☆幸福の王子が教えてくれるもの

幸福の王子
小田原にある不妊・婦人科専門鍼灸院

幸福の王子
子宮内膜症で苦しんでいる方は多いと思います。
また不妊治療を前に進めるときに、問題となる場合も多いですね。
歌手の宇多田ヒカルさんは19才の時に卵巣嚢腫の手術をなさったと
ご自身のWEBでお話ししているようですね。またTwitter投稿もありました。

子宮内膜症
かなり辛い子宮内膜症でご苦労をされたようです。
そして、無事にお子さんを出産なさっています。
少し前に、子宮筋腫の患者友の会でメール相談を担当していました。
そこで子宮内膜症に悩む方からの問い合わせが多く、お返事をしながら色々な
ことを考えました。
婦人科疾患は、女性の人生の問題である妊娠、出産にも絡み
どのように選択していくのかということがとても難しいですね。
その人の挙児に対する希望、状況、そして現在の年齢など
病気の状態の上に、そういった将来の希望も考えながら
選択しなければなりません。
特に妊娠は、パートナーとの関係性がかかわってきます。
まだお相手がいないうちから、一人で将来の妊娠の事を考えて選択するのは
気持ち的にも煮詰まってしまいそうな感じを持つ場合も多いんだなと思います。
東洋医学では、まるごと一つの身体の中に起きている出来事として捉えます。

イラスト 東洋医学
子宮内膜症は、生命力に棹さす状態としてのオ血(内生の邪)となっている状態もあれば、生命力の中で把えられる範疇の状態もあります。
この兼ね合いが、東洋医学と西洋医学の役割分担にもなってくるのかなと思います。
生命に棹さす状態としてオ血とまでなったものはやはり西洋医学の手を借りながらと言うことになるケースが多いですし、生命力の中で把えられる範疇のものは、生命力を高め気血の流れをよくし、しっかりと生理のリズムに乗っていけるように応援します。
それでは、具体的な症例を通じ、子宮内膜症と付き合いながらもの妊娠を考え、妊活、妊娠、そして無事の出産をなさった症例をご紹介していきましょう。
33歳妊娠を希望しています。
子宮内膜症であまりにも生理痛排卵痛がひどく日常生活もままならない状態で生理を止めるためのピルを飲んでいます。
ピルのためにのぼせ、ほてり、動悸で眠れません。妊娠のためにはピルをやめる必要がありますが、ピルをやめる度に体調が急激に悪くなり妊娠どころではありません。
この状態でどうやったら妊娠できるのかわかりません。どうしたらいいのでしょうか?
現在の状況:
・重度の生理痛のためにピルを服用中。
・妊娠のためにピルをやめると、生理痛がどんどんひどくなり、身体のだるさ、口渇、耳のふさがるようなキーンという感じ、いらいらや頭痛、胸の張り、そして情緒も不安定になってくる。
・20代で腎盂腎炎2回、下痢と血便での入院が2回ありその後に子宮内膜症が判明。
子宮内膜症があまりにもひどいので、妊娠を希望するもののピルがやめられないという状態ですね。
確かに、ピルを服用しない周期の状態を伺っていますと、とても妊娠どころの騒ぎではないというのはよくわかります。
しかしながら、ピルで排卵を止めてしまっては妊娠につながらないということも、わかりすぎるぐらいわかります。
ピルをやめると、排卵のころから高温期にかけて出現する、体のだるさ、夢をよく見る、朝起き難い、口渇、耳がふさがるようなキーンとする耳鳴り、腰痛、下腹が渋るような痛み、頭痛、胸の張り、吐
き気、イライラ、情緒不安定などは、すべて排卵による高温期の時期を、ご自身のお身体が支えられていない(土台の力の不足)と、排卵による気の上衝(身体上部への衝き上げ)があまりにもきついためにおこっているのかと思います。
また、元々の素体が、胃腸の力(脾胃の力)や身体を支える底力(腎気)とも弱めであり、この状況のなか、頑張って気を張って生活していたので、気血が滞りやすい状態になり、腰骨盤内臓器などの部位において子宮内膜症がより重くなっていった一因かと思われます。
