不妊・妊娠と鍼灸」カテゴリーアーカイブ

食事と東洋医学 しっかり食べて楽しい日々を(0107)

私は東洋医学的な生命観にもとづき、お身体を拝見し、養生の指導をさせていただいています。食事、生活、セルフケアと色々な方法で、少しでも体調アップして、自信の持てるお身体になれるようにと応援しています。

身体の調子がよいということは、なによりも幸せなことですよね。

ご質問は直接ご来店いただいた方のみお返事をさせていただいております。

養生はやはりご本人との直接やりとりが必須です。

メールやLineなどでのご質問は、ブログを通じて一人でも多くの方のお手伝いになればと言うことで書かせていただいております。

さて、最近食事の質問を多く頂きます。

治療時間中、どうやって食事を作っていくのか、考え方、メニュー、具体的な調理方法などの話題になることも多くあります。食べることは人生の楽しみに通じますし、身体作りではとても大事な課題です。

☆食事の問題は大きな課題です。

毎日のことであるのに、食事の問題は案外難しい課題です。

この難しさには、「ご自身では普通と思っていることは表面に出てこない」ということと、
「よいと考える、答えが人によって千差万別」ということにあるのかなと感じます。

「お菓子は健康に悪い」と思っていらっしゃる方は、その情報が問診や食事生活記録を通じてちゃんと出てきます。

お菓子をつい食べちゃうので、体調が悪いのでしょうか?などとご自身の意識に上っているのですよね。

でも、”お菓子が悪いなんて思いもしない”人からは、その情報があがってこないのです。

また、「普通」も案外違います。

こんなことから、何がその人に強く影響を与えているのか、を知るのはとても
難しいのです。

☆食事の鉄板! 食事バランスガイド

食事バランスガイドというのが厚労省のWEBでも農水省のWEBでもとりあげられています。

食事バランスガイド厚労省

で、ホントに鉄板です。
食事に迷ったら、まずこの食事バランスガイドのお勧めカウント数を守ってみてください。

特に、日々の食事での過不足はないかどうか守ってみる。
1ヶ月それですごしてみるのが大事です。

果物は・・とか、乳製品が・・というかというご意見も多いかと思います。
果物の賛否を私は論じません。

色々な立場の方が色々なことをいっていて、決着はつきません。
ただ、もしあなたが、『果物は食べない』ということを決めているのならば

果物でとれるであろうビタミン、ミネラルなどの栄養を他の物でとるという

代替案を必ずもってください。

代替案なきやめるだけは危険です。

☆体調が悪くなったときに、極端な食事を選んでしまった結果・・

少し具体的な症例から考えましょう

二人目不妊 貧血 マクロビ 体重減少(0107)

本症例の患者さんも、体調が悪くなったときに何かしなければと思い、
厳しい食事制限をなさいました。考え方の中心はマクロビだったとおっしゃります。

なぜマクロビなの?と候うと、漠然と肉などを食べない方が健康的だと思ったということでした。考え方に共感なさったのですよね。

しかしながら、この方の場合は、

かえって健康の足を引っ張ってしまったようです。

食事は個別具体的に考えていく問題であろうと感じています。
一般論的に『これがよい、これはいけない』と決めつけるのは問題が
大きくなる可能性が高いと思います。

その方の耳に入りやすい、ご自身が納得しやすい情報だけが入るからです。

私が、『その食事療法はあっていないんじゃないかな?』とアドバイスさせていただくのは、この症例のように東洋医学に基づいた体表観察をし、時系列に沿って問診させていただくなかでおこなっております。

食事は人間にとって大切な栄養源ですし、精神的な支えでもあります。またご本人の『嗜好』に大きく左右されます。頭で考えた情報とご自分の嗜好で、極端な方向に決めつけるのは危険が大きいと思います。

