カテゴリー : 不妊・婦人科の症例集 30代前半 30代後半 40代 不妊

15回以上の胚移植でも妊娠せず、転院で治療が好転(42歳出産)

概要

32歳から不妊治療をスタート。数知れない採卵、そして15回以上の胚移植でも妊娠しなかった状況が、最後3回の移植からやっと妊娠反応が出現し、無事に出産に至った症例です。

(この症例の弁証論治→15回の移植失敗→妊娠弁証論治
【case:0161】

ご相談内容

長年の腰痛が続いています。タイミング、人工授精を7回試した後に、引っ越し前に勧められたクリニックにて体外受精の治療に入りました。しかしながら、なかなか妊娠しません。どのようにしたらいいでしょうか?

腰痛は不妊治療をスタートしてからより悪化しています。朝がとくに痛く、尾てい骨の痛みもあります。

東洋医学的診立て

高校時代に尾てい骨を打ってから、長く腰痛が続いていますね。この打撲が、腰骨盤内への負担となり腰痛を引き起こし、また不妊治療が腰骨盤内臓器への負担ともなり悪化しているものと思われます。

お身体を拝見しても、腰部(志室)の筋張り、胃腸のツボ(脾兪胃兪)の可能が大きいです。これは、身体の土台の力(腎気)が不安定なため、胃腸の力も充分に発揮できていない状況だと思われます。お腹の経穴(大巨、気海関元)も力がなく、気が昇ってしまう(つまり相対的に腰骨盤内には生命力が薄くなる)状況が臍の下側の盛り上がりという形からもみてとれます。

腰骨盤内に力をつけ、不妊治療をしっかりと受け止め、妊娠にむかって少しずつ身体作りをしていきましょう。

東洋医学的弁証論治
弁証:腎虚 女子胞力不足
論治:温養女子胞力
治療方針:腎の陽気を中心に補腎していく。女子胞は腎気、衝脈、任脉からアプローチし暖め養う。