エストロゲン依存性疾患である子宮内膜症に対して、ピルを使って生理をとめ全身への負担をとったのは正しい判断だと思います。そしていまはピルをやめ、早めに妊娠のチャンスを候うスピードも必要だと思います。体外受精もそのスピードを助ける手段の一つです。積極的に不妊治療を進め、妊娠につなげましょう。
この土台の力不足と、過剰な気の上衝を調和させ、なんとか妊娠にたどりつき、ピルではなく妊娠で生理をとめ、子宮内膜症を持つお身体と上手に付き合い人生を過ごせるようにしていきたいと思います。
一緒に頑張って行きましょう。
1)子宮骨盤内の生命力を高め、なるべく早く妊娠が成立するようにしていく。
2)妊娠の早期成立をはかるため、高度生殖医療の選択も早めに準備していく
3)元々の素体が、胃腸の力、身体を支える底力とも弱め、upしていく。
4)積極的なスピードアップをした不妊治療をすすめ、妊娠に早くたどり着くようにする。
百会7 列缺(LU7) 中注(KI15)お灸+温灸、関元(CV4)温灸
足三里(ST36)灸頭鍼 三陰交(SP6)鍼+ミニ灸 左公孫(SP4)鍼+ミニ灸 左湧泉(KI1)温灸
右心兪(BL15)、右肺兪温灸
左胃兪(BL21)、腎兪(BL23)、中膂兪 鍼+温灸
花粉症がひどい→花粉症のパイオ
週に1,2回の治療頻度で進む。
1ヶ月後→首の調子がよく、身体全体が楽な感じになってきた。
・初診から7ヶ月でだいぶ体調がよくなってきたので、不妊クリニックに本格的に通院を始め体外受精もスタートする。
1回目、一個空砲、一個移植、妊娠出来ず。
2回目(3ヶ月後)3つ採卵1つ移植、他の培養した卵は凍結出来ず。
妊娠出来ず。
3回目 4個取れたが、一つも凍結出来ず
4回目 4個取れて1つ凍結出来た。
5回目 ドミノ、移植ー妊娠 採卵した卵は凍結出来ず。
妊娠 8週黄体ホルモンが低い、
9週 体温が急に下がった
13週 糖負荷検査でケトン体が出た
15週 咳がでて気持ちが悪い。手首が痛い
30週 糖負荷検査で引っかかった。
40週 無事に元気な赤ちゃんをご出産となりました。

イラスト ツボ セルフケア
妊娠のために、不妊治療をすすめたいけど生理がある状態だと体調がどんどん
悪化してしまうと言う悩ましい状態での不妊治療でしたね。
子宮内膜症だけではなく、もともとの体調不良の問題も大きく、この点をなんとかカバーしながらの不妊治療は大変でしたけど、ある程度の体調がよくなったところで勇気をもって体外受精へと早めに
ステップアップしたことはよかったと思います。
妊娠中も、なにかと体調不良がでて、とても大変でしたが、なんとか無事に乗り越え
出産にこぎつけることができました。私も胸をなでおろしました。
ご本人の真摯な努力のたまものです。よかったですね。

イラスト
人工授精での妊娠経験があるのに、ステップアップした体外受精では妊娠すらしません。すすめられた漢方も飲みました、病院での方針に迷います。どうしたらいいでしょうかというお悩みをいただきました。
”なにもしなかったときは、すんなり妊娠反応がでたのに、
治療をすればするほど混迷するばかりです。”

イラスト
お話を伺って、『うーーーーん』と大きく唸ってしまいました。
この、努力すればするほど全く前に進まないというのは、不妊治療あるあるですね。
医療介入がないときには、するっと妊娠。ただ、残念ながら継続出来ず。
それでは、『不妊治療をして前に進もう』と思ったら、妊娠すら出来ない。
いったい不妊のための、沢山の注射、超音波、診察などなど、なんのためにしているんだろうという疑問がふつふつとわいてきてしまうというお気持ちはよくわかります。
生殖医療の原則は低い介入からだんだんステップをあげていくということです。
自然な形で妊娠しているカップルならば、ご自身の妊娠する力を信じることもとても大切です。
ただし、年齢要因が絡んでいる場合は臨機応変に、よく考えながら進める必要があります。
そんなときに、とても迷うのはよくわかるところです。
YouTubeはこちら→338歳 体外受精を続けるべきでしょうか?
