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背骨の温灸:肩こり・頭痛を和らげよう

背骨の温灸で、肩こり・頭痛を和らげよう

背骨って、私たちの身体を支える屋台骨です。

頭には、目や耳、鼻、口などの感覚器があり、毎日たくさんの情報を受け取っています。

見て、聞いて、感じて、考えて。
一生懸命働いている頭。

情報がいっぱい集まり、処理し続けている頭は、どうしても鬱滞してパンパンになりがちです。

そんな頭を「頭だけ」で考えるのではなく、身体の中のひとつの大切な場所として見てみる。

すると、その頭を支えている首、そして背骨とのつながりが見えてきます。

東洋医学で考える、背骨と督脉

東洋医学では、背骨のラインには「督脉(とくみゃく)」という大切な経脈が通っていると考えます。

督脉は、骨盤のあたりから背骨に沿って上がり、頭のてっぺんにある「百会(ひゃくえ)」へとつながっていきます。

そして身体の前面には「任脉(にんみゃく)」という経脈があります。

背中側の督脉と、お腹側の任脉。
身体には、上へ、下へとつながっていく大きな巡りがあると考えると、イメージしやすいかもしれません。

【写真①:腎と督脉・任脉の関係を描いた図】

三角温灸では、この大切な通り道である背骨、督脉のポイントを中心に、時間をかけてじっくりと温めていきます。

関節の痛みや呼吸器の不調、首や肩の凝りなど、それぞれの症状に対する施術はもちろんあります。

でも、その前提として、背骨を中心に身体全体の気血が巡りやすい状態をつくってあげること。

これはとても大切なことだなあと、私は日々の施術の中で感じています。

頭を支える首の付け根「大椎」

肩こりや頭痛が気になる方をみていると、私が特に大切だと感じる場所があります。

それが、首の付け根にある「大椎(だいつい)」です。

頭痛というと、どうしても「頭」に目がいきます。

でも頭は、身体の中でたくさんの情報を受け取り、処理している場所。

頭だけがぽつんと存在しているわけではありません。

頭へ、そして頭から、気血がすんなりと巡っていくためには、その土台となる首や背中の状態も大切です。

実際に触れてみると、大椎のあたりが冷えていたり、こわばっていたりする方は少なくありません。

首の後ろがぼこっと出っ張っている感じがする方もいらっしゃいます。

そこで大椎を中心に背骨をじっくり温め、さらに背中に並ぶ、臓腑と関わりがあるとされる「背部兪穴(はいぶゆけつ)」も温め、養っていきます。

そして腰、骨盤、下肢へ。

頭だけではなく、身体全体へと巡りをつけていきます。

施術をしていて、「巡る」という言葉の意味を身体で実感していただけるように感じるのは、こんなときです。

首や肩がゆるみ、頭のパンパンとした感じも、すうっとほどけていく。

肩こりや頭の重さ、頭痛が気になる方にも、一度体験していただきたい温灸です。

三角温灸は、こんなふうに行います

三角温灸では、まずうつぶせになっていただきます。

大椎や至陽(しよう・GV9)などをみながら、その方の身体で冷えているところ、詰まりを感じるところを中心に温灸を置いていきます。

【写真②:背骨に三角温灸を置いている施術風景】

さらに、脾兪、胃兪、三焦兪などの背部兪穴や骨盤部など、その方の状態に合わせて鍼や置き鍼をして、そのままゆっくりリラックスタイム。

30分ほどしたら、身体を支える背部兪穴にも、せんねん灸タイプのお灸をしていきます。

そして最後は、お臍に温石をのせて、もうひと休み。

背中を温め、お腹も温める。

身体の中心からじんわりと温まり、巡っていく時間です。

私自身も大好きな「温養補腎(おんようほじん)」の施術です。

不妊相談:漢方、栄養療法でも体調はよくなりません。妊活進めるコツ0188

不妊ということで、さまざまな取り組みをなさっている方も多いと思います。

病院に行く
検査を受ける、
人工授精・体外受精・顕微授精
漢方
栄養療法
サプリ

さまざまな、よいといわれることがありますが、
それが、結局、身体に負担となり妊活が前に進まない

そんなケースを多く拝見してきました。

特に、胃が弱いタイプの方は、口を使う健康法は手強いです。
食べ物や漢方、サプリは本来、非常によいサポーターになるはずです。
それが胃が弱いタイプには、健康増進につながらず、
かえって、胃に負担になり、身体がへたばってしまいます。

今日は、そんな、栄養を気遣い、漢方を飲み、サプリを沢山飲んでいても、不妊治療が前に進まないというお悩みに対しての、対策です。

ご相談:あれこれ頑張っているのに、妊娠できません、どうしたらいいでしょうか?