とくに、肝気が立っている情報に大きく目が行くタイプの方は、ご自身にも厳しい傾向があり、厳しくストイックであることを是としがちです。

そして真面目で頑張り屋さんであるので、ご自分の不調を無視して頑張りがちです。

この方は、身体作りをして、体調が回復し、ほどなくご希望同理の二人目のお子さんを授かり出産なさりました。

二人目不妊 貧血 マクロビ

ご本人様からのメッセージをのせておきますね。

『思えばちょうど1年前、わらにもすがる思いで(笑)ビッグママを訪れました
まさか一年後に我が子をまた胸に抱けることになるとは、思いませんでした

身体の治療だけでなく、精神面や生活面でのアドバイスも参考になりました
本当にお世話になり、ありがとうございました』

色々な迷いがあるときに、

一緒に考えられるといいなあって思っております。

少しでもお役に立てたようでなによりです。

食事は、まず食事バランスガイド。

しっかり食べて健康に。

着床前診断(PGT)への迷い、悩み

イラスト

着床前診断の迷いや悩み

不妊治療のご相談をしていて、難しい課題だと思うのが着床前診断です。

以前は、かなり審査が厳しく、着床前診断そのものにたどり着ける症例の方はごくまれでした。いろいろな制度がかわりここ数年はかなり取り入れる方が多くなりましたね。ただ、今回の保険適応とのかねあいで並用ができない項目になってしまいました。

 

☆着床前診断と出生前診断の違い

 

着床前診断と、ちょっと名前が似ているのですが、出生前診断というのもあります。これは非確定的検査と、確定的検査にわかれます。

詳しくはこちらを→出生前診断についてキチンと知っていますか?

着床前診断について、昔ながらの定義に当てはまるケースであれば、やはり着床前診断をした上での不妊治療については私も着床前診断をしたほうがよいという意見に賛同します。流産のつらさ、それも何度も繰り返す流産や死産は、体験した人にしか分からないところだと思います。その繰り返し・・・。

着床前診断はこういう場合における一つの灯りとなるかと思います。

 

☆体外受精で良好胚を移植したいということと、着床前診断について

体外受精をしていると、『良好胚を移植したい』という課題がでます。
つきつめると、着床前診断をした良好胚を移植したいと言うことにつながるのも、理解出来ます。

保険適応の前には、かなり着床前診断を取りこむ方が多く、ご一緒させていただきました。
ある方は、5個取れて4個良好胚、良好胚移植で妊娠、出産。

また別の方は7個取れたので3つ着床前診断をうけ、2つ良好。ご本人と相談して、着床前診断をしていない4つの胚の中からひとつを選択肢、先に移植し妊娠されました。私がなぜ着床前診断をおこなっていない胚からの移植を勧めたというと
・いままでの不妊治療の経過をみると、卵の問題よりもご自身の血流の問題が主ではないかと思われる。着床前診断の結果も、良好胚の確立が高い。だから診断をしていない胚も良好胚の確立が高く、今回、移植時にしっかりと鍼灸を取り入れ血流を改善するアプローチで妊娠出産につなげることができるのではないかと考えた。
・今回の着床前診断を受けてOKがでている胚を第二子用に残し、着床前診断をしていない卵を先に移植した方が、年齢要因の若い現時点の方が妊娠しなかったときも含めて、対応の幅が広がり、結果への可能性をあげることができる。
・今回、先に着床前診断を受けて妊娠に至っても、着床前診断を受けていない胚をどうするのかという課題が残ってしまう。

そんなことをあれこれ考えました。
なんとなくのカンだったのですが、この方にとっては着床前診断よりも、ご自身の血流をあげることが妊娠のチャンスを広げる課題ではないかと思ったわけです。
結果的に、診断を受けていない胚で無事に妊娠され、ご本人はとても喜んでいらっしゃりました。

☆妊娠と淘汰 そしてドクターからの言葉

妊娠には”淘汰”ということが、とても大切なプロセスとして存在します。

初期の妊娠であれば 日本産科婦人科学会より

”早期に起こった流産の原因で最も多いのが赤ちゃん自体の染色体等の異常です。つまり、受精の瞬間に「流産の運命」が決まることがほとんどです。この場合、お母さんの妊娠初期の仕事や運動などが原因で流産することは、ほとんどないと言って良いでしょう。”