36歳です。
結婚したてのころに自然妊娠しましたが継続出来ませんでした。
1年ほどタイミングをとり、人工授精をして妊娠。しかしながら化学流産。
その後、ステップアップを勧められ、IVFをしましたが妊娠すらしません。
潜在性高プロラクチン血症と診断され薬を飲んでいましたが、転院した病院では
不要な薬だと言われてしまいました。
病院によって診断が違うのにとても迷います。
クロミッドとHCGの注射をしたあとに卵巣が腫れてしまい治療が中断してしまったこともありました。
色々な薬を飲んで治療を進めてから、治療周期が28日ぐらいから26日と短くなってきてしまっています。
クロミッドやセキソビッド、hcgの注射、テルロンなどを組み合わせて、体外受精や顕微授精などの高度生殖医療も含めて不妊治療を進めていましたが一度も妊娠していません。
すすめられるまま、漢方薬ものみ、体外受精もやってきているといういまの現状。
1回目は夫の精子の状態が悪く顕微授精となり上手く行かず終了
2回目はフェマーラとHMGの注射を使い2個採卵できグレードのよい卵を移植しましたが
妊娠しませんでした。
薬を飲んだり、注射をうったりなどのことをなにもしなかったときは、すんなり妊娠したのに、
治療をすればするほど妊娠すらせず、混迷するばかりです。

イラスト ツボ セルフケア
どうしたらいいのでしょうか?
治療をどんどん進めているのに、かえって結果には繋がらず、
生理周期も短く体調全体も悪くなってしまっているということで
どうしたらいいのかわからなくなってしまったということですね。
本当に辛い、悩んでしまいますね。
不妊治療というのは不思議なもので、
沢山介入すれば結果がでるというものでもなく、
かえって混迷してしまうということはよくあります
これは妊娠だけに注目して治療を進めるために、
・排卵させること、
・受精させること、
・胚移植すること
こういったことだけをみているために、かえってご自身が自分で妊娠する力を落としてしまっていることがよくあるということなんです。
手足がよく冷え、冬が辛い。頭痛(目の奥)や肩こりも辛く精神的に不調。
舌が歯痕ありはんどん 両列厥ややこそげ、右の内関陥凹
心下つまりあり、左の肝の相火きつい
中カン動悸、冷えあり、左外関陽池冷え
下腿胆経突っ張りが強い、陰陵泉曲泉のラインがゆるい
妊娠しないと言うことでいろいろ治療をすすめていますが、そのことがかえって
全身の体力に負担となっています。その負担になんとか頑張って耐えるために気を張って身体の枠に力が入っているため、かえって妊娠に一番大切な気の昇降出入が滞ってしまっています。
35才という年齢を考えると、西洋医学的な治療を進めていくことは私も賛成です。可能性の幅を広げる事につながると思います。しかしながら過去の妊娠の状況をみると、自然妊娠の可能性もかなり高いとは思います。結局、○○さんにとっては、体外受精だけを狙う受精にまつわることが課題ではなく、身体の力そのものの不足があったために、医療介入そのものが身体の力を落とし、悪循環となっていったと思います。
一度妊娠反応がでているカップルです。必ず妊娠への道はあると私は思っています。一緒に前に進んでいきましょう。

イラスト ビッグママ
・弁証 :腎虚肝鬱オケツ
・論治 :益気補腎 疏肝理気
・治療方針
全身の器が小さいために上焦の気滞が強くなったり、フレームである胆経が突っ張りとなり全身の気血の巡りを悪くしまっている。腎気をあげることで全体の余裕をつけ、気の昇降出入が無理なくおこなわれるようにする。肝欝気滞については基本的に手をつけない。
