カテゴリー : 講演記録

2007年 山下湘南夢クリニック講演「不妊と鍼灸治療」

不妊治療に鍼灸が力を発揮する大きなポイント(ストレス状態の緩和と土台作り)

ストレス状態の緩和
先ほどのエピソードどうり、身体のストレス状態は不妊につながります。これをぱんっと払うには鍼灸はとても力があります。身体が軽くなったりさっぱりする感じを治療後にもつ方がおおくいらっしゃいますが、これはストレス状態が解かれたということにつながっています。

この方はいままで「妊娠に向かって頑張る努力」でたくさん頑張ってきて、精神的にもおいつめられていたのだろうなあと思います。それが「ダメなんだ」と泣きはらすことでこのストレス状態がぱあっと取り去られたのだと思います。

「身体のストレス状態を取り除く」ほうほうには、いろいろなアイディアがあります。

鍼灸は治療院にお任せでいいので気楽な方法ですね。

このかたのように、泣きはらすのも有効な場合もありますが、かえって疲れて土台の力をそこなうこともあるので要注意。

また、楽しい身体がほっとしてさっぱりするようなセックスも、実は身体のストレス状態を取り除くよいものです。

妊娠は、セックスするから妊娠するのですけど、セックスそのものも、身体のストレス状態を取り除くよい効果があるんですよね。ぜひ、楽しくやってくださいね。

それから、不妊不妊、治療、治療と考えるのもストレス状態を作りますから、あまり煮詰まらず「できることはした」と思ったら、頑固な思いは手放してみるのもいいと思います。

土台作り
そして、もうひとつは、身体の土台の力作りです。子宮も卵巣も骨盤内にあります。

臍下丹田という言葉がありますが、まさに女性にとっての臍下丹田にあるのが子宮卵巣です。この力をつけていくのが、生命力をアップさせるという身体の土台の力をつけることにつながりますし、が不妊につながる、土台の力のなさが不妊につながる。

鍼灸は土台である臍下丹田や腰、骨盤に体表から直接アプローチできます。つまり身体の中にマーキングをして身体に「ここが中心だよ」と教えることができるんですよね。

とくに、この土台作りはご自宅でもしていただくことが出来ます。あとでお教えしましょう。

ストレスの発散と、土台の力の関係
土台の力のないところで、発散をするとより土台の力が負ける。すると不妊につながるという悪循環があります。

これは、不妊治療をなさっている方を拝見していると、よく遭遇することです。

ストレス解消したいのです!!とおっしゃり、ぱあっと遊ぶ。遊ぶのはいいのですが、ストレス発散以上に疲労困憊なんですよね。気分は楽しいからそのときはがんばっちゃう。でも、翌日はぐったり。これでは、ストレス解消よりも、土台の力を失ったことの方が大きくなってしまいます。