33才から不妊治療をはじめました。
もともと体力がなく、20代に体調が悪くなったときに体重がBMIで17.15まで落ちてしまいました。少し回復しましたがBMIの18には届かない状態です。

体力をつけようと色々と努力しましたが、

・漢方は胃にダメで飲めない
・栄養療法はサプリが胃に負担でかえって体重ダウン
・下痢をしがちで、食べたいけど食べられない
・毎日が体力的に精一杯

 

☆栄養療法で、さまざまなサプリを摂取。貧血以外の数字はまったくかわらず下痢ばかり。

 

痩せていて、体重がなかなか増えず、栄養が気になったので
栄養療法を受けてみました。

栄養療法では、さまざまな栄養素が足りないといわれ、自費で高額なサプリを購入していますが、貧血の状態が多少改善されたものの、他の数字はまったくかわらず、かえって体重は落ちました。胃腸の状態も悪く下痢が多くなり、体重が減ってしまいより痩せてしまいました。

 

☆病院での不妊治療、人工授精も、体外受精もしていますが、妊娠につながりません

 

病院での不妊治療は、人工授精を6回の後、体外受精もしています。

凍結胚をつくって移植しても妊娠につながりません。
このまま繰り返しても妊娠できるきがしません。

どうしたらいいでしょうか?

不妊カウンセリング:
『不妊治療、何をすべきか優先順位をたてる』ことが一番大切

お子さんが欲しいというお悩み、一緒に考えていきましょう。
ご自身で考えられることは、いろいろと頑張っていらっしゃりますね。

出来ることは精一杯やっていらっしゃると思います。

いまの状況は、『不妊の対策のために、なにかよいことをプラスする』ではなく、

『不妊の対策のために、何をすべきか優先順位をたてる』ことが一番大切だと思います。

漢方も、栄養療法のサプリも、身体作りには効果的であることも多いと思います。

ただ、ご自身にとって効果的かどうかはもう少しかんがえてみるべきですね。

いまの状況では、妊娠しないからと、あれもこれもとてんこ盛りにしていることが、かえって身体にとっては負担になり、悪循環となり、不妊治療が前に進まない大きな原因になっていると思います。

 

☆東洋医学的な診立て:器が小さいことが一番の問題

東洋医学的にお身体を拝見すると、ご自身の器が小さいということが一番の問題です。

つまり、身体のキャパシティーが小さいので、努力なさっていることを、身体が受け取りきれず栄養、滋養、漢方などが素通りするばかりでなく、胃腸の負担となりかえって身体の力をそいでしまっていますね。

また不妊治療は、身体に負担のかかる治療です。ただ、その1回で妊娠にいたれば、メリットの方が大きいと言うことです。しかしながらなかなか結果がでず、不妊治療を繰り返すことが、身体の力を奪い、悪循環となってしまっています。

ここで、やっていくことの順序立てを考えていきます。

☆2つのステップにわけ、順序立てて不妊治療を進めましょう

第一ステップ:全身の力をつけましょう。

このステップにより、食物を受け止める力がつけば、日々の食べ物、漢方、サプリなどからの滋養を受け止めることができ、身体作りに加速がつきます。悪循環からの脱却です。

 

第二ステップ:生命力の余力をためましょう→余力こそが女子胞(子宮)力

この生命力の余力は東洋医学のいうところの腎気の力、そして妊娠し子供を育てる女子胞(子宮)の力です。女子胞力があがることで、きっと不妊治療が前に進みます。

この第二のステップは第一のステップである程度身体の器ができてからにしないと前に進みません。とにかくまず第一のステップをやりとげましょう。少し時間は掛かると思いますが、前に向かって進みましょう!

