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初期流産と不妊・不育の課題。着床前診断の考え方(改定)

不妊治療のご相談をしていて、かなり多いのが
『少しだけ妊娠反応がでたのですが、継続しません』という状態です。

以前にファイルを作りましたが、妊娠という課題にはさまざまな要因があり、お伝えしにくさを感じています。淘汰ということが、あたりまえにおこり、ある程度の確率で起こる流産は自然な事です。とくに初期流産は注目しないようにということもやはり正解である場合が多い。でも、そんななかに、『出来る努力の余地がある』人も多いんです。もう少しファイルをわかりやすく書こうと再挑戦です。

初期流産を繰り返し、それは淘汰でありあたりまえと言われている中で、染色体の異常などの問題ではなく、ご自身の妊娠を継続し進めるパワー不足というケースが多々あります。症例0179ではこの課題が顕著で、『できる限りのことをしたい』というご本人との思いで取り組んだのがこの症例になります。このケースでは、まだ着床前診断が非常に厳しかったので検査はうけず、ご自身の体調アップで乗り切っています。
判定日hcg14 ガッツでフォロー!妊娠継続。38歳出産

妊娠初期の淘汰のプロセス

確かに、妊娠には”淘汰”ということが、とても大切なプロセスとして存在します。

初期の妊娠であれば

日本産科婦人科学会より

早期に起こった流産の原因で最も多いのが赤ちゃん自体の染色体等の異常です。つまり、受精の瞬間に「流産の運命」が決まることがほとんどです。この場合、お母さんの妊娠初期の仕事や運動などが原因で流産することは、ほとんどないと言って良いでしょう。

これは事実ですね。

しっかりと基礎体温などをつけていなければ、気がつかないほど早くリセットがおこなわれ、流産とは思えないような状態も多いかと思います。これは自然なことです。

妊娠初期の初期流産についての考え方、卵の問題or血流問題

ただし、不妊治療をしていて、この状態を繰り返す人がいます。もう少し週数が進んでの流産ならば、不育症などの懸念と言うことになりますが、初期の段階では余りそういった解釈よりも、上記の日本産科婦人科学会での発表道理の解釈がされ、ドクターからは『卵の問題』『あなたには問題がありません』とされるかと思います。

そういった状態の方のご相談を非常に多く受けます。
また、体外受精がからむと、費用的な点や、保険適応の回数制限などもあり悩みが深くなります。

初期流産はやはりあたりまえの”淘汰”のプロセスであることも多いのは事実です。

しかしながら、ではご自身の課題はないのかといえば、その方のお身体の状態によっては、卵を受け止める子宮の力をしっかりと底上げしてあげることは出来ると思います。

その手入れの上で、自然の淘汰であれば淘汰されるかと思いますし、この手入れは次の卵を十分に成長させ、次の受精卵のお迎え環境を作ります。
つまり女性自身の卵受け入れ環境を整えるということです。

身体の手入れをして妊娠、
あきらめて泣いたら妊娠、
冷え対策をしたら妊娠

このあたりも気血の巡りがよくなって、子宮血流があがっての妊娠と考えられると思います。

血流問題(血液凝固系の課題)など女性側の問題と、胎児側の染色体異常という2つの課題

不育症の概念の中に、血流問題など女性側の問題と、胎児側の染色体異常という2つの課題が混在しています。

この2つの課題、それぞれにレベルがあり、血流問題(血液凝固系の亢進など)も、ちょっと血流をよくすればいいレベル、第一子の年齢ならばなんとか出産にたどり着いたが第二子では年齢があがり出産にたどり着けないレベルや、もともと投薬の対応が必須のレベルもあります。

このあたりが、この課題を非常にわかりにくくしている要因かと思います。

また、第一子の出産になんらかのトラブルがあった方に私は不育症の検査(自費)をお勧めしていますが、ほとんどの方が引っかかり不育症の対応を取ることになります。
しかし出産時にこの検査をドクターから勧められることはありません。つまり絶対要因ではないからです。

たぶん、不妊治療が必要ない方であれば第二子はスムーズに出産なさり、そういった方が大半であるという事実もあるのかと思います。しかしながら、不育症要因があり、着床障害要因が強くなり不妊となっているという方もいるのかなと思います。

