カテゴリー : 食事と栄養 コラム

2017年6月『栄養データを正しく理解しよう』東京大学大学院教授 佐々木敏 NHKラジオ

4.果物の糖分を考える

果物は果糖があるから、体重や血糖値を気にする人は取らないようにした方がよいとも言われますが本当でしょうか?

佐々木先生がまず、糖を理解しましょうということで単糖のお話しをされました。

糖:ブドウ糖、果糖、ガラクトース この3つは単糖と言われる。砂糖は、ブドウ糖1個と果糖1個が結びついたモノ。糖を食べると血糖があがる。この場合の血糖をあげるものはブドウ糖に限定される。

果糖は、食べるとブドウ糖に変換されて血糖値をあげる。しかしながら、ブドウ糖そのものよりも血糖値をあげる作用は弱い。そして、果物のなかには、果糖以外にもカリウム、食物繊維なども入っているので、果糖の性質だけで健康に対する影響をのべるには難しい。

そうか、果糖ということだけ取り出して考えることは難しいということですね。では、研究データーから考えてみましょう。

糖尿病にかかっている患者さん60人。2つのグループに分ける。1:果物を食べる320グラム、2:果物食べない135グラム。3ヶ月間摂取後、ヘモグロビンA1c を調査。3ヶ月後の変化は、1:0.5%改善、2:0.3%改善。両方のグループともやや改善、二つのグループには差はない。

つまり、果糖の影響が直接的に血糖に影響するというよりも、果物は他の物も含まれているので直接的に影響が少ないということがいえると。ただし、ヘモグロビンA1cの影響は個人差が多いので、医者に相談してくださいねとのことです。納得。

そして、健康な人の場合は果物を1日250グラムまでの摂取は糖尿病のリスクが下がるという研究データーがあるとのこと。日本人は平均的な果物摂取量は110グラムなので、いまの2倍ぐらいは食べた方がよいと思われることでした。

確かに、確かに。果物というのは、食べる習慣がないかたは全く食べませんねえ。食事記録を出していただいて、食べる人は毎日食べる、でも食べない人は買わない、食べない、習慣がないということかなと思いました。

では、100%のジュースは果物の代わりになるのでしょうか?

100%の果物ジュースの場合は、ジュースを飲むと糖尿病が増えるという結論です。日本の場合は1杯までは増えるとも減るともいえない。他のデータでも、増えるとも減るともいえない。つまり、ジュースは食物繊維がないので、メリットを享受できていない。

5.食べる順序と糖尿病管理

野菜を始めに食べて食物繊維をお腹にいれてから、御飯を食べることは血糖の管理に非常に効果的であるということは研究から確かであるとのこと。野菜を先に食べると血糖値の上がりが穏やかだそうです。食べて2時間以内の上がり下がりだけをみている。ただし、糖尿病の場合は長期的な管理も必要。

糖尿病の患者さん100人。1:野菜を先に食べる、2:カロリーを管理して食べる。2年間の研究。

最初の3ヶ月は両方のグループとも改善。その後は野菜を先に食べるグループの方がヘモグロビンA1cのコントロールがよいとのこと。そして野菜を先に食べるグループに加えて緑黄色野菜を食べる、20回以上噛む、糖の吸収が穏やかな食品を食べると言うこともしているので、全体の効果であるのではと。

野菜を先に食べるのは沢山の方法のうちの一つの選択肢。他の選択肢も考えよう。
三角食べ:味の組み合わせ、広がりを楽しみ。口内調味。
メリット:1度の量が減る、御飯だけがストンと入るのを防ぐ。

ゆっくり食べることもよい。