カテゴリー : 不妊・婦人科の症例集 40代 不育 流産

繰り返す流産、不育症検査はグレーゾーン(43歳出産)

概要

流産3回、不育症はグレーゾーンの40才。その後2回の流産ののち、43才無事に出産。

(この症例の弁証論治→流産・不育43歳出産弁証論治
【case:0115】

ご相談内容

40才です。いままでに5週、10週、16週と死産流産を繰り返しています。

不育症の検査では、グレーゾーンと言われ決定的な要因ではないというお話しでした。それなのになぜ流産が何度もおきるのでしょう。

どうしたら無事に出産出来るのでしょうか。

東洋医学的診立て

16週での出来事は本当に残念でしたね、辛かったしお身体も大変だったと思います。

私たちの命は、土台の力(腎気)が支え、女子胞と呼ばれる子宮は、その腎気によって養われ守られています。

お身体を拝見していると3つの問題ポイントがみつかりました。

1)もともと、首を悪くしていることで、身体はその部分を治そうと力を使います。このことによって、身体の上部に気が集まりやすくなっています。身体の上部に気が集まれば、相対的に下部では不足がおきます。

2)お仕事によって膀胱炎腎盂炎と骨盤内臓器に負担をかけていることで、土台の力(腎気)が損なわれがちです。

3)風邪の症状そのものが出ているわけではありませんが、お身体に風邪が内陥し、ご自身の生命力に負荷をかけ続けているため、腎気が消耗されがちです。

これら3つのことによって、腎気が不足しがちになり、妊娠、そして妊娠の継続に必要な女子胞力(=子宮の力)が不足しがちになっています。

いまは、死産から3週間しかたっていませんね。お身体そのものが気血ともに不足し、とても弱っています。まずこの点を立て直していきましょう。そして

土台の力(腎気)を積み増し、
女子胞力をアップさせ、
無事な出産まで導ける様な身体作りをしていきましょう。

東洋医学的弁証論治
弁証:風邪の内陥 経絡経筋病 腎虚
論治:疎風散寒 疏通経絡 温養補腎 
治療方針:
邪の内陥を取り去り、経絡経筋病を補い全身への負担をとる。腎気をまし、妊娠を支える子宮の力をアップさせる。