カテゴリー : 不妊・婦人科の症例集 30代前半 二人目不妊 流産

生命力(腎気)不足の二人目不妊。3回の鍼灸治療で妊娠(35歳出産)

概要

29歳で出産、32歳で二人目を希望するも流産となってしまいました。その後2年、病院にも通い何度も人工授精などをしても妊娠しないという症例。3回の鍼灸治療で無事に妊娠ー35歳にて出産。

(この症例の弁証論治→二人目不妊の弁証論治
【case:0167】

ご相談内容

『二人目の妊娠を希望していますが、なかなか妊娠できません。もともと生理不順で、病院に通っていました。一人目の時はタイミング指導を受け妊娠、30才の時に出産しました。その後、断乳して、妊娠を希望したらすぐに妊娠できましたが、妊娠8週にて流産してしまいました。その後、病院に通い始め、タイミングでなかなか妊娠できなかったので、人工授精などもしてみましたが、妊娠にいたりません。上の子供との年齢差も考えるとあせってしまいます。どうにか、早く妊娠することはできないでしょうか?』

東洋医学的診立て

せっかく妊娠したのに流産になってしまったこと、本当に残念でしたね。上のお子さんとの年齢差を考えると、少しでも早く妊娠したいというお気持ちよくわかります。

もともと、夕方が辛い、トイレが近い、夜にトイレに行く、疲れが残るなどもともとの土台となる生命力(腎気)が弱い方だと思われます。この土台の力(腎気)は妊娠ー出産にとても大切です。

流産は人によって身体の大掃除になる場合もありますし、身体から生命力を奪うきっかけになってしまう場合もあります。Jさんは、この土台の力(腎気)がもともと弱い上に、流産によってさらに弱めてしまったようですね。このことが二人目の妊娠を遠ざけている理由となっているようです。

また、第一子の妊娠中の経過も、つわりが初期、そして中盤から後半まで続いてしまい辛かったですね。これも、土台の力(腎気)が不足しているために、身体の中の気の納まりが悪く、気が上逆しやすかったためにおこったものだと思われます。

土台の力(腎気)をつけ、妊娠に致ることを第一目標に。そして、妊娠後は腎気をより充実させることで、気持ちのよい妊娠生活を送れる身体作りをしていきましょう。

東洋医学的診立て
弁証:腎虚
論治:益気補腎