☆東洋医学的な診立て:弁証論治

弁証論治
脾肺の虚
益気補脾補肺

先ず第一に脾肺の虚を救う。不妊治療としては腎気の充実をのぞみたいところだが、脾肺の虚を救い、食物、漢方からの滋養をしっかり受け取れるようにしたのちに腎気の充実を図るようにしていく。

☆努力が妊娠、出産へとつながった、治療経過

 

☆☆初診から3ヶ月目まで 週に2回の鍼灸治療

鍼灸治療:
右内関、左公孫 太谿 足三里 気海
肺兪 左脾兪、右胃兪 三焦兪
週に2回 自宅施灸毎日でスタート

3ヶ月ぐらいまで、下痢がかなり多い(とくに生理がくるとひどい)
生理前の不正出血続く
胃の調子が整うまでサプリは少し中断。

 

☆☆6ヶ月ー11ヶ月後 生理が来ても下痢をしなくなった

半年後、生理がきても下痢ではなくなる。便が出るとすっきり感が出てくる
8ヶ月後採卵ー10ヶ月後移植 hcg100越えで妊娠ー心拍確認できず

☆☆13ヶ月後 流産から3ヶ月後の胚移植

流産から3ヶ月後、病院で移植出来ると言われ本人もやりたいと(米山:流産後の復調が今ひとつなされていないので、もう少し待つようにアドバイス)移植ーまったく反応出ず。

 

☆☆15ヶ月後 疲労感が少なく、体力の底が出来てきた実感

公孫しっかりしてくる。最近仕事が終わっても疲労感が少ない。体力の底が出来た感じがする。多少の体調のブレがあっても体重が減らなくなった。

17ヶ月後 採卵ー胚盤胞凍結出来た

 

☆☆22ヶ月後 今までで一番よいグレードの凍結胚〜妊娠、出産へ

採卵ー胚盤胞凍結出来た(いままでで一番良いグレード)

今までは夏はげっそりしていたが今年は大丈夫だった。朝からちょっと食べると下痢していたがそれもなくなった。食事や漢方などだけでは実感が出来なかったが、鍼灸によって自分の身体がぐっと変わった実感がある。

24ヶ月後
胚移植ー妊娠ー継続
無事に出産にいたる。3000㌘越えの女児を出産

☆☆2年後 残った凍結胚で二人目の妊娠、出産

治療を振り返って:体調がよくなるということ

鍼灸を始められて、16ヶ月後の感想が印象的でした。

・それまでは仕事で精一杯、あとは倒れて寝てばかりが、動ける。体力↑upを感じる。
・何をやってもダメだった。胃腸の問題が大きい。食べ物が実になり、自分の力となるのを感じる。
・自分がすごくかわったと思う。身体が信頼できる。

不妊治療は、身体の余力があって初めて前に進みます。
16ヶ月、つまり1年以上の歳月が、第一のステップをなしとげるためには、
この患者さんには必要だったのです。

しかしながら、こうやって生命の余力があがったので、第二のステップに無事に進めることができ、妊娠ー出産。そして残った凍結胚で二人目のお子さんも無事にご出産という道筋を歩めることになったと思います。

不妊治療、どうしたらいいのかと迷うばかりだと思います。

一緒に前にすすんでいきましょう。
二人のお子さんに恵まれ、本当によかったね(^^)
がんばったねえと、私も頭が下がるばかりです。

44歳での出産 生理を何度も止めた子宮内膜症、自然妊娠 0096

生理を何度も止めた子宮内膜症、44歳自然妊娠、出産

あるドクターが

 『医療として不妊治療がなりたつのは、42歳11ヶ月まで』

と仰っていたのが私には非常に印象に残っています。

 

確かに、この数字はシビアではありますが、不妊治療の現状を考えると、肯定せざる終えないところだと思います。とくに、一度も不妊治療に挑戦したことのない人にとっては、『不妊治療そのものが時間がかかるもの』である点を加味すると、この年齢にスタートするのでは遅すぎるというのは自明です。(スタートしてはじめて判明することが沢山存るんですよね)

 

☆43歳を過ぎてしまうと妊娠しないの??