これは事実ですね。

しっかりと基礎体温などをつけていなければ、気がつかないほど早くリセットがおこなわれ、流産とは思えないような状態も多いかと思います。これは自然なことです。

ただし、不妊治療をしていて、この状態を繰り返す人がいます。もう少し週数が進んでの流産ならば、不育症などの懸念と言うことになりますが、初期の段階では余りそういった解釈よりも、上記の日本産科婦人科学会での発表道理の解釈がされ、ドクターからは『卵の問題』『あなたには問題がありません』とされるかと思います。

そういった状態の方のご相談を非常に多く受けます。

そしてやはりあたりまえの”淘汰”のプロセスであることも多いのは事実です。

しかしながら、ではご自身の課題はないのかといえば、その方のお身体の状態によっては、卵を受け止める子宮の力をしっかりと底上げしてあげることは出来ると思います。

その手入れの上で、自然の淘汰であれば淘汰されるかと思いますし、この手入れは次の卵を十分に成長させ、次の受精卵のお迎え環境を作ります。つまり女性自身の卵受け入れ環境を整えるということです。

☆自然の淘汰と、ご自身で出来ることのはざまで

この二つの課題に対する見極めがなかなか難しいなあとは思います。
良好胚を移植しても妊娠出来ないときに、
  →良好胚でも遺伝子異常の卵
  →良好胚で遺伝子異常もない卵

この二つが存在することは事実です。

そして、母体側にしっかりと受け止める力があれば、良好胚で遺伝子異常もない卵ならば、子宮内膜にしっかりと根を下ろし妊娠が継続出来るのかなと感じます。

 

☆『少しだけ妊娠反応がでたのですが、継続しません』という方へ。

このケースが一番悩みが深いなと思います。
着床前診断を受けるという選択肢もありますが、ご自身の妊娠を継続し進めるパワー不足というケースが多々あります。私がお勧めするのは、まずご自身の血流など妊娠に関連するパワーをあげることです。これによって解決すれば遺伝子異常などの問題ではありませんし、ここをフォローしておけば、卵の質なども向上し妊娠へ向けて一歩前に進むことができます。この状態の上に着床前診断を組み合わせるのがよいのかなと思います。

この症例0179では結果的にこの血流の課題を解決することで、妊娠ー出産につながりました。『できる限りのことをしたい』というご本人との思いで取り組んだのがこの症例になります。
判定日hcg14 ガッツでフォロー!妊娠継続。38歳出産


☆保険適応の採卵と着床前診断のかねあい

『前回の胚移植は妊娠反応は出たものの、胎嚢確認ができなかったので、次は着床前診断をした卵を移植したい』

現時点では、保険適応の採卵には着床前診断ができません。
つまり、着床前診断をするということは、採卵の時点から保険適応の高度生殖医療は選べず、採卵から自費になるということです。

もともと、着床前診断は、不育症の診断がつき、ある程度のプロセスを踏んでおこなうということになっていました。保険適応の課題とまだ調整がついていないという感じがしますねえ。

高度生殖医療と着床前診断が保険適応になれば、いっそのこと、全ての胚を着床前診断してから移植したいという考え方もあるのかなとも思います。しかしながら、着床前診断そのもののリスクもあるのかなとも思いますので、このあたりはかなり迷うところですね。

 

☆高齢の不妊治療だからこそ、着床前診断をおこなうべき?

確かに女性側がある程度の年齢以上になってくれば、遺伝子異常の確立はあがります。ですので、だからこその着床前診断ということも理解出来ます。

ただし、着床前診断は胚盤胞に培養し、胚から細胞を取り出し検査するというリスクがあります。ここで、かなり迷う要素もでてきます。

はらメディカルのこの考え方は私は非常に現実的かなと思います。

着床前診断 はらメディカル
https://www.haramedical.or.jp/content/implantation/pgt

着床前診断 PGTをしない方がいい人

  • 胚移植不成功回数は2回以上あるが、1回の採卵で得られる胚盤胞数が3個以下の場合は、胚盤胞が貴重な場合、PGTのメリット<デメリットと考えます。PGTをせずに、胚移植をして結果を得る方が、総合的な出産率は向上すると思われます。
  • 胚盤胞の外側の細胞(栄養外胚葉)のグレードが低い場合
  • 年齢が高い場合は、PGTをすることで、本来であれば妊娠・出産できる胚盤胞を排除してしまう可能性があることを慎重に検討してください。また、年齢的に生検のダメージもうけやすいです。妊娠・出産を目標にする時、PGTではなく、2個胚移植で、移植のペースを上げることで、次の採卵時期を早めることが、総合的な出産率の向上に繋がると考えます。

