をお勧めします。

出産した病院にて不育症の問題はないとのことでしたが、

・手足のきついひえ(実際に冷たい)
・妊娠初期の黄体機能不全
・赤ちゃんが小さめ
・妊娠高血圧

上記既往がありますから、1度不育症の専門クリニックを受診されてはいかがでしょうか?私はお身体を拝見して、不育症と診断される可能性が高いと思います。第二子の妊娠を無事に安心して経過するためにも検査をしておいた方が良いかなと思います。

・弁証 脾腎陽虚 肝鬱 風邪の内陥
・論治 温養補脾補腎 疎風散寒
・治療方針 先ず第一に風邪の内陥をとる。このために脾腎の陽気をたて、全身状態をよくしていく。

ビッグママ治療室初診から出産までの経過

(漢方は専門の漢方クリニックでの処方です)

鍼灸:大巨(ST27)、関元(CV4) 右外関ー右臨泣 足三里、三陰交 肺兪、大椎、脾兪、腎兪(BL23)、三焦兪、次髎(BL32) など。公孫、大都(SP2)、拇指丘

漢方薬:苓桂朮甘湯で水滞はコントロールできるものの、脾陽虚のために軽く疏肝しながら補うことのできる桂枝人参湯を服用。

不育症クリニック不育症と着床障害と診断される。生理の出血が終わった時点でアスピリンを服用。妊娠した場合35週まで飲むようにと指示を受ける。

体調の変化が大きく、とくに8月は辛いと言うことが明瞭なので、9月妊娠、5月出産を目指してみてはとアドバイス。

採卵して、それなりの良好胚はとれるものの、なかなかスムーズな妊娠にはつながらず、不妊治療のクリニックを途中で変更し、複数回の採卵、胚移植ののち、10月胚移植で妊娠。妊娠高血圧にもならずに無事に経過。無事に6月正規産にて3000㌘オーバの元気な赤ちゃんを出産。

 

無事ご出産の報告と不妊治療を振り返って

第一子の妊娠は奇跡のような感じだったなあと思いますとご本人が何度もいわれるように、本当に長い第一子、第二子と二人のお子さんと出会うための旅でしたね。

なかなか妊娠しないと言うことで、高度生殖医療にステップアップされましたが、それですんなり治療が進むわけではなく、ご自身の体調との兼ね合いが非常に難しい状況は続きました。

しかしながら、

・上のお子さんとの生活を上手に楽しむ
・ご自身の体調と良く付き合う
・色々な事があっても、少しずつでも前に進む

そんなことが結局、妊娠につながり、不安だった妊娠生活も無事に過ごすことができ、出産へとつながったと思います。

妊娠中も、不育症のケアを東洋医学と西洋医学の両面から行い、しっかりと大きな胎盤を作ることを目指し、養生ケアをおこないました。3000㌘近い十分な大きさの赤ちゃんが生まれたとの出産報告を伺ったときは本当にうれしかったです。

二人のお子さんに巡り会われたとこ、私も奇跡のようだと感じました。
不妊治療は、なにか私達にはわからないなにかに、導かれているような気がすることがあります。そんな導きの手を感じさせる症例でした。

多くの人に支えられ、導かれての妊娠。無事なご出産、心からお喜びもうしあげます。

子供をもつ理由

子供を持つ理由 

さて、人はなぜ子供を持つのでしょう、
そしてまた人はなぜ子供が欲しいのでしょう。
子供は決して親のものではありません。
だいたい、皆さんも親のものであるという自覚などないと思いますし、
親のために生きるのではなく、自分の人生を自分のため?に歩んでいると思います。

私のところには、妊娠を希望なさる方が来院されます。
みなさんに、「壮大なボランティアワールドに行きたいわけですね(^^;)」と伺うと、
にやりとなさります。

夜もろくろく寝られない、肉体的にも精神的にも、
経済的にも負担でしかない。

自分にまつわる人間関係が増えると言うことは、
それだけ面倒が増えるということに直結しますよね。
損得勘定だけいったら、子供をもたないことは大正解と思います。

私は気がつくと子供が授かっていて(^^;)、
この点を正面から考える機会はありませんでした。
私の夫は、とにかく子供が大好きで欲しい人でしたから
私の家庭に子供がいることは彼の当たり前で、私もじゃあ当たり前(^^;)ぐらいな感じ。