血液凝固系の課題(血流問題)冷え、手足末端のきつい冷え

不育症の問題を難しくするのは、この問題が絶対条件であるケースが少ないからだと思います。手足末端の冷えがきつく、しもやけができる、家族歴があるなどの血液凝固系の課題も、妊娠希望の方が20代であれば、この要因をお持ちでもすり抜けて出産と言うことが多いかと思いますが、40代になってくるとこの課題が大きくなり、また遺伝的な課題も大きくなっていき問題が複雑になりますね。

ただし、今回の症例でもわかるように、冷え血液凝固系の亢進の問題は解決の可能性を広げる手段があります。

着床前診断が意味のないケースと、おおきな意味をもつケース

30代前半で何度やっても着床を繰り返すのみの方が、複数このPGTをされているのを拝見していました。PGTに対して、おおきな意味を持つケースと意味がないケースが混在しているのだなと感じました。妊娠しないというときに、血流などの母体側の要因と染色体の問題の混在です。

5個の卵にたいしてすべてPGTを行った方、4つ程度は問題のない卵であり血流をあげるような鍼灸治療をして無事に出産にいたられました。それまでの胚移植で一度も妊娠したことがなかったということですが、染色体の問題ではなく、血流の問題だったのでしょう。

また、5つとれたうちの着床前診断を2つのみ受け、その2つが良好胚であったかたに、なんとなく他の卵も問題ないと思ったケースで『着床前診断をしていない卵を先に移植してみては?』と提案しました。結果として着床前診断をしていない卵で無事に妊娠出産。第二子へと診断を受け良好胚と確定した卵を残すことができました。つまり染色体の問題のリスクが低いケースであり、これも上記同様に血流をあげることで妊娠にいたったケースです。

また、逆に、10個以上の卵が胚盤胞になり着床前診断をしたところ1個だけが良好胚だったという方の場合は、やはり着床前診断が適応になるのかと思います。

診断を受ける胚が2,3この場合はどちらかのケースなのかが判然としなくなりますね。

染色体の要因はその確率の高低で決まると思います、まったくないということは淘汰というプロセスがあるということからありえず、低い高いの問題かと。

そして高い確率でおこるのならばやはり着床前をしたほうがよいかと思いますし、冷え血液凝固系の問題がからんでいると、染色体の要因の高低が判断つけにくくなるかなと感じます。

不妊治療、アドバイスの受け方の難しさ

また、不妊カウンセリングや相談を受けても、さまざまな立場から、『問題ない』と言われたり、『問題がある』といわれたり。全く観点の違う『小麦、米、砂糖をやめればよい』といったアドバイスになったり、『冷えを取れば万全』といったアドバイスもなされたりしている現状もあるかと思います。

相談にお答えする方の立場によって考える観点が違ってきますので、本当に相談を受ける方としては難しいと思いますし、誰に相談したら良いのか、何をしたら良いのか混乱すると思います。

冷え、初期流産を繰り返す、年齢要因、これが血液凝固系の亢進からの課題であれば、今回の症例のような方の努力や、投薬などが効果を奏すると私は考えていますし、染色体の要因があるかたでも、この努力を前提としなければ、せっかくの問題ない卵ちゃんでも初期流産になってしまう可能性があるということです。

とにかく、可能性のある要因を潰していく必要がありますし、出来る努力をしてみることで妊娠出産への可能性が大きく広がることもあると思います。そしてどういった西洋医学的な不妊治療を選択するか、どういった病院を選ぶかも大きな課題です。

☆保険適応の採卵と着床前診断

『前回の胚移植は妊娠反応は出たものの、胎嚢確認ができなかったので、次は着床前診断をした卵を移植したい』

こういったご相談、保険適応が始まる前は多く候いました。
現時点では、保険適応の採卵には着床前診断ができません。

つまり、着床前診断をするということは、採卵の時点から保険適応の高度生殖医療は選べず、採卵から自費になるということです。

もともと、着床前診断は、不育症の診断がつき、ある程度のプロセスを踏んでおこなうということになっていました。保険適応の課題とまだ調整がついていないという感じがしますねえ。

