いま、妊娠中の方がかなりいらっしゃいます。
そのなかに、いままで長い間妊娠出来なかった方、不育気味で判定日にHCGが15以下で継続できないという状態だった方も複数いらっしゃいます。
この4月以降、ぐっと不妊不育の治療成績があがりました。それは、治療方針や弁証論治の治療そのものを変えたわけではありません。その方の状況にそっての治療は今まで通りです。
その上で、治療頻度をぐっとあげてもらっています。具体的に言うと、
1)採卵周期の場合
生理の1週間前ぐらいから採卵までの3週間、治療頻度を週に2-3回にします。
2)移植周期の場合
生理から排卵までは週に2回程度、移植から判定日まで週に3回程度。
3)判定日から、10週~12週まで
HCGが20以下の場合、週に5回、できる限り毎日。
HCGが21-60 週に3回
HCGが61以上 週に2回-3回
また、過去に初期流産などあれば、できる限り週に3回にします。
4)妊娠12週以降
年齢要因、治療経過など問題がなければ、週に1回
高年齢、過去の流産歴、その他なんらかの要因があれば週に2-3回継続
一昨年以来、『ああ、足りないのは治療頻度だったのか』と感じることが続きました。
患者さんがわからのリクエストで、治療頻度を増やした結果、非常によい成績につながったのです。そこで、体外受精の方を中心にいま、治療頻度をしっかりあげて取り組むことをお勧めしています。
お仕事の都合やその他でなかなか結びつかない場合も多いとは思いますが、
『判定日に少し数字はでるのだけど、継続できない』
『なかなかよい卵ができない』
『結果に結びついていない』
と言う方は、やってみましょう。妊娠は、母体側の要因と、赤ちゃん側の要因があります。
また、どういったことか、どんなに頑張っても手の届かないこともあるのは事実です。
絶対に妊娠出来る、絶対に継続できるとはとても言えない状況もまた現実です。
その中で、少しでも成績アップにつながる方法を、一生懸命取り組んで言っています。それは日々の臨床の中から出てきますし、患者さんからアイディアを頂いている場合も多いです。
当院は開業して20年を越えました。いままでの沢山の蓄積が、明日の一歩につながっていると感じています。お手伝いが出来れば幸いです。