ーーー

このはらメディカルの、

>妊娠・出産を目標にする時、PGTではなく、2個胚移植で、移植のペースを上げることで、次の採卵時期を早めることが、総合的な出産率の向上に繋がると考えます。

は、かなり現実的な意見だと思います。

そして私の臨床でも、胚盤胞まで培養途中で止まってしまうという方が、初期胚の複数移植で妊娠ー出産したケースは多く経験しています。

これは、もともと、胚盤胞移植を目指して採卵を繰り返すものの、1年以上胚盤胞にならない方が、『そもそも移植しなければ妊娠しないんじゃない?』という私の意見を聞き入れてくれ、初期胚2個移植で妊娠、無事に健康な赤ちゃんをご出産なさったという経験がもとになっています。これ以来、高齢の方で胚盤胞にスムーズにならない方の場合は、とにかく採卵出来た卵は『移植してみよう』という感じでお勧めすることが多く、結果的に出産まで多くの方がたどりついているのです。

はらメディカルのこのご意見を拝見して、納得出来るなと思うのも、この経験の積み重ねからです。

 

☆確率の問題との葛藤

 

以前にとあるドクターが患者さんに、

”社会生活が営めるレベルのご夫婦であれば、遺伝子異常の問題は確率の問題”とご説明なさっていました。

妊娠の中で流産は、ある程度の回数の中での確率の問題と考えるのかなと私も思います。早期の妊娠検査薬を使うことを諫められるのも、こういった初期の妊娠に対しての”淘汰”の側面を考えると理解しやすいですね。

ただし、体外受精になると、『妊娠判定日』はかなり早期であるのも事実で、悩みが増えますね。

いまの、保険適応の採卵では、着床前診断との並用ができません。
保険適応の費用の安さを考えると、顕らかな『不育症』の定義にあてはまっていないケースでは、『移植の回数』をあげる方法を採る方が現実的なのかなと私だったら保険適応の可能性があるのならば保険適応を選択しますねえ。

ただし、いままでの流産歴などで、遺伝子異常の課題が確立している(いわゆる不育症の診断がついている)のならば、当然着床前診断が最優先という選択も頷けます。

☆不育症の中での、血流(血液凝固系の亢進)に関すること。

不育症には、染色体異常のものと、血流によるものが含まれています。
この染色体異常のものでは、着床前診断は非常に有効だと思われます。

ただ、血流によるものは、
1)もともとの血流の悪さ、血液凝固系の亢進の課題と、
2)年齢要因による血流の悪さ

この2点が含まれていると思います。
昨今問題となるのが、2)です。
そして2)の問題を孕む年代は、染色体異常の頻度も高くなるわけです。

なかなか悩ましいですね。

☆不妊治療をしていてのドクターの言葉の受け止め方

不妊治療をしていて、初期の流産の場合は、不育症の血流問題などの懸念と言うことよりも、上記の日本産科婦人科学会での発表道理の解釈がされ、ドクターからは『卵の問題』『あなたには問題がありません』とされるかと思います。

そういった状態の方のご相談を非常に多く受けます。

そしてやはりあたりまえの”淘汰”のプロセスであることも多いのは事実です。

しかしながら、ではご自身の課題はないのかといえば、その方のお身体の状態によっては、卵を受け止める子宮の力をしっかりと底上げしてあげることは出来ると思います。その手入れの上で、自然の淘汰であれば淘汰されるかと思いますし、この手入れは次の卵を十分に成長させ、次の受精卵のお迎え環境を作ります。つまり女性自身の卵受け入れ環境を整えるということです。

今回ださせて頂いた症例の方は、妊娠判定日に

『先生、やっぱりいつものようにhcgが低くて14でした。ドクターからは、『妊娠が継続することはほとんどないと思いますよ。あなたのせいではなくて卵の問題でしょう』と言われました。いつもこんな感じです、なにか出来ることはないのでしょうか?』