週に1-2回のペースで鍼灸治療開始、毎日の養生お灸手入れスタート
食事生活記録をつけ、食事を改善
初診:
三陰交(SP6)、右足三里(ST36) 右外関、右陽池(TE4)、大巨(ST27)、関元(CV4)
肺兪、腎兪(BL23)、気海兪、次髎(BL32)
セルフケア:右の外関、陽池(TE4)、大巨(ST27)、関元(CV4)、三陰交(SP6)、腎兪(BL23)、次髎(BL32)

イラスト ツボ セルフケア
1ヶ月後:夫が食事の変化をよろこんでくれて、食事が楽しい。
3ヶ月後:食事メニューが充実してきて夫が喜んでくれている。果物も買う習慣が出来た。
4ヶ月後、基礎体温が安定、高温期低温期の長さが十分になってきた。
6ヶ月後、もう一度人工授精での妊娠に挑戦→妊娠できず
1年半後:3回目の採卵ー空砲と未熟卵で移植出来る卵は出来なかった
2年後:4回目の採卵ー2個取れた
移植ー1個をフレッシュ胚盤胞で同じ周期に移植ー妊娠せず。残りの卵は胚盤胞にて凍結、
2年2月後:移植ー凍結胚盤胞を移植 妊娠 出産
妊娠初期に出血や不安定感は多かったが、鍼灸治療頻度を週に3−5回に上げ妊娠初期を乗り切るー無事に出産(38歳)
一度、自然妊娠をされています。体外受精をすれば妊娠できるはずという強い思いは
わたしもとても納得できるものでした。
不妊治療は、沢山医療介入をすれば上手く行くというものでもなく、ではなにもしなければいいのかというものでもありません。
ご自身の状態を把握し、理解し、何をすれば良いのかしっかりと考え、淡々と前に進んでいく。あたりまえのことなのですがなかなか難しいことでもあります。
今回のケースでは、西洋医学的な治療にご自身の身体がしっかりとついていけるようにという後押しが無事な妊娠を支えたのかなと思います。無事に元気な赤ちゃんを迎えられてよかったね(^^)

イラスト コメント
症例、ご本人のお声はこちら↓
☆体外受精をすすめるべきか、病院での方針に迷います(38歳出産)
不妊治療のご相談を多くお受けしていると、あらためてそのご努力に頭が下がる思いをすることがあります。
そして、また”なかなか前に進まない不妊治療”に対して感じるストレスも
ひとそれぞれなんだなあとも思います。
大きく感じる人、小さく感じる人。
この不妊治療そのものがストレスになってしまい前に進まないケースも多く拝見してきました。
それぐらい、ストレスは強敵ですし、また逆に強敵にするかどうかはその人しだいともいえるのかなと。
今回は、その道筋を伺うと、ここまで・・・すごいと思いつつ、それを困難とかストレスとかと大きくせずに、淡々となさることをするという態度に強いと思いました。
そうなんです、ストレスに振り回されない人は、強いです。
その強さは、結局、不妊治療を前にすすめるものです。
強いというとパワフルとか、力強いというイメージがありますが、
強さというのは柔らかさで、柔軟に淡々とするべきことを積み重ねてする。その継続性が結果的に強さになると感じます。
今回は、うーんと唸らせられてしまう不妊治療であるのに、淡々と前に進み、結果として妊娠、出産にたどりついた症例です。
42歳です。
31歳から妊娠を希望し、4年かけ9回目の胚移植でやっと妊娠出来、39歳で出産しました。
その後、40歳からふたりめの子供を希望し、体外受精をしています。
1度は妊娠はしたものの心拍確認後の流産となってしまいました。
採卵を繰り返していますが、なかなか移植出来る良好胚が出来ません。
また第一子の経過で途中から高血圧になってしまったことも不安です。
なんとか、妊娠、出産したいです。どうしたらいいでしょうか?