そういったなかで、では、43歳になると妊娠しないのか?といえば、そんなことはないということは言えます。生理のある43歳は避妊する必要はないのか?といえば、『避妊する必要は大いにある』ということは、当たり前であり現実の妊娠をみていれば『妊娠はする』ということでしょう。

この症例は、妊娠の希望はあるが、子宮内膜症がひどく何度も生理を止めている状況。生理を止めれば子宮内膜症は楽ですが、妊娠はできません。そのジレンマにとても悩んでいらっしゃいました。

☆☆不妊治療を主目的にせず、体調をあげることを主目的にして、結果的に妊娠成立

不妊治療を主目的にしなかった理由
1)上のお子さんがすでにいらっしゃる
2)年齢要因的にも積極的な不妊治療そのものはしたくない。

このようなご本人のご希望がありました。いままで積極的な不妊治療で体調を崩すだけで妊娠もしないということが、深くご自身の中に刻み込まれていたのだと思います。

そして、元々の首の辛さや頭痛などに対応していくなかで、体調がよくなり、無事に妊娠ーご出産の運びとなりました。

44歳、やっぱり妊娠するチャンスがある人には、条件が悪くても、医療として成り立つ範囲の外側にいても、コウノトリがくることもあるんだなと思いました。判断が難しいところですが今回のケースでは、妊娠ということを『不妊治療』をテーマにして強く考えなかったことが逆にストレスや過度の負担が排除され、生命力そのものが伸びやかになれたことがよかったのかもしれません。

 

さて、具体的なご相談から紐解いていきましょう
YouTubeでの説明はこちら

ご相談:42歳、妊娠希望ですが、子宮内膜症がひどく前に進みません

42歳から妊娠を希望しています。30歳からの子宮内膜症が非常にひどく、生理痛が重く、手足もひどい冷えを感じます。また18歳の頃からのムチウチや首のコリ、頭痛も辛い状態です。

36歳で自然妊娠をし出産していますが、最近また子宮内膜症が非常に悪化してしまい、すでにリューブリンで6回も生理を止めるー再開すると言うことをくりかえしています。

早く子供をとのぞんでいますが、卵管通気はOKだったものの、生理の度に子宮内膜症や、膀胱の横に感じられる腫瘤は大きくなりっており、この対処と妊娠の間でジレンマに陥っています。

 

ご相談にお答えして
:体調をよくすることが妊娠につながるかもしれません。

かなりお辛そうな子宮内膜症ですね。それでも、いままでに自然妊娠出産をなさっていますから、カップルとしての妊娠する力はかなりあるのでしょう。

子宮内膜症は生理とともに悪化するために、時に生理を止める治療をおこないますが、これでは妊娠そのものが成立しませんね。

子宮周辺の臓器は、子宮の底力を暖め養っていくことで血流が改善し力を取り戻していきます。子宮内膜症の状態もなんとか良好に経緯することができます。そして素早く妊娠して妊娠によって生理をとめ、授乳によってさらに時間稼ぎしていきたいですね。

年齢要因もあり、治療を急いでいきたいと思います。体調そのものがよくなることをめざしてお身体の手入れをしていきましょう。

☆☆東洋医学的な治療方針

東洋医学的な治療方針:
・腎虚を中心とした気虚 オケツ
・補腎 疏肝理気

・治療方針、
腎気をたて全身の気虚を救う。
肝鬱は基本的にいじらない

子宮、卵巣、骨盤内臓器を温め、養い、活力を取り戻していく。
なるべく早期の妊娠成立を目標とし、子宮内膜症の対策とする。

☆治療経過 半年ほどで自然妊娠、出産

☆初診:
・右神門(HT7)、右後溪(SI3)お灸、左湧泉(KI1)お灸、右足三里(ST36)2箇所鍼してお灸、三陰交(SP6)、左公孫(SP4)、
・大巨(ST27)、気海(CV6)(10)

風門(BL12)、霊台(GV10)温灸お灸、
左脾兪(BL20)、左胃兪(BL21)、左陰兪 右三焦兪(BL22) 大腸兪(BL25)

初診雑記:脾気からいこうとおもったけど、首と肺気がきついので(むち打ちの影響か?)、肺大腸でまず風邪の内陥をとる。

→治療後の経過
前回治療後に疲れを感じない。

☆3診、3月花粉症がきつい(花粉症のパイオ→鼻が通る感じ)