高度生殖医療と着床前診断が保険適応になれば、いっそのこと、全ての胚を着床前診断してから移植したいという考え方もあるのかなとも思います。しかしながら、着床前診断のリスクもあるのかなとも思いますので、極端な選択はいまのところできないといった現状なのかと思います。

せめて、以前の着床前診断の許可レベルの不育症診断がついている方には保険適応の体外受精や顕微授精などの高度生殖医療が認められるべきだと思いますし、認められて欲しいです。

着床前診断と不妊治療の選択

まあ、このあたりはかなり迷うところですね。
高齢だからこその着床前診断でもあるのかなとは思います。
ただ、”社会生活が営めるレベルのご夫婦であれば、染色体異常の問題は確率の問題”と
仰るドクターもいらして、ある程度の回数の中での確率の問題と考えるのかなとも思います。
いまの、保険適応の採卵では、着床前診断との並用ができません。

保険適応の費用の安さを考えると、顕らかな『不育症』の定義にあてはまっていない
ケースでは、『移植の回数を増やす』方法を血流をあげる手段をとりながらやっていくほうが現実的なのかなと私だったら選択します。

いままでの週数が経過した流産歴などがある程度の状態であるならば、着床前診断が最優先という選択も現実的だと思います。しかしながら採卵回数が少なければ保険適応の採卵をせずに、着床前診断を選び全額自費になるのは、結局ご自身のチャンスを減らしてしまうように思いますが、流産経験者の方にとっては辛い選択になってしまいますね。

『早期に起こった流産の原因で最も多いのが赤ちゃん自体の染色体等の異常です。つまり、受精の瞬間に「流産の運命」が決まることがほとんどです。この場合、お母さんの妊娠初期の仕事や運動などが原因で流産することは、ほとんどないと言って良いでしょう。』

これは事実だと私も認識しています。しっかりと基礎体温などをつけていなければ、気がつかないほど早くリセットがおこなわれ、流産とは思えないような状態も多いかと思います。これは自然なことです。

不妊治療、不育治療と年齢の偏り

不妊治療がいまほど高齢な年代に偏っていなかった頃には、自然な妊娠、そして自然な流産、淘汰というプロセスがおこなわれており、その中でとくに流産が多い人に対して『不育症』というカテゴリーができ、対応が始まっていったのかと思います。

不育症の中に、染色体異常のものと、血流によるものが含まれています。
この染色体異常のものでは、着床前診断は非常に有効だと思われます。
ただ、血流によるものは、
1)もともとの血流の悪さ、血液凝固系の亢進のかだいと、
2)年齢要因による血流の悪さ

この2点が含まれていると思います。
昨今問題となるのが、2)です。
そして2)の問題を孕む年代は、染色体異常の頻度も高くなるわけです。

☆不妊治療をしていてのドクターの説明は

不妊治療をしていて、初期の流産の場合は、不育症などの懸念と言うことよりも、になりますが、初期の段階では余りそういった解釈よりも、上記の日本産科婦人科学会での発表道理の解釈がされ、ドクターからは『卵の問題』『あなたには問題がありません』とされるかと思います。

そういった状態の方のご相談を非常に多く受けます。
この症例では、妊娠判定日は『先生、やっぱりいつものようにhcgが低くて14でした。ドクターからは、『妊娠が継続することはほとんどないと思いますよ。あなたのせいではなくて卵の問題でしょう』と言われました。いつもこんな感じです、なにか出来ることはないのでしょうか?』というご相談の電話がかかってきました。

私は、『次の再判定の日までとりあえず出来ることは全部しようよ!』と提案し、ここからは毎日、再判定日からは週に3回の頻度で鍼灸治療をいれ、無事に元気なお子さんをご出産されました。

こういったケース、基本的な概念としては日本産科婦人科学会の言うとおりだとは思います。でも、出来ること、やれる挑戦もあると感じています。

判定日hcg14 ガッツでフォロー!妊娠継続

不妊治療、迷うことばかりだと思います。

年齢、状態、費用、考え方、ご自身の体調、選んでいる治療。
もし、お一人で、カップルで考えるだけでは行き詰まってしまったら、ご相談ください。
一緒に考えていきましょう。