繰り返す採卵、不妊不育、妊娠高血圧を乗り切り無事の出産(43歳出産)
主訴:不妊 腰痛 便秘
・子供の頃から便秘がちで、薬を服用していた。いまでも、薬を並用しながら便秘とつきあっている、硬めの弁でお腹が張って痛いことが多い。
・仕事をするようになって、疲労がたまると腰が痛い
・食欲は普通、少し不規則で空腹感はあり、おいしく食べられる。
・睡眠状態はよく、翌日に疲れが残ることもめったにない。
・生理の状態は28日型で5日間ぐらい出血。体調不良はめったにない。
・排卵時に卵巣のあたりが痛い
・39歳第一子妊娠
・42歳ー妊娠、心拍確認後に流産
31歳 妊活スタート ホルモンの状態、卵管、卵巣などの基本的な項目は問題なし。
35歳 医療介入での妊活スタート
〜38歳、不妊クリニックにて、採卵を繰り返し、4回ほど全く着床反応がない。
不妊クリニック転院や採卵を繰り返し、4回目の凍結胚盤砲移植で妊娠
39歳: 妊娠中高血圧になり、少し小さめの赤ちゃんながら無事に出産。
40歳 妊活再スタート 体外受精再スタート
41歳 1回目胚移植にて着床反応あるものの妊娠までにはいたらず。
42歳 2回目妊娠ー7wで心拍確認後流産。
体外受精を繰り返しているのに、なかなか胚移植出来る卵にならない、またせっかく移植し妊娠出来たのに、心拍確認後に流産になってしまったとのこと。本当に残念でしたね。
第一子も、31歳から35歳までは病院へ通いながらの不妊治療をおこない、その上で、体外受精にステップアップし、かなりの採卵回数を重ねた上での妊娠、出産とのこと。
本当に頑張って前に進んでいらっしゃったのですね。
今回の心拍確認後流産は本当にお辛かったと思います。
流産は女性にとって、大きな気血の傾きとなります。お身体を拝見すると、やはり子宮(女子胞)への負担が大きいことや、元々の腰痛や年齢要因からも東洋医学で言うところの生命の土台の力である腎気がかなり落ちてしまっていることや、便秘がちなお身体、舌の状態や、お身体にでている反応などから、気の滞りを持ちやすく(気滞)その滞りが少し根深く血の滞り(オ血)まで引き起こしている可能性がうかがえます。
☆☆東洋医学的な治療方針
・弁証 腎虚を中心とした肝鬱瘀血
・論治 益気補腎
・治療方針
腎気を補うことで、ご本人のもっている生殖の力をあげ、バックアップしていく。
瘀血に関しては、胚ができていること、着床もできているので、大きな問題としない、補腎をすることで、自然な経過として肝鬱瘀血の部分は解決していくのではないか、その上で必要な場合は考える。
1)今のクリニックがあっているので、継続して採卵を。
2)妊娠に必要な身体の余力をupしていく(鍼灸+セルフケア)
3)妊娠が成立したら、血圧や体調に気をつける積極的に鍼灸をしていく。
4)年齢要因は気になるが、充分妊娠、出産出来る状況。
不妊治療歴は長いものの、第一子のプロセスを拝見すると、現在通院中のクリニックのやり方が基本的にご本人にあっていると思います。転院することなく、信頼し継続していいかと思います。
また、今回は流産になってしまってとても残念なのですが、基本的な卵の状態や、妊娠する力そのものはある方だと思います。年齢要因などは気になりますが、同じクリニックで、迷わず、採卵をされるのがよいかと思います。しかしながら、少しお身体の疲れが目立ちます。妊娠は身体の余裕が非常に大切。育児で大変かとは思いますが、鍼灸治療をとりいれ、またご自身のケアも取り入れていきましょう。
一つ気になるのは、第一子の妊娠中にかなり腎臓に負担がかかった状態になり、少し小さめでのご出産になったことです。これはご自身のお身体の状態をあげること。また特に妊娠初期の血流をあげ、胎盤などの状態をよくすることで、妊娠後期の状態を改善出来て行ければと思います。
初診
右外関陽池(TE4)、右臨泣、右足三里(ST36) 三陰交(SP6)
大巨(ST27)、関元(CV4) 肺兪、腎兪(BL23)、大腸兪(BL25)、次髎(BL32)、
→セルフケア 大巨(ST27)、関元(CV4)(しっかりと)右の外関陽池(TE4)
以降週に1−2回の鍼灸治療+セルフケア