治療同じ+天柱(BL10)のお灸
→治療後、鼻が通る簡易。目の痒みも楽になってきた

☆4ヶ月後 立ち仕事が続き、首、腰、背中が辛い
百会7、右の外関(TE5)、臍棒灸、足三里(ST36)、三陰交(SP6)
大椎に三角温灸、左脾兪(BL20)、左胃兪(BL21)、三焦兪(BL22)、次髎(BL32)鍼、温灸

☆半年ほどで自然妊娠

妊娠中の鍼灸
外関(TE5)、足三里(ST36)、復溜(KI7)、左脾兪(BL20)、右胃兪(BL21)、三焦兪(BL22)、次髎(BL32)

☆30w-逆子
1)左胃兪、左三焦兪 腎兪 次髎
2)右後谿 湧泉 ミニ灸
三陰交灸頭鍼ミニ灸 至陰ミニ灸2回
翌週の検診で逆子なおる

無事に出産、おめでとうございます。

 

☆あとがき

赤ちゃんを見せに来て下さったときに、上のお子さん達がとてもベビちゃんを歓迎し、楽しそうにワクワクとお世話をしていらっしゃいました。家族が増えることをみんなで喜んでいらっしゃる、とてもステキなことですね。そのお手伝いができたこと、とっても嬉しいです。

 

子宮内膜症はかなり手強く、日常生活にも影響が強いですし、妊娠そのものへの妨げにもなります。症状そのものは、西洋医学の対応の手を借りることも多いかと思います。しかしながら生命力そのものをしっかりさせることもやはり大切ですねえ。

いまの症状に固執しすぎず、もう少し突き放し、ご自身の力をつけるということが、結果的に様々な症状が軽減し、急がば回れの目標達成となることがよくあります。

今回の症例は癒着もひどく妊娠そのものの成立が難しいのではないかと思われましたが、ご本人が気負わず、自分の出来る範囲でナチュラルに対応なさっていたのがとてもよかったなあと思います。ご本人の淡々とした努力ですね。

 

あーパンダ様、このようなリラックスの道に私も進みます〜 急がば回れ リラックス イラスト

自力で生理がこない無月経、不妊、体調を整え自然妊娠 出産 0057

 

体調が悪くなると、生理が来なくなる方もいらっしゃりますね。無月経は長期間放置すると月経の再開すら難しくなります。生理が3ヶ月以上止まったら婦人科受診をお勧めします。

☆無月経は放置しないで!

無月経や早発月経の専門家のドクターで、

 『2年以上の放置で自力排卵への治療がかなり困難になる』と仰る先生もいらっしゃります。

私も多くの月経不順の方の不妊治療にお供させていただきましたが、無月経期間が長くなるとなかなか自力排卵がおきなくなってしまいます。

生理が止まったら婦人科を受診し、原因を明らかにして対処をしておく必要があります。ピルなどを使って月経をおこしておくことも必要なことがありますね。

無月経、生理の乱れについてはこのサイトのアニメがわかりやすいです。
ちかえレディースクリニック

☆早発閉経に対する病院選び

40才以下で無月経を『早発閉経』といいます。早発閉経では聖マリアンナ医科大学が有名で、またこちらで長年専門家をなさっていたドクターが開いていらっしゃるローズクリニック。こちらの石塚先生の治療に、私は過去なんども驚いたことがあります。なるべく早めの相談がよいかと思います。ローズクリニック

 

☆無月経、重度の月経不順と不妊鍼灸治療

 

無月経や、重度の月経不順は放置しないということで、私はとにかく婦人科受診はお勧めします。

そこを大前提ポイントとしながらも、妊活がからんでくると、なかなか問題が解決しない場合もあります。

不妊 妊活の場合は、生理をおこすことではなく、排卵ー受精ー妊娠 この一連の流れで妊娠することが目標ですね。妊娠して生理を止めよう!です(^^)

今回は、20代と年齢的にはお若いのですが、無月経になりやすく、病院での治療をしてもらっていますが、なかなかうまくいかず、かえってストレスを感じ、体調も悪化してしまっている症例です。