こんなご相談の電話を、不妊クリニックからの帰り道を行く患者さんからいただきました。

私は、『次の再判定の日までとりあえず出来ることは全部しようよ!』と提案し、ここからは毎日、再判定日まで鍼灸治療を取り入れ、再判定日にぐっと妊娠の数字(hCG)が伸びていました。それからは週に3回の頻度で鍼灸治療をいれることで、子宮血流をあげ、無事に元気なお子さんをご出産されました。

当院では、凍結胚盤胞移植で判定日hcg3.5という方が一番低い数字で、無事に元気なお子さんを出産されたケースも経験しています。基本的な概念としては日本産科婦人科学会の言うとおりだとは思います。

でも、出来ること、やれる挑戦はあります。応援したいです。

Hcgが3.5というのは、新宿にあるとある有名クリニックでの出来事。
『この数字ならば、奇跡でも起きない限り妊娠は継続しません』とのこと。
でも、なぜだか奇跡がおきちゃいました。これを誰にでもあてはまる、どのケースでもあてはまるとは言うことは出来ません。やはり妊娠判定日にhCGが一桁であれば、奇跡でも起きない限り妊娠は継続出来ないと言うことはあたりまえだとは思います。

ただ、妊娠判定がでたのならば、再判定時までぐらいは粘ってみてもいいのかなとは思います。

そういえば、別の病院ですが、ホルモン補充周期での移植で、非常に薄い妊娠反応。ドクターが『リセットだね』ということで、すべての投薬を終了。しかしながら1週間後、確認のために病院を受診したら妊娠が継続していることが判明。再度ホルモン補充がなされましたが、残念ながら・・・という方がいらっしゃりました。たらればになりますが、あのときに、ホルモン補充をしたまま、再判定日まで様子をみたら・・・と心の中で考えてしまいました。

 

着床前診断、流産、不育、体外受精、迷い、悩み。
それでも、なんとか赤ちゃんとの出会いがありますようにと祈っています。

ご相談:FSHが30を越えてかなり高めです、どうしたらいいでしょうか?

FSHやAMH 気になりますね。
40代になると、かなり高くなってしまう方もも多くあります。
まあ、当院にいらっしゃる方でAMHが良好なんてかたはそういません(^^ゞ。
だから、AMHが悪かったというだけでそう深刻にならないでくださいね。
 

このAMHは、『治療を急ぎましょう』という示唆にはなりますが、
じゃあ、治療が難しいのかとか、すぐに閉経しちゃうのかということとは
ダイレクトにはつながっていかない感じがしますね。
急ごう、でもあわてずにというところでしょうか
それではFSHはどうでしょうか?
このFSHは、脳下垂体前葉から分泌される性腺刺激ホルモンです。
女性では卵胞の発育、エストロゲンの分泌を促進しているホルモンです。
生理3日目でFSHが高いということは、脳から卵巣に対して卵胞を作ろうよ〜とは
言っているのだけど、卵巣の反応が今ひとつなので、どんどん脳からの使令が強く
なってしまっているということであり、卵巣の機能低下を表している場合があります。

☆生理三日目のFSHが30を越える場合

生理三日目のFSHが高いということは、体外受精の場合は複数個の採卵は難しいということにつながります。つまり、脳からはすでに刺激がでているけど、卵巣の反応が悪いということがいえるからです。
採卵周期に入ろうかどうか迷ってしまいますね。
ただし、この1年以内に採卵出来ていた方や、それなりに月経が周期的に来ている場合は、しっかりと手入れすることで順調に採卵→妊娠につながったことはよくあります。
生理3日目でFSHが58でも、この周期の卵で採卵→凍結→妊娠→出産という方もいらっしゃりました。難しいケースですが、挑戦してみる価値はあります。

☆実際の採卵周期にできること

生理三日目のFSHが30越えという方、
ちょっと気合いを入れていくと、なんとか、
複数胚の採卵に成功するということはよくあります。
年齢が高めだとどうしても空砲があったり、採卵が出来ても上手く行かないこともありますね。
せっかく採卵周期に入れることが出来たのならば、一個でも多くの採卵が出来ることが大事だと思います。