それが、律子婆さん(私の母)の面倒をみながら、
娘夫婦と娘の産んだ子供の面倒をみるという超やっかいなポジションに具体的にいると、
こうやって関係性が沢山あることは面倒だけど、
必要とされている感じと自分の関係者がいる幸福感があるのも感じます。

家族をもつということは、面倒だけど、
社会と共に生きる人間に漠とした安心感と満足感をくれるのかもしれませんね。

律子に抱っこされるツキミ婆さん。ちょっと迷惑そう(^^;)

心配は親の課題、だね(^^)

子供の治療 

さて、私は子供の治療は、独特な世界があるのでメインとはしていません。
ですので、こーーーっそりとして公表はしていないのですが、案外持ち込まれるご相談。
来てくださるということは神様が修行をせよということなのね、ありがたいことです(^^ゞ。

ところで、子供の治療でよくあるのは、子供は困っていないけど、お母さんが心配だからというもの。

まあ、確かに子供をしっかりと見守るのは親の役目。そのなかで気になることがあればフォローしてあげるのも
親の役目ではあります。でも、その状態でお子さんが本当に困っているのかは見極める必要あり!!

子供が困っていないけど、親としては不安心配。
そうなると、心配は親の課題だぞ!!ってことになります。

ご自身の課題を子供におっかぶせてはいけませんってのが私の思う原則。
だから、はじめに親御さんから受療目的は伺いますが、お困りごとは直接お子さんから候います。

さて、
先日は、ちゃんとしっかりしている小学校4年生。
お母さんのオーダーは「緊張して肩がこって喉が詰まっている感じ」

お子さんに候いました「治療受けたい?」「うん!!」。

それではどーぞどーぞで施術開始。
「何か困ってることある?」そうすると、ご機嫌良くきっぱりと「ないです!」。

おかあさんからみると、喉が詰まって肩がこって、緊張して見えるけど、子供は困ってないと。
そしたらもう会話はあれこれと楽しいことや面白いこと、ゲームのことをペラペラ話しながら、
するすると手の赴くままにやっていきます。

左右の手の甲をみて、右の手臨泣のつまりと、同側みぎ臨泣のつまりをとりちょいとクリクリ。
おへそをみて、上に引っ張られているのを確認。
上背部、背部とみて、緩み陥凹を取穴して軽く温灸してお休みタイム。
最後におへそを確認。軽く気海に温灸しておしまい。

上背部の細絡、おへその上向き、少陽経のつまりなどまあ確かに上焦の軽い鬱滞を中心とする気逆とそれを支える中焦下焦の弱さを調整して、ご自宅ではその中焦下焦の弱さに対してのアプローチをお願いしておきました。

代理母を考える、不妊カウンセリング学会での討論を通じて

不妊カウンセリング学会、養成講座での急遽ディスカッションになったことがありました。
(10年ほど前のことです、確か、演者が急病で欠席ということになり、フリーディスカッションが企画されました)

このディスカッションで話題になったのが、代理母でした
つい先日、丸岡いずみさんがロシアで代理出産を経てお子さんをさずかりましたね。

いまから10年前のディスカッションでした。産婦人科医、ナース、そして不妊治療にかかわる様々な人が集まる場でした。その会場で討論にくわわったかた(Hさん)と後日ネットで意見を交換することができました。

私とHさんとのやりとりです。

私『私は、日曜日の午前最後の講座?が意外と面白かったです。代理母と提供卵という話が中心に、沢山の体験談が出てきましたね。肝臓移植や腎臓移植と代理母を一緒に考えてはいけないのか?という壇上からの問題提起に、「子の立場」から考えるというお返事をなさった方(私は後ろのほうにいたのですが、後ろから見て、会場前方左側の方で、話し方のアクションに惹かれました)のご意見にひきつけられました。