妊活ブログは面白い! その2

妊活ブログは面白い! その①はこちら。

数年前に不妊治療をご一緒させていただいた患者さんから、メッセージをいただきました。
↓こんなの書いてます。

MIZU主婦の妊活ブログ

さて、その妊活ブログの紹介、続きです。

鍼灸の体験を実際になさり、妊娠、出産したかたのブログはとても参考になります。
患者さんならではの視線で新鮮です(^^)

https://mizushufu.com/40th-harikyu/

この記事には、ビッグママ治療室のことが紹介されています(^^)
おーうれしいですねえ(*^_^*)ワクワク

うちのQ&Aがお役に立ったということですが、あらためて読んでみて納得です。
いやいや、よくかけてます↓

ビッグママ治療室よくある質問 

そして素晴らしいと自画自賛したのが、

『漢方や鍼灸は私の不妊治療に必要ですか?』〜質問にお答えして

もう、ほんとによく書けていて二重丸。
私って筆力あるなあ(って、誰もいってくれないから自画自賛)

不妊治療はどうしても「足し算発想」になります。

いまの不妊という状態を改善するにはどうしたらいいのか?

体外受精? もっと繰り返す?

不妊の検査? 病院選び? 食事? サプリ? 鍼灸? 漢方???

不妊カウンセリング

不妊カウンセリングの勧め

いやいやそんなにやってちゃきりないよ!。

ってなことで、本当に何が必要かを考える必要があるわけです。

そしてそれには、「情報」が必要で、情報をもとに一緒に考えて、少しでも可能性を広げる努力が必要なわけです。これが私がお勧めする不妊カウンセリングです。

この妊活ブログ主さんの場合は、

・妊娠する力はある(過去に3回妊娠)
・妊娠を継続する力がない(3回とも流産)
・西洋医学的な不育症の検査はOK(医療介入は不要)

ということがあります。

それでも、不妊という状態に対して解決策が体外受精や顕微授精などの高度生殖医療となっているのですが、妊娠する力がある彼女には必須のアイテムではありません。

問題は、西洋医学的な問題はないのに、妊娠が継続出来ないという身体の中のベクトルの問題だと私は考えました。このベクトル調整には養生のお灸でのセルフケアと鍼灸治療がぴったりあいます。

症例はこちら

彼女にとって、ちょうど良いタイミングでの鍼灸治療の介入になったのかなと思います(^^)。たぶん、卵ちゃんそのものを作る力はそれなりにあったので、短期間での結果につながったと思います。妊娠が成立したときに、子宮(女子胞)に気血のベクトルをしっかりとあつめ、血流を出し女子胞(子宮)の力を高めることこそ必要であったわけです。

いま、何をするべきか!を一緒に考えることこそ、妊活を成功させるコツだと思います。
ちなみに、妊娠はするけど、継続出来ない人はこのヤカンの蓋が弱いタイプです。
鍼灸の介入が効果的ですよ〜。

不妊カウンセリング:着床はするけど胎膿までは見えません②。 0179

着床はするけど、胎膿までみえたことがない →その①はこちら

 

具体的な症例からお話ししていきましょう。判定日hcg14 ガッツでフォロー!妊娠継続

 

ご相談:体外受精胚移植を4回していますが化学流産、陰性ばかりです

32才から妊娠を希望して、体外受精-胚移植も4回おこないましたが、化学流産かまったくの陰性で不妊治療をどうしたらいいのか悩んでいます。

私は身体の冷えが特に気になります。

身体が冷えると生理痛も辛いです。冷えて下痢と言うことも多いです。

ただし、詰まることそのものが一番辛く、生理や下痢でも詰まった感じがあれば辛く、通じれば楽になります。

足先の冷えは家にいるときにとくにひどく、冬は水の中にはいっているかのように冷えてしまいます。ただ外出すると逆にのぼせ暑くなりやすい感じがあります。汗がではじめるとドバーッとでて止まらない感じになることもあります。皮膚におできも出来やすいです。

このまま採卵をしても、同じ事の繰り返しだけがおこり、治療が前に進む気がしません。どうしたらいいのでしょうか?