☆一番のコツは治療頻度

基本的に、その方に合わせてということが最優先です。
つまり、採卵周期のみならず、その前周期2周期分ぐらいは治療に反映されます。
女性の場合、ある程度の継続が治療を成功させるコツです。
そういった前提を踏まえながらのお話。
生理三日目をスタートして、Fが高い、Eはそれなりにでているというのならば、
そこからがっつりと治療頻度をあげます。
短期勝負で、排卵確定をするところまでとにかく頻回です。
期間的には一週間か10日しかありませんから、
このときをしっかりです。
いらっしゃれる限り、出来れば一日おきぐらいには治療をいれます。
また、並行して行なっていくセルフケアも弱点を集中ケア。
そしてあまり活動的にせず、少し安静生活がよいです。
基本的には年齢高めの方は、日頃から治療頻度は高めにしておく必要がありますが、とにかく生理三日目のこの数字であるけど採卵周期に入るということであれば、そこから頻度をぐっとあげ、一日おきぐらいには鍼灸治療をいれていくことがポイントでで、結果につながりやすいです。
 
FSHが30を越えてくると、採卵そのものがダメだったり、
とれても1個ということが多く、そのうえせっかくとれた1個が空砲だったりすることが多くあります。この治療頻度をあげる方法は、それなりの手応えがありますよ。
・治療頻度をあげること、
・その人の弱点を集中up
・いわゆる健康に向かうことと方向性が違っても短期勝負
がんばっていきましょう!
扉を開けることができますように。

不妊:相談 体外受精が答えではなかった、39才自然妊娠での出産0198

『妊娠できない』というときに、病院へ行けばステップアップで治療は進んでいきますね。そして高度生殖医療の体外受精、良好胚での凍結胚盤胞移植を何度もくりかえすものの妊娠できないと言うときに、『同じ事を繰り返してもダメだ』と思う方も多いと思います。

今回は、そんなケース。『このままでは何度やっても同じ結果になりそうだ』という思いからビッグママ治療室を受診され、思わぬ自然妊娠、無事の出山にたどり着いた方の体験です。

ご相談:
38歳です。36歳で結婚しすでに人工授精を七回、体外受精も採卵を三回行い良好胚での胚移植を5回もしていますが妊娠していません。

採卵すれば卵はとれ、よい受精卵もできるのですが、妊娠しません。
自分なりに食生活や運動にも気をつけたうえで不妊治療をしていますがまったく結果が出ていません。

いま、体外受精で採卵してあった凍結胚を全部使い果たしてしまいました。
このままでは、何度やっても同じ結果になりそうだと思います。
私は手足がとても冷えるタイプなのもとても気になります。
どうしたらいいでしょうか?

 

ビッグママからのお返事:
いままで多くのことに挑戦し、食生活や運動も取り入れがんばってこられましたね。また体外受精でも良好胚が出来ているのに妊娠そのものが成立しないということは、息詰まった感がありますよね。少し不妊を考える観点を整理してみたいと思います。

お食事、睡眠について:
食事生活記録を拝見しました。お食事、睡眠共に大きな問題はないと思います。今の状態で充分です。サプリや漢方、健康的な食品など足し算をしたくなるところだと思いますが、現状の食生活をみると不必要だと思います。もし、栄養的な観点で不足するモノがあるとすれば、モノが足りていないのではなく、取り込み能力の不足からの観点を考えるべきかと思います。

お身体を拝見して:
東洋医学的な観点からお身体を拝見しました。

気の滞りがつよく、それにともない血の滞りもおこしやすくなっているということがわかります。これはお腹の右側にある肝の相火のつっぱり、足の臨泣(経穴)の詰まり、舌でみられる舌裏の怒張、身体各所にみられる細絡といった所見から考えられます。

また、身体の底力の不足も感じます。これは体幹の経穴からみていきます。左の胆兪から胃兪の陥凹、右の三焦兪の陥凹と、胃腸の経穴を中心に弱さがみられます。

食生活睡眠という基本的な生活に問題がなく、二便睡眠に問題がなく、翌日に疲れが残らないという状況は、それなりに現時点で大きな不都合はないと言うことだと思います。つまり、日常がそれなりにちゃんと保たれているということです。