・初診から3ヶ月続けて採卵ー空砲や未成熟が多いー少し休んでみたらとアドバイス。
・5ヶ月目 採卵ー培養途中で止まる。
・6ヶ月目 採卵ー凍結胚盤砲が出来た。
・8ヶ月目 移植ー妊娠
移植時の鍼灸
百会、三陰交(SP6)、陰陵泉(SP9)、右足三里(ST36)、右内関(PC6)
肺兪、胃兪(BL21)、腎兪(BL23)、次髎(BL32)
妊娠時の鍼灸(なるべく週に3日以上の鍼灸治療)
臍、中注(KI15)、大巨(ST27)、関元(CV4)、腎兪(BL23)、脾兪(BL20)、次髎(BL32)などの棒灸
妊娠30週 血圧がじりじりとあがってきた トコちゃんベルトをするようにアドバイス
妊娠32週 赤ちゃん下がってる?ートコちゃんベルトをして、少しあがる。
妊娠36週、少しタンパクがでる。第一子のときよりも良好に経過
予定帝王切開の日までしっかりとお腹にいてくれて、無事に出産。体重もしっかりとあり、元気に産まれほっとしていますとメール。
無事の出産、おめでとうございます。
年齢が高いこと、何度も体外受精、採卵を繰り返すものの良好胚がとれず移植に結びつかないこと、第一子の妊娠経過が厳しかったことなど、42歳での挑戦には多くの壁がありましたが、ご本人のあまり構えずに、そしてやることはすっとなさるという感じで、無事に良好胚がとれ、妊娠、出産につながったと思います。
ご本人、淡々とした努力がしっかりと実を結び、本当によかったなあと思います。
出産報告のメールで、『生まれるまで、ハラハラしながら過ごしていましたが』とありましたが、そう仰りながらも、すうっと落ちついた態度で、淡々と日々をすごし、セルフケアをなさるお姿が印象的でした。
ご出産、おめでとうございます。
よかったですねえ。

イラスト
なんどか良好の胚盤胞を移植しても、まったく着床すらしないというとき、色々考えることはありますね。
なんど、良好胚を移植してもダメ、
あれこれのサプリを飲んだり、
有名な病院にかかったり、
考えられることはすべてしているのに、結果が出ない。
そんなとき、一歩後に引いて、ご自身の身体の手入れをし、血流をよくして、卵ちゃんのお迎え準備をするということも、不妊治療の一つの解決プロセスになる場合があります。
どうしたらいいんだろうか?
なにをすべきなんだろうか?
そんなときに、まよったら、一緒に考えてみましょう。
解決の糸口が見つけられるかも知れません。
体外受精を挑戦中の33歳です。
昨年は、10個以上の卵が採卵出来、良好胚と呼ばれるとてもいい状態の胚盤胞を1年にわたって、4回も移植しました。
1年の間に、いろいろな方法に挑戦し、病院もくふうしてくれて、さまざまなやり方を挑戦しましたが、一度も着床すらしません。
これ以上、同じ事を何度やっても、上手く行く気がしません。
どうしたらいいのでしょうか?
私に出来ることはあるのでしょうか?
4回も「可能性が高い良好胚」を移植なさったのに、一度も着床すらできなかったということですね。
それはとても残念。
どうしたらいいのか、わからなくなってしまうということも
尤だと思います。
お身体を東洋医学的な観点から四診という方法を用い、読み解いていきましょう
☆☆全身の気の巡りの悪さについて
お身体の状態としては、肩こりや頭痛がひどいということですね。
身体の上半身、特に肩や頭部に気が集まりやすい、ということが肩こりや頭痛の直接的な原因だとは思いますが、その気の停滞をおこしているのは、全身の気の巡りの悪さだと思います。
☆☆瘀血(おけつ)について
またお身体をみていきますと、それに一歩加えて東洋医学で言うところのオ血の状態を引き起こしているようです。
このオ血の状態は、足のツボに出ている反応(冷え感や滞り)、体表面にあらわれる、細絡という血管の浮き出しが年齢の割に多いことなどからうかがえます。
☆生命力の土台の力である腎気の弱さ
お腹のツボの力のなさ、背中の臓腑に係わるツボの弱りなどから、身体の力を支える腎気とよばれる土台の力の弱さがうかがえます。
この腎気の弱さがあるために、暢びやかに気血が巡ることがしづらく、血流そのものが滞りやすい素体をお持ちではないかと思われます。
