カテゴリー : 不妊・婦人科の症例集 40代 不妊 二人目不妊

二人目不妊、何度も重ねた体外受精、体調管理で仕切り直し(44歳出産)

概要

35才で自然妊娠をなさっています。その後、何度も体外受精などの高度生殖医療を続けるも結果が出ず、遠回りながら体調をよくすることで妊娠、出産した症例です。

(この症例の弁証論治→不妊 腰痛 二人目不妊 繰り返す体外受精 44才出産
(この症例の患者さまの声はこちら→「妊娠中の鍼灸治療の満足度に関するアンケート」2-5
【case:0184】【静岡県/熱海】

ご相談内容

35才で第一子を出産しました。その後37才で流産。はやく二人目が欲しかったので体外受精などを繰り返していますが、妊娠しません。

肩こりや腰痛もひどく、全体に体調が悪いと感じています。また特に冷え性が気になります。早く妊娠したいと願っています。

自然妊娠で一人目を出産していますので、体外受精さえすればすぐに妊娠出来ると思っていましたが、何度やっても上手く行きません。どうしてなのでしょうか?

東洋医学的診立て

早く、早くというお気持ちよくわかります。もともと、胃腸のパワーがよわく、身体にいらない湿気のようなものがたまりやすく、そのために気の巡りが悪くなったことが不妊治療に対して大きな壁になっていると思われます。

体外受精は、卵管要因、受精要因が問題であれば非常に力強い解決方法です。しかしながら、体調そのものの悪化や弱りによる不妊には残念ながら結果につながる治療法とは言えないと思います。つまり体外受精が解決してくれる要因があなたの不妊の原因ではないからです。

年齢的にあせるお気持ちもよくわかります。体外受精をこのまま継続したいというお気持ちもよくわかりますし、その方が年齢的にもよいかと思います。しかしながら、それだけでは不妊が解決しないこともおわかりかと思います。

しっかりと身体作りしながら、不妊治療を前に進めていきましょう。

東洋医学的弁証論治
弁証:脾虚内湿 腎陽虚
論治:益気補脾 温養補腎
治療方針:腎の陽気を立て、脾気をバックアップし内湿を裁き、全身の気の升降出入の動きがよくなるようにする。腎気をたて、脾気を補うことで女子胞を養い妊娠へとつなげる。

治療経過

不妊治療経過
35才で出産(卵管が詰まっていると言われたが2ヶ月後自然妊娠、体重65キロ、BMI24.46 )
37才 流産
41才 卵管が再度詰まっていると言われ通水やタイミングを何度かしてみたが妊娠せず、体外受精にステップアップし2回挑戦するも妊娠せず。

ビッグママ治療室初診受診
体外受精を続けるも、妊娠しないことから、体外受精の回数を重ねるよりも体調管理をしっかりしようと方針を切り替える。

43才 体重10キロダウン (BMI26.35から22.58 へ)
15回目の採卵周期、移植、妊娠、無事に出産。

あとがき

41才からの不妊治療の応援でした。なんとかもうあと一息という状況の解決が遠回りではありましたが、ご自身の身体そのものの健康度を上げるというあたりまえのところに行き着いたという感じです。

ご本人が体重を目標にしっかりと努力なさったことが無事の妊娠出産に繋がったと思います。