カテゴリー : 不妊・婦人科の症例集 30代前半 不妊

不妊治療の通院による不安感からの回復、出産(31歳出産)

治療経過

20診、4ヶ月ほどで自然妊娠。

妊娠後、今までの不安感とは違う精神的な不安定感を訴える。食事指導により軽減。無事に3000グラムオーバーの赤ちゃんを出産。

あとがき

病院受診をやめ、鍼灸治療が始まり、体調が落ち着いた後、妊娠されました。

20診、4ヶ月ほどでの妊娠ですから、もともとご自身に妊娠する力は充分あったのだと思われます。それを阻んでいたのは『不安感、落ち込み』などの精神的な問題です。この方にとって肉体的な問題よりも精神的な問題はそれほど大きな影響を持っていたのだと思われます。

妊娠が成立後、食事のあとに非常に強い眠気を感じ、夕方になると、精神的に落ち込むような状態となりました。もともと素体の器が小さく不安定な方ですので、妊娠によって生命力が女子胞(子宮)へと集中したことにより、それ以外の場処が生命力不足となり、眠くなったり精神的に落ち込んだものと思われます。

食事の方法を、胃腸にいっぺんに大きな負担にならないように、ゆっくりと消化吸収が進むようにアドバイスすることにより、全身の生命力の偏在が小さくなった。具体的にはタンパク質であるナッツ、アーモンド、鶏肉などをしっかり食べること。炭水化物の一品食べ(昼食のオニギリだけ、うどんだけ、パスタだけ)をやめていただきました。『食事を変えるとこんなに体調が違うんですね!』とおっしゃるご本人の言葉が印象的でした。それだけ体調の変化が強く辛かったのでしょう。

全身の生命力不足である気虚が根底にあるので、なにか負担がかかると、大きく全身への問題となりやすい方ですが、少しづつ身体作りをして、ご自身の船の大きさを大きくしていって下さい。子育てと一緒に自分育てもしましょうね。