日常生活を送られる範囲であれば、大きな問題とはならないと思いますが、この血が滞りやすい問題は妊娠や出産には大きな課題となります。手入れをしながら、不妊治療を前に進めていきましょう。
☆東洋医学的なみかた、治療方針
・弁証 腎虚肝鬱瘀血
・論治 益気補腎、疏肝理気、活血化瘀
・治療方針 腎気の底上げをし、気血の循環が暢びやかであるようにしていく。
不妊治療は、いままでの不妊治療歴、そして東洋医学的な観点から体表観察し、分析し、身体作りの方向性をみきわめたうえで、ご自身の妊活に何が必要かを具体的にしっかりと考える必要があります。
ただただ、漫然と、幅広く色々なことをやるというのは、疲れてしまうだけだと思います。
とくに、頑張り屋サンですし、お子さんに対するお気持ちも強い方だと、努力と迷い。それだけで疲れてしまい、悪循環におちいってしまいます。
少し情報を整理し、ご自身のやれることをしっかりと把握し、前にすすんでいきましょう。
今のクリニックは薬が多く、刺激量が多いクリニックだと思います。このやり方が人によってはあうあわないが生じます。薬のせいで頭痛や肩こりがひどくなるというのは、素体に負担が強くかかっていると言うことだと思います。
良好胚を移植しても着床しないということのなかに、素体が弱ってしまっているということも可能性が高いと思われますので、転院も視野に入れて良いかとは思います。
しかしながら、移植ではうまくいかなかったものの、前回の採卵では複数胚の採卵ができています。これはとても重要なポイント。
もう1回は同じクリニックで採卵をおこない、胚移植の時にお体を整えることをしっかりとやっていくのもいいのかと思います。それでもダメな場合は転院も視野にいれましょう。転院は、何を目的に転院するのかを明確にしなければ、前に進むことができず、同じ事の繰り返しになってしまう場合があります。
良好胚が凍結出来ているということは、卵の質の大きな問題はないと思います。着床障害について考えてもいいのかもしれません。着床障害の検査はお身体を拝見すると、血流を中心としたことを調べるのがベターではないかと私は思います。(着床の窓を調べたりする検査ではなく)
お体の細絡(細かい血管の浮きだし)や、偏頭痛は、血流問題があるのではないかと思われます。体調を整えることと、不妊治療の方向性は合致します。腰骨盤の血流をあげるために、下腿から足首、足のツボや温冷浴を使い十分に血の巡りをあげるようにしていきましょう。
鍼灸治療
初診:右の外関陽池、大巨温灸 三陰交、陰陵泉、左足三里、大都(ミニ灸)肺兪温灸、左脾兪、右腎兪、三焦兪、次髎
治療後、目がぱっちりとスッキリする感じがする。
セルフケア指導
2ヶ月後、採卵、凍結胚が3つ出来た
6ヶ月後、移植、初めての着床。無事に妊娠成立し出産。
おめでとうございます。よかったですねえ。
いままでの長きにわたる不妊治療、赤ちゃんの重さをずっしり感じますね(^^)
良好胚を移植しても妊娠出来ないと言うことは、一体何をしたらいいんだろうと途方にくれてしまいますね。
結局、様々な検査でも問題がなかったということは、ご本人の子宮を養う血流の悪さが、あと一歩の妊娠成立を様食べていたと言うことなのかなと思います。妊娠はあと少しと言うところで阻まれてしまうことも多くあります。ご自身の努力を前に進めることができて、本当によかったなあと思います。
アンケートのご記入ありがとうございました。
体調が整うことを実感出来たということ、とてもよかったなと思います(*^_^*)。
治療方針として、血流をよくすることを中心としてあります。血流をよくするためには、身体の土台の力をつけ、その上で巡りをよくしていくというプロセスを踏んでいます。この治療(益気補腎、疏肝理気)で疲労感や肩こり、頭痛が少なくしてくれて、妊娠、出産へとつながったのかなと思います。
身体の土台の力を底上げした上で、気血の巡りをよくするという治療は(益気補腎疏肝理気)、妊娠出産だけではなく、今後の長い人生のいろいろな側面で課題になっていくとおもわれます。疲れたなと思ったときに、少しお体の手入れをしていただけるといいかなと思います。セルフケアも続けてもらえればと思います。