一緒に考えていきましょう。

YouTubeでの紹介はこちら

 

不妊:相談
いま、自力では生理がこない状態です。
妊娠を希望していて、病院では高プロラクチン血症と診断されています。脳の下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)などが原因ではないとして、対処療法としてカバサールを服用していますが、いまひとつ効いている感じがしません。ときにどうしても生理がこず、ピルを使って月経をおこしましょうといわれることがあります。

排卵をおこす薬を飲んでも、なかなか卵胞が育ちません。がんばって排卵することもありますが妊娠でき状態が続いています。また何度も通院しても、結局排卵が起こらないこともあります。

2年ほど前からとても体が冷えるようになりました。冷え性や肩こりがつらいです。ときに強いだるさや不整脈もあります。食欲もありません。手足がとてもひどく冷えて感覚もないほどです。

妊娠をしたい、不妊を治療したいという強い気持ちはありますが、こんなに体調が悪いまま妊娠していいのかという不安もあります。

どうしたらいいのでしょうか?

☆ご相談にお答えして。

 

妊娠したいというご希望と、病院に通っても妊娠できまい事。そして体調そのものが悪くて日々が辛いということですね。がんばっているのに前に進まない状態辛いですねえ、とてもよくわかります。

東洋的な観点からお話しを伺い、お身体を拝見しますと、全身のパワー不足(気虚)の状態が根深いように思えます。生理が来ると言うことは全身の余力です。余力がないために、生殖機能までを充分に整えることができないのでしょう。つまり排卵をおこすほど身体の力に余力がないということです。

胃腸の力不足、土台の力(腎気)の不足によって、全身の気虚が引き起こされ生理の不順、女子胞力(子宮の生命力)の不足を引き起こしていますから、

急がば回れで、まず体調を整えていくことにしましょう。お若いのですからあせらず、少しずつ体力を回復させ、生理の問題も解決していくようにしていきましょうね。

 

☆☆東洋医学的な弁証論治

・弁証 気虚 腎陽虚 衝任脉の虚。
・論治 健脾温腎
・治療方針 脾気をたて、腎気を温陽し身体を温める力をつけていくこと、 そして、気虚を解決し、衝任脉を健やかにしていくことを目標とする。

方針:
生命力の土台の力(腎気)がかなり不足してしまっています。また、胃腸の力も弱いために、食物からエネルギーを受け取り体を温め養う力も不足気味です。

 

現時点で自力で生理がこない、妊娠したいという希望があるため婦人科での治療をしていますが、まだ年齢がお若いのですから少し心身をやすめるためにも通院をやめて月経の様子を見ながら判断してもよいのではないかと思われます。

西洋医学の不妊治療について
西洋医学の不妊治療は、高プロラクチン血証の薬やそのほかのホルモン剤などを服用なさったうえに、タイミング指導による不妊治療をなさっていらっしゃりますね。だいぶ頑張っていると思います。

ただ、ちょっとだけ疲れちゃいましたね。それもよくわかります。
妊娠のことを直接的に考えるのは少しお休みしてはいかがでしょうか?。妊娠の事ばかり考えてだいぶ煮詰まっていると思います。

身体をしっかりさせ、気持ちも心も充実させ体力をとりもどし、自力で生理がくるように、そして基礎体温がしっかりと2層を描くように、半年程度を目安にしながら鍼灸だけで頑張ってみましょう。

治療に対して反応が悪かったり、やはり無月経が3ヶ月以上続くようでしたら、妊娠のための治療という主軸を少し棚上げして、無月経のための調整(ピルの服用など)をドクターに相談してみましょう。無月経を放置をしないということは大切で、それだったら不妊治療をということになると思いますが、不妊治療まで踏み込むと気持ちと身体がまた参ってしまうと思います。西洋医学的には保存的な考えをし、東洋医学的には身体の底力をあげるという両建てである程度の期間を過ごしてみることをお勧めします。

身体の状態がそれなりに安定し、生命力がついてこれば、不妊治療もスムーズに進みます。20代とお若いのですからその期間を1年程度は考えてもよいかと思います。

 