妊娠は、身体の余力から生まれということ

日常生活を送るという観点からは十分な身体作りはされていると思います。
しかしながら、妊娠というのは、『身体の余力』から生まれます。今の状況は、今の生活を維持するには充分なのだと思いますが、妊娠を考えたときには『もう一段の身体の力の底上げ』が必要かと思います。

この観点から考えていくと、冷えの状況が深いですね。もともとしもやけができやすい素体は足という身体の末端にあり外部からの影響を受けやすい場処です。そういった場処でしもやけという血の流れが滞りト多ぶるをおこす状態というお身体は、身体を温めて養う力の不足が感じられます。

妊娠のためには、この身体を温め養う力をつけるため生命の土台の力(腎気)を底上げし、胃腸の力をバックアップしていきます。このことにより気の滞りをとりさり、血の阻滞を作りやすい状況を改善していきます。つまり、子宮を中心とする女子胞の力をupさせてを生命力を賦活化させることが妊娠のために必要かと思われます。

良好胚が出来ているということは、それなりに妊娠への身体作りは整っているということです。あと一歩、一緒にがんばっていきましょう

東洋医学的な見たて:
弁証:腎虚 気滞血瘀
論治:益気補腎、活血化瘀
治療方針 腎気のそこあげによって脾気をバックアップし、全身の気滞をとりさり活血化瘀をしていく。

治療の経過
ビッグママ治療室初診
初診時:左外関、右臨泣、三陰交、大巨(温灸)左脾兪、左腎兪、右三焦兪、次髎
施灸指示 大巨、関元、左外関陽池、曲泉、陰陵泉
以降、週に1、2回の鍼灸治療、自宅施灸

2ヶ月後:無事に6個採卵出来、2つ三日目胚で凍結、1つ拡張期にて凍結
4ヶ月後:年齢要因も気になるので再度採卵→凍結胚を作ろうとするもインフルエンザで中断
6ヶ月後:自然妊娠成立、鍼灸治療を週に3~4回にする(12週まで)その後週に2回程度で出産まで継続

無事に39才にて出産 おめでとうございます。
残った凍結胚で、少し落ち着いたら第二子に挑戦したい。

 

出産を終えての患者さんからのメール
「・・・・中略・・・・この出産まで、本当にいろいろありがとうございました。この1年、私たち夫婦にとって、子供を授かるに当たり、思い出深い一年となりました。またよろしくお願いします」

患者さんからのアンケート

あとがき
初診の時には、何度も良好胚を戻しているのに着床がまったくしないこと、年齢的にも高齢になってきてということでとてもあせっていらっしゃりました。

確かに、『ここまでやっているのに、どうしたらいいんだろう』という思いはよくわかります。

妊娠しないという状況は、何をしたら良いのか全く分からないと言う状況に見えてしまいますよね。そしてその方にとって、『不妊の原因』がどこにあるのかということは、案外難しい課題です。

妊娠しないという結果から、体外受精という手段しかないのだと考えてしまい、同じ状況で繰り返してしまい困難事例になってしまうことがよくあります。『自分では自分が見えない』ということから、他者の視点をいれられると、新しい道が開けることもあるのかなと私は思っています。

また不妊治療では、足し算治療になってしまいがちです。そのお気持ちはよくわかります。不足しているから結果が出ないと思いますよね。ただその
   『足し算』でがんじがらめになって、疲れ果てちゃう
                          こともあるのかなと思います。

ご自身の身体を温め養う力をつけていきながら、高度生殖医療を進める中で、自然妊娠をなさり39才での出産となることができたのは、本当によかったなと思います。そしてご自身の『妊娠』には、多くの医療介入ではない答えがあったのだなと言うことも、妊娠してわかることですね。

なかなか答えにたどり着かない不妊治療。少しでも解決できる道に寄り添えたこととても嬉しく思います。本当によかったね(^^)。

この症例の弁証論治、経過→強い冷え、体外受精でも妊娠しない。自然妊娠

逆子ちゃんのお灸 回ってくれますように。

さて逆子ちゃんの治療をしました。

鍼灸で有名ですが、先ず逆子ちゃんはなにもしなくても案外治ります(^_^;)
ただし、逆子ちゃんになれば、帝王切開というのが今時の決まりですから
逆子をどうにかしたいというのもよくわかります。

