カテゴリー : 不妊・婦人科の症例集 虚弱体質・疲労 30代後半 つわり・妊娠中

吐きつわりで体重減少、鍼灸でつらい症状が緩和(39歳出産)

概要

妊娠9週です。吐きづわりがひどく3キロもやせてしまいました。
(この症例の患者さまの声はこちら→「妊娠中の鍼灸治療の満足度に関するアンケート」11-2)【case:0330】【神奈川/小田原】

ご相談内容

現在妊娠9週です。第一子のつわりはそれほどでもなかったのですが、今回の妊娠はつわりが非常に辛く、吐きつわりがおさまりません。食べられない状態なのに、何か食べると吐いてしまいます。疲労が一杯で辛いです。

妊娠8週を過ぎた頃からつわりがきつくなってきていて、仕事にいけません。毎日の頭痛もつらく、横になっているとましになりますが、動いていると悪化します。とくに夕方から頭痛は悪化します。

子供も小さく、仕事もしていてつわりのせいでとても毎日が辛いです。どうしたらいいでしょうか?

東洋医学的診立て

吐きつわりは辛いですねえ。体重も3キロ減ってしまい、お体の疲労感も強いかと思います。動いているとより悪化する頭痛も、お体の疲れによってより強くなっているのかと思います。身体の力を少し補い、体調をよくしていきましょう。

つわりについて
つわりは、病気ではありません、身体の反応の一つです。赤ちゃんを抱えた身体は、赤ちゃんをしっかりと支えるために、身体の下からしっかりと支えるように上向きベクトルを強くします。

具体的にいえば、
・便通→便通は下向きベクトルで身体から排泄を行いますから、上向きベクトルが強くなると便秘がちになります。
・吐き気→胃腸は上から食物が入り、下に向かって消化吸収されていきます。上向きベクトルが強くなり過剰となると吐き気となります。

上向きベクトルは、赤ちゃんを守るためですので、ある程度のつわりは仕方がないところです。胎盤がしっかりと出来上がれば、過度の上向きベクトルは不要となりますので、妊娠11-14週当たりでつわりもおちついてきます。

過度なつわりと付き合うために
つわりで身体に上向きベクトルが強くなるのはある程度は仕方がないことです、ただ、過度なつわりは身体に負担が大きいですね。あまりにもつわりがひどく、水分も取れないという状況であれば病院を受診し、点滴や入院など、なんらかの対処を相談をしてみるのもよいかと思います。

身体が疲労していると、上向きベクトルが過度になりがちです。なるべく疲労しない生活を心がけましょう。休む、寝る。これが必要です。

鍼灸治療について
基本的に、上向きベクトルは必要です。ですので、このベクトルを直接対応はしません。しかしながら過度な上向きベクトルになってしまうのは、もともとのお体の弱さが原因です。身体そのものの力をつけ、上向きベクトルと上手に付き合えるように調整します。

長く続いてしまうつわりについて
時に、出産のころまでつわりが続き、身体の疲労感が強いまま出産になってしまうケースがあります。身体の状態が悪いままの出産は、より体調の悪化を招き、産後のトラブルにつながりがちです。出産までがご自身のお体をいたわるチャンスです。まず体調アップを最優先で生活しましょう。

「出産すると出かけられないから、今のうちに出掛けておきたい」とか、「出産するまでに片付けをしたい」などということは、体調がよくなってから考えることです。まずご自身の身体を、余裕ある状態にして出産を迎えましょう。

東洋医学的弁証論治
弁証:腎虚肝鬱瘀血 肝脾不調和
論治:益気補腎 益気補脾
治療方針:身体の底力である腎気をますことを第一とする。脾気をあげ、体調を整える。上向きベクトルはしかたがないので、なるべく休養をとるようにお勧めする。

治療経過

初診:右外関、陽池。 足三里陰陵泉お灸。右の内関パイオネックス。中注、臍、関元棒灸。脾兪、腎兪、次髎、状態に応じて適宜鍼灸治療

つわり減少、たべられるようになってきた、一日中だった頭痛が夕方だけになり、だんだんなくなってきた。

出産まで、鍼灸治療を継続。
無事に出産

あとがき

つわりは、病気ではない。そうはいっても辛い症状は困りますね。鍼灸治療をくわえることで、なんとか体調を安定させ、辛い症状が緩和。上手に妊娠ライフとのお付き合いをされ、スムーズな出産となりよかったなあと思います。家族皆さんが妊婦さんを支えて、産まれてくる赤ちゃんをとても楽しみになさっていました。ステキな妊婦さん、ご家族のありよう。応援出来て私も嬉しかったです。