生殖医療、生殖の問題は本当に、国により、環境により、立場によって意見が違うのだなとまざまざと見た思いです。』

Hさんからのお返事
よねやまさん、書き込みありがとうございます。

急遽設定されたフリーディスカッションが一番興味深かったですね。
会場の方からのディスカッションの最初に発言したのが私です。

臓器移植と代理母の決定的な違いは、提供される側の生命や健康が、その医療技術が提供されなかった時にどのくらい損なわれるかという点だと思います。
臓器移植を受ける方は、その移植がなければ健康が著しく損なわれるか生命の維持が難しいわけです。
一方、代理母を望まれる方は、例え代理出産をしてもらえなくても身体的な健康や命は脅かされません。
もちろん、「子どもを持てない」ということが、その方の社会的・精神的・スピリチュアル的な健康は損ねてしまうかもしれませんが。

「子どもの立場から」というご意見には、一部賛同一部疑問という感じでしたね。
私は「子どもはその親を自ら選んで産まれてくる」と考えております。なので、この世に生まれ出て来れただけで、その子どもはすでに幸せになるチャンスは手にしているのではないかと感じています。不妊治療の方にだけ「子どもの幸せまで責任を持て」と言われるのはおかしい、というドクターの意見に納得でした。

この問題は、立場が違えば当然意見も違ってくると思います。
後半に出た、「お産は死ぬことがあるもの」という認識を持っているのは、やはり産科医療現場で働くものにしかないでしょう。
私も、代理母が命を懸けることになるかもしれないという点が、代理出産に手放しで賛同できないもっとも大きな理由です。
もし私が子宮を失っても、自分の母親にそんなリスクは決して負わせたりはしないと思います。』

私からのお返事

そうなんですよね、あのフリーディスカッションが私も一番興味深かったです。
次回から定例にしてもらってもいいぐらいだと思いました。

もしかしたら、緑色のお洋服を着ていらっしゃいましたか?
発言の順番は記憶していないのですが、もしかしたら?と思いました。
私は、そのもう10列ぐらい後ろにいました。その方は、確か、お知り合いが
結婚したいと思う相手が自分が子供を生むのがイヤだから代理母を頼んでいいか?と相談されているというお話をなさった方だと思います(記憶が混乱していたらごめんなさい)私は自分が生みたいくないから代理母をなんてすごいことをいう女の人が世の中にはいるもんだなあ(^^ゞとぽかんと口があいてしまいました。

前日の、根津先生のお話が土台にあったのもよかったですね。
私の身近でも根津先生に相談に行った方がいらっしゃったりして、どんな
先生なのかと興味深かったのです。また、あれだけ世間で話題になっている
先生ですので、断片的でないお話が聞きたいとも思っていましたので。

私は、基本的な姿勢としては代理母反対です。やはり、代理母の生命の問題も、ありますし、私は親子関係の複雑さを考えると、反対です。また、私が子宮を失って代理母しか我が子を抱くことができなくても、自分のために母に頼もうとも思いません。しかしながら、会場でもお声があがっているように、私も娘を持つ母でもあります。もし私の娘が不妊で、娘のために私が代理母をすることで彼女に赤ちゃんが出来るのならば、私は万が一私の命がそれで終わっても産んでやりたいと思います。代理母、総論反対各論賛成のダブルスタンダードになってしまう自分に気づかされたセッションでした。』

Hさんからのお返事

よねやまさん、お返事ありがとうございます。

>もしかしたら、緑色のお洋服を着ていらっしゃいましたか?

はい、その発言をしたのが私です。
「人に産んでもらって子どもを持つということが個人のエゴであってはならない」ということを言いたくて、あの例を出しました。

>代理母、総論反対各論賛成のダブルスタンダードになってしまう自分に気づかされたセッションでした。

立場が違えば、当然考え方も違ってきますから、ダブルスタンダードにはなりますよね。
親の立場、本人の立場、産まれてくる子どもの立場、医療者の立場・・・何が正解かよりも、どうすればよりよくなるのかを常に考え続けて、問題点をクリアにしていくことが大事なんだと思います。

代理母という選択肢があることは悪いことではありませんが、それ以前に「子宮を失わなくてすむ努力」は必要なことですから、やっぱり教育・啓発が大事だなと感じました。』

熱い議論がかわされた会場でのやりとりを思い出しました。

子供をもつ、ということについて、沢山の問題、課題がありますね。
そのなかでどのような選択をし、生きていくのか。考えさせられる課題ですし、
昔から、そしていまも結論はでていない問題だと思います。