弁証論治:

0010:両卵管閉塞そのままで自然妊娠

症例集→両卵管閉塞のため体外受精待ちの間に自然妊娠(33歳出産)【case:0010】

10)両卵管閉塞、自然妊娠弁証論治

..32歳女性 158センチ 45kg 血圧110-70

..主訴

1)半年ほど続く、右下腹部の冷たい感じ、痛み
2)体外受精に臨んでの身体作り

…問診

1)について
半年ほど前(卵管造影を受けてから)から、右下腹部の冷たい感じや痛みが徐々におこるようになった。
とくに深夜に痛みが増す。
排卵時期に起こることが多い。
病院では、特に異常はないとの診断だった。
ほかにふくらはぎから下のだるさを治したい。

2)について
不妊については、26歳で結婚後、自然にしていたが妊娠せず。
半年ほど前に、婦人科にて検診。
両卵管閉塞ということでIVF-ET(体外受精胚移植)を勧められているので身体作りをしながら挑戦したい。

普段の状態について

夏は苦手で立ちくらみなどが多い。季節の変わり目も苦手
春、秋、冬、暖房などは調子がよい
朝が苦手、昼、夜は調子がよい。
食欲は普通、規則的で一定している。時間は30分以上で空腹感があり、よく美味しく感じる。食後にときどき腹脹や胸やけがする
間食は1日2回以上。
飲酒、タバコはしない。
口喉がかわくことはめったいにない。ねばることもない。
大便は2日に1回。つらいこともない。
出切らない感じは時々、ときどきコロコロで少ない感じがある。普段はこぶし大
便器に付着することはめったにない。
小便は1日に4,5回。
残尿感なし。夜間排尿なし
睡眠は昔から寝つきが悪く、夢をよくみて、寝起きが悪い。

婦人科について

半年ほど前(32歳)両卵管閉塞との診断。
28日型で7日間の生理。
生理の1週間前から下腹が重くなる。
2,3日前にはイライラやはきけがあり、生理になるとおさまる。
生理時は下腹が痛くなり薬をのむと納まる。
濃い値の色の出血。生理の量は以前より減ったような気がする。
2日目が量が多い

..切診

【舌診】やや淡白舌薄白苔 歯痕あり
【脉診】左関上やや弦
【経穴診】
左後谿冷え
右合谷腫れ
左養老 冷え
右列缺かげり
左右大都冷え
右陽陵泉 すじばり
左右足三里冷えがあがる
右大巨から下にかけて排卵時に痛む(圧痛もあり)
大椎細絡あり
右肺兪硬結
左肝兪、胆兪、脾兪 すじばり
右胆兪脾兪、胃兪すじばり(きつい)
右腎兪冷え