☆鍼灸治療 セルフケア

鍼灸治療 治療頻度週に1−2度。
左の陽池外関(温灸ーしっかり) 左右三陰交ー足三里(鍼、温灸)左公孫ー大(SP2)
肺兪温灸 脾兪(BL20) 三焦兪 腎兪(BL23) 次髎(BL32) 大巨(ST27)、臍、関元(CV4)

イラスト

毎日の養生
・養生お灸を鍼灸治療に従って毎回印をつけたところにおこなう
・食事を充実させる。タンパク質、ビタミンの摂取をきにかける
・太陽の光を浴びながら歩くことを生活の中に取り入れる

 

イラスト

 

☆治療経過:

治療開始半年後:全体に体調がよくなる。気持ちも明るくなってきた。
10ヶ月後:生理が多少の遅れはあるものの整ってきた。高温期もしっかりしてきた。
1年後:ほぼ生理の問題は解決、体調も非常に良好になった
1年2ヶ月目:高温期が続きそのまま妊娠ー無事に出産
3年後、無事に第二子も出産

 

☆あとがき:

高温期が続き、生理予定日から2週間たったところで病院の受診をお勧めしました。

『ちゃんと治療しなければダメだよ』ととても気にかけていいてくださったドクターは、以前のカルテをめくりながら、生理不順や高プロラクチン血症の状態を確認して、

『あなたが自然妊娠出来たの?』と驚いていたそうです。

今回のケースでは
1)年齢が20代と若かったこと
2)ご本人に体調そのものが悪くて、まず妊娠よりも体調をあげたい

こんな思いがあったので、ゆっくりとあせらず落ちついて身体作りに取り組むことができました。結果的にこの急がば回れの作戦がスムーズにふたりめのお子さんまで授かる方法となったと思います。

妊娠と言うことを考えると、どうしても体調全体を無視して、『早く妊娠したい!』排卵をおこそう、ホルモンの数字を整えようということになりガチだと思います。

その『早く早く治療!』をして、スムーズに行けばいいと思います。スムーズにいくケースも多いと思います。しかしながら、スムーズに進まないときは、一歩引いて全体をみて考えるのもとてもよいかと思います。

第一子を出産後、産後の養生のお手伝いもさせていただきました。その後体調が非常によくなりよいリズムにスムーズにはいっていくことができ、第二子も自然に授かることができ、元気なお母さんになられました。

 

 

 

ビッグママ治療室
ビッグママ治療室

不妊カウンセリング学会

食事バランスガイド

日本生殖医学会

Q&A
http://www.jsrm.or.jp/public/funinsho_qa01.html

続発性無月経の鑑別

重度の子宮内膜症の癒着、強い痛み、鍼灸治療での付き合い方 0114

女性にとって、月経にまつわるお腹の痛みは辛いですね。

とくに、子宮内膜症などの婦人科疾患があると、痛みも強くなったり、時に手術が必要なこともあります。あまりにもひどい生理痛などの場合は、1度婦人科を受診しておくことも大切かと思います。

今回のケースは、卵巣嚢腫の手術もおこなわれ、子宮筋腫の手術歴がある、

骨盤内臓器の癒着が高度な事例であり、なかなか解決が難しい状況にありましたが、ご本人の努力によって妊娠、出産につながりました。

しかしながら、妊娠中も痛みが強く、出産後も再度痛みの出現があるという状況で、子育てもお辛い様子でした。

生理がある限り憎悪する子宮内膜症ですので、抜本的な解決はなかなか

難しい状況ですが、温補補腎という温めて下焦の力をつけるという鍼灸治療が

ご本人の辛さの軽減に役立ったようで何よりです。

☆ご相談:子宮内膜症の痛みがとても辛いです

子宮内膜症がとても辛いです。切除術やアルコール固定、剥離手術も受けていますがあまりよくなりません。

薬の影響で体重も増えました。身体が痛いです。右の骨盤骨折をしてから、左の太ももが痛くなり右の座骨神経痛も出ます。

第一子の妊娠中に痛みが強く入院しました。

産後1ヶ月たったころから、痛みが再発し、麻酔科などの注射で対応してもラテいますが、痛みは強く辛いです。

だるさや、疲れやすさ、肩こりも辛く子育てが辛いです。

子宮内膜症があるので次子も早めにと思っていますが、どうしたらいいでしょうか?

