概要
4年ほど前病院で不妊一般検査を受けたものの特定の原因はないということですが、4年にわたる不妊状態が続いた方に東洋医学的な不妊治療をし、4ヶ月ほどで無事に妊娠、出産に至った症例です。
(この症例の弁証論治→仙骨の冷え、妊活、寒さに弱い、足のむくみ)
【case:0022】
ご相談内容
4年前に受けた不妊一般検査で、男女とも大きな問題はないという診断を受けました。それから病院には行かずタイミングなどをとっていますがなかなか妊娠しません。
身体全体が冷たい感じがし、特に足のむくみが気になり、目の疲れ、耳鳴りを感じ、朝起きるのが辛いぐらいです。特に、骨盤の部分に冷えを強く感じます。仕事でパソコン作業が多く、座りっぱなしなのもいけないのかなあと思いますが、仕方がないのかなとも思っています。最近は生理痛がひどく薬を飲まなくてはならないほどです。どうしたらいいでしょうか?
東洋医学的診立て
病院で診察を受けてからすでに4年たっていると言うことですね。
不妊治療では年齢要因も大切です。現在35歳ですので、東洋医学的な不妊治療を半年ほどおこなったら、再度病院で検査やステップアップも考えた方がいい時期ではありますね。
冷えがお辛いと言うことですが、東洋医学的に言うところの身体を芯から温め養う力が損なわれています。まずこの中心の温かさを養い、体調不良の原因にもなっている気の巡りの悪さを解決し、妊娠へと導いていきたいと思います。
身体が温かく、しっかりと巡るようになることがまず第一です。一緒にがんばりましょう。
東洋医学的弁証論治
弁証:腎の陽虚、肝鬱
論治:温腎、腎気の温養、疏肝理気
治療指針:腎陽を温煦し、肝気を巡らせ、瘀血(おけつ)気味に傾く素体を助け、妊娠に導く。
治療経過
4ヶ月15診ほどで自然妊娠にいたる。妊娠中も週に1度鍼灸治療し、無事に女児を出産。おめでとうございます。
あとがき
不妊治療にはある程度の計画が大切です。この症例では、もう2、3ヶ月たっても妊娠が成立しなければ病院での治療も並行してくださるようにお薦めしようと思っておりましたが、無事に妊娠が成立し、ほっとしています。
身体の冷えは、不妊治療では問題となります。しっかりと体表観察し、どこからアプローチするのかを明瞭にしていくことが大事だと思います。
無事に妊娠し、元気な赤ちゃんをご出産になりました。おめでとうございます。