カテゴリー : 不妊・婦人科の症例集 20代 30代前半 不妊

20代で体外受精4回、鍼灸治療後に自然妊娠(30歳出産)

概要

28歳で体外受精を4回も挑戦するものの、移植できるような受精卵が取れず治療そのものが成り立たない状況でしたが、鍼灸治療後、無事に自然妊娠、30歳で出産となった症例です。

(この症例の弁証論治→子宮が小さい、卵巣機能不全、4回の体外受精からの自然妊娠、出産
【case:0021】

ご相談内容

28歳という年齢で体外受精をなさっているものの、移植できる卵すらできないというのは厳しい状況ですね。

お体そのものを拝見すると、日ごろの激務、ストレスフルの生活の割によい状態を保たれています。しかしながら、生理が不規則になったり、翌日に疲れが残るなど妊娠に大事な腎気(生命の土台の力)が不足している状況です。そして腎気の力が弱いため、胃腸の力に余力がなく、子宮を中心とする下腹を養う経脉の力不足という状態になっています。

一度、妊娠と言うことから離れて、お身体そのものの手入れをしていきましょう。生理がしっかりと整い、翌日に疲れが残らないと言う状況が半年ほど続いても妊娠できないときには、もう一度体外受精をしてみるのもよいかと思います。

焦る気持ちはよくわかります。しかしながら、年齢もまだ28歳とお若いですから、今やるべきことをやるのが大切だと思います。その上で妊娠しないときにはステップアップをしてみましょう。

東洋医学的診立て

東洋医学的弁証論治
弁証:腎虚、脾気の弱りによる任衝脈の虚弱
論治:益気補腎、益気補脾、養胞宮
治療方針:鍼灸治療では、脾胃の負担があれば補いながらも、腎気をあげることを中心に治療をしていく。子宮胞脉の健やかな養いのため日ごろの食生活を正していただく。