☆☆お身体を拝見して(東洋医学的な診立て)

重度の子宮内膜症による骨盤内臓器を中心とする気血の循環が悪く痛みの出ている状態(東洋医学的な用語で言うところの瘀血(おけつ))

生命力そのものが低下した状態なので、気血のよどみが大きく、症状が強くなっていると思われる。

弁証論治:腎虚オ血 補腎、活血化瘀
補腎をおこないながら、活血化オ(下焦におけるオケツを生じやすくなっている骨盤内臓器に対して温補、理気していく)

治療方針:腎気をあげ、下焦を中心に生命力の底上げをする
痛みの部位と思われる骨盤内臓器を中心とし、強く温補し気血を
動かしやすくしたうえで理気し活血化オしていく。

☆☆治療と経穴、治療方法

1)下腹に温灸指圧(痛みや塊のところを中心)、左外関、陰陵泉、三陰交、右の臨泣

2)大椎三角温灸、腎兪、次髎、左胃兪。仙骨尾骨の痛みの部位に温灸指圧とパイオネックス。

子宮内膜症のためか、手術のためか下腹部の攣ったような動きの悪い部分にしっかりと温灸指圧を入れることによって、下腹の血流改善を図る。

陰陵泉(足太陰脾経合水穴)この症例の場合は、非常に反応がきつく出ていました。内転筋群の付着部で骨盤内の反応と連動している可能

痛みが全般に軽減。とくにパイオネックスを並用することで持続的に痛みのコントロールがはかれるようです。

お灸 温灸 灸

 

三角温灸です。督脉につかいます。骨盤から頭までの背中の経絡がすうっと陽気が通じ道筋がすっきりすることで、全身の状態がよくなります。

 

 

お灸 温灸 灸

こんな感じの大きな温灸。煙が台座側にまわり、ゆっくりと温養してくれます。

 

 

 

 

 

☆☆経過:

本格的な生理が始まり、痛みが強くなるものの、鍼灸治療を開始し、薬物無しに痛みがコントロール出来るようになる。

痛みの部位と思われる骨盤内臓器を中心に温灸やお灸を深めにおこない、またその痛みをコントロール出来る

可能性がつよい経穴を配置し、下腹の血流をよくしていきました。

頭部、頸部、頸椎、胸椎、腰椎、骨盤、仙骨と一つの流れをしっかりとした温灸を使うことで疏通させ血液の流れを活性化させ、東洋医学でいうところの活血をおこなう。

温灸指圧法、大椎督脉三角温灸法などを積極的に用いました。

とくに、子宮内膜症のためか、手術のためか下腹部の固まったような動きの悪い部位にしっかりと温灸指圧を入れることによって、下腹の血流改善をはかりました。

☆☆結果:

動きの悪い手術痕や、子宮内膜症による血流の滞りを積極的に温灸指圧法で活性化し血流を改善させることにより骨盤部と下肢内転筋群の付着部で骨盤内の反応と連動している部位も用いたことによって全般に症状が軽減することとなりました。

とくに指示した部位に自宅での施灸をし、パイオネックスを並用することで持続的に痛みのコントロールができたのがよかったです。第二子への妊娠、出産にもぶじつなげることができました

 

☆☆まとめ・・妊娠の希望と子宮内膜症

 

生理とともに悪化する子宮内膜症は妊娠を希望する方にとっては手強い疾患です。

痛みの軽減に生理を止めると言うことは排卵を止めてしまうので妊娠が出来ません。

また、子宮内膜症によって卵巣嚢腫などの問題を引き起こせば妊孕力の低下となります。

チョコレート嚢胞などで手術をすればダイレクトに卵巣の問題が大きくなります。

妊娠の希望があれば薬物の投与はあまり進められないようですね。鍼灸や温灸療法での

コントロールで、なんとか妊娠ー出産にこぎつける症例は多いです。

エストレゲンの依存性疾患ですので、抜本的な解決は妊娠希望の方にとってはなかなか

難しいのですが、暖め養い生命の賦活化をおこなうことを取り入れていきましょう。

イラスト お灸

イラスト ツボ セルフケア