私からのお返事:身体を温める力と包み込む力

冷えの症状が根深いですよね。手足が氷のように冷たいこと。お腹が弱く冷えにあたると下痢してしまうこと。冬が辛いこと、冷えで生理が悪化することなど、生命の土台の力である腎の陽気が不足していると思われます。

また、家にいて活動が低下すると冷えがより辛くなり、逆に外出すると非常に暑くなったりのぼせ手しまうと言うことは、生命を括る力が不足しています。

ヤカンでお湯を沸かしている状態をイメージしてください。
もともとお湯を沸かす火力が弱いです(腎の陽気不足)
そして、それなりの水量はありヤカンの容量はありますが、
蓋の力が弱いのです。ヤカンの蓋には小さな穴があいていて、余分な蒸気は外にでて、
循環すべき水分は蓋のうらがわにつき、内側に戻ります。
蓋の余分な熱を逃す調整力が弱いので、熱がこもりのぼせます。
そして、この蓋は下向きのベクトルで全身の循環(気の昇降出入、めぐり)
を助けますがこの力も弱いので、巡りが悪いです。

下向きに下痢や生理で外にでていけば、空気抜きになって身体がほっとしますが、
括りがよわいという部分があるので、生命力を高め中心に集めることが出来ないわけです。

腎の陽気不足を補い生命の温める力をやしないましょう。(火力)
生命力を括る力をやしない(肺気)、しっかりと中心に向かうベクトルを育て(ヤカンの蓋)、
赤ちゃんを安定して育てていく力としましょう。

東洋医学的診立て

腎の陽気不足を中心とした腎虚肝鬱 肺気の虚
益気温養補腎 補肺
治療方針:
 腎の陽気不足を補い、肺気の蓋をしっかりし、全身の気虚を救う
腎気の充実より女子胞力の充実を狙い妊娠に向けた治療とする。
肝鬱は問題としない。

治療経過

36歳
初診 週に1-2日の鍼灸治療スタート 自宅施灸スタート(全体に火傷ができやすい)→皮膚の弱さは生命の括りの弱さを示します(肺気の弱さ)
体外受精を繰り返しながら、血流をあげること、食事の改善を行っていく。
1年後 凍結胚盤砲移植 判定日βhcg14 ここから毎日鍼灸治療 

2回目→131
3回目→1600
妊娠12週までは週に3回の鍼灸治療を継続、その後は週に1-2回で出産まで継続
38歳 無事に3300㌘オーバーの女児を出産 胎盤が大きいと言われた。

鍼灸治療:初診
右内関ー左大都(SP2)、左公孫 三陰交 大巨(ST27)、
肺兪、右厥陰兪
右脾兪(BL20) 左三焦兪 右腎兪(BL23)

着床のころ
肺兪ー腎兪(BL23)ー次髎(BL32) 骨盤部冷え
臍 三里 三陰交 左外関

妊娠初期
臍 三陰交 左外関、陽池(冷え取り) 陰陵泉 陰谷
脾兪(BL20) 胃兪 氣海兪 次髎(BL32) 大腸兪(BL25)など。

…8) あとがき

32才からの妊娠後希望で4年。沢山のことをすでに挑戦しダメだったというところからの鍼灸治療スタートでした。

身体作りは、ただ鍼灸を受ければよいと言うことだけではないと言うことを
患者さんとふたり実感をもって歩んできたように思います。本当によく頑張られました。

・高度生殖医療を繰り返せば良いってものじゃない。
・生活習慣や食事も大事
・鍼灸もただ受ければいいってもんじゃない。
・養生鍼灸を自宅で毎日する。
・鍼灸の頻度は週に2回以上おこない、必要な時にはガッツリする。

生活全般を見直すということは、いままでとは違う国にいて、違う生活をするようなものですね。

つまり、いままで日本に住んでいた習慣から、フランスに引っ越して新しい生活をするっていう

ようなイメージです。

一日のリズム、食生活。それらを変えていくのはとても大変なことだったと思います。それをやりとげ、いままでとはひと味違う身体にグレードアップし、無事の妊娠、出産を遂げられました。

それは、鍼灸をしたからとか、高度生殖医療に挑戦したとか、多少はそういったことも
彼女の妊娠には必要なことだったのかと思います。ただ、それを妊娠、出産までつなげることが出来たのは、彼女のひたむきな努力のおかげだったと思います。