逆子ちゃんが回るポイントは、お腹が柔らかいことです。

十分に余裕があって、お腹が柔らかい。緊張感がなくてゆったりしている。

この状態にない場合は、あせりは禁物。まず身体に余裕をもたせ、
お腹が柔らかくなることが大切です。

☆熱いお灸で爪痕が。それでも回らないときは回らない。

以前に、逆子のお灸をしてもらったけど回らないという方がいらっしゃりました。
別の鍼灸院でやってもらったというすごく熱いお灸のせいで、握りこぶしを作った爪が手の平に食い込み爪痕が傷になって出血の後が!。そんな傷が出来るほどと驚きました。
そんな辛さを我慢しても回らないものはまわらないのです。

この方のお腹をみたら、非常に羊水が少ない様子でパツパツの上に硬い状態。
これじゃあ、いくら「逆子のお灸」をしてもダメじゃんと正直思いました。
そして、

「いまは身体に余裕がなくて、赤ちゃんを包むお腹も余裕がないですよ。まず身体に余裕をつけて回らなかったら、それは赤ちゃんがそう望んでいるんだ!っていうぐらいに思ったら如何でしょうか?」

とお伝えしました。

その方は納得して下さり、以降はお体の手入れにを中心に施術させて頂きました。

結果的には逆子ちゃんは回ることはなかったのですが、お体に余裕ができ、
ご本人も「いままでとっても身体に無理をしていたんだなってわかりました」とのこと。
臍帯がちょっと短かったようです。回りたくない理由があったんだなと思います。

逆子ちゃん、あせる気持ちはよくわかります。

ただ、ゆったりすることを気に掛けて頂き、その上で今回ご紹介するお灸を組み込んで頂くと、するすると回ってくれることもありますね。

☆逆子ちゃん 症例から

さて、あと1ヶ月ちょっとで出産予定の方。

検診にいったら逆子っていわれたとのこと。

えー今更の34週。
実は逆子治療で回りやすいのは、29週から32週ぐらいまでです。
それ以降ですと、微妙ですねえ(^_^;)回るときは回る。
ちなみに、39週で逆子と言われた方。
ダメ元でという感じで治療をしましたら、無事に回ってくれて経膣分娩出来ました。
回るときは回るですねえ。

さて、
どこを蹴るの?と候うと、お腹の下の方と。
ふむふむ、お腹の下の方を蹴っている場合は逆子ちゃんの可能性大です。

お腹をみると、柔らかい。
おおいい感じだなー。回るかなーと思いながらも、
この週数だから回らなくてもしょうがないねとお話。

ちなみに病院の先生は気にするな(^_^;)と。
帝王切開の予定日だけお知らせしてくれたとのことでした。
まあ、これがスタンダードですね。

☆逆子ちゃんのお灸

1)背部兪穴のお灸
2)三陰交、至陰のお灸

まず、
1)背部兪穴のお灸。
背部兪穴のお灸

実はこの背部兪穴のお灸は、12週ぐらいに
「トイレが近くてしょーがない」というあたりからずっと
やっています。このお灸をいれたら調子がよいので継続と。

妊婦さんは、身体に余裕をつけること。これが第1ポイントです。
背中のお灸は効きますよ(^^)

 

2)三陰交、至陰のお灸。

逆子のお灸

この至陰は有名ですね。

私は左右差をみて、冷えのきついほうに、やります。

今回はセンネン灸のちょいと強いタイプで。
至陰だけ感じにくかったので3回
しっかりと染みるまでやります。
三陰交はあつさをほんのり感じる程度でOKです。

治療直後、なんとなく動いた感じがすると。

翌日には、真ん中当たりを蹴ってるっていうので、
まあ、下じゃなければいいかと思い、それ以降は背部兪穴のお灸だけにしました。

次の検診で、ちゃんと回っていてくれて帝王切開予定日は取り消しに。
無事